お姉ちゃんは0番改め機人長女リリカルハルナA's 作:Y.Sman
物語本編とは全く、欠片も関係ありません。
また、本作は完全なギャグ回となっておりますw
番外編「よい子の名作童話シンデレラなの」
むか~しむかし、あるところにシンデレラという名前の美しい娘がおりました。
シンデレラの母親は彼女が小さいときに亡くなってしまい、今は義理の母親のもとで暮らしていました。
義理の母親とその娘・・・義理の姉はとても意地悪でシンデレラに意地悪を・・・
「フェイトー!掃除なんていいから一緒におやつ食べようよ!」
えーと、意地悪を・・・
「ああ、ここにいたのね?フェイト、皆で一緒にお茶しましょう?掃除は後で一緒にやればいいから」
・・・シンデレラだっつってんだろ。
「くぅ~!フェイトはカワイイなぁ~!うりゃうりゃ~♪」
「ね、姉さん・・・ちょっ、くっつきすぎ・・・」
「それじゃお茶を淹れるわね。お砂糖は・・・30個くらいでいいわね・・・」
・・・もういいや、シンデレラは義姉からの過剰な愛情と義母からの過剰な糖分を受けながら暮らしていました。
ある日、お城で王子様が舞踏会を開くという知らせが届くと義理の母と姉はドレスを着て舞踏会に向かいました。
シンデレラも行きたかったのですが・・・
「ダメー!フェイトはカワイイんだから!どこの馬の骨とも知れない王子や貴族たちに目をつけられたらどうするの!?お妾さんからの薄い本コースだよ!?」
「という事なの。ゴメンなさいね、私は一緒に行こうと言ったんだけど押し切られちゃって・・・」
というか二人は何で行くんでしょう?王子様とか興味ないのに・・・?
「んな事決まってんじゃん!舞踏会で美味しいものたらふく食べるためだよ!」
「私もお城のスイーツが気になって・・・あ、おいしそうな料理があったら持って帰って来るから安心してね?」
どうやら花より団子、色気より食い気な目的でした。
そう言って二人はタクシーに乗ってお城に向かってしまいました。
少しは時代考証しろ・・・。
こうして一人留守番することになってしまったシンデレラ。
昔から義母と義姉に蝶よ花よよ大切にされて育った箱入りお嬢様なせいか二人の言葉に疑問を抱くことなくおとなしく留守番をしていました。
すると・・・。
「えーと・・・フェ、じゃなかった・・・シンデレラ、私がお城に連れて行ってあげましょう」
突然シンデレラの前に魔法少女・・・もとい、魔法使いが現れました。
「で、でも・・・私、ドレスがないから・・・」
「大丈夫、私を信じて?まずは畑からカボチャを持ってきてほしいの」
シンデレラは魔法使いの言う通り畑からカボチャを持ってきました。
流石に一人だと重いのでお屋敷で飼っている二匹の犬・・・いや、狼?に手伝ってもらいました。
シンデレラがカボチャを持ってくると魔法使いはその隣にシンデレラと二匹の犬(狼)を並ばせます。
更に魔法使いはどこで捕まえてきたのか一匹のネズミ(フェレット)もシンデレラたちと一緒に並ばせます。
「よーし・・・それじゃあ行くよー!」
魔法使はそう言うと手にした杖を高らかに掲げます。
『StarlightBreaker』
杖から電子的な音声が聞こえると杖の先に魔力が集まっていきます。
それは見る見るうちに大きくなり彼女の頭上に巨大な桜色の太陽が生まれました。
「えっ・・・えぇっ!?」
「なっ、なのはっ!?」
「ちょっ!それはマズイよ!」
「考え直せ!高町なのは!」
並ばされていたシンデレラたちは慌てて声を上げます。
勿論彼女たちはその場から逃げようとしましたがそこは魔法使い、しっかりバインドで拘束済みです。
「大丈夫!ちゃんと非殺傷設定だから!」
「そういう問題じゃないよー!」
シンデレラたちの抗議も空しく、集められた星の輝きは・・・。
「全力全開!スターライト・ブレイカー!」
彼女たちに降り注ぎました。
「「「「ぎゃー!」」」」
一人と三匹の断末魔と共にギャグっぽい爆発が起きるとその噴煙の中からドレスアップされたシンデレラが現れました。
白い肌と金髪が映える紫色のドレス・・・わかりやすく言うとアニメ3期7話で出てきたドレス姿をイブニングドレス風にしてさらに豪華にした感じのフェイトがそこにいました。
勿論「シンデレラ」なので足には当然ガラスの靴を履いています。
更にその隣・・・カボチャは馬車に変わり、ネズミ(フェレット)は御者の恰好をした男の子に、二匹の犬(狼)は二頭の馬になりました。
「よし、これで準備は完了なの!」
「な~の~は~?」
「えっへん」と胸を張る魔法使いを二人と二頭はジト目で睨みます。
「え?わ、私は悪くないよ!?台本にスターライトブレイカーを撃つって書いてあるんだもん!」
魔法使いが弁明すると彼女に向けられていた視線はこちらに・・・。
いや、そのさ・・・いくらなのはさんが聡明でも実年齢は9歳じゃん?
