テスト勉強、バイト、ごちうさキャロソロシリーズを聴きこんだりと
色々あって投稿が遅れました。
前回のあとがきで深君は出番少ないといいましたが、
名前はバンバン出てきます。
「...雨か、いつも以上に人が来ないな。なあティッピー。」
深はティッピーに話しかける。
多分、深だけティッピーの声が"チノが腹話術で出している声"でないことに気づいている。
そして、その中にいる精神が誰かも大体わかっている。
だからこそ、あえて"いつも以上に"と言った。
「うるさい!お前が言うでないわ!」
ティッピーはやはり、苛立ちを覚えたのか強く言い返してきた。
「はいはい、わかったわかった。」
軽く聞き流す。これで深はもう確信を得たようだ。
絶対にチノのじいさんだ、と。
むしろなぜみんな気づかないのか。深は少し不思議に思った。
「二人が来た時には晴れてたってことは二人のうち誰かが雨女か。」
そういえば二人が来ていることを思いだした。
シャロと千夜が珍しく来店していた。
「誰が雨女よ。」
「そうなのかしら?」
シャロはムッとして、千夜はニコニコしながら雨女と言われたたことに反応を示す二人
面白い事に二人の反応はまるで反対であった。
「...雨か...。」
雨の日は決まってよくないことが起こる。
人生経験上、雨に狂わされ...今もこうして、頭が痛い。
「少し裏に行ってくる。少しの間よろしく。」
少し感傷に浸りすぎてしまった、とりあえず何か悟られては困る。
裏にいって感情を抑えることにした。
「わかった。」
(深...リゼ先輩ともココアともあまり話さないのね。)
シャロは前の事で深が気になって仕方ないのだろう。
あんな重苦しい話をされては気になって仕方ないのだろう。
「どうしたのシャロちゃん?深君がどうかしたの?」
そんなシャロを気にして、千夜が様子をうかがおうとシャロに話しかける。
「なんでもないわ。」
(なんだかシャロ、変だな。深を変に気にかけてるような...?)
やはり、いつも同じ学校でいる分、リゼの方がシャロの違和感に気づくこともあり、
シャロが向いた方向が深が行ったドアの方向だったこともあり、深と何かある、と理解したようだ。
(先輩に怪しまれてるわね...。とりあえず深のあの話は知られないように話を自然な方向へ...)
もちろん、シャロもそれに気づき、特に近いリゼにすら悟られないように、
話を逸らせるほうに持っていこうとする。
「深ってみんなと話したりしないのね。」
割と自然な方向で逸らそうとはしているものの、
深の話から他の人物に対象を変えるまでには回らなかったようだ。
「...確かに部屋から出てることも少ないね。ずっとゲームの音とかがしてるよ。」
部屋が隣であるココアが言うのだから確かだ。確かに深はゲーム好きだ。
だからといってゲームだけでもないようだ。
「私はココアちゃんとばかり話してるからあまり気にしてはなかったのだけれど...
確かに話し掛けられることはあまりないわね。」
千夜は基本ココアに話し掛けに行くため、あまり深と話すことはない。
「確かに。言われてみればそうですね。仕事内容とかは聞かれたりしますけど...。」
チノによると仕事内容を聞いてはいるが、話すことはあまりないらしい。
三人とも一貫して「深は誰かと話すことがあまりにない」ということがわかる
「そうなのか?そういうイメージがないけど...」
リゼだけは、そうでないように感じているらしい 。
チノはその言葉を聞いて頷きながらリゼに答えた。
「...確かにリゼさんのいるラビットハウス開店時間では話をしたりしますが、
深さんから話を振ることはそれほどなかったはずです。」
…そう、なぜか他人と話すことをあまりしようとはしない。…その理由を知っているのは彼自身、そして家族…そしてシャロ。彼らだけ。
「確かに言われてみればそうだな。なんでだろう。...シャロが前に深と話してた時には何か言ってなかったか?」
チノの話に納得したリゼは心当たりのありそうなシャロに話を振る。深と話をした時に何か、手がかりがあると踏んだのであろう。
「いえ、特にそういう話はしてませんでしたよ?」
シャロは、仕方なく。仕方なく嘘をついた。
シャロも本当ならば憧れの先輩に対して
嘘はつきたくない。
といえど、あの話を聞いたシャロは隠さなければならない事実。
「ねぇ、そういえば何の話をしてたの?結局聞いてなかったよね?」
ココアは前にシャロと二人で深が話していたときの内容が気になっていた。
「そういえば、そうね。シャロちゃんと深君はなんの話をしたのかしら?」
ココアの話を肯定しながら、シャロに詰め寄る。
―あれは...語ることもはばかられるものだ。
(あ...話がどんどんあの話に近づいてきてる...!?どうしよう...?)
