ハイスクールD×D~永劫破壊を身体に宿す者~ 作:てーとくん
ただ一言、大学生活すごい楽しいけどめっちゃつらい
駒王学園にはオカルト研究部という部活が存在する。
その部には駒王学園の二大お姉さまと称される三年生のリアス・グレモリー、姫島朱乃が、二年生で女子生徒から人気の高い男子生徒の木場祐斗が、一年生で猫耳でマスコットキャラとして人気の塔城小猫が在籍している。
そしてもう一人。リアス・グレモリー、姫島朱乃と同じ三年生の来瀬陽がいる。彼も世間一般から見ればイケメンの部類に入るので二年生の木場裕斗と同じように女子生徒から人気が高い。
表面上はオカルト研究部と銘打っているがその実はリアス・グレモリーを筆頭とする悪魔の眷属の集まりである。しかもこの駒王学園はリアスが人間界に来るときに与えられた領土で、学園のトップのほとんどが悪魔関係者なのだ。さらに一般生徒に混じってリアスたちのような人間界に来ている悪魔もかなりいるのだ。
「‐‐‐‐とまあ、これが
テーブルを挟んで自分とは対象の位置にいるイッセーにそう問いかける。
「ええと、まぁ、とりあえずは……」
「はっきり言っていいぞイッセー。『お前は中二病かっ!!』て」
なんと返答していいのかわからないイッセーにかわり横に座っていた陽が答える。
「ちょっと陽! 中二病ってなによ中二病って!!」
「え、なにお前。今時中二病って単語も知らないの? いいか、中二病っていうのはな‐‐」
「そこじゃないわよ! どうして私が中二病扱いされてるのかってことよ!?」
リアス自身は嘘偽りなくオカルト研究部と自分たちがどういう存在なのかを伝えているのだが、いくらなんでもほぼ初対面の相手に真顔で自分たちは悪魔です、なんて伝えたらどう考えても中二病と認識されるに決まっている。
「部長、落ち着いてください。兵藤くんがどうしていいのかわからずにオロオロしてます。陽先輩もあまり煽らないでください」
ソファーで小猫のとなりに座っていた裕斗がリアスをなだめる。リアスは裕斗のその言葉を聞いて冷静さを取り戻し、陽はあははははと笑っている。
朱乃が淹れてくれたお茶を飲み、イッセーを目を合わせ問いかける。
「イッセー。あなたは天野夕麻とあの日デートをしたわよね?」
「っ!?」
イッセーは目を見開いて驚いている。なぜそのことを知っているのか、と。
「……先輩。そのことはあまり蒸し返さないでもらえますか?」
「ええ、あなたにとってあの出来事は心に大きな傷を残していることはわかっているわ。でもそうしないと話が進まないの」
そういうとリアスは隣に座っていた朱乃から一枚の写真を手渡され、その写真をイッセーに見せた。するとイッセーは驚愕した。
「な、んで……」
そこに写っていたのは黒い翼を生やしている天野夕麻。あの日イッセーがはじめてデートをした相手だった。
イッセーは陽とリアスに助け出されたあと、何事もなかったかのように日常を過ごしていた。ある一点を除いて。
イッセーはあの日のことを何度も夢で繰り返し見ていたのだ。天野夕麻とデートをし、最後に立ち寄った公園で夕麻によって何かで刺され、止めを刺されそうになった時、誰かが助けてくれた。イッセーはここまでのことを夢でなんども見ているのだ。
「これは堕天使。あなたを殺すためにやってきた者よ。そしてあなたを殺したと思ってあなたの周囲から記憶を消したの。例えばあなたのケータイの中に入っているはずの写真とかあなたの友人たちに紹介したはずなのにその友人たちが覚えてなかったり」
「な、なんで俺が……?」
イッセーは問う。なぜ自分が殺されなくちゃいけないのか。
「簡単に言うと、運がなかった。それだけだな」
黙っていた陽がリアスに代わり答える。お前には運がなかったのだ、と。
「は、はあ!? う、運がなかったってなんですかそれ!!」
納得のいかないイッセーは陽に向かって怒鳴る。
「イッセー」
「‐‐‐‐っ!!」
イッセーは陽と目を合わせた瞬間、変な威圧感を感じ、黙る。
「納得がいかないのはわかってる。だから俺が納得のいく理由を言ってやる」
「お前にはなイッセー。『神器』っていうのが宿ってるんだ」
「『神器』……?」
はじめて聞いたその単語にイッセーは困惑している。
「神器っていうのは特定の人間に宿るチートすぎる力のことだ。歴史に名を残している偉人たちも所有していたおかげで偉業を成し遂げたんだと」
「今でも神器を宿している人たちは数多くいるわ。そのおかげで世界的に活躍しているのよ」
「……なんで、俺なんかにそんな力が」
イッセーはなぜ自分なんかにそんな力が宿っているのかわからず更に困惑する。イッセーはどうしようもないほどエロ好きであるために女子たちの評判は悪い。そのことはイッセー自身もわかっており、おそらく兵藤家の血筋は残せないだろうとさえ思っていた。故にイッセーは困惑している。
「そればっかりはわからないわ。神器が誰に宿るのかは本当に運みたいなものなの」
「まあ、それは置いといて。とりあえずイッセー、手を上にかざしてくれ」
「へ?」
「Hurry upイッセー」
「は、はい……」
イッセーは左腕を上にあげた。
「目を閉じ、自分が最強だと思う何かを心の中で想像してみろ。漫画のキャラクターとかでもいいぞ」
「ええと、じゃあドラグ・ソボールの空孫悟で……」
「じゃあそれを想像して、悟が一番強く見える姿を思え」
イッセーは心の中で悟がドラゴン波を撃つときの場面を想像する。
「それができたら腕をゆっくりと下げソファーから立ち上がれ」
腕を下げて、イッセーはソファーから立ち上がった。
「んで、悟が一番強く見えるところを真似ろ。恥ずかしがらずに強くな」
陽はポケットに入っていたケータイの録画モードを起動させ、イッセーを撮っている。あとでイッセーに見せるために。
が、イッセーは恥ずかしいのか一向にやろうとしない。
「ほれイッセー。早く」
陽が急かすと腹を決めたのかイッセーの腕が動く。
「ドーラーゴーンー波ぁぁあああああああ!!!」
イッセーが大声で放った一世一代のドラゴン波。それは部屋の中を反響し、未だ響いている。
「OK。じゃ、目ぇあけてみな」
撮り終わった陽がイッセーに目を開けるように指示し、イッセーは目を開けた。
瞬間、イッセーの腕が光りだし、形を成して左腕を覆っていく。
そして数秒たち光がやむとイッセーの左腕には赤い籠手のようなものが装着されていた。手の甲には紅い宝玉がはめ込まれており、派手な装飾がなされている。
「な、ななな、なんじゃこりゃぁぁああああ!?」
これで物語を始めるための役者が一通り出揃った。
では一つ歌劇を始めよう。
その筋書きは、ありきたりだが。
役者が良い。至高と信ずる。
ゆえに面白くなると思うよ。
ノゲラの二次も書いてみようかなぁ