マスクドライダー・ストラトス   作:ピカリーノ1234

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 お待たせいたしました。中国篇遂に完結です。
 結局8月いっぱいまでこの話を引っ張ってしまいました。
 これも僕の編集力の無さが故です。本当に申し訳ありません。
 では、どうぞ!



第16話「火を吹く毛虫怪人モスキメラ:後編」

前回のあらすじ

 モスキメラの追跡を辛くも逃げ切った立花竜馬と凰鈴音は、山の中の洞窟に身を潜めていた。

 その中で、竜馬は鈴に口外しないことを条件にして、今までの経緯を打ち明けた。

 その洞窟で離れ離れになっていた渡五郎と再会した鈴だが、そこへモスキメラが乱入した。

 変身しようとする竜馬を遮るかのように、五郎はサナギマンに変身した。

 オリンポスと戦うサナギマンだが、モスキメラの攻撃で劣勢を強いられてしまう。

 窮地のサナギマンを助けるべく、遂に竜馬は変身した!

 

 

 

 

 

 

 

 

「エケケケケケケケ!そうか、貴様があの仮面ライダーか!これは歯応えのある獲物だ!こうなれば貴様等の首をわが勲章にしてくれる!エケケケケケケケ!」

 

 モスキメラはメーデンに対し口から火炎弾を発射した。

 

「危ない!」

 

 サナギマンとメーデンは向かってくる火炎弾をギリギリのタイミングで避けた。

 しかし、火炎弾はまるで生き物のように軌道を変えたのだ。

 

「何!うわぁっ!」

 

 火炎弾はメーデンの胸部に直撃し、コンバーターラングに黒い煤ができた。

 

「ライダー!大丈夫か!?」

 

 サナギマンが呼びかけると、メーデンは胸を抑えながら立ち上がった。

 

「くっ!これは……」

 

「エケケケケケ!このモスキメラの火炎弾からは逃げられはせん!この火炎弾は俺のテレキネシスで自由自在に操ることができるのだ!」

 

「テレキネシスだと!?」

 

「次はお前だサナギマン!死ねぇ!」

 

 モスキメラは再び火炎弾を飛ばすと、サナギマンへ誘導した!

 

「サナギマン!逃げろ!!」

 

「渡さん!」

 

 火炎弾がサナギマンに当たる直前、ベルトのゲージが頂点に達した!

 サナギマンは、ベルトのゲージが頂点に達する時、彼はイナズマンへと変身するのだ!

 

≪推奨BGM:チェスト!チェスト!イナズマン≫

 

「超力招来!」

 

 サナギマンの掛け声と共にサナギマンの外殻が爆発四散し、その中から水色の戦士が姿を現した!

 

「ゼーバー・逆転、チェースト!」

 

 水色の戦士はベルトの脇に装着された携帯電話ほどの大きさの機器を掲げると、機器の突起部が閃光を発した。

 すると、火炎弾は突如軌道を変えて、モスキメラの許へ戻っていった!

 

「な!?ば、バカな!?俺のテレキネシスが反射されただと!?エケーッ!」

 

 モスキメラは再び火炎弾を発射して戻ってきた火炎弾を相殺した。

 

「あ、貴方は一体……」

 

 メーデンが水色の戦士に呼びかけると、水色の戦士は名乗りを上げた。

 

「自由の戦士、イナズマン!」

 

「イナズ……?」

 

「マン?」

 

 鈴とメーデンは首を傾げるが、モスキメラはその名を聞いて突然怯んだ。

 

「い、イナズマンだと!?あの新人類帝国ファントム軍団とデスパー軍団をたった一人で壊滅させたというあのイナズマンか!?」

 

「モスキメラ!罪もない人々を襲う貴様の残虐な所業、このイナズマンが許さん!チェースト!」

 

 イナズマンはジャンプすると、メーデンの側に着地した。

 

「イナズマン。貴方は……」

 

「ライダー、詳しい話は後だ。まずはこいつ等を倒すぞ!」

 

「は、はい!」

 

「よし行くぞ!チェースト!」

 

「トオォォォッ!」

 

 二人は同時に跳躍すると、モスキメラの近くに着地した。

 

「おのれぇ!こうなれば小細工は無用だ!まず貴様達を血祭りにあげてからあの小娘を火炙りにしてくれる!エケケケケケケケ!」

 

 モスキメラは構えをとって二人に襲いかかるが、イナズマンとメーデンは軽く受け流した。

 

「トォッ!トォッ!トォッ!」

 

「タァッ!タァッ!タァッ!」

 

 メーデンとイナズマンはモスキメラに対し交互に拳打を食らわせていった。

 

「エケェッ!?」

 

 モスキメラはそのコンビネーション攻撃で洞窟の外に追いやられた。

 二人もそれを追って、洞窟の外に出た。

 すると今度は洞窟の外で待機していたスパルタ兵たちが二人に襲いかかった。

 モスキメラは二人の相手をスパルタ兵に任せて逃走した。

 

「くそ!しつこい奴らだ!このままでは逃げられる!」

 

「ライダー、こいつ等の相手はイナズマンが引き受ける。君はモスキメラを追うんだ!」

 

「わかった!ジェットコンバーター起動!トオォォォッ!」

 

 メーデンはスパルタ兵の相手をイナズマンに任せ、ジェットコンバーターを起動して空高く飛翔した!