シャロは、本来逸らすはずのはなしに、何故か近づいていく事に、多少混乱していた。
「ああ、そういえばそうだったな。なんの話をしていたんだ?」
リゼも少し気になっているのだろう、シャロは無理やりながらこう返した。
「...学校でのリゼ先輩ってどんな感じかどうか、って話でした。」
自分でもかなり苦しい嘘だとシャロは思った。が。
「ああ~...そういう話だったんだな?」
なぜかリゼは納得した。
「あ、ああはい。そうです。」
...思ったより話が円滑に進んでいる。
(...それはシャロに聞いたほうがわかりやすいか。なら納得だ)
(なんとか話を逸らせたわ。危なかった...。)
「シャロ、コーヒー苦手なんだろ?無理しなくていいんだぞ?」
シャロはカフェインにより、ハイテンションになる。
それを避ける為にも本来は飲まない方が良いのかもしれない
「少しなら大丈夫だと思うので...いただきます。」
シャロは少しならとそのコーヒーを口へ運び、それを飲み干すと…?
「いっっえーい!チッノちゃんふわふわー!!」
深が表へ戻ると、そこにはカフェインでハイになったシャロがいた。
「あっれー!?中学生がいるよー?」
しかもシャロは深を中学生と間違えているようだ。
深はそもそも身長は高い方ではない。
「...怒らない、怒らなっ...い...。」
少し気にしてはいるので、イラっときているようだ。
それでも怒りを抑え込もうと我慢している。
「かっわいい~!!チノちゃんの友達?」
だが、ダメ押しをくらう。
深は裏へ行ったかと思えばガタガタと音を立てながら
何かを取り出すなり戻ってきた。
「よーし...〇にさらせこんのォ!!」
右手に木刀を携えて戻ってきた。
構えてシャロの頭へ今にも振り下ろそうとする深を
リゼは慌てて制止しようと手を抑える
「待て待て待て!木刀はやめろ、危ないから!」
リゼは必死になって深を抑えている。
木刀は今にも振り下ろそうとされている。
「酔ってるときは本音が出るもんなんだよ!!てめぇ絶対しばいてやるバカにしやがって!」
人と言うのは酔ってるときに本音が出てくる。
酒の席でつい口を滑らせてしまって、乱闘騒ぎになった様子を見たことがある。
その後警察にしょっぴかれたところまで見たところがあるので、
酒とは恐ろしいものだと思う。今回も漏れずその例なのかもしれない。
「ココア協力しろ!深を止めてくれ!」
リゼは慌てながらも、ココアに助けを求める。
リゼでもひとりで押さえるのはキツそうだ。
「ちょっと待って落ち着いて深君!」
ココアも止めにかかるが、それでもまだ木刀で殴りかかろうとする深を止めるのは
困難なようで、二人に押さえつけられながらも少しずつ前に進んでいく。
それから5分近く経ってから...
