比企谷八幡バイト始めました   作:猫と果実

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やっはろーでございます!!
またもお久しぶりですww

さっそく一週間が一ヶ月以上に延びてすみません…

呆れてる方も多くいらっしゃる方思いますが、それでも読んでいただけたら幸いです!!

それではどうぞ!!!


ボッチバイト始めました⑰

「先輩…ドキドキしませんか?」

夕日に照らされるあざと可愛い後輩。

「……少しだけだ」

先輩である俺に、いつも面倒事を押し付けてくる厄介な生徒会長。

「先輩の強がり」

「言ってるお前も強がってんだろ…」

だからたまにはビシッと言い返してやらないといけないと俺は思う。

年上としてやられてばかりの八幡じゃございません。

「きゃっ!せ、先輩っ」

「……なんだよ一色」

「……先輩」

そうこの状況が俺らの精神を駄目にしているに違いない。

だからリア充の考える事はわからん…

「あの……せーので言いませんか?」

「今思ってることをか?」

「はい!いきますよーせーの!」

 

 

 

 

 

 

「観覧車って思ってるより怖い」

「観覧車って思ってるより怖いです」

えっ?誰が後輩とラブコメみたいな展開になってるって言いました?

このドキドキは恐怖のドキドキです。

「だったら揺らすのやめてくださいよ先輩!!怖いんですから!!」

「お前から始めた事だろ一色」

うん、観覧車って揺れると怖いよね?

てか景色を楽しむ以前に恐怖が勝るってしまうのはまずくない?