コンプラ意識とかもまだ育まれてない訳だし、うっかり「ビビ●バビデブー」なんて言ってごらんよ?
舞浜の方から訴状が飛んでくるよ?
それにほら・・・少しはリリカル要素も加えたかったし・・・はい、ゴメンなさい。
「と、とにかくこれで舞踏会に行けるよ!さぁ、馬車に乗って!」
魔法使いのおかげで何とかうやむやになったところでシンデレラは馬車でお城に・・・
「あのー・・・僕、馬車なんて運転できないけど?」
「・・・・・・」
気まずい沈黙があたりを支配します。
「え?ふぇっ?どどどどうしよう!?え?台本変更ですか?・・・フムフム、分かりました。それじゃあもう一回・・・スターライト・ブレイカー!」
「ぐあーーー!?」
予告なしのSLB第二射・・・それはカボチャの馬車と二頭の馬の片方に直撃します。
二度目の爆発。
再び煙が晴れるとそこにいたのは・・・。
「・・・人力車?」
カボチャの馬車は人力車に、馬は浅黒い肌に狼耳を生やした筋骨隆々の車夫へと変わりました。
「これで今度こそお城に行けるの!」
「いや待て!俺が引いて行くのか!?」
車夫に変わった元馬(狼)が何か言っていますが尺の都合もあるのでこのままお話を進めます。
「気を付けて。夜の12時になったら魔法が解けちゃうから、それまでには帰ってきてね。それじゃあザフィーラさんお願いしまーす!」
「ええい!ままよ!乗ったか?シンデレラ?」
「えっと・・・はい」
車夫が尋ねると腰かけ座席に座ったシンデレラが頷きます。
「・・・ておあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
それを確認した車夫は目を「くわっ」と見開くとよくわからない掛け声とともに人力車を引いて全力疾走し始めます。
「あわわわわわわ・・・っ!?」
まるでジェットコースターのように爆走する人力車にしがみついたシンデレラの声と姿は見る見るうちに遠ざかっていきます。
「いってらっしゃーい」
「・・・えっ?僕の出番これで終わり!?」
「てかなのは、早く元に戻してほしいんだけど・・・」
お屋敷に留守番することとなった御者と馬と共に魔法使いはシンデレラが見えなくなるまで手を振り続けました。
場所は変わってお城の中・・・きらびやかなジャンデリアに照らされた大ホールでは今まさに舞踏会が始まったところでした。
ホールの一角では楽団が緩やかな音楽を奏で、それに合わせて参加者たちがクルクルとワルツを踊ります。
そんなホールの中央を囲むように並べられたテーブルには色とりどりの料理が並べられ・・・
「バリバリモグモグ・・・バクバクムシャムシャごくん・・・ガツガツグビグビ・・・」
勿論それ目当てで参加した我らが義姉は料理を貪ります。
「りんでぃいほん!こえおみふぁげにもっへかへりまひょう!(訳:リンディさん!これお土産に持って帰りましょう!)」
「そうね・・・あら、こっちのケーキも美味しい、これもフェイトへのお土産にしましょうか」
その隣で義母はパクパクとケーキに舌鼓を打ちます。
とは言えその速度は尋常ではなく、既に彼女の前には空になったお皿がうずたかく積まれています。
そんな二人を玉座に座るクロノ王子は疲れた目で見ながらため息をつきます。
「はぁ、何であの二人にまで招待状が贈られたんだ?」
そんな王子のぼやきに隣に立つエイミィ大臣は苦笑します。
「まぁまぁ・・・多分だけど招待状が無かったらハルナちゃん、勝手に忍び込んでたと思うよ?」
「ならますます好都合だ。城への不法侵入で即刻打ち首にしてやる」
「もぅ、クロノ君ったら・・・」
二人がそんなやり取りをしていると急にホール中がざわめきだします。
「ん?なんだ?」
「とうとうハルナちゃんがテーブルも食べ始めたのかな?」
そう言って二人がホールの入り口に目をやると・・・
「おぉ・・・!」
「わぁ・・・!」
天使がいました。
この際女神でもいいです、そうとしか表現できないレベルでめちゃんこ美人なシンデレラがホールに入ってきました。
