ある日のスピカのチームルーム。メンバー全員がトレーナーの呼び出しで待機している。
「一体なんなんだろうな~」
いつも手に持っているルービックキューブを揃えながらゴールドシップが話題を出した。
「そうっすね~、普段ならすぐ練習場集合っすし」
「普段は定期ミーティング位ですものね」
「そのミーティングも練習コースのスタンドで適当だもんね~」
ウオッカ、メジロマックイーン、トウカイテイオーがそれぞれ思った事を口にした。スペシャルウィークとサイレンスズカが苦笑いしている辺り、トレーナーのいい加減さは皆の共通認識なんだろう。
「そんな事はどうでも良いのよ! 今日は大切な用事があったのに!」
「どうしたんだよ、スカーレット? ミーティングや練習より大事な用事があったのかよ」
「そうよ! せっかく……」
スカーレットの話を遮るようにチームルームのドアが開かれてトレーナーが入ってきた。
「お、全員揃ってるな」
「トレーナー! とっとと今日集めた要件を話しなさい! 私には用事があるの!」
「あら~スカーレットちゃん、トレーナーさんにそんな事言っちゃ駄目よ~」
「「お姉ちゃん!?(メジャー姉!?)」」
トレーナーの後ろからスカーレットに声をかけたのはスカーレットと同じ髪色のショートカットの美女。髪型とやや高い身長、少したれ目な事を除けばスカーレットそっくりである。
「えーと、今日からチームスピカにお世話になる事になりました、ダイワメジャーと言います。妹のスカーレット共々、よろしくお願いします」
「メジャーにはウチの手薄なマイル路線を担当してもらおうと思っている」
どちらかというと中距離以上で活躍するウマ娘ばかり集まったスピカ、リギルとのチーム争いをするなら他路線の強化は必須事項だといえる。
「お姉ちゃん、病気の方は?」
「お医者様からもOKが出たから大丈夫よ。当分はマイル前後を走っていくと思うわ」
「スカーレットさん、病気って?」
事情を知っているスカーレットとウオッカを除いたメンバーを代表してスぺがそう尋ねた。
「皐月賞を勝った頃に呼吸器系の病気が見つかってね。ダービー後に入院して治療してたのよ」
「呼吸器系って大問題じゃん!?」
「容赦なく引退勧告までありますわよ!?」
「それでも私は走る事が好きだし、スカーレットちゃんやウオッカちゃんが頑張っている姿を見て一緒に走りたいって気持ちが大きくなったの。スピカに入りたいなって思ったのはスズカさんのお陰です」
「私?」
突然、話題に上がって少し驚きながら首をかしげるスズカ。
「はい。レース中に走れなくなるほどの故障をしたのに、復帰を目指して努力していた事をスカーレットちゃんやウオッカちゃんから聞いていました。それで私も病気に負けてられないって頑張れました」
「私は誰かの力になれていたのね……」
実際、怪我からの復帰までの間、スズカの元には怪我をした人や病気の人の「私も頑張りますから、スズカさんも頑張って下さい」というファンレターがたくさん来ていたのだが、面と向かって直接言われる事で実感が持てた。
「んじゃ、メジャーの歓迎会に行くか!」
「トレーナーのおごりでな」
飛ぶ鳥を落とす勢いのスピカ。きっと彼女達が中心となってトゥインクルシリーズも盛り上がっていくだろう。
この後、トレーナーの財布は真冬を迎えた。
という訳で最強兄妹の兄? の方、ダイワメジャーを創作してみました。
マイラーでありながらそれより長い距離でも中々の成績を残しているので、喉鳴りさえなければ……と思ってしまいます。
ダイワメジャー
「スカーレットちゃんもウオッカちゃんもケンカしちゃだめよ~」
病気からの復活を目指すダイワスカーレットの姉。実妹のスカーレットと腐れ縁(本人談)のウオッカからはかなり慕われている。
普段は包容力もあり温厚だが、その分怒らせると怖いタイプ。プライベートでは駄目駄目な面な一面も。
トップスピードの持続力を武器に先行押し切りのレースを得意とするが、彼女の最大の武器はどんな時もあきらめない根性だったりする。
呼吸器系の病気からの復帰なのでマイル前後を主戦場に戦っていく。
駄姉ジャーとか考えたり考えなかったり……。誰か書いてくれてもええんやで?
こんな感じでスピカのメンバーから思い浮かんだ新キャラ投入のネタもやっていきたいなと思っています。スカーレットと同じく上の兄弟がG1馬なマックイーンは簡単なのですが、意外と他のメンバーが難しい。特にスぺ、スズに関しては同世代がバリバリ実装済みなのもあって大変そうです。