お姉ちゃんは0番改め機人長女リリカルハルナA's 作:Y.Sman
自分でやっといてなんだけどスカさん達、キャラ崩壊が激しすぎw
暗い室内、その中央に彼、ジェイル・スカリエッティは居た。
両手を手錠で拘束されたその姿は正に囚人そのものだ。
「さて、ジェイル・スカリエッティ・・・貴様には色々と聞かねばならぬことがある」
機人長女リリカルハルナ
第6.5話「お姉ちゃんが死にかけている時、よそではこんな会話が行われていた」
突如彼の右斜め後ろから声がする。
視線を向けるとそこにはⅢと表記された時空管理局のエンブレムか輝いていた。
「左様、虚偽ばかりの戦闘機人の研究データ、そして此度の脱走・・・貴様は我々に対し隠し事が多すぎる」
左斜めから別の声。
そこにも現れたのも管理局のエンブレム。
こちらのナンバーはⅡだ。
「全てを話してもらうぞ、ジェイル・スカリエッティ・・・」
最後に正面に現れるエンブレム。
その表記はⅠ。
彼らは数多の次元世界の秩序の守護者・・・時空管理局の意思決定機関の頂点に立つ者達。
最高評議会のメンバーだ。
「さて、話せと言われましても・・・報告は定期的に上げていたはずですが?」
おどけてみせるスカリエッティ、しかし三人は彼の内心を見透かしているのか鼻で笑う。
「フン、ぬけぬけと言いおる」
「では・・・これはどう説明するのかな?」
スカリエッティの前にディスプレイが投影される。
「げっ・・・!」
それをみて彼は絶句した。
『パ~パ、パ~パ!』
『そうだぞぉゼロ。私がパパだぞ~』
生後数ヶ月の赤ん坊、ようやく喋れるようになったハルナをたかいたかいするスカリエッティ。
『次にお前はこう言う、父より優れた娘など存在しねぇと・・・』
『父より優れた娘など存在しねぇっ!ハッ・・・!?』
先ほどよりも成長したハルナとジョジョなのか北斗の拳なのかよく分からないやり取りをするスカリエッティ。
『こう?』
『ふむ、どうも萌えが足りないなぁ』
『じゃあこれは?』
『そっちもなぁ、キャピキャピしすぎて逆にあざとく感じる・・・』
バリアジャケットを展開し、イェーガーを手にしたハルナと決めポーズを考えるスカリエッティ・・・。
そこに映っているのは彼と娘・・・仲睦まじい家族の姿だった。
「さて、これについて説明してもらおうか?」
「あ~、それは、その・・・」
記念に取っていたホームビデオを見せられ詰問されるスカリエッティの顔にジワリと汗が浮かぶ。
「最早言い逃れはできんぞ・・・!」
評議長が怒気の籠った声で言う。
「我等を謀った罪、許されると思うなよ!」
評議員が声を張り上げる。
「貴様の行為、正に万死に値するっ!」
書記の怒声がスカリエッティに叩きつけられる。
(どうやら私はここまでの様だな・・・ハルナ、すまない・・・っ!)
自身の死が確定したのを確信したスカリエッティは施設から逃した愛娘に心の中で詫びる。
そんな彼に三人は更なる怒声を浴びせた。
「「「どうしてこんな可愛らしい娘がいるのに黙っていたっ!!?」」」
「・・・は?」
その問いは次元世界屈指の頭脳を持つスカリエッティをしても理解できないものであり、思わず開いた口から呆けた声が零れてしまった。
「貴様・・・ワシ等が日夜世界の平和守ってる時に自分だけかわいい娘と和気藹々としおって・・・羨ましいぞ!」
「そうだそうだ!我々だってなぁ!潤いが欲しいんじゃ!」
ポカンとしたスカリエッティに評議員と書記が叫ぶ。
「もう我慢できん!大至急彼女を保護しろ!この子はワシが孫として育てる!!」
評議長がそう宣言した瞬間、室内の空気が固まった。
直後オドロオドロしい怒気が部屋中に充満し、そして・・・。
「「「ふざけるなー!!!」」」
評議員と書記、そしてスカリエッティの怒号が木霊した。
「議長!この野郎一人だけ抜け駆けしおって!」
「脳みそだけのお前にまともな育児ができるわけなかろうが!」
「ちょっと待て!そう言うお前らだって脳みそだけだろう!人の事が言えた口か!?」
「お前ら黙って聞いてればなぁ・・・何勝手に人の娘の処遇を決めようとしてるんだ!?お前等なんぞにハルナはやらんっ!!」
「「「何だとぉっ!!?」」」
怒声と怒号、時たま拳とどこからか生えてきたマジックハンドが飛び交う室内・・・。
こうしてスカリエッティと最高評議会、親馬鹿と祖父馬鹿を拗らせた四人の醜い争い・・・『第一回ハルナの親権争奪戦』は彼女がエスティアに保護されたという報告が伝えられるまで続くのだった。
ちなみに結果はクロスカウンタによる4人同時KOであった。
この時空管理局は別の意味でダメかもしれませんねw