「「はぁ...疲れた。」」
二人とも疲れ切っていた。
普段でもリゼぐらいの力があるのだから興奮状態であればなおさら強い。
二人がかりでもなかなか大変だったようだ。
「こんな短気だとは思いませんでした...。」
チノは珍しく怒りをあらわにした原因が中学生に間違われただけということで
チノはいつもは飄々としている深の意外な一面を見て、すこしびっくりしたようだ。
「人のコンプレックスに触れるこいつが悪い。」
一方、深は店の中で木刀を振り回そうとしておいて、
あたかも自分は全く悪くないかのように完全に開き直ろうとしている。
「多少は堪えろよ...。」
リゼの言うこともあながち間違いでもない。しかし、
大事なことはそこではないことを、みんな気づいていなかった。
...あまりにも意外過ぎてみんな頭から抜けてしまっていた。
深はキレると意外と怖いという事実に、気を取られていた。
さて、そんな一波乱を終えて、
「雨激しくなってきたな。風も強そうだし、これ家に帰るのきつそうだな。」
雨が激しくなってきた。カッパなしで帰ればびしょ濡れになってしまうのは避けられない。
こういうときは雨を止むのを待つのが普通であるのだが、
シャロが眠ってしまっている。
あんなにはしゃいだ後疲れて寝てしまった。
つまり、シャロを起こすかそのまま連れて帰るしかないのだが、
シャロは起きそうにない。
「迎え呼ぶから。」
リゼはそういってスマホを手に取り、家に連絡を取ろうとするが、
「私が連れて帰るわ!」
と千夜は力強く立ち上がる。
この雨の中、自分と同じくらいの体重のあるシャロを背負いながら帰るのは、
何か事情があっての事だろう。そうでなければ迎えを呼んでもらうという提案を断る理由がない。
「大丈夫よ!じゃあ!」
...この雨の中、何が大丈夫なのか全く意味不明である。
帰るころには服がびしょ濡れになるだろう。
「千夜ちゃーん!!」
無理して帰ろうとした千夜は店をでて数歩歩いた後力尽き、
水たまりの中に顔を突っ込み倒れこんだ。
その様子を見たココアが絶叫する。
「言わんこっちゃねえな...。」
深はあきれ顔で溜息をつきながらそう言って
二人の肩を抱え、店の裏に連れていく。
抱えながら、なぜかシャロの顔を見た深は、
薄く隈のできたシャロの顔を見て、また顔を苦く歪ませた。
「とりあえず先にお二人はお風呂へどうぞ。」
チノはお風呂の準備を済ませ、二人に風呂に入るよう促す。
「...部屋でゲームするか。さてどんな感じかな~...。」
深は二人を背負った後、疲れた顔で部屋に戻ろうとするが、
部屋に入ろうとしたとき、その後ろからココアが
「二人が来てるんだから話すればいいのに~...。」
といってこちらへ歩いてくるのが見えた。
深は人の部屋に入るのが好きなわけではないし、
実のところ...
「男として女の子の部屋に入るのは気が引ける...。」
単に気が引ける、ただそれだけである...というのは当然嘘である。
そこは「相手の領域」で、そこでは相手のペースに従って行動しなければならない。
そこで何をさせられるか...という懐疑心があったから故であった。
「あ、そういう理由があったんだね。」
ココアは先ほどの嘘をどうやら疑いもせずに、
ただ残念そうにしょんぼりしながら、チノの部屋に入っていった。
(本当は自分の部屋じゃないと落ち着かないし、何より...。)
(しなきゃならないことがある。その為に仕方なくなんだ。)
そう自分に言い聞かせながら今度こそ部屋に入ろうとすると、
「...ゲームしたいだけだろ?」
リゼが今度はそういって腕をつかんでいた。
「そうじゃない、ていうかなんだよ、そんなに来てほしいのか?」
深はただゲームをしたいがためにココアの誘いを無視したと思われているらしい。
なんだか、そんな自分勝手な人間だと思われているのは少し癪に障った。
...確かに自分のため、自分への戒めのためではあるが。
「え、いや別にそういうことじゃなくてだな、その、みんなが来てるなら話していこうって意味で...。」
リゼは怒らせてしまったのかと思い、弁明を試みて、どうにか来てもらおうとするが、
「俺の話は...するつもりはない。残念だけど、俺なしで進めてくれ。」
その努力空しく、結局深は参加しないと伝え、そのまま部屋に入っていってしまった。
リゼもあきらめて、チノの部屋へはいって行ってしまった。
「深はホントに部屋に来なかったな。」
あの後、深は少しも部屋に来る気配すらなく、少し寂しがっているリゼ。
