大切な誰かへ   作:刹那の奏

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作者二のかまぼこです。
突然ですが、皆さんは学生時代のテストはどうだったでしょうか?
悪かった人も良かった人も様々だと思います。因みに私は以前化学の試験で3点という驚異的な点数をとってしまいました!!!ははっ!!笑えねぇ!!笑ってる場合じゃねえ!!!!!!皆はちゃんと勉強しようね!!作者との約束だぞ!!!
では本編どうぞ。


十二羽

ここ最近、生徒の特に貴族の子供の間でされている妙な噂を聞いた。それは朽木家が養子をとるというもので、その養子というのが現在、霊術院に通う流魂街出身の子らしい。朽木夫妻は貴族では珍しいおしどり夫婦だ。まだ子は居ない、けれど近いうちに生まれるのではないかと思ってるけど養子を取る必要があるのだろうか?

 

学舎の職員室にいると窓から白哉が見えた気がしてその影を追いかける。

やっぱり彼だ。

 

「白哉隊長」

 

でもおかしい、何故こんなにも霊圧を開放しているのだろうか。こんな霊圧耐えられる生徒の方が少ない。居住まいを正し、問う。今日来た理由は一体…。

 

「よろしければご用件をお伺いできますでしょうか?」

 

「ここの生徒に養子来るように言っただけだ」

 

それだけ言って、止める間も無く立ち去ってしまう。さっき白哉が出てきた教室に入ると入れ替わるようにルキアが出ていく。

 

「ルキア」

 

室内には棒立ちになって何かを堪えるような表情の恋次が居た。

 

「恋次」

 

「…………先生…… 俺あれで良かったのかな

ルキアがさっき朽木家に養子にこいって言われてたらしくてさ 迷ってた 相手は大貴族だからでもせっかく家族ができんだ

あいつの邪魔しちゃいけないって…

突き放すようなこと言っちまったんだ」

 

あの噂はどうやら本当のことだったようだ。

家族か……。

 

「家族ってなんだろうね」

 

私自身、生前は捨て子だった。ある(ひと)にひろわれ、その(ひと)に縁のある貴族の家で育てられた。私は慈しんでくれた養父母のことも兄弟のこともを家族だと思ってる。こちらに来てから私を拾い導いてくれた重國先生、十四郎と春水は親友であり兄弟のように思っている。あの人は私にとってこちらの父だった。家族っていうものは簡単に見えるけど、実はとても難しい。血の繋がりだったり、他人同士が寄り添うことで形作られたりと様々だ。彼にとっての家族とはどういうものなのだろうと問いかける。

 

「家……族…」

「私は心から愛してると言える人だと思ってる

あなたにとっての家族はなに?

ツキ達は……ルキアはどんな存在?」

 

きっと二人とも答えは出てる。その答えに名前がついてないだけ…。すれ違ってしまっただけなんだ……。

 

「答えは出てるはずだよ

君の思うように行動してみたらいい

 

…ごめん!

これから重國先生のところに呼ばれてるんだ

それじゃまた明日」

 

気づいたら約束の時間が迫っていて恋次に別れを告げて走る。

 

縁とは奇妙なもので、予期せぬところで思いがけないことを運んでくる。

出逢ってから数年。

もし、この出逢いから今まで起こった出来事が私達が生まれ持った縁なら、これから先も私達を繋いでいてくれるはずだ。

縁というものは一度結ばれたらそうそうきれることはない。

ただ、切れかかった縁は大きなきっかけがないと戻らないことがある。

それだけが心配だ。

 

一番隊隊舎に着いて門番に声をかける。

 

「重國先生に呼ばれてきました

開けてもらえますか?」

「先生 どうぞ」

 

入れてもらってすぐに重國先生と会う。時間は間に合ったみたいだ。

 

「重國先生 こんにちは」

「ときか

十四郎と春水も来ておる

まいろうか」

 

重國先生の後ろについて歩いていく。時々、先生と春水と十四郎の四人で集まる。だいたいは雑談で終わってしまうが、私を経由して上官と隊士を繋ぐ場所にもなっている。例えば、というか十二番隊隊士の嘆願がほとんどだけどね。上司には言えないということを私が直接その上司に伝えたり、場合によっては総隊長である重國先生に伝えて、先生から注意してもらうこともある。職場環境は整えておいた方がいい。

 

「待ってたよ 」

「遅いぞ 一条」

「ごめんね 十四郎 春水」

 

二人は早くから待っていたみたいで文句を言いながらも迎えてくれた。それぞれ席についてお茶を飲む。今日の茶菓子は十四郎が用意したようでおはぎが出てきた。

 

それからはほんとに他愛ない話をした。どっかの隊長がまた脱走してたとか、どっかの隊舎が半壊したとかそんな話。でも、そんな話が出来ることがうれしい。そう思っていると十四郎がこんな話を切り出した。

 

「なぁ

最近(ホロウ)の動きがやけに活発じゃないか

この間の現世実習のときや今日も(ホロウ)の大群が現れていて討伐任務に行っている隊士もいる」

「そうだねぇ ボクのところも昨日今日任務に出してるよ」

「隊長が嬉々として今朝出ていったのは…」

「虚討伐じゃ」

 

確かにここ最近の出現率は異常だ。この間のことといいやはり誰かが裏で糸をひいているように思う。これから先、何が起こる。伝えておこう…私の意思を……。

 

「重國先生 十四郎 春水

ここ最近の事柄に関して…

これから先何か起こるような予感がします」

「何かとは?」

 

山本先生に聞かれるがわからない。ただ良くないことが起こる。

 

「明確にはわかっていません

ですが誰かが裏で糸をひいている…」

「昔から一条の勘は当たるよね」

「悪い方向に関しては更にな」

 

本当に……悪い予感なんて全部外れてしまえばいいのに。

 

「もしものときは使えるもの全て使ってでもやめさせます」

「わかった」

「えっ……」

 

止められるかと思ってたからビックリしてしまった。すると呆れたように春水が言う。

 

「だってさ 君止めたって止まらないじゃない

ホイホイ飛び込んでいっちゃうんだからさ」

「そうじゃの」

「ただ少しは頼ってくれよ

今までみたいにやれることは協力しよう」

 

「……………はい……」

 

そう答えると三人が慌て出した。どうかしたのかな。手に落ちる雫で今自分が涙を流していることに気づく。あぁこれでか。うれしかったんだ。そう言ってもらえて…。

 

「ありがとう…」

 

 

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