お姉ちゃんは0番改め機人長女リリカルハルナA's   作:Y.Sman

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24話になります、今回は前話と並行して執筆してたので比較的早く完成しました。
今回は新キャラ登場、そして生臭い組織内政治の話になります。


第24話「個人的に実写版逆転裁判は100点、ただしサイバンチョの頭の毛を除く」

Side クロノ

「それでは判決を言い渡す」

法廷に裁判長の声が響く。

しかしその声はどこかやる気が無さげだ。

見渡せば検事も傍聴席も一様にげんなりした様子だ。

ただ一人の例外は僕の隣にいる弁護人のみ。

「被告人、フェイト・テスタロッサに一年の社会奉仕を命じる。これにて閉廷!」

そう言って裁判長を務めるレジアス・ゲイズ一等陸佐はさっさと終われとばかりに投げやりに小槌(ガベル)を叩いた。

「えっへんっ」

その判決にドヤ顔の弁護人

・・・ハルナ・スカリエッティ執務官。

そんな彼女に困惑している被告人であるフェイトを除く・・・僕を含めた法廷内にいる全員の想いは一つになった。

(こいつ、殴りたい・・・!)

Side Out

 

機人長女リリカルハルナ

第24話「個人的に実写版逆転裁判は100点、ただしサイバンチョの頭の毛を除く」

 

「ね?うまく言ったでしょ?」

「アアソウダナ」

裁判所を出てから私がそう言うとクロノは凄く平坦な口調で返してきます。

素っ気ない発言とは裏腹に彼の体からは濃厚な不機嫌オーラが溢れ出ています。

「むぅ、何怒ってるのさ?フェイトの為に裁判頑張ったのに何が不満なの?」

私の質問にクロノは「ハァァ・・・」とひと際大きなため息をついてから私に向き直ります。

「ハルナ、君は裁判を頑張ったと言うがな・・・あれを裁判と言うのは全次元世界の司法関係者にケンカを売るに等しい行為だぞ?」

そのあまりにあんまりな回答に私は声を上げずにはいられませんでした。

「酷いっ!あの裁判のどこが気に入らなかったのさ!?」

「全部だ全部!弁護人が君で裁判官がレジアス・ゲイズ一佐?何の茶番だ!?その時点でまともに裁判する気無いだろ!?大方検察側のジョン・田中三佐も君か評議会の差し金だろ!?」

「ンーナンノコトカナー?オネエチャンシラナイナァー」

さすがクロノです、鋭い。

今回の裁判の為に私は考えうる最高の作戦を練って来ました。

おじいちゃんズにおねだりして裁判の人事に手を加え裁判官をレジアスのおっちゃんが、検察官をジョンさんが務めるように手配しました。

同時にフェイトの診断結果や時の庭園に残っていたプレシア・テスタロッサのフェイトに対する虐待の記録をかき集め、ジュエルシード集めはプレシアが強要していた事を強調、フェイトに悪意が無かったことを法廷にいる全員に印象付けます。

その上でフェイトの口からいかにプレシアを愛していたかを語ってもらい彼女に対する同情も誘う。

結果としてプレシアには悪いですが彼女にすべての罪をおっ被って貰ったおかげでフェイトの罪と罰を大幅に減刑する事に成功しました。

もちろんプレシアに対してのアフターケアも忘れません。

母親の名誉が穢されたままではフェイトを救ったことにはなりませんから。

今日裁判が行われていたのと同時刻、全ての始まりであるヒュードラの暴走事故の再調査とその原因となったミッドチルダ中央技術開発局に対する強制捜査が決定、ドゥーエに潜入してもらった甲斐もあって手抜き工事やもみ消されたプレシアの実験中止要請の証拠が山の様に発見され当時の関係者が野球リーグが作れるくらい逮捕されました。(チームではありません、リーグです)

判決直後にそのことがフェイトに伝えられるとフェイトはボロボロと泣き出してしまいました。

その様子に法廷にいた人たちももらい泣きし、アリシアとプレシアは少しだけ救われることとなったのです。

「ほら!こんなに頑張ったんだよ!?なのにその扱いはどうなのさ!?」

「ほぅ?じゃあ審議中の君の言動に関してはどう弁明するつもりだ?」

審議中の言動?何かしましたっけ?