それを聞いているのかいないのか、ココアは掛けてある服に目が留まった。
「あっ!これチノちゃんの制服だよね!サイズぴったり!」
チノが学校に行くときの朝に着ていく中学校の制服を見つけたようだ。
「そうですけど...何勝手に着てるんですか」
気づいたときにはココアがそれを着ていた。
なぜか勝手に着だしたココアに驚いたチノは、よく見たらサイズが結構ぴったりなことにびっくりした
「ほんとにサイズぴったりだな...。学校にいてもバレなさそうだ...。」
リゼもちょうど同じことを考えていたようで、しかも学校にいてもバレないと言われてしまうレベル。
まぁ、実際大丈夫かもしれない。
「そう!?ちょっと行ってくるね!」
それを本気にしたココアは中学校に行こうとするが、
「外は大雨ですよ!?」
とチノが驚きながらも声を掛けるが、問題はそれ以上に
本当に学校に行かれたら事態の収拾がつかなくなってしまう。
バカダッテコトハワカッタカラ...。 ヒドーイ‼
偶然、どこかへ行こうとする深がその姿をみて、嘲笑しながらも部屋にココアを戻し、
ココアはそれにむすっとしながら戻ってくる。
「...何がしたいんでしょうか?」
チノはココアがしたいことがよくわからず、隣にいたリゼに問うが、
「私に聞かれてもな...。」
リゼに聞いてもそれがわかるはずもなく、ただただ困惑していた。
一方、風呂に入った千夜とシャロは。
「...ねぇシャロちゃん。」
突然、心配そうにシャロに声を掛ける千夜。
「何よ。」
それに対し、先ほど酔った時の事を話され
すこし恥ずかしがりながら言葉を返すシャロ。
「悩みごととか...あったりしない?」
千夜はシャロが何か抱え込んでいるのではないかと心配して声を掛け、
どうにか解決してあげようという幼馴染の気遣いであった。
(...千夜に気づかれてる?)
当然、隠しておかなければならない、シャロはようやく、これからこれを隠し続ける事に対して
心配になりはじめた。千夜やリゼに隠し通すのは困難になる予感が頭によぎるが、
―あれほど、苦しそうに過去を告げた深を裏切るようなことをすれば...。
「特に何もないけど?」
そう。これから、シャロは二~三年間、深の過去を知られないようにしていかなければならない。
あれほどの過去を抱え込んでいるのなら、精神なんてとっくに壊れているはずなのに。
今にも消えてしまいそうな灯火がなんとかそれを保っているような、あまりにも微かで弱い、
あれこそが"青野深の本質"だと。
「え、違ったの?じゃあ考え事?」
千夜は先ほどの嘘をサラッと信じたのか、それとも気づいていてあえて聞かなかったのか、
それ以上問おうとはしなかった。シャロとしてもそれはそれで助かるのだが、
(全然バレてなかった...びっくりした~...。)
シャロはただ、バレていていないことに安堵しながら、天井を見上げる。
(シャロちゃん、何かあるような気もするのだけれど...。)
千夜は、何かが引っかかっている様子で、シャロを見つめていた。
「...ん?今ドアのベルの音がしたんじゃが...。」
そのころ、バータイムでカウンターにいたタカヒロとティッピーは
先ほどまで駄弁っていたのだが、ドアのベルが鳴ったのを聞いた直後、
すぐさま客を迎える体制に入るが、そこには誰も入ってきた跡がなかった。
「ああ...誰も来てないし、まぁドアが風で少し揺れたんじゃないか?」
タカヒロはドアが風で揺れたのだと思い、ティッピーに話しかける。
「そうかの...?」
今まで風でドアのベルがなったことがなかったので妙に思っていたが、
店の老朽化が激しい今、それもあるかもしれないと考え、
その考えをすこし腑に落ちないながらも受け入れた。
「そうだろ、現にまだ誰も来てないし」
ここは昼でも夜でも客足が乏しいようだ。
改めてティッピーはこの現状に落ち込む。
「なぁ、深。少しは私達と話ぐらい…あれ?」
リゼは、風呂から出てきたシャロと千夜を含めた五人と少し話してから、
深を連れてこようと深の部屋の前まで来たようなのだが、
リゼはノックしても呼んでも全く返事がないことになぜか胸騒ぎがした。
「どうしたのリゼちゃん?」
リゼが珍しく落ち着きのない様子を見て、
リゼに何があったのかと廊下の先を見ながら聞くココア。
「深...どこ行った?」
まさか外に出たんじゃないかと考えながらも、そういえばココアは深と廊下ですれ違っていたことを
