グルグル伝説 ブラッククローバー   作:ラルク・シェル

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大変、黒の暴牛は大騒ぎ

試験に合格して、勇者の称号を手に入れて黒の暴牛団に入ったアスタとククリ。そしてフィンラル・ルーラケイスの空間魔法で黒の暴牛アジトの城に到着。

 

「へ~~~ここが黒の暴牛のアジトなんだ」

「少しオンボロだね?」

「そりゃあ、メンバーが色々と曲者揃いだからね」

 

フィンラルが説明した瞬間、突然一部の壁が爆発した。

 

「きゃっ!なに!?」

「ああ、いつも通りの光景さ」

 

2人は顔を合わせて破壊された壁から中を覗き込むと、サングラスをかけてどう見てもヤンキーな青年と、小柄で童顔な青年がお互い魔法を使って喧嘩していた。さらに片眼を前髪で隠した青年は誰かの写真を見たり、幼児体系な少女は1人で大盛りの料理を食べて、大量の酒を飲んでいる下着姿の妖艶な美女。なによりもボーっとしている巨人とカオスな光景。

 

「えっと…あれは?」

「だから言ったでしょ。メンバーは曲者揃いだって」

「なに、こそこそしてんだよ」

 

そこにヤミが現れて空いた穴から入る。

 

「あっ!ヤミさん」

 

するとその場の全員が一斉にヤミのもとに集まる。

 

「団長!お帰り、強い奴はいた?」

「ねぇ、酒のお土産は?」

「美味しいもの!お土産!」

 

などと団員全員は質問したりお土産を尋ねたりと大騒ぎ。

 

「まず俺が、お前らに言いたいことは…静かにしろ」

 

強い気迫と一緒に喋った途端、全員は一斉に正座して静かになる。

 

「という訳で、彼らを何とか出来るのは団長のヤミさんだけだからね」

「「はぁ」」

 

フィンラルはアスタとククリにここでのやり取りを説明。

 

「それで、この子たちは?」

「ああ、新人でハージ村という辺境から来たアスタとククリだ」

「そうなの。私はバネッサ・エノカーテ。よろしくね♪」

 

妖艶な美女のバネッサ・エノカーテはアスタを誘惑し始めた。当然、アスタは顔を赤くする。

 

「いや…俺にはシスターといっ!」

 

するとククリは杖でアスタの頭を思いっきり叩く。

 

「勇者様…鼻の下を伸ばさない」

「すみません…」

 

頭から血を流しながらもアスタは少し不機嫌になったククリに謝る。すると誰かが肩を叩いたのでククリが振り向くと童顔の青年がいた。

 

「僕、ラック・ボルティア。彼を勇者って呼ぶ君は?」

 

ラック・ボルティアと名乗って、そのままククリに興味持ったので尋ねる。

 

「私はククリ。ミグミグ族です」

「「「「「ミグミグ族?」」」」」

 

とりあえず、全員悪い人じゃないと感じたので名前と自分がミグミグ族だと告白した。

 

「なんだよ?ミグミグ族って?」

「聞いたことある。たしか魔導書を持たずに、魔法陣だけで魔法を使える部族だって」

「魔導書を持たない部族?」

 

当然、団員のみんなはミグミグ族の会話でいっぱいになる。

 

「ほ~~~じゃあ、試験で見せたあれか?」

「いえ…あれは失敗したグルグル」

「失敗した…グルグル?」

 

そしてククリは試験で出したクラゲモンスターが、緊張して失敗したグルグルだと正直に話した。

 

「なるほど…じゃあ、ここでそのグルグルを失敗しないでやって見せろ」

「え?でも……」

「お前、今は俺の団の団員で魔法騎士だ。だったら、ここで限界を超えて見せろ!」

「は…はいっ!」

 

ヤミの強い気迫に負けたのか大きく返事して改めてグルグルをやることになった。

みんながアジトの外に出て、ククリはさっそく魔法陣の杖で地面に魔法陣を描く。アスタはまた失敗しないか心配になる。

 

「良し、完成」

「なぁ…失敗はしないのか?」

「今度は、大丈夫!」

 

自信満々に杖を叩いた瞬間、魔法陣から炎が噴き上がって来た。

 

「炎が出た!?」

「本当に魔導書なしで!?」

 

周りはククリの魔法に驚く。

(トーラ。火属性でグルグルの初期魔法。火のシンボルが描かれた魔法陣から炎を出す)

 

「これが、グルグル」

 

アスタも改めて失敗じゃない本来のグルグルに驚きながらも、本当にククリは凄い存在だと理解する。

 

「あっ、言い忘れてたが、コイツ一応勇者だからな」

「「「「「勇者?」」」」」

 

ヤミが本当に忘れていた態度で全員にアスタが勇者だと言った。

 

「なんか…ついでみたいだな言い方だけど、如何にも俺は勇者として認めてもらいました!そしてこれがその証!」

 

大声でバンダナに着けたバッジと書類を全員に見せようとした瞬間、サングラスを付けたヤンキー風の青年が前に出る。

 

「本当にお前が勇者か?」

「えっ!そりゃあ、俺は勇者で…証もちゃんと」

「だったら、ヤミさんの筆頭舎弟マグナ・スウィングが勇者の実力を見せてやる!もしも勇者でここに入る実力があったら、お前達にこのローブをやるよ」

 

マグナ・スウィングは2人分の黒の暴牛ローブを取り出す。2人は顔を見合わせて

 

「はいっ!絶対に貰います!」

「もちろんよ!勇者様は勇者様なんだからね」

「じゃあ、始めるか!」

 

こうしてアスタとマグナの勝負が始まった。まず離れた距離でアスタは大剣を出すと、マグナは掌に炎の玉を作り出す。

 

「行くぜ!炎魔法、爆殺豪炎魔球!」

 

そのまま炎の玉を豪快に投げた。するとアスタは飛んでくる炎の玉を見ると直観で感じ、もし切っても勢いは消えずに割れた攻撃を喰らってしまう。激しい筋トレを続けたおかげで、動体視力と瞬発力も高いので分かっていた。

しかし肉体がすぐに切れ変えて、刃ではなく脊の部分で炎の玉を撃ち返した。そして炎の玉はマグナの顔面に直撃。

 

「あっ、しまった……」

 

これは流石にまずいと思ったので駆け寄った。

 

「あの…大丈夫?」

 

するとマグナは顔面がボロボロのまま立ち上がって笑顔を見せる。

 

「スゲェな…その剣にお前。魔法か?」

「そうですか…でも、俺魔力がないから」

「ならもっとカッケーじゃん。そんな魔力が無くてもスゲェ剣を使えて、諦めない心。まさしく勇者って感じじゃん」

 

ローブを手渡しながら言ったマグナの言葉にアスタとククリは感動を覚える。

 

「さてと、じゃあ認めて貰った事だし」

 

バネッサは糸魔法でローブに黒の暴牛のマークを刺繍をして2人はローブを纏った。

 

「やったなククリ!」

「うん!勇者様!」

 

2人がお互いに喜び合うとそれを影で見る人がいた。

 

「あれが新人の、てか…なんでククリさん?」

 

それは試験会場でククリと出会った銀翼の大鷲団長ノゼルの妹のノエルだった。しかも黒の暴牛のローブを纏った姿。

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