「検察側の証言にいちいち待ったをかけて話が全く進まないし何よりなんで証拠品を投げつけるんだ!?」

「え?裁判ってああやるもんじゃないの?」

そう、何を隠そうハルナちゃんは裁判に立ち会うのが初めてでした。

なので事前に逆転裁判を全シリーズプレイして予習してきたんです。

ちゃんと「意義ありっ!」てカッコよく決めてきましたよ。

「そんな訳あるかっ!常識的に考えてあんなのあり得ないってわかるだろう!?いい加減現実とゲームを混同するのは止めろ!ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ・・・」

大声かつ息継ぎ無しの早口でまくし立てたクロノは言い終わってから肩で息をします、大丈夫?

「ぜぇ、ぜぇ・・・はぁ、そう思うんだったらもう少し真面目にやってくれ、いつレジアス一佐がキレるんじゃないかって戦々恐々だったんだぞ?」

「あ、あの・・・ゴメンなさい、私なんかの為に・・・」

息を整えたクロノが呆れた声でそう言ったところでフェイトがおずおずと会話に参加します。

しかしその発言は非常に自分を卑下した感じです。

「・・・むぅ」

腹が立ったのでフェイトのほっぺを引っ張ります。

「ふひゃぁ!?」

「もう、私なんかとか言わないの!」

フェイトは、いやフェイトだけじゃなくて人間誰もがこの世界に一人しかいない掛け替えのない存在なんだから。

例えフェイトがアリシアのクローンだとしてもそれは変わらない、クローン=同一人物ではないんだから。

「だからフェイトはもっとワガママになっていいの、自分を大切にしていいんだよ?」

「う、うん・・・」

頷くフェイトはどこか少し嬉しそうです。

「それはそうと、いい加減手を放してくれないかな?」

「だが断る!フェイトのほっぺが柔らかいのがいけないんだ!」

そう言って私はフェイトのほっぺをプニプニする。

おぉ、すっごいモチモチです!

妹達のプニプニほっぺに負けずとも劣らない柔らかさ!癖になる!

「やばい・・・これはやばいぞぉっ!」

「ふにゃにゃ~!?」

そうやって私が慌てるフェイトに癒されていると・・・。

「裁判では偉くご活躍だったそうじゃないか?スカリエッティ執務官?」

正面から横やりが入りました。

正面なのに横やりってどうなんでしょう?

見れば前方5メートルくらいの位置に二人の男女が立っていました。

年齢は大体私やクロノと同じくらい、二人とも顔は整っていますがいかにも高慢ちきで鼻持ちならない感じのこちらを馬鹿にした感じのニヤニヤとした笑みを浮かべています。

「・・・どちらさまで?」

当然ながらこれっぽっちも面識はありません。

なので尋ねたら二人は「フンッ」と鼻で笑って来ます。

「僕たちを知らないなんて、戦闘機人の記憶力も大したことないなっ」

「仕方ないわよっ。文字通りただの機械ですもの、言われたこと以外できないのよっ」

何かすんげー馬鹿にされてるんですが、ここまで言われる事なんかやらかしましたっけ?てかホントこいつら何者よ?

「ヘンリー・クラウン三尉とフランソワーズ・アルファード三尉、二人とも第一艦隊の司令部付き魔導師だ」

「第一艦隊?ああ、漬物石か・・・」

私がそう言うと目の前の二人の綺麗なお顔が歪みます。

「その不適切な呼び方を訂正してもらおうか、甚だ不愉快だ」

「まったくだわっ!ほんと、一体何処の誰がそんな不敬な呼び名を考えたのかしら・・・!」

時空管理局本局次元航行部隊第一艦隊・・・非常に長くて言い辛い名前のその艦隊は次元世界の中心たるミッドチルダとそれに隣接する世界の警備、防衛を司る管理局の誇る最精鋭艦隊・・・。

と言えば聞こえはいいですが地上はともかく管理世界の中枢で悪さしようって言う悪党共がいるはずもなく、平和すぎるミッド近海に高価なお船をプカプカ浮かべているだけの暇人連中です。

おまけにやたらの見栄えを気にしているのか配備されているのはL級の最新モデルや近年就航予定のXV級の試作艦などの最新鋭艦ばかり・・・。

そのおかげでミッドから離れた世界や航路を警備する艦隊に回されるのは彼らのお古の型落ち艦ばかり・・・。

しかも近隣航路で事件が起きても『ミッドの防衛を最優先する』と言って航路警備部隊に仕事を丸投げと言う始末・・・。

文句を異言おうにも無駄に権力や政治力ばかりは強いのでこれまで何度も艦隊の解散や戦力縮小の声が上がっても実行されることはありませんでした。

結果前線の部隊からは蛇蝎の如く嫌われ石の様にミッドから動かないその姿と運用している人間が熟成を通り越して腐りきってるのを揶揄して漬物石と呼ばれるようになりました。

まぁ、それ広めたの私なんですけどね。

だってムカつくじゃないですか!

