大切な誰かへ   作:刹那の奏

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第四羽です!
今回の前書きは漆黒のフヨウが担当でーす!

今回の話は白哉の結婚です!
ときさんが二人に送った瑪瑙なんですが、アゲートと呼ばれるパワーストーンとしても有名で、色合いによってはオニキスやカーネリアンとも呼ばれているんですよ~
魔除けなんかによく使われているので、こういう贈り物としてもよく選ばれているそうです

長々と瑪瑙について語りましたけど、これ私が好きなだけなんですよねぇ……
話の内容にほとんど触れてませんが、今回も読んでいってくださいね

それでは、どうぞ!!


四羽

白哉が結婚した。私は招待されたのだが例によって、書類が終わることがなく、後日訪ねることにした。奥方は流魂街の出身であることしか知らない。白哉の話では、体は弱いが、とても美しく、芯のある人らしい。身分の違いが周りからの妬みを買う。特に貴族はその傾向が強い。周囲の人間をちゃんと説得してから事を運んだのかと聞いたら、俯いたのでたぶん決めて即行動したのだろう。当主になってからは冷静を装ってはいるが、こういうところは昔から変わらない。早く会ってみたいけどいつ行けるかな。

 

誰か来る。この霊圧は惣右介だな。

 

「こんにちは惣右介隊長」

「やあ先生

相変わらず見事な霊圧知覚だ」

 

彼は優秀な子だ。それこそ同期の他の追随を許さないほどに。だから、一人になってしまうことが怖い。並び立つ子が居ないことが…怖い。

 

「どうしたんですか?」

「手合わせをしてくれませんか」

 

この状況を見てそれを言うか。身長ほどあるこの書類の山は今日中に終わらせなければならない。それ以外にも書類が山積みになっている。

 

ここ最近ずっとこの調子だ。何かしたかな。

 

「申し訳ないけど今回も無理

この書類終わらないのよ」

「それくらい隊士にさせればいいのに

この書類なんか先生がやるような物じゃない

これも こっちもだ」

「うちの隊士がやるような奴等に見える?」

 

 

「…………見えませんね」

 

ものすごく間が空く。最近隊長印を私に貰いに来る隊士が増えてる。本当やめてくれ。十一番隊の書類の殆どを捌いているのは私だけど隊長印が必要なやつだけはやらせている。

 

 

というか今日はずいぶん粘るな。早く帰って。

 

「手伝います」

 

そう言って黙々とやる。今日は手伝ってくれるんだ。そんなに手合わせしたいのか。途中でギンも参加して終業前に終わる。床が見えるっていいな。

 

「二人ともありがとう

数ヵ月ぶりに全部書類が終わったよ」

「手合わせ お願いしてもいいですか?」

「いいよ」

 

五番隊舎の道場でやろうという話になり、そっちに移動した。斬魄刀解放あり、鬼道なし、急所に当たったら終了というルールでやることになった。

 

実は生徒の前で斬魄刀を解放したことがない。解放を見た人はどれくらいいたっけ?春水と十四朗と重國先生と……もしかして片手で足りるくらいしか知らないかもしれない。

まあ使わなくていいなら、使わない方がいい。悪用されると厄介だから。

 

 

「はい おしまい」

「やっぱり お強い」

 

すんなりと決着はつき、結局私の勝ちだった。実は惣右介の斬魄刀の能力見たこと無かったんだ。警戒してたけど、始解しても特に何も起こらなかったからそのまま距離を詰めて、頸動脈のところで寸止めする。それでおしまいという形だった。

 

あれ?聞いてたのと違うんだけど。流水系の技を使うって話してたよな。なんだろうこの違和感。始解した瞬間浮かべていた薄ら笑いはいったい何だったのだろう。

 

 

「もう一度やってもいいですか?」

「ごめんなさい

手伝ってもらって早く仕事が終わったから白哉の所に行きたいの

ずいぶん前から呼ばれてて行けてないのよ

何かあったら相談して

なんか貴方勝手に何処かに消えそうな気がするから」

「はい

ありがとうございました」

 

「こちらこそありがとうございました」

 

道場でそのまま別れて朽木家に向かう。訪ねるのは、彼が入隊して剣術の相手を務めることも無くなってからだから数十年ぶりだ。門の前に着く。大きいな。

 

暫く門を見上げていたら、屋敷の人が出て来て中にいれてくれた。広い庭を抜けて屋敷に入ると白哉がいた。目を丸くしている。そんな顔初めて見た。

 

「あがってくれ」

「失礼します」

 

「暫く来れないだろうと思っていた」

「私もそう思ってたけど惣右介隊長が手伝ってくれてあの部屋にあった書類全部終わったの」

 

白哉が前を歩く。こうしてみると背が伸びた、それでもまだ十四朗と比べると小さい。

 

「あだっ ごめんなさい」

 

考え事してたら白哉が立ち止まったことに気づかずにぶつかった。誰かの部屋の前のようだ。

 

「こちらこそ急に止まってすまぬ

緋真 入るぞ」

 

そう言って入っていってしまったので、私もついていき、勧められた場所に座る。

 

「紹介しよう

妻の緋真だ

此方は一条とき」

 

「はじめまして 緋真さん」

「はじめまして お話は聞いておりました」

 

確かに美しい人だ。貴族の令嬢にも会ったことはあるけれど、そのどんな令嬢にも敵わない。きっと外面ではなく内面の美しさなのだろう。

 

「女性同士話すとよい

私は自室にいる」

 

必要最低限の事を話して行ってしまった。緋真がクスクスと笑い出したので聞いてみる。

 

「いつもあんな感じですか?」

「そうですね……

でも少し照れてたかもしれません」

 

そこから緋真と白哉が小さかった頃の話をしたり、出会ってから今までの事を聞いたりした。知らなかった一面を知って互いに笑い合う。

どうか末永くこの夫婦が幸せであるように願いながら。袂に入れていた小さな箱を手渡す。彼女はその箱を開ける。中には瑪瑙の耳飾りが入っている。瑪瑙には、魔除けや身に付けた人の守護、健康の意味もあるそうだ。白哉には、安物って思われてるんだろうなぁ。

 

「あのこれは?」

「あなたへの結婚祝いです

白哉には同じ石のついた羽織紐を贈ってます」

「ありがとう 大切にしますね」

 

長く居すぎてしまった。帰った方がいいだろう

 

「すっかり長居してしまいました

そろそろ帰ります」

「またいらしてください」

「はい また」

 

白哉の自室に寄って帰ることを伝える。それにしてもルキアによく似ている。でも、ルキアに姉妹は居ないと聞いている。それにしても似すぎている。これが火種にならないといいけど。

 

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