「むぅ…ならもう揺らすの無しです!!」

「はいはい」

「揺らしたら飲み物奢ってくださいね?」

「…当然お前もだろ?」

「なんのことですか??」

「はぁ…わかったよ」

なぜ生徒会長と現在進行形で観覧車に乗っているのか、俺的にも謎である。

どこのギャルゲーだよ……はぁなんでこうなってんだか。

とりあえず何が悪かったか思い返してみるか…

 

~~~~~~~

 

 

「先輩~!おはようございます~!」

「げっ」

「可愛い後輩が挨拶してるのに、げっはひどいですよ先輩!!」

今日もだるさMAXで登校してきた八幡です。

そんな八幡ですが学校について早々に一色にに捕まってしまいました……

戸塚なら大歓迎だったのに……てか今日は出来るだけ一色から逃げようと思ってたのに、あっさりと下駄箱で遭遇しちゃったよ。

「はいはい…そんでなんか用か?」

「放課後の買い出し、逃げないでくださいね?」

あっこれ俺が逃げる前に言質を取りに来やがったな……なんて恐ろしい子!!

「……ああ」

「オッケー貰いましたからね!!」

わざわざ朝一で待ち伏せはアホだろ一色さんや…

その行動力を生徒会に向けてくれ。

「てか俺そこまで一色の頼み事をばっくたれことないだろ?」

「なんですか先輩?俺は一色の頼み事なら必ず守るとか言いたいんですか?まさか告白ですか?

ごめんなさい先輩、確かになんだかんだ手伝ってくれる面倒見の良い先輩ですが、後少しで頼りになる良い先輩になるので、もう少し頑張ってお手伝いしてからお願いします」

出たよ……気付いたら俺が振られてるやつ……

これ毎回半分も聞き取れないぞ?一色も雪ノ下も早口多いんだよな…やめて欲しいわ。

「なに言ってるかわかんねぇけど、とりあえず今日の放課後は買い出し手伝うから安心しろ」

「逃げたら生徒会長権限で色々しますから!!」

怖いわ!?後一年で卒業なのにまた干されたら死んじゃう……てかどんだけ重要なんだよ買い出し

「はいはい」

てか写真がある時点で逆らえないっての……

「ありがとうございます先輩♪」

 

 

実は昨日の放課後、俺がコスプレをしている所を一色に見られていたらしい……

その証拠に、俺が執事姿の写真が送られてきた。

正直、一色が意図的に俺の写真を拡散するとは思っていない。

しかしあくまで俺個人の予想に過ぎない、人生は大抵予想通りにいかないからな。

もしかしたら何かの拍子に拡散しちゃったって事もなりかねない。

今日は情報漏洩のために買い出しの時にでも交渉するつもりだ。

とりあえず拡散はやめてくださいお願いいたしますってな!…………決してお願いではなく交渉だ、ここ重要。

まぁなんとかなるだろ……多分。

「おはよー八幡!」

そう考え事をしながら席に座っていると、天使の囁きが聞こえたので後ろを振り返る。

「おはようマイエンジェル!」

「もう僕は戸塚だよ八幡!」

「そうだな戸塚」

つい天使過ぎて今日もマイエンジェルと言ってしまったぜ!!

「八幡は今日もバイト休みなの?」

「今日は定休日だがら休みだ、戸塚は部活か?」

「うん!また昨日みたいに放課後会えるかもね?」ニコッ

戸塚のニコ顔は人殺せるよ?乱発すると人類滅びるぞ?

俺に関しては、軽く20回は死んでるよ?

「お、おう」

なにその首かしげ+微笑みは…今ので5回戸塚死したぜ

てか急に放課後が楽しみになって来た。

しかし今日は既に囚われの身なんだよな…くそっ!誰か俺を助けてくれ!!

あっボッチの俺に助けとか皆無なの忘れてたテヘペロ☆

「あーでも今日はその時間には家にいるから会えないな」

「そうなんだ…それじゃ会えなそうだね…」

うん買い出しをやめて公園とか行こう、そうしよう。

むしろどんな用事があっても、全て投げ出して戸塚に会いに行きます!!

いや…それだと一色がうるさいか、なら戸塚と会ってから買い出しに行けばいいんじゃね?やばい俺天才か?

「すまん」

「ううん大丈夫だよ八幡!別に公園じゃなくても八幡とはお話出来るし!いっそのこと出掛けたりしようよ!」

おぉ!?こ、これは放課後デートのお誘いってやつか!?

早く帰ってデートスポットを調べなければ、そしてシミュレーションを重ねて、最高の放課後デートにしなければ。

もう必殺『すみません今日体調が…』で早退してしまうか……

「そ、そうだな、休みの日でも出掛けるか」

「うん!」

あれ?これ戸塚ルート入ってね?フラグたってね?

もうこれで良くね?このフラグ折りたくないんですけど!

「朝からだらしない顔してるわね、ほうけ谷君」

「…朝は眠いから仕方ねぇんだろ」

「おはよう雪ノ下さん!」

「えぇおはよう戸塚君」

さっそく二人の時間が終わってしまった…

相変わらず一言余計なゆきのんだことで。

てかいつも通りだな……昨日の事は気にしてないのか?

あの時の雪ノ下は、俺からみても暴走気味なのは理解していた。

俺なら家に帰って即枕とお友達になっているレベルだ。

「なにかしら比企谷君?」

むしろ俺が聞きたいわ、なぜ平然としていられるのかと

「…いやなんでもない」

「そう」

ここまで普通にされると、昨日の出来事が俺の妄想だったなんじゃないかと不安になってくるんだが……

わざわざ雪ノ下に確認取るなんて自爆技は使う訳にはいかない。

なんか怖くなってきたよ八幡……

「そうえば由比ヶ浜さんはどうしたのかな?」

「由比ヶ浜さんはインフルエンザで病欠よ」

「あいつインフルかよ」

