ウマ娘プリティーダービー 短編集   作:ピーナ

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タイトルは直接的すぎるかなー。そして、偉大なる原作へのチャレンジですね。

初プレイ時の自分「あかん、チーム名のネタ被ってしまった」
二年以上前の短編のあとがきにオリキャラたちのチーム名として使ったんですよね、シリウス。

今はウマ娘やって、ウイポやって競馬見てですねー。


神はいる。そう思った

秋の天皇賞6着、ジャパンカップ11着。これが私のこの秋の成績だった。

 

クラシック級になってすぐに笠松から中央に移籍してもうすぐで3年。走ったレースは19戦、勝ったレースは11。実績も認められて来年にはドリームシリーズに参戦する事になる。トゥインクルシリーズでの出走はこの有馬記念が最後になる。

 

どうも、秋になってから調子が上がらない。体調はそんなに悪くはないと思うのだが、食事はあまり喉に通らないし、レースへの気合、モチベーションも上がらない。……疲れているのだろうか?

 

私が中央に来た時、同じ葦毛で当時最強と言われていたウマ娘が居た。彼女の名前はタマモクロス。中央に来た私に気を掛けてくれた友人で、最大の壁だった。

そこからスーパークリーク、イナリワン、バンブーメモリー……沢山のライバルがいた。皆とのレースは本当に楽しかった。

 

今はどうだろうか?

タマは私が移籍した年にドリームシリーズに昇格した。実績抜群かつ1レースでの負担の大きいタイプの彼女はレース間隔の空くドリームシリーズの方が向いていると思ったから素直に祝えた。

クリークもイナリもケガの休養と共に昇格を発表した。メモリーはもう1年トゥインクルシリーズを走るらしいが今年に短距離専念を決めたので私と当たる事は無い。

 

 

 

暮れの大一番である有馬記念の前日、私はいつも通り夕食を取っていた。秋になってからずっと取材がしつこくて、ゆっくりできるのは皆が気を利かせてくれる食事時位なものだった。

 

「オグリ、ここええか?」

 

食事位は静かに食べたい気もするが、気の置ける友人と共に食べるのも悪くない。

 

「タマか、良いぞ」

「おおきに」

 

私の前に座って自分の分を食べるタマ。……小柄だが、あれだけで足りるのかいつも思う。

 

「……なあ、オグリ」

「うん?」

「最近元気ないやないか。飯の量も減っとるし」

 

中々聞きにくい事をズバリと聞いてくるな。

 

「周りがうるさくてな」

「ほおー。まあ、それもええ事ちゃう?」

 

一体、調子も出ずに気力まで出ない今の状況の何処に良い事があるんだ?

 

「だって、オグリは良くも悪くも飯と走る事しか頭にないやろ」

 

それは否定できない。

 

「笠松から来た時もマイペースを貫けたから、環境に適応できたんやと思うけど、自分だけの力やと限界はやっぱあると思う。でも、今は周りの声も聞こえてる悪い事だけじゃなくて応援する声も聞こえるはずや」

「……そうだな」

 

学園から寮への帰り道で行きつけの食べ物屋さんで私に「頑張ってください」と声をかけてくれる人。

小さな子供も居た。私くらいの人も居た。サラリーマンも居た。主婦の人も居た。お年寄りも居た。老若男女問わずだった。

 

「今回の有馬の人気投票は過去最多の票でお前が一位や。それだけやない。今年のダービーの19万人越えのレコードの客入りもお前から生まれた熱や。これは会長だろうが誰だろうが出来んかった事や」

 

ライバルのタマにそう言われると嬉しいけど恥ずかしい。

 

「多分有馬もとんでもない人入りになるやろう。それは他のレースと違ってお前を見に来るんや。稀代のアイドルウマ娘をな。それに」

 

そこでタマは一回言葉を切った。そして

 

「天下取るチャンスやで?」

 

どういう事か少し考えてみる。……なるほど、URAの年度代表ウマ娘の事か。クラシック級の時に最優秀クラシック級ウマ娘は頂いたが、年度代表ウマ娘は貰っていない。というかその時の年度代表ウマ娘はタマだった。

今年はG1を複数勝したウマ娘は居ない。ならば、天皇賞かダービーか有馬記念が勝ったウマ娘が受賞するだろう。ならば狙ってみるか。

 

「そうだな」

「おっ、オグリにもそういう欲があったんやな」

「いや、今出た。……ありがとう、タマ」

「礼は有馬の勝ちでな」

「ご飯もおごる。笠松でな」

「マジか! 笠松で食ったきしめん美味かったからもう一回食いたい思てたんよ」

 

 

 

 

 

『笠松~、笠松でございます』

 

ただいま。




タマちゃんはよ、はよ!

タマモとウンスが来たら全力で回します。

タマちゃんのシングル曲は超カッコいいからおすすめだよ
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