私達が汗水時たま血を流している間あいつ等ミッドの軌道上で仕事そっちのけで優雅にティータイムとしゃれこんでるんですよ!

しかも定時で退勤するアフターファイブ勢・・・私が何日も妹達に会えなくて何度泣いたと思ってやがるんだこんちくしょう!

「んで?その精鋭艦隊()の人たちが何の御用で?」

私がそう質問するとまたもや二人は「フンッ」と鼻を鳴らします。鼻づまりかな?

「あなたは及びじゃないのよ戦闘機人。用があるのは彼女よ」

そう言ってアルファードが向けた視線の先には状況が飲み込めていないフェイトの姿がありました。

「え?あ、あの・・・」

「フェイト・テスタロッサ、君は非常に有能だ。その魔力量、魔法スキル・・・いずれもその辺の木っ端魔導師とは格が違う。さすがはかの大魔導師プレシア・テスタロッサの作品だ」

クラウンのその言葉にフェイトの表情が陰り、私とクロノの眼光が鋭くなる。

このヤロウ、フェイトの事「作品」とか言いやがった・・・つまりフェイトを人じゃなくて物扱いしてやがる!

「それだけの性能だ、ぜひとも調査隊に欲しくてね・・・こうしてわざわざ足を運んだと言う訳さ」

そこでようやくコイツらの目的が分かりました。

時空管理局には大きく分けて三つの派閥が存在します。

一つは今管理下にある世界の治安の安定化を優先する統制派、お爺ちゃんズやレジアスのおっちゃんを始めとした主に陸の人たちがこれに当たります。

次に管理局の組織体制自体を見直し、より円滑な治安維持と管理外世界調査を行おうとする改革派、これはリンディさんやクライドさんと言った海・・・本局の一部の人たちの集団です。

そして最後の派閥・・・拡大派なのですがこいつらが非常に厄介でしてまだ見ぬ危険なロストロギアを捜索、回収するためにひたすら次元航行部隊の規模拡大を推し進める連中です。

言ってることは間違ってはいないのですが問題なのが艦隊増強のためには地上の戦力低下とそれに伴い治安が悪化してもかまわないと彼らが考えている事です。

もう気づいているとは思いますがクラウンとアルファードが所属する第一艦隊も拡大派の巣窟です。

そこで「あれっ?」と思ったあなたは鋭いです。

何故拡大派に属する第一艦隊がロストロギア調査を行わずミッド周辺で油を売っているのか?

簡単に言ってしまえば彼らはそんな危険な事したくないからです。

拡大派の中核を占めているのは高い魔力資質を持った高ランク魔導師エリート達・・・いわゆる魔導師キャリア組です。

彼らは横の繋がりを強くするためにキャリア組同士で婚姻を結び代々優秀な魔導士を輩出してきました。

それはやがて自分たちは魔法を使えぬ非魔導士や魔力資質の低いノンキャリア組より優れた存在なのだという一種の選民思想に行き着きます。

そんな魔導貴族達はロストロギア探索の様な危険な任務は下々の連中にやらせ高貴なる自分たちがやる必要はないと本気で思っているのです。

ではどうやってそんな連中がロストロギアの調査、捜索をするのか・・・そこで先ほどの調査隊が出てきます。

第一艦隊とは別の、管理外世界でのロストロギア調査を目的とした拡大派子飼いの外征部隊・・・そこに所属するのは魔導師キャリア組に取り入ろうと接近したノンキャリアや魔導師としては優秀ですが何らかの理由でキャリアに属さない魔導師達・・・主に恩赦や司法取引で管理局の嘱託魔導師となった元犯罪者たちです。

そんな部隊の為か非常に危険な任務に平然と投入され損耗率も管理局上位に入ります。

当然部隊内の規律は最低で管理外世界や新たに編入された世界で問題を起こすのもこの部隊に所属する局員たちが大部分を閉めます。

そんな懲罰部隊のような所にこいつらはフェイトを放り込もうとしてやがるんです!