俺が学校で苦しんでる頃、由比ヶ浜はインフルで苦しんでいたか

くそっ!むしろ変わって欲しかったわ!!

まぁ…インフルってしんどいらしいから、後でメールでもいれとくか

べ、別に心配なんてしてないんだからね!

「比企谷君、その気持ち悪い表情どうにかしてくれるかしら?」

「ありのままの俺を全否定だな」

「はは……」

ガラガラ

「そろそろチャイムなるぞー皆席に着け」

「席に戻るね八幡!また後で八幡、雪ノ下さん!」

「ええ」

「おう」

さて今日も疲れる一日の始まりだな。

「……」じー

「……なんだ雪ノ下」

「……いえなんでもないわ」

ゆきのんが何考えてるかわからないわ八幡…

(き、昨日の私の事どう思ってるのかしら……気になるけどそんな事聞けないわ…なぜ普通なのかしら比企谷君は…)

「……はぁ」

「……はぁ」

 

 

そんなこんなで放課後。

雪ノ下に部活に参加出来ない有無を伝えて校門へ。

しかし一色の買い出しの手伝いをすると言った途端「……わかったわ」ギロッっと睨まれたのは何故なんだろうか

一応これも部活の一環なんだけどな……てか正直行くの面倒なんだが、変わってもらえるなら変って欲しい。

今なら『ごめん校門でまっていたんだが、大量の荷物を持ったお年寄りが目の前を通ったから、荷物を持つ手伝いするために一緒に帰った』を使えるんじゃないか??

『八幡逃げ百手』の一つを披露するときが来たか。

よし思い立ったが吉日と言うし、さっそくメールを送って帰るとするか。

「……先輩~?」

「……」

ふっ……試合終了か

「先輩~今帰ろうとしてませんでしたか~?」ガシッ

「ち、違うぞ一色、俺はお年寄りをたすk」

「言い訳はいいのでいきますよ?」ニコッ

ひぃー?!ニコッ顔の破壊力が通常と違うベクトルに働いてるよう!?

「……はい」

 

 

「もう先輩!!可愛い後輩を置いて帰ろうとするなんてひどいですよ~!!」

そんなほっぺた膨らませるな、可愛いだろうが。

「はいはいあざとい」

「むぅ…そんな先輩がそんな態度取ってたら~私~誤送信しちゃうかもしれないですよ~」

「本当にすみませんでした」

「折れるのはや過ぎですよ先輩」

一色に見事に捕まり、目的地に向けて移動中。

目的地は聞かされてないが、買い出しがをしにいくので恐らくららぽーと辺りに行くんだろう。

「当たり前だろ、あんな写真流失なんかされたら人生終わるからな」

「まぁ流失しても、そんな皆さん気にしないですよ」

「そんなことない、戸塚と小町が失望してしまう」

「二人だけですか……」

さっそく脅しのネタとして使われたが、今の感じを見たところ冗談まじりだとわかる。

この調子なら、普通ににお願いすればなんとかなりそうだな。

まぁその事も気にはなるんだが……

「一色」

「なんですか先輩?」

「南船橋で降りないのか?」

「降りないですよ?」

おかしい……ららぽーとに行くには南船橋で降りないといけないのだが。

もしかしたら一色は新たなルートを開拓しようとしているのだろうか?

だとしたらアホである。ここは先輩として間違いを指摘してやらなければ。

「しかし南船橋で降りないとららぽーと行けないぞ」

「そんな事わかってますよ!バカにしてるんですか先輩!」

おっと、承知の上でか……道なき道を進むつもりか一色。

いつからそんなチャレンジャーになったんだ?なんか少しカッコイイじゃないか。

「先輩もしかしてららぽーと行くと思ってます??」

「えっ?違うの?」

「違いますよ?」

「ならどこに行くんだよ」

なんやら携帯をいじりだし、バッと携帯の画面を指さした。

「えっ?」

 

 

 

買い出しを終えてすぐに帰れるとか最初は考えてました。

そんな甘い過去の自分を叱ってやりたい………現実はマッ缶の様には甘くないと。

「やっと着きましたね先輩♪」

「……」

「一色さんや」

「なんですか先輩?」

「なぜ水族館にいるんですか?」

「今日の目的地がここだからです!!」

当事者の俺知らずここに来たんですけど……

そんなこんなで、何故か葛西にある水族館に来ております。

てかなんでここなんだよ……日本に多くある水族館からなんでここチョイスすんだよ……

由比ヶ浜、雪ノ下と行った所じゃなくてもいいじゃないの、八幡なんか嫌な予感しちゃうよ?

「なら水族館で何を買い出しするんだよ、あれか築地と間違えたか?」

もし間違えたなら、あざと可愛い後輩からあざと頭弱い後輩に設定を更新しなければ。

「なんで生徒会に魚が必要になるんですか、アホなんですか先輩?」

おふっ、なんでか俺がアホ扱いされた…

アホキャラは由比ヶ浜だけで充分間に合ってる。

「買い出しは?」

「しませんよ?」

「……今日の予定は買い出しでは?」

「予定は未定ですよ先輩♪……だめですか?」

小町もよく『お兄ちゃん~服みたいからあのお店行こ?だめ?』って予定してないイベントを発生させる……

年下特有の『だめ?』とか、世の中お兄ちゃんは断る術がないんですけど?

アオ甲羅を投げられた一位の末路みたいに、運命は決まっちゃうレベルよ?

「…はぁ、そんな遅くまでいるつもりねぇからな」

「わかってますよ!それじゃ行きましょ先輩♪」

二人きりで水族館とか、どう楽しめばいいかわかんねぇよ…

「あっ眼鏡は絶対かけて下さいね?他の人に先輩と水族館にいること見られた恥ずかしいので」

「解せぬ」

 

 

