背景高町家へ、僕は今、命の危険にあっています。何がいけなかったんでしょうか。昨日、気を失ったことですか?それとも、今日もっと早く起きればよかったんでしょうか?今そんな僕の目の前にはオレンジ色の髪をした悪魔が居ます。誰か切実に助けてください。
「おい!聞いているのかよ!?」
「あっはい」
「お前フェイトに何かしたか!?」
「してないです」
一つ言いたい、僕は何も悪くないよね。だって僕被害者だもん。レティシア助けてくれ。
(戒、頑張って)
「君が原因だよねレティシア!」
「話を聞けよ!」
「ごめんなさい」
目の前に女性は相当怒っている様だ。その女性の後ろには修羅が見える。これ僕本当に死ぬんじゃないか?そんな時にフェイトが女性に言った。
「アルフ、戒は悪くないよ。私を助けてくれたし」
「本当なのかいフェイト?」
「うん。本当だよアルフ。戒が腕から刃を生やして、蜘蛛っぽい人をズバーってやって、私を助けてくれたんだ」
フェイトの説明でアルフと呼ばれた女性は何とか落ち着いたようだ。助かった。でも、フェイトの一言ですぐに落ち着くんだ。ちょっと意外だな。
「この話は信じる。だがな、何でフェイトと寝てたんだ?」
「それは僕にも分からない」
「フェイト何でだ?」
フェイトは頭を捻り考え始める。暫くしてフェイトが口を開いた。
「えっとねアルフ。戒が気絶して、レティシアが出てきて一緒に治療したの。それであそこじゃ危なかったから、此処に連れてきたの。それでね、治療中に戒の記憶が流れ込んできて全部見たら、疲れて寝ちゃったんだよ」
えっと、今フェイトはなんて言いましたか?僕の記憶を見た。え?マジですか。やばい、僕の記憶って結構危ないと思うんだけど。大丈夫なのかな?フェイトは僕の方に微笑んで言った。
「大丈夫だよ戒。私は君の記憶を見ても問題なかったから」
「君、本当になのはと同い年?」
「うん。なのはに会った事は無いけど、同い年の八歳だよ」
「僕はそう思えないけど」
本当に八歳なのだろうか?だってこんなにしっかりしているし、この二人を見る限り二人暮らしだろうし。てゆうか何で二人で暮らしているんだろう?
「フェイト、何で二人で暮らしているの?」
「分かるの?話していいのかな?ねえアルフ」
「いいんじゃないかフェイト。この戒って奴は力があるらしいし、現地の協力者は必要だ。丁度いいと思うぞ」
「そうだね。じゃあ戒、話すね」
フェイトは話してくれた。フェイトは別世界の魔法がある世界から来たらしい。それでフェイトのお母さんのプレシアさんがこの世界に散らばったジュエルシード、昨日の宝石を探しているそうだ。それで場所が分かりにくいから現地の協力者を探せと言われたがいい人が居なくて、昨日のシュピーネに声を掛けたら丁度ジュエルシードを持っていて、戦闘になり、僕に助けられた。そんな感じだ。
「分かった。二人だけにそんな事させるわけにはいかないからね。僕も手伝うよ」
「ありがとう戒。それじゃあお母さんに話すからちょっと待ってね」
フェイトがそういうと場所が変わり何処かの庭園らしき場所に着く。其処には灰色の髪の女性が居た。女性はフェイトを見ると近づいてきて、優しく話しかけた。
「フェイト、もう戻ってきたの。早いわね。昨日探しに行ったばかりなのに、ジュエルシードはどのぐらい集まったの?」
「お母さん、2個集まったよ。それに協力者も出来たから、お母さんに伝えに来たの」
そうフェイトが言うと、プレシアさんが僕の方を向いてきた。どうやら観察している様だ。そして観察が終わったのか僕に言い放った。
「名前はなんて言うの?」
「藤井戒です」
「すごいわね魔法文明が無いこの世界で、魔力Aランクに会えるなんて」
そう言われても魔法の事なんて知らないし凄いなんて分からない。それに魔法は使えなくても別にレティシアが居る。そんなこと考えていたらプレシアさんが言った。
「貴方それだけじゃないわね、聖遺物を持っているでしょう」
プレシアさんは聖遺物の事を知っているらしい。僕の知らない聖遺物の事を聞けるかもしれない。
「分かるんですか?」
「分かるわよ私は元々研究者よ。一度だけ聖遺物の研究を任せられてね、ある程度の使徒なら判別がつくわよ」
「そうですか僕以外の使徒にあった事ありますか?」
「三回ほどね」
三回もあるんだ。それならレティシアの事も知っているかもしれない。
「ねえ貴方の聖遺物はどんな物?」
レティシア説明してもいい?
(いいわよ、別に困る事無いしね)
「僕のは二つあります。歌姫・正義の柱と闇の黒聖杯です」
「闇の黒聖杯ですって!?」
プレシアさんは目の色を変え僕の体に掴みかっかってきた。腕が食い込む勢いだ。痛い。フェイトも咄嗟の行動に驚いている。僕が喋る間もなくプレシアさんは言った。
「それは本当なの!?」
「本当ですが、どうしたんですか!?」
「ねえちょっと来て頂戴!」
僕はそう手を引かれ、何処かに連れられて行く。庭園を抜け地下に着いた。其処には何かの液体に浸かっている。フェイトに似ている少女が居た。どう考えても死んでいる。この子の前に連れてきてどうするんだろう。僕はその先を予想する。思考し、辿りついた答えは一つだ。プレシアさんは僕が考えていると話しかけてきた。
「ねえ貴方、この子アリシアを、生き返らせる事は出来るかしら?」
予想道理だ。僕の黒聖杯は出来るだろう。人を殺すのは簡単だ。首を刎ね、腐敗させ、腹を裂き、切り刻む。思いつくだけでこれだけある。だけど生き返らせる何てほぼ不可能だ。まず魂が此処にあるのか分からない。魂が無ければ蘇生なんて無理だ。そして魂は足りるのか?
「出来ますよ」
「本当!?」
「けど」
「けど……なに?」
プレシアさんは答えを待っている。僕は辛い真実を伝える。
「魂があればできますけど、残っているか分からりません。この子は何年前に死んだんですか」
「十年以上前よ、出来ないの?」
「分かりません」
さっきから誰かにぺしぺしと叩かれている。こんな空気なのにレティシアだろうか、レティシア今はやめてくれ。
(私じゃないわよ)
え?じゃあ誰?
「さっきから無視しないでよー」
僕の後ろには、今目の前にるアリシアと完全に見た目が一致している少女が居る。あるぇおかしいな、やっぱり僕は疲れているんだ。だってこれこそ幻覚だよね。もうこのボケはいいや。この子はアリシアの霊体だろう。ねえレティシア、この子が居れば蘇生は可能だよね。
(戒、出来るわよ)
「ねえプレシアさん、今僕の隣にアリシア居るんですが……見えますか?」
「嘘を言わないでよ、見えないわよ」
「ねえレティシアさん、この子他の人には見えないの?」
(見えないわよ、戒と私以外にはね)
マジですかー、僕にしか見えないんだー。辛いよ、最近なんか胃がすごく痛いな、何でだろう?僕は過労死キャラじゃないんだけどね。
「ねーねーお兄ちゃん、私生き返れるのー」
「出来るらしいよ。まあ任せてよ」
プレシアさんは良い人、異論は認める。良ければ感想や評価お気に入り登録お願いします。