一発殴ろうと踏み出すと、リンディさんの手が肩に乗せられます。

何故止めるのかと視線を向けるとリンディさんも怒りを押し殺しながら首を横に振る。

曲りなりにも本局の主流派・・・そんな連中と事を構えれば大変なことになります。

私一人ならともかく父さんにクイントさんとゲンヤさん、何より妹達の立場が悪くなったら目も当てられません。

だから暴力は無しです。

「ハァ・・・お断りだね」

それ以外なら容赦なく行使しますが。

「何ですって?」

「お断りだっていったの。大層なのは魔力だけで聴覚は不良品かな?耳鼻科行け耳鼻科」

「なっ!?」

驚きと憤怒に二人の顔が歪みます。

「フェイトは私の・・・遺失物管理部機動2課所属、ハルナ・スカリエッティの預かりだ、次元航行部隊の人間が口を挟まないでもらおうか。第一彼女の身の振り方は他でもないフェイト・テスタロッサ本人の意思で決めるもんだ、外野はすっこんでろ!」

私が口汚くまくし立てると我慢できなかったのかクラウンがデバイスを展開します」

「言わせておけば・・・!この出具人形がっ!」

そう叫んでデバイスを私に向ける。

しかしお忘れだろうか?ここは裁判所の外・・・ミッドチルダ官庁街のど真ん中だと言う事を。

クラウンの叫び声とデバイスを構えた姿に周囲を歩く人々が騒然とします。

「おやおや?いきなり人にデバイスを向けて来るなんて・・・お偉いエリート様はフォークとナイフの使い方は教わっても一般常識は教わらなかったのかな?」

「お、お待ちなさいヘンリーっ!さすがにそれ以上は・・・!」

「くっ・・・!」

フェイトを庇うように立ちながら私が周囲に聞こえるように言ってやるとアルファードのほうが慌ててクラウンを止めに入ります。

いやホントどうして私を目の敵にする輩は総じてこう沸点が低いのでしょうか?

とにかく今日の夕刊の見出しは本局所属のエリート局員の不祥事で決まりですね。

ハッキリ言ってデバイスを向けられてもこれっぽっちも怖いと感じられませんでした。

殺気も可愛いもんですし何より分かりやすいくらい短気なのでこうやって簡単に誘導できました。

本気で怖い輩って言うのは・・・。

「何の騒ぎだクラウン?」

こう言った手合いの事を言うんです。

突然割って入った第三者の声にクラウンとアルファードはそろって青ざめる。

私やクロノ、リンディさんも思わず身構えます。

クラウンたちの背後・・・そこに居たのは初老に差し掛かった細身の男だった。

身に纏うのは次元航行部隊の制服、階級章は大将、胸には略綬がズラリ・・・。

顔にはしわが刻まれているがその眼光とピンと伸ばされた背筋からは少しも老いを感じさせない迫力があった。

アルベルト・ガルシア・プリウス提督・・・次元航行部隊第一艦隊の指揮官にして拡大派の実質的トップです。

「儂はテスタロッサ嬢をスカウトしたいと言うから傍聴に同行を許可したのだがな・・・」

「あ、いえ・・・アルベルトおじい様、これは・・・」

怯えた様子で言い訳を口にしようとするクラウンたちから興味が失せたのか彼らを無視して私達の前に来ます。

「不詳の孫たちが失礼したな、スカリエッティ執務官。お嬢さんも、不快な思いをさせて申し訳ない」

「あ、その・・・大丈夫です」

そう言って頭を下げるプリウス提督にフェイトはおずおずと応えます。

「あー、とりあえずここは人目が多いですし、お暇してもよろしいでしょうか?」

クラウンたちならともかくこれほどのビッグネームが出てきては分が悪いです、ここはさっさと逃げるに限ります。

「ふむ、そうだな・・・では改めて後日謝罪の品を送らせてもらおう。ではな執務官、また会おう」

そう言って踵を返す提督と慌てて後を追う高飛車コンビ。

彼らが黒塗りの高級車に乗り込み走り去るとようやく金縛りが解けたかのように力が抜けます。

「はぁ・・・緊張した」

見ればクロノとリンディさんも胸をなでおろしています。

一見すると話の分かる好々爺の様なプリウス提督でしたがそれは表の顔です。

その正体は文字通り怪物です。

若かりし頃から次元航行部隊の参謀として権謀術数の限りを尽くし政敵たちを悉く破滅に追いやって今の地位に上り詰めた来た妖怪爺です。

かといって実戦経験が無いわけでは無く彼自身も非常に優秀な魔導士で数えきれない事件を解決したエース魔導師です。

ハッキリ言いましょう、もう二度と会いたくありません!

