最近までこのサイトの名前をハーメルンではなくハールメンだと思ってました。アホです。
名前は大切なものですし間違えるのは失礼ですよね、やったのは私ですが、アハハ(乾いた笑い)。
では本編をどうぞ。
少しして、夜、爆発音が練習場から聞こえるようになった。練習場は申込をすれば誰でも使うことが出来るから誰かが使っているのだろうけど、すごい音だな。よっぽど威力が強いか暴発してるかだ。隊舎まで聞こえる。霊圧を探ると、どうやら恋次が鬼道を練習してるようだ。側にはルキアも桃もいる。ちょっと行って覗きつつお菓子でも置いてこよう。
その日課は毎日続いた。相変わらず暴発してるみたいだけど、だんだん大きすぎていた霊圧の球が安定してきているのを感じる。学舎でもだんだんいつもの恋次に戻ってきた。いい友達を持ったな。
今夜もこっそり覗きに来た。ルキアと恋次の二人だけのようだ。
「よしもう一回だ」
「もうだいぶ遅い時間だ
次で今日は最後にしよう」
「そうだな」
恋次が詠唱を始める。
『君臨者よ
血肉の仮面 万象 羽ばたき
人の名を冠す者よ 』
彼の指先に霊子が集まってゆく。
『 焦熱と騒乱
海隔て逆巻き南へと歩を進めよ 』
この前より小さい、けれど密度の高い球ができている。制御出来てる、このままなら大丈夫。
『破道の三十一 赤火砲』
赤くきれいな球は真っ直ぐ飛び、的の真ん中を撃ち抜く。成功だ。
「撃てた…」
「やったな恋次!」
「やった!」
「おめでとう」
その様子を見て小さくそう言って、お菓子をいつも通り置いていく。生徒が悩み、足掻いて答えを見つけるこの瞬間に立ち合えるのがこの仕事やってて良かったと思える時だ。恋次のことも解決したし、戻って書類の続きをやろう。
「とき先生!」
ふいに声をかけられる。びっくりした。あー、見つかっちゃったか。
「恋次」
「ずっと見ててくれたんすか?」
「ええ 君の成長をみれて良かった…
この瞬間に立ち会えてうれしかったよ
ありがとう そしておめでとう」
「ありがとうございます」
その先を続ける。彼の更なる躍進を願って。
「君が乗り越えようと努力したからだよ」
「えっ」
「この先も悩み 迷うこともあると思う
解決しようと 乗り越えようとしていれば……
その時は必ず誰かが手をさしのべてくれる
それで問題は解決しなかったとしても………
経験は世界を広げてくれる
自分の信じる道 後悔しない道を行くこと
そのための手伝いなら私はいくらでもするよ」
「はい」
彼はルキアと合流して走り去っていく。乗り越えられて良かった。乗り越えようとしなかった者の末路を私は知っているから。そして自分の後悔しない道を、信じる道を行った者の、乗り越えていった者の強さを知っているから。一人夜道を歩く。
「…っ」
この頭痛、ひさびさだな。
今朝みたのは夜と赤だった。
ならこれはその詳細……。
白地に青、赤のラインの袖、爪と牙。いつも思うけど、抽象的すぎる。これは生徒と
…ダメだ。意識が遠退いてきた。目の前にある何かにすがりつく。
「あ゛?」
最後に聞こえたのは誰かの低い声だった。
振動が伝わる。少しして意識が浮上してくる。誰かに背負われてるな。誰だろう。
この鈴の音………この後ろ姿は……。
「隊…長?」
「起きたか一条」
「すみません」
「構わねぇ」
目が覚めたからといって降ろしてくれる訳でもないらしい。静かだ。足音だけが響く。副隊長も今日はいないらしく二人だけ。
「無理するなよ」
「無理はしてないですよ」
今まで何人の剣八を見て来ただろう。その時代最強の死神が代々剣八の名を継ぐ。彼は、唯一始解も卍解も使えない隊長だが、誰よりも強い。
「いつも書類ばっかりさせてるからよ
すまねぇな」
「書類をやるのは別に構いません
それだけ平和ってことですから」
「そうか」
誰よりも好戦的な隊長の意外な一面を見たかもしれない。不思議な感覚だ。
隊長どこに向かってるんだろう。そっちは隊舎じゃない。結局、瀞霊廷を半周したところで一角と合流してやっと隊舎に戻った。もう夜が明ける。
二人にお礼を言って、自室に戻る。書類をやりながら、さっきの夢のことについて考える。
まず、これがいつ起こることなのかだ。普段なら生徒がこんなことにならない。あるとすれば現世魂葬実習の時だ。今年は…三日後、一回生の実習がある。日程をずらしてもたぶん同じことが起こる。いや更に予想できないことが起こるかもしれない。私だけでどうにか出来るか……いや、爪や牙の数から考えると数が多いか巨大な
「おはよう 一条
更木から倒れたって聞いたぞ」
「大丈夫かい?」
「おはよう十四朗 春水
倒れた理由はいつものやつだから大丈夫」
考え事してたら、十四朗と春水が来た。今日はやたら驚かされる。
「今度はどんなことが起こるんだい?」
二人の表情が変わった。話が早いな。二人に相談した方がよさそうだ。
「三日後の現世実習で生徒が多数の
その場合私では力が足りないかもしれない
誰か実力者を連れていきたいと考えてる」
「海燕を連れていけばいい」
あっさりそういわれてしまった。そのまま春水が私が聞きたかったことを言う。
「隊の仕事は大丈夫なのかい?」
「大丈夫だ
俺も体調が良ければやれるし
そうでなくとも都が海燕のかわりに仕切ってくれるさ」
「じゃあこっちで救援の準備をさせてもらおうすぐに駆けつけられるように整えとくよ」
「二人共ありがとう」
やっぱり彼らと居ると気が楽だ。とにかく三日後の現世実習で海燕と生徒を引率して、何かあれば即行動に移せるようにしておこう。