後輩の要望に従い変装をする、眼鏡をかけていつもより背筋を伸ばす、バイトの時にやっている状態だ。

どんだけ俺と一緒に歩くの嫌なんだよ……知ってたけどね?別にショック受けてないからね?

な、泣いてなんかないんだからね!

「先輩どうですか?」

「…相変わらず泳いでんな」

「何いってるんですか先輩、魚なんだから当たり前じゃないですか」

「働き者だな」

「なんでそうなるんですか…もっと普通の感想言ってくださいよ!」

だってこいつら皆働いてんだぞ?

ある一定の自由しか許されない場所に閉じ込められて、閉館時間になるまでずっと人目にさらされる。

そんな魚達を見て『綺麗ー!』『可愛い!』とかより

お疲れ様ですと言った方が魚達も嬉しい筈だ。

「あっこの熱帯魚先輩に似てません?」

「どこ辺りがだよ」

「一匹だけ端でうろちょろしてる感じが」

悪かったな端でうろちょろしてて…

大丈夫だ、お前の頑張りしっかり見てるからなハチ魚

よ。

「ならあれは一色に似てるな」

「どれですか先輩??」

「あれだ」

うん、似てるな。

あの大量に魚を引き連れてる感じ、恐らく周りの魚はオスだな。

「あの引き連れてる魚ですか?」

「おう」

「もしかして先輩、私が男子にモテる可愛い後輩って言いたいんですか?」

えっ?なんでそんな解釈になったんですか?

俺はあの引き連れてる感が、あざとさを全面に出している一色に似てると言いたかったんだか

「ちが」

「もぉ~先輩はやっぱり捻デレですね~」

ニコニコし始めたよこの子…これほんとの事言ったら痛い目に合いそう。

てか一色テンション高いな…いつと通りなら俺の思考を読んだり済んだけどな。

そんなに水族館楽しいか?リア充の考えることはようわからん

「すみません先輩、少しお手洗いに行ってきます」

「あいよ」

「勝手にいなくならないで下さいね!!」

「はいはい」

ここまで来て逃げられないっての……

でも一人は暇だな~少し周りをみているか。

うん?なんだこいつ…チン…アナゴ?

砂からチョロ顔出したりしてるけど、なんだろう…これっていいのか?

『チンアナゴ可愛い!!』とか言ってる女性いるけど、なにかアカン気がするのは俺が汚れているからなのか?

んっ?なんかすげー視線を感じる気がする……気のせいか?も、もしかしていつもの不審者扱いか!?

それはまずい……は、早く戻って俺の誤解を解いてくれ一色!!

 

 

(先輩と水族館デート…しかも眼鏡姿の先輩!!)

(今は軽口たたいて平常心でいるけど、正直心臓バクバク…)

(雪ノ下先輩と由比ヶ浜先輩と行ったって聞いたし…私も負けてられない!!!)

『ねぇさっきの眼鏡かけてた高校生格好良ったね!』

『モデルとかやってる子なのかな?一人だったし声掛ければ良かった~』

『さすがに高校生に手出したらやばいよ~』

『そうだね~』

「……はやく先輩のところに戻らないと」

先程のトイレに入ってきた、大学生風の女性達の会話を聞いて急いでトイレを出る一色。

(うっ……先輩の周りを通っていく女性が振り向いていってる…どこぞの美少女なんですか貴方は!!)

「……!」

(あっ…先輩が私を見つけて助けを求めてる……なんか嬉しい)

「先輩~!」

「……おう」

「なに見てたんですか?」

「気にするな、とりあえず早く移動するぞ」

「あっ先輩待って下さいよ~」

(……今の先輩の隣歩ける私は恐らく羨望の眼差し受けてるんだろうな……先輩カッコイイなぁ)

 

 

ふぅ…一色が戻ってくれて助かった…そんなにチンアナゴを見る男子高校生が珍しいの?

俺よりもチンアナゴ見ろよ!?隣に人が来る度チラ見される身にもなってくれ……

どうしようツイッターとかに『一人でチンアナゴ見てるキショい男子高校生w』とか晒されたら……

「先輩聞いてますか?」

「んっ?なんだ?」

「もうっ!このキーホルダーどうですかって聞いたんですよ!」

社会的危機について思わず考えに耽ってしまっていた。

「あー良いんじゃねえか」

「絶対てきとうに言ってますよね先輩っ」

「何言ってんだ、適当に決まってんだろ」

「意味が真逆の事言ってますよね」

「おっこのイルカ良いんじゃないか」

「あっ逃げた!」

さて現在売店にいるが……小町に土産を買っていったら今日の事がバレてしまうからなしだな。

そうなるとやることがないな、いや戸塚なら良いんじゃないか?

よし戸塚にお土産を買っていこう!!

「このペンギンの刺繍が入ったタオル可愛いです!!」

「おお確かに良いかもな」

戸塚が部活の時に使うのにも良いかもしれないな。

「はい先輩♪」

「なぜ俺に渡すんだ一色」

「買ってくれないんですか?」

「おい、なにあたかも当然ですよね?って感じにしてんの?」

だから男が買う風習なくして下さい……てか

「俺が一色に買う理由ないだろ」

「あれです!デートの練習なのでこうゆう所もリアルさを求めないとダメなんですよ先輩!!」

俺聞いてないんですけど…

「……やっぱりだめですか?」シュン

「……だめだ」

「ちぇ~先輩のケチ!」

「うるせい、もう諭吉さん達と離れたくないんだよ」

その手には乗らないからな!八幡は成長する男のなのだ。

「むぅ~」

「てかそろそろいい時間だし帰るぞ一色」

「は~い、あっその前にお手洗いに」

「またか」

「女性はお化粧直しとかあるんです!」

「はいはい」

(実はさっきすぐ出てきちゃったからなんだけど)

「待ってて下さいね!」

「はいよ」

 

