聖巫女のレナ 〜光と闇の白き永遠〜   作:ハイネ1021

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第3話 一夜のライフドナー

「ん〜…ここはどこだ…?」

 

目が覚めると今度はさっきと真逆の真っ白な空間にいた。

 

「真っ黒の次は真っ白か。よくわからん。」

 

「あ、気がついた?」

 

そこには俺の通う高校の上級生である白石 玲奈がいた。

 

「なんで玲奈がここにいるんだ…?」

 

「んー私にもわからないわ。それとここには私と一夜君しかいないみたい。だけど多分さっき会った人と同じような空間みたいね。」

 

「さっき会った人…?」

 

「うん。一夜君が車に轢かれて目の前で倒れてた後、なんか視界が真っ白になっちゃって、その時に会った人。そういえばその時、一夜君を助ける為の契約をしたわ。 」

 

「おい…それってまさか…。」

 

「うん。一夜君のライフドナーは私。

よろしくねっ!」

 

玲奈は満面の笑みでそう答えた。

しかし、俺には予想が過ぎて全く理解できなかった。

 

「ライフドナーが玲奈って…ちょっと待てよ!何かの冗談だろ?! 」

 

「こんなところで冗談なんか言わないわ。

私は半分の命を捧げて君をハーフアンデットにした。」

 

「なっ、なんでだよ…!俺らまだ初対面だろ…!なんでお前が俺にそこまでするんだよっ!」

 

俺は初対面にも関わらず玲奈の自己犠牲と献身的すぎるその行為が理解できず、必死に怒鳴る。

 

「それは…、私が決めたことだから。たとえハーフアンデットになっても一夜君にはまだ生きていて欲しかったから。そして私も一夜君ともっとおしゃべりしたり、学校行ったり、おいしいもの食べに行きたかったから。それになにより、私が一夜君のこと、誰よりも好きになっちゃったから。」

 

玲奈は涙を堪えながら言った。

そのまま玲奈は話を続ける。

 

「私ね、生まれつき身体が弱いの。だから将来誰かの為に役に立てるような人間にはなれないし、いつ倒れて死ぬかもわからない。だからせめて生きている間は誰かの為に生きたいし、自分が望むことはなんでもしたいって思ってる。たとえ私の命を削ってでも。」

 

その瞳には決して揺らぐことのない覚悟があった。こんな台詞を聞いてしまったら俺は…

 

ーー俺は、それに応えてやるしかないじゃないか。

 

「…わかった。初めてあった俺の為に命をくれて…大切に想ってくれて、感謝してもしきれないくらいだ。本当にありがとう。だが…だからこそ忘れるな、俺の生命は今日からお前のものだ。お前は最期の最期まで絶対に俺が守ってやる。絶対にお前を死なせはしない。それとお前がしたいと思ったことは好きなだけしろ。この世に未練なんて一つも残すな。俺もそれに好きなだけ付き合ってやる。約束だ。」

 

「一夜君…!」

 

玲奈は両手で口を塞ぎ下を向いた。そして、

「…それって私へのプロポーズ?」

 

「ち、ちげぇよっ!いや、違くねーけど…ってそうじゃねぇっー!!」

 

予想の返答に動揺したあまりおもわず自分にツッコミを入れてしまう。

 

「あはははっ!だってそんな恥ずかしい台詞言えないわ普通。」

 

「お、俺だって恥ずかし…!…っ」

 

そう言いかけると、玲奈が涙をこぼしていた。

 

「あれ…おかしいな…なんで泣いてるんだろ私…。」

 

「…強がるなよ。今はその…辛かったり、嬉しかったり複雑だろ。泣きたい時は思いっきり泣けばいい。」

 

「別に強がってるわけじゃ……うぅ…うわああああああああん!!」

 

俺が玲奈のことを抱きしめると玲奈は真っ白に包まれた空間に響く大声で泣き叫んだ。

 

 

玲奈が泣き止んで、話の続きをする。

 

「そんで玲奈が会った人っていうのはまさか。」

 

「うん、私のフォースドナー。名前は白巫女。」

 

(「白巫女…?」)

 

俺の頭の中で黒の帝王の声が響く。

 

(「どうかしたか?テオ?」)

 

(「ん…いや別に。というかなんだその呼び方は。」)

 

(「あー闇の帝王って呼ぶの長いしめんどいから省いてテオだ。」)

 

(「なるほど。不本意だが…まぁとりあえずそれでいい。」)

 

「ライフアクセプターもフォースドナーから能力を与えられるみたいだな。」

 

「うん、そうみたい。」

 

「だからと言ってお前は戦かっちゃダメだからな?」

 

「そんなの嫌よ!私だって力になるわ!」

 

「いいや、ダメだ。もしお前に何かあったらどうするんだ。」

 

「けど…!」

 

「いいから!戦いは全部俺に任せておけ。」

 

と強がってはみたものの、俺の能力はまだわからない。

スポーツだったらまだしもこれは殺し合い。

俺だって本当は不安だらけだ。

それでも気持ちで負けてしまってはそれこそ終わりだと思った。

 

そんな強気な俺の言動とは裏腹に俺の手が震えていることに玲奈は気づき、俺のその手を優しく握った。

 

「一夜君の手、あったかいね。」

 

「玲奈…?」

 

「全く、年下のくせに意地張っちゃって…。」

そのまま玲奈は言葉を続ける。

 

「わかったわ、ありがとう一夜君。でもあなたがもしも危ない目にあったら私が君を守ってみせる。約束だよ?」

 

顔を赤らめて返事をした玲奈が俺の顔まで近づいていき、

 

ちゅっ。

 

「……っ!」

 

俺の頰にキスをした。

俺は玲奈に言葉を返す間も無く玲奈は俺の前から消えていき、さらにその空間が次第に真っ黒になっていった。

 




玲奈の口調考えるの難しい…。年上キャラだけどおばさんっぽくならないかが心配です…。あ、ちなみにイメージはD.C.Ⅲの森園立夏で(容姿は違います)cvは新田恵海という設定です(まんま立夏じゃないか笑)
それと白巫女、全く喋らず笑笑
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