思いだしたリゼは心当たりがあるであろうココアに焦りながら質問する。
「え...?トイレじゃないの?」
ココアは一番ありえそうな場所を答えてみたが、リゼは首を横に振った後、
「いや、さっきトイレ行ってきたばっかりなんだ。誰ともすれ違ってないし、深は基本部屋にいて、出てくることも全然ないんだろ?」
トイレに行ってきてから深の部屋の前まで来たのだからトイレにいないのはわかっていた。
なら、あとは部屋にいるものだと思っていたが、来てみたら返事もない上、
PCゲームのテクノBGMがただただ繰り返されているのが、何か無性に不安感を煽る。
深は基本的に部屋にいるのはココアやチノから聞いていた、念のための再確認としてもう一度聞きなおそうとココアにもう一度そのことを聞くと、
「うん...どこにいったんだろう。」
やはり、その通りだった。
そうなるといよいよ、深の行方が全く分からない。
二人はだんだん心配になってきて、他に深が行きそうなところを考えていると、
その後ろから不規則な足音が聞こえてきた。
「いるよ、後ろ後ろ」
とリゼの肩に手を置きながら声をかける。
「わぁあっ!?」
暗い廊下でそんなことされれば誰でも驚く、それはリゼも一緒で、
思わず裏声を出しながら体が跳ね上がる。
「そんなびっくりしなくてもいいじゃないか。」
と溜息をつきながら苦笑いする深。
「...ん?なんかだるそうだな。どうした?」
ただ、その深の声から若干疲れている雰囲気を感じ取ったリゼは
深はその原因が気になり、深の体調に何かあったのか聞くと、
「そうかな?自覚がないだけで疲れてるのかなぁ...。」
本人には自覚がないらしいが、はたから見ればやはり違和感を感じる。
「ああ、あまり無理をするなよ。」
どれだけゲームに熱中しているのかは想像がつかないが、
無理をして仕事に支障があっては困るので、それだけは気を付けるように声を掛ける。
「いやこれもつぐ...。勉強の一環だし。」
何かを言いかけた深は、詰まらせながら、勉強と言い直した。
勉強しているなんてココアからも聞いたことがなかった。
「...べんきょう?いつもゲームばっかりらしいけど。」
リゼは深が珍しく勉強していると聞いてから、いつもゲームばかりだと聞いていたことを伝えると、
「…そうだっけか。…ああ、そうだったな。」
と、まるであまり覚えていないような返答をされ、今度は強烈に違和感を感じた。
「…?どうした?」
いよいよ本当に体調が悪いのかと様子をうかがおうとするが、
「いや、なんでもない、今日は寝るよ。」
ただ、なんでもないとだけ返され、ふらふらと歩きながら部屋に戻ろうとドアに手をかける。
「ああ、おやすみ。」
リゼは深と話すことをあきらめ、深におやすみとだけ言い、ココアと一緒にまたチノの部屋に戻った。
「あはは、やっぱりみんなで話してると楽しいね!...深君はどうしてか出てこないけど」
ココアはとても楽しそうに話しているが深が全く部屋から出てこないことがやはり気がかりなようだ。
「まぁ、仕方ないんじゃない?体調悪いんでしょう?」
体調が悪いのだから仕方ないと千夜は言うが、千夜も気になっているようだ。
「そうだ!この機会にみんなの心に秘めてる話をしてほしいわ!」
気分転換にみんなの話を聞こうと、千夜は話題を振った。
(これって好きな人告白する流れよね...どうしよう...心の準備なんてできて...)
突然、告白させられる事になり、全く心の準備をしていないシャロは頭を悩まされていた。
「怪談を教えて♪」
この流れでまさかの怪談になった。
千夜の目は何かに恋をしたような目だが、まさか幽霊に恋でもしているのだろうか。
「怪談なら...うちの店にあります」
まさかチノから話し出すとは思わなかったが、ラビットハウスにあるということは、
ココア、リゼ。そして深もその怪談のある店にいるということだ。
ココアとリゼは固唾を飲みながら話を聞いていたが...
聴いているうちに幽霊の正体がわかってしまったので怖くなかった。
そして、シャロの順番が回ってきた。
(何も怪談なんて...そんなもの...あっ。)
たったひとつ思いついた話をシャロは話し始めた。
「呪われてしまったある男の話」を...
実は深君の設定はあまりちゃんと作ってはいません。
作っては没、作っては没と
なかなか進まないこともあり、それで投稿が遅れてしまったのもあります。
彼が言いかけた"つぐ..."とは何の事なのでしょうか、そしてシャロが語る怪談の内容とは
次回「弱さを呪った男」