「何と美しい・・・」
「どこのご令嬢だ?」
参加者たちはシンデレラを見て口々に言います。
「ブーーーーーーーっ!?」
シンデレラを見た義姉はその美しさとなぜかシンデレラが現れたことに対するダブルパンチで飲んでいたビール(ピッチャー)を吹き出してしまいました。
義姉の周りがビールまみれになり別の意味で大騒ぎになりますが王子様の耳には入りません。
玉座を立った王子さまはシンデレラまで一直線に向かいました。
「こんばんは、美しいお嬢さん。僕と一曲踊っていただけ「ちょおっと待ったー!!」」
王子様がシンデレラをダンスに誘おうとしていると先ほどビールを吹き出した義姉がものすごい勢いで二人に向かって駆け寄ります。
「お前みたいな馬の骨にフェイトを渡してなるもの・・・うわなにをするやめ・・・!」
王子様に掴みかかろうとした義姉でしたが駆け付けたお城の衛兵に拘束されそのままホールの外に連行されていきました。
「ん~♪こっちも絶品ねぇ・・・」
そんな義姉に気づくことなく、義母はスイーツを堪能し続けます。
「・・・コホン。では改めて・・・僕と一曲踊っていただけませんか?」
「は、はい・・・」
気を取り直して再度お誘いの言葉と共に差し出された手をシンデレラはおずおずと取りました。
王子様が躍ると知り、気合を入れなおした楽団の演奏の中、シンデレラたちは踊ります。
「あっ・・・とと・・・」
義母に引き取られてから大切に育てられてきたシンデレラ、花嫁修業の一環としてダンスも教わってはいましたが実際に踊るのは初めてです。
それを王子様が優しくリードします。
楽団も彼女がダンスに不慣れなことに気づいたのか曲のテンポを落としてくれました、非常に気づかい上手です。
おかげでコツがわかってきたのかシンデレラと王子さまは二人だけの空間で踊り続けます。
時間を忘れるくらい踊っていた二人・・・そこでシンデレラはお城の時計の針が間もなく12時を差そうとしていることに気づきました。
「いけない、帰らないと・・・」
シンデレラがダンスを中断してホールの出口へ走り出します。
「あっ!待って!せめて名前を・・・!」
王子様が引き留めようとしたその時・・・
『ドーンっ!』
轟音と共にお城が揺れます。
「なっ、何事だ!?」
驚きながらも王子さまは大急ぎでホールに入ってきた兵士に尋ねます。
「ほ、報告いたします!反乱です!城下町で民衆が大規模な暴動を起こしました」
報告を聞いた王子さまは驚きの声を上げながらお城のバルコニーへ走り城下を見下ろします。
確かに夜だというのに城下町は喧騒に包まれ、町の至る所で火の手が上がっています。
ですが王子さまに届いた報告には誤りがありました。
これは城下の市民が起こした暴動などではありませんでした。
「革命だー!」
「「「「「「「「「「Урааааааааааааааааа!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
王政に不満を持つ反体制派・・・その中でも武力を用いての王政の妥当・・・暴力革命を目指す社会主義者たちが決起したのです。
そしてその先頭を走るのは・・・。
「同志労働者諸よ!立ち上がれー!」
城からつまみ出された義姉でした。
革命家たちを率いる義姉は駆け付けた番兵達を右手の鎌と左手のハンマーでバッタバッタと薙ぎ払っていきます。
番兵を蹴散らしながらお城へと続く大通りを進む革命軍はお城から出動した衛兵と正面からぶつかります。
「反徒どもに告ぐ!速やかに解散すればよし!さもなくば・・・!」
衛兵たちの隊長が投稿と解散を命じていると・・・
「огонь(撃てー)!!」
義姉の号令と共に革命軍が発砲しました。
彼らが手にしたPPSh-41やAK-47が火を噴くとその革命的火力の前に衛兵たちはバタバタと倒れていきます。
ちなみに今回のお話は完全なギャグ回です。
死人は出ませんので家族みんなで安心して閲覧できます。
「あいつは・・・完全に時代考証を無視しやがって・・・!」