「まったく、プリウス提督にまで喧嘩を売るんじゃないかとヒヤヒヤしたぞ?」

失敬な!私だってdisていい奴と悪い奴の区別くらいできますよ!

「それにしても・・・緊張したらお腹すいたよ、帰ってご飯にしよう」

「そう言えば昨日からアースラの厨房で仕込みをしてたわね、何を作っていたの?」

ふっふっふ・・・よくぞ聞いてくれましたリンディさん!

「なんとなんと!ハルナお姉ちゃん特性カツ丼mkⅡなのです!」

「・・・ハルナ、またカツ丼作ってたのか?」

「カツドン?そう言えばアルフがアースラで食べさせてもらったって言ってたっけ・・・」

そう、あの事情聴取の時に出したカツ丼が不評だったのでずっと内緒で練習してたんです!

「だからすっごい上達したんだよ!きっと今度はアルフも泣いて自白してくれること間違いなし!」

それを聞いてクロノが「何を自白させるんだよ?」とツッコミを入れてきますが決まってるじゃありませんか!

私が冷蔵庫に入れておいた翠屋特性シュークリーム・・・その最後の一個!あれを勝手に食べた事を白状させるんです!

「あ、ゴメンなさい、あれ食べたの私・・・」

「・・・なっ、何だってーっ!!?」

まさかこんなところに真犯人がいたなんて!

叱るべきか許すべきか・・・シュークリームかそれともフェイトか・・・!?

苦悩の末に私は、フェイトを取った・・・。

ちなみにその日はかなり落ち込んでましたが翌日お詫びにと第一艦隊から送られてきた高そうなお菓子がとってもおいしかったので直ぐに元気になりました。

 

Side プリウス

「おじい様!何故あんな出具人形に頭を下げたのですか!?」

全く、少しは静かにすることが出来んのだろうか?

裁判所前を後にしてから一時間・・・本局に戻って来てからもヘンリーとフランソワーズの機嫌は悪いままだ。

「それで騒ぎを大きくして世間に更なる醜態をさらしたいのか?」

「そ、それは・・・」

やれやれ・・・こ奴らも優秀な魔導士ではあるのだがそれを鼻にかけ慢心しているのがいただけない、このままではいずれ足元を掬われるだろう・・・。

「あそこで矛が収められるなら頭の一つ等安いものよ、それより事件の資料は集まったのか?」

「は、はい。艦隊司令部に提出された資料はすべてここに・・・しかしおじい様が気になさるほどの事件でしょうか?首謀者のプレシア・テスタロッサは死亡、ジュエルシードも虚数空間に落ちたものを除いて全て回収済み・・・別段目を見張る情報は無いように思えますが・・・?」

フランソワーズの報告にため息が出る、二人とも大局が見えておらん。

「スカリエッティに重傷を負わせた魔導師がおっただろう?」

「はい、しかし最終局面で庭園の外に吹き飛ばされ生死不明と・・・」

「いや、予想だが間違いなく生きておるよ・・・」

重要なのはその魔導師・・・ガヤルド・チェンテナリオ・オプトーラの秘めたる力だ。

あれだけの膨大な魔力量を誇りながらこれまで我々管理局を始め管理世界のどんな組織にもその存在は知られていなかった。

更に襲撃の直前までスカリエッティやアースラに悟られなかったほどの隠密行動とその後の追跡欺瞞技術、そしてハルナ・スカリエッティ・・・戦闘機人とも互角に戦える戦闘技術。

よほど高度な訓練を受けたに違いない。

とてもではないが一個人で体得できるものでは無い、何らかの大きな組織が背後に存在するはずだ。

それも管理局を欺き続けてきたほどの力を持った組織がだ・・・。

「ガヤルド・チェンテナリオ・オプトーラの足取りを追え、なんとしてもこの者と接触するんだ」

その力が資金力なのか技術力なのか・・・それは分からんがもしそれを手にすることが叶えば我々の局内における権力基盤はより一層盤石なものになる・・・。

「すべてはこの世界の為に。その為ならば・・・」

その為ならばどのような手段もどれほどの犠牲も許容しよう・・・。




今回登場したプリウス提督は募集したキャラ名を使用しました、nagara1208さんありがとうございます。
他の名前もどんなキャラに使うかは決まっているのでお楽しみに。
ちなみにクラウンは先日ムカついたタクシーから、アルファードはネットで調べたDQN車から取りました。
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