 

「ゲェーッ!ゲェーッ!」

 

 スパルタ兵たちはイナズマンに狙いを絞ると、マシンガンで攻撃した。

 

「無駄だ!その程度の攻撃はイナズマンには通用しないぞ!」

 

 しかし、イナズマンの肉体は銃弾を軽く跳ね除けた。

 

「今度はこちらからいくぞ!チェースト!」

 

 イナズマンは空高く跳躍すると、反撃に転じた。

 

「念力パンチ!」

 

「ゲッ!?」

 

「念力キック!」

 

「ゲェッ!?」

 

「念力チョップ!」

 

「ゲェーッ!」

 

 イナズマンは念力を込めた打撃攻撃でスパルタ兵達をなぎ倒していった。

 

「ゲェーッ!ゲェーッ!」

 

 しかし、スパルタ兵の数は多く、イナズマンを取り囲んだ。

 

「これではキリがない!よし、こうなったらあの技を使おう!」

 

 イナズマンは再びベルトの脇に装着された超能力増幅装置“ゼーバー”を取り出すと、それを上に掲げた。

 

「ゼーバー・イナズマン、フラッシュ!」

 

「ゲェーーッ!??!!?」

 

 すると、ゼーバーの先端部から稲妻状の光線が放射され、囲んでいたスパルタ兵を一網打尽にした。

 これぞイナズマンの必殺技、“ゼーバー・イナズマンフラッシュ”である!

 

「よし!」

 

 イナズマンは小さくガッツポーズをとった。そこへ、洞窟から鈴が出てきた。

 

「渡さん!大丈夫!?」

 

「あぁ、大丈夫だ。それよりもモスキメラを追っているライダーが心配だ。早く彼と合流しなければ……」

 

「でもどうやって行くのよ?」

 

「それは問題ない。ゴー、ライジンゴー!」

 

 イナズマンが手を掲げてそう言うと、明後日の方向から独特のカラーリングが施された車が飛んできた。

 

「く、車が飛んでる!?ていうか何あの色!?」

 

「そこは気にしないでいいよ。さ、乗って!」

 

「う、うん!」

 

 鈴とイナズマンはライジンゴーに乗ると、そのままメーデンの後を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃、仮面ライダーメーデンは遂にモスキメラを追いつめていた!

 

「見つけたぞモスキメラ!」

 

 メーデンはBシグナルとマルチセンサーの反応を辿ることでモスキメラの逃走経路を割り出し、最高速度で空中から追跡し、とうとう目視できる距離まで詰め寄ったのである。

 

「ええい鬱陶しい奴だ!これでもくらえ!」

 

 モスキメラは口から火炎弾を乱射するが、空を自由自在に飛ぶことが出来るメーデンは、その尽くをヒラリと躱してモスキメラの眼前に着地した。

 

「モスキメラ!お前はこの仮面ライダーが倒す!」

 

「ええい煩い!死ねライダー!」

 

 モスキメラは格闘攻撃でメーデンに襲いかかるが、メーデンはそれを軽く受け流し、反撃に転じた。

 

「トォッ!トォッ!トォッ!」

 

「エケェッ!?」

 

 メーデンの鋭い拳打と蹴り技の前に、断崖に立たされたモスキメラの身体は遂によろめいた。

 

「トオォォォッ!」

 

 モスキメラが怯んだ隙を見計らうと、メーデンは空高く跳躍し、ケイモーンの風車ダイナモがエネルギーを吸収した!

 

「ライダー、フライングパァンチ!」

 

 メーデンは滑空しながらモスキメラの身体にエネルギーを集束させた左腕を叩き込んだ!