あまりの滅茶苦茶ぶりに王子さまは歯ぎしりが止まりません。
「殿下!いかがしましょう・・・!?」
「門を閉じろ!籠城して援軍が来るまで持ちこたえる!」
王子様の命令はすぐさま実行されました。
「閉門!へいもーん!」
門番の号令と共に門扉が閉じていきます。
革命軍は門へ急ぎますが間に合わず、鉄製の巨大な扉はバタンと閉じます。
「ふぅ・・・これで一安心だな」
内側から丈夫な閂(かんぬき)を差し込みながら衛兵達は安堵します。
「当たり前だ、鉄製の扉だぞ?あいつらのあの火を噴く道具でだって貫けやしな・・・」
衛兵の一人が話していると、突如鉄製の門扉が爆発します。
「うわあぁぁぁぁっ!!?」
吹き飛ばされ中庭を転がる衛兵達・・・。
「突撃ー!」
外から義姉の声が聞こえた直後、重厚なディーゼルエンジンの駆動音と共に巨大な鋼鉄の怪物・・・T34-85がひしゃげた門扉をぶち破りながら場内に進入を果たしました。
「進め進めー!圧制者を打ち倒せ!この国を我らの手に!愛する妹を私の手に!!」
「ウラー!」
「ハラショー!」
「ピロシキー!」
「ヴォルクター!」
何やら変な叫び声が混じりますが義姉たちは気にしません。
手に手に武器(二人に付き1丁)や赤い旗を持った革命の闘志たちは次々にお城へなだれ込みます。
城内のあちこちで銃声や爆発が起こり、もはや誰の目から見ても落城は時間の問題でした。
繰り返しますが今回はギャグ回なので死人は出ません。
「戦車って・・・もう何でもありか!?」
義姉のやりたい放題に王子さまは叫ばずにはいられません。
とは言えさすがは一国の王子様、最後まで責任からは逃げません。
「ホールの扉を閉じろ!なんでもいい、バリケードを築いて時間を稼げ!その間に舞踏会の参加者を脱出させろ、王族用の秘密の通路を使って構わない。近衛と衛兵はすまないが僕に付き合ってくれ・・・彼らの奪取まで時間を稼ぐ!」
腰から剣を抜きながら王子さまは兵士たちに命令を下します。
その勇気に加え、普段の善業も相まって城の兵士たちは覚悟を決めます。
絶対に王子を守る、それが叶わなくても王子の命令は死んでも遂行すると・・・。
「お嬢さん、あなたも逃げるんだ」
「え?で、でも・・・」
「大丈夫、君の名前を聞くまで死ぬつもりはないよ」
あぁ、なんという事でしょう・・・。
王子様、美しいシンデレラの前だからってカッコつけてそんなセリフを・・・!
彼がおっ立てた死亡フラグを回収するかのように・・・。
『ドーン!』
殺戮者のエントリーだ!
RPG7のものであろう、盛大な爆発によってホールの扉とそれを塞ぐように積まれたバリケードを吹き飛ばします。
濛々と上がる黒煙の中から革命軍の兵士たちが突入してきました。
「聞けぇ!この城は我々人民革命政府が占拠した!」
彼らを率いる義姉がそう高らかに宣言します。
最初に装備していた鎌とハンマーは戦いの中で落としたのか、今はKS-23という大口径ショットガンを構えています。
「この無礼者が!」
「王子を守れ!」
不埒な反逆者達から主を守ろうと衛兵と近衛兵たちが次々に剣を抜き義姉たちに切りかかります。
しかし悲しいかな騎士道精神では弾丸は防げません。
兵達は次々に7.62×25mmトカレフ弾や7.62x39mm弾、あるいは義姉の発砲した23×75mmRを食らいバタバタと倒れていきます。
「貴様っ!僕と勝負しろ!僕が勝ったらここにいる人たちを・・・」
そう言って王子さまは剣を構えますが・・・
「うるせー!」
義姉は容赦なく23×75mmRを食らわせ王子さまは吹き飛ばされます。
しつこい様ですが今回はギャグ回ですので(以下略)。
「悪逆な王子を打ち取ったぞー!」
「「「「「「「「「「Урааааааааааааааааа!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
義姉の勝利宣言に勝鬨とばかりに兵士たちは手にした銃を上に向けた発砲します。
おかげで天井はボロボロになってしまいましたがそんなこと誰も気にしていません。
