大切な誰かへ   作:刹那の奏

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刹那の奏です!
今回は二話同時投稿です。片方は本編、もう片方は閑話です。閑話はオリキャラ達を登場させながら、彼女達を紹介していければいいなと思っています。



今回はときさん達の院生時代の話です。書いてて思ったけど、鬼道に関してときさんが規格外過ぎるなと思う。
それではどうぞ( っ・ω・)っ


閑話 院生時代の話

これは昔々、彼等が院生だった時のお話。

 

 

 

浮竹と京楽の二人は授業後直ぐに何処かへ行ってしまった一条を探しに練習場に来ていた。少しすると火の玉がいきなり飛んで来る。

 

「うおぉぉぉ!?」

 

しかも後ろからだ。反射的に避ける。

 

「詠唱なんて聞こえなかったよねぇ 十四郎」

「あぁ」

 

辺りを見回しても遠くに人影が一つのあるだけ。彼等はこの間鬼道を習ったばかりでこの距離まで威力を保ったまま術を出せるものは殆ど居ない。しかも、これは破道の三十番台だ。座学で習いはしたが、まだ実習で習ってはいない。ということはその人影は上級生だろうと二人は思っていた。

 

人影が此方に向かって走ってくる。

 

「ごめんなさい!大丈夫でしたか?」

「一条!」

 

「十四郎と春水!!何でこんなところに?」

「それはこっちの台詞だよ」

 

そんなやり取りをしながら、浮竹と京楽の二人はこの間の鬼道の授業のことを思い出す。

 

……この間の授業では、破道の一桁台をやっていた。ただ一条だけ異様に威力が強くて練習場の一部が半壊してしまった。因みにその授業時間中に習った一桁台は詠唱破棄まで出来るようになっていた。担当教師は、詠唱破棄しても変わらぬ威力に冷や汗をかいていた覚えがある。

 

だから彼女の鬼道が規格外なのは二人はよく知っていたが、まさか三十番台まで物にしていたとは思っていなかった。

 

「で…何をしてたんだ?」

「えっと……鬼道を無音無動作で発動出来ないかなぁと思ってちょっと練習してた」

 

浮竹の問いに一条は答える。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……無音無動作!?」

「ええ 流石に三十番台まで両方両立させるのは無理だった

さっき二人に当たりそうになったのは無音のやつね」

 

改めて彼女の規格外さを思い知らされる二人。

 

「何だってそんな事を?」

 

今度は京楽が訊く。

 

「今後もし知能の高い虚とかが出てきたら詠唱だったり動作とかで鬼道判別出来るようになる奴もいるかなーと……

その時無音無動作で発動出来たら不意討ち出来るだろうし 逃げられることも無いかなって…」

「思い立ってすぐ出来ちゃうところが凄いよ」

「……ほんと規格外だな」

 

浮竹がそう言うと、一条は不本意とでも言うように表情に出す。

 

「だって 詠唱が霊圧を纏めるためのもので

動作が術を発動させるための補助

術名がこれから撃つ術のイメージ補助だとしたら無音無動作は不可能では無いかなって」

「いやそれやろうって所なんだけど」

「ただ回りには気を付けろよ」

「ええ 気を付けるようにするよ」

 

無音無動作の鬼道が完成するのはそう遠くない未来だった。

 

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