 

「エケェェェーーーッ!!?!?」

 

 モスキメラはその鉄拳を喰らって吹っ飛ぶと、光が差さない崖下へと転落した。

 奈落へと転落するモスキメラを見つめたメーデンの心に、小さな不安がよぎった。

 

(妙だ。ライダーパンチは確実に奴の致命傷になった筈……しかしなんだ?この違和感は……)

 

「竜馬さぁーん!」

 

「ライダー!」

 

 考え込むメーデンだが、遠くから自分を呼ぶ声を耳にして、その方向に目をやった。

 そこには、後から追ってきていたイナズマンと鈴が駆け寄ってきていた。

 

「竜馬さん!あのオバケ毛虫は!?」

 

「大丈夫。奴は倒したよ」

 

「ライダー……」

 

 イナズマンはスッと右手を出した。メーデンはその意図を察し、無言で右手を出して握手をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――現在、IS学園本校舎総合受付近くの自動販売機前

 

「――――――というわけで、三人で下山した後、二人と別れたんだ」

 

 竜馬は全てを話し終え、肩の荷を下ろしたかのようにため息をついた。

 千冬は竜馬が自分より先に鈴に事の全てを話していたことに衝撃を受けたが、それ以上に仮面ライダー以外にもオリンポスと戦う戦士がいたことに衝撃を受けた。

 そんな中、竜馬は空になったアルミ缶をゴミ箱に捨てると、腕を組み考え込んだ。

 

「だけど、どうも気にかかる」

 

「モスキメラのことか?」

 

「あぁ。あの時、確かに僕のライダーパンチは奴に対して致命傷を負わせた筈だった。でも……」

 

「でも……?」

 

「あの時、モスキメラの顔は一瞬だけ、邪悪な笑みをを浮かべたような気がするんだ」

 

 竜馬は真剣な表情で上を向いた。すると……

 

「なぁに辛気臭い顔してるのよ!」

 

「うぉっと!り、鈴ちゃん。手続きは終わったのかい?」

 

「まぁね」

 

 パァン、と、鈴が竜馬の背中を叩いた。どうやら手続きが終わったらしい。

 

「あの後四川省で怪物の噂がないってことは、倒したって証でしょ。もっと自分を信じなきゃ!」

 

「凰……」

 

「それに、たとえ化けて出たとしても、一度戦った相手に遅れをとる竜馬さんじゃないでしょ?」

 

「それもそうだね」

 

 鈴と竜馬は互いに笑顔でサムズアップを交わした。

 その光景に、千冬も自然と笑顔になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 日本の、人里離れた奥地。

 ここに、世界征服を企む悪の秘密結社オリンポスの秘密基地があった。

 基地内の司令室に、一人の男が“何か”の到着を待っていた。

 その男は、以前織斑千冬の拉致しようとしたカメレオンキメラの作戦を遠くから監視していたあの紳士であった。

 加熱式たばこを吸う男の前に、スパルタ兵が入室してきた。

 

「ゲェーッ!タナトス様、モスキメラの繭が中国支部より到着しました!」

 

「すぐここへ持ってこい」

 

 “タナトス”と呼ばれた紳士の指令を聞いたスパルタ兵が退室すると、程なくして司令室に人間大の繭が運ばれた。

 それは、一年前に仮面ライダーメーデンに倒されたモスキメラの繭であった。

 

「よし……」

 

 紳士はクルリと一回転した。

 その瞬間、紳士は別の姿に“変身”していた。

 頭部は髑髏を模したマスクに、紳士服の上に黒いマントを羽織った、まるで“死神”のような姿へと変身したのだ。

 死神は右手に巨大な鎌を出現させると、その刃をモスキメラの繭に向けた。それと同時に、司令室を照らしていた照明が消えた。

 

「モスキメラよ。貴様は一度は仮面ライダーに敗れ、奈落の底へと消えた。しかしそれは貴様が未だ不完全な幼虫形態だったからだ。その証拠に貴様は繭の中に篭り、戦いの傷を癒すと同時に、更なる力を蓄え、仮面ライダーに対し復讐の闘志を滾らせている。目覚めよモスキメラ!この死神タナトスの名において、その完全なる姿を解き放つのだ!」

 

 呪詛の如く紡がれた言葉と同時に、青い稲妻状の光線が鎌から放たれ、繭に直撃した。

 すると、繭が激しい閃光を放ち、その幕を破り一体の怪人が姿を現した!

 

「ガガガガガガガガ!」

 

 それは、モスキメラが成虫へと完全変態した姿であった!

 

「フフ、フハハハハハハ!」

 

 そして、司令室に悪魔の笑い声がこだました……

 

 

 

 

 

 

 

 

 倒したと思われたモスキメラだったが、繭となって一年間と言う長い眠りののち、死神タナトスの儀式によって成虫へと完全変態を遂げた。果たして仮面ライダーメーデンは、成長したモスキメラに勝てるのだろうか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 




次回予告(推奨BGM:仮面ライダーV3予告BGM)
 新たに二組のクラス代表となった鈴は、来週に迫ったクラス代表対抗戦に先駆けて、一夏に対し宣戦布告を告げる。
 その影で、オリンポスの幹部タナトスは恐るべき計画を進めていた。
 一方その頃、中国で戦っていた一人の戦士が、久し振りに故国の土を踏んでいた!
次回マスクドライダー・ストラトス「セカンド幼馴染襲来!それぞれの思惑」にご期待下さい。
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