そのまま室内では衛兵たちの武装解除と来賓者の拘束が始まります。
「あっ!フェイト~!」
兵士に指示を出しながらあたりをきょろきょろ見回していた義姉はシンデレラを見つけて駆け寄ります。
「ね、姉さん・・・」
何が起こっているのか、シンデレラは未だ理解が追いつきません。
「な、何が起こってるの?」
「大丈夫だよ、悪い奴はお姉ちゃんがやっつけたから!」
うん、何が大丈夫なのかシンデレラには全く分かりません。
「さぁ、そんなことより早く行こう!」
困惑するシンデレラの手を引いて義姉は歩き出します。
「えっ?行くって、どこに・・・?」
「決まってるじゃない、この国を出るんだよ」
シンデレラの困惑は加速します。
「国を出るって、どうして・・・?」
「いいフェイト、よく聞いて・・・」
シンデレラの両肩を掴んだ義姉は真剣な目をして言います。
「う、うん・・・」
「革命はね、いつもインテリが始めるの。夢みたいな目標を持ってやるからいつも過激なことしかやらないんだ」
「うん?」
義姉の言っていることが分からなくてシンデレラの頭の上に「?」が浮かびます。
「そして革命のあとでは、彼らの気高い革命の志も官僚主義と大衆に飲み込まれて腐敗していくんだよ」
「えーと・・・」
シンデレラは義姉の言葉を解読して彼女が何を言いたいのかおぼろげに理解できました。
つまり彼女はこう言っているのです。
「こいつら(革命軍)国壊すことは出来ても政治なんて出来ないからこの後絶対国がグチャグチャになるよ。だからその前に二人で外国に高跳びしようね❤」と・・・。
もうね、最悪である・・・。
あれだけやりたい放題しておいて後始末もせずにとんずらしようというのだから・・・。
「そういう訳だから早速ハネムーン(国外逃亡)だ!あ、同志ヨシフー!そういう訳だからあとよろしくねー!」
「えっ?ちょっ・・・キャッ!」
シンデレラをお姫様抱っこした義姉は近くにいた革命軍の兵士にそう言ってホールの出入り口へ走り出します。
ああ、シンデレラのドレスですが12時どころか既に朝なので当然のことながら魔法はとっくに解けて普通の服に戻っています。
「はい、同志!どうか良い旅を!」
革命軍の兵士・・・筆髭のおじさんが凄いいい笑顔で義姉たちを見送ります。
今回の戦いで義姉は革命の英雄になりました。
表向き英雄と讃えていますが彼らにとってもつい先ほどいきなり現れて自分たちを扇動し、何故かあっさり革命を成功させてしまった義姉の存在は本音を言えば脅威であり、今後の国家運営において障害でしかありませんでした。
そんな彼女が自分たちに後を任せて国を去るというのです、喜びこそすれ引き留める理由などありません。
こうして革命の英雄は悪い王子様から大切な妹を取り戻し、その後姉妹たちは故郷から遠く離れた国で幸せに暮らしましたとさ・・・。
「ん~♪こっちのモンブランもなかなか・・・♪」
「おい女!お前もこっちに来るんだ!」
「待て同志!彼女は同志ハルナの母君だ!」
「何っ!?」
「という事は、革命の母・・・!」
「ママァ・・・(*´ω`*)」
義母の事を完全に忘れたまま・・・。
めでたしめでたし?
ちなみに革命に成功した人民革命政府はソビエト・ミッドチルダ社会主義共和国連邦の建国を宣言。
しかし長らく善政を敷き多くの国民から愛されていた王子を討ち、王政を打倒したことで建国して直ぐに各地で王党派の反乱が発生、大規模な内戦に突入した。
10年以上続いた熾烈な内戦に何とか勝利した社会主義政府であったが内戦の傷を癒す間もなく世界大戦に、それが終わると今度は西側の自由主義陣営との終わりのない軍拡競争・・・冷戦に突入しました。
度重なる戦乱と身の丈に合わない大軍拡の結果、元から無理のあった計画経済はあっという間に破綻し、国家を維持できなくなり連邦は解体。
革命の母と呼ばれた女傑、リンディ・ハラオウンを首班とする新政府が樹立され完全な民主化を果たしましたとさ。
こっちもめでたしめでたし?