~~~~~~~

 

って水族館を出て後は帰るのみだった筈なんだが…

「なんで観覧車乗ってだよな」

「なんですか先輩?そんなに高い所苦手なんですか?」

「何言ってんだ一色、怖いに決まってんだろ」

「あっさり白状してるじゃないですか……」

「すぐバレるから良いんだよ」

葛西の水族館の近くには、なぜか観覧車がある。

一色曰く『ここのデートの締めは観覧車なんですよ!!』って力説するんですもん。

そら飲みの後の締めは絶対ラーメン!!って平塚先生言ってたが、それとこれは似てるようで全然似てない。

そんなこんなで観覧車に乗ったんだが……

「あっ…夕日綺麗」

「……そうだな」

こんな空間、彼女いない歴=のボッチには未開拓領域過ぎてどうしたらいいかわからないんですけど!!

さっきまで少しおふざけなムードだったのに、ラブコメ否定してたのに、頂上に向かうに連れて無言になって変な空気になってしまうのはなんでだ!?

「……」

「……」

最近変化が多い気がしてならない。

バイトを始めてからというもの、今まで関係をもっていたやつらとの距離。

そうでなかったやつとの距離。

そして俺自身の変化……

今もこうして夕日に照らされる一色の顔を見るとドキッっとしてしまう自分がいる。

いつもはあざとい可愛さを振りまく一色いろは。

しかしこいつの良さは、そんな中に見え隠れする素直で少女の様な純粋な所だと思う。

葉山に振られた後に見せた素直な気持ち、本物を求める純粋さ……

夕日を見つめる今の一色を見たら、より男達がほっとかないだろな。

そんな一色となんで観覧車乗ってんだよ俺…いつからリア充の仲間入りしたんだよ。

こんな事考えている俺もまずいなオイ…完全に雰囲気に当てられてんな……

しっかりしろ比企谷八幡!理性の化け物と称された俺の力を見せるときだ。

「…先輩」

「ひゃい!」

さ、さっそく自滅しました…

やべぇいつも以上に何考えてるかわかんないんですけど、誰かテレフォン使わせてくれ!!!

あっ電話する友達いなかったテヘ

(一色いろは!先輩とこんな状況になる事なんてもしかしたらもうないかもしれないんだから!)

(い、今なら先輩に告白出来るチャンス……頑張れ私!!あの人達を出し抜くにはアタックしかない!!)

「だ、大丈夫か一色?途端うつむいて、もしかして体調悪くなったのか?」

「だ、大丈夫です///」

(……い、今の先輩が格好良すぎて直視出来ない///全然大丈夫じゃない私…絶対顔真っ赤///)

大丈夫かこいつ?うつむいたと思ったら、顔真っ赤にして…

一色も高い所苦手なのかやっぱり?

そんな事考えているうちにそろそろ終わりが見えてきたな。

「せ、先輩!!」

「は、はい」

な、なんだ?大声出したと思ったら、小刻みに震えてないか??

「私っ!!」

「って一色そんな勢いよく立つと危ないぞ!?」

「きゃっ!?」

「ちょっ!?」

一色が立つと同時に風が強く吹き観覧車が揺れた、その衝撃で立とうした一色はバランスを崩した。

その結果、つまずいた一色は俺の胸に飛び込む形となり、その衝撃を和らげようとした俺は咄嗟に一色を抱える様に受け止めた。

そう…周りから見たら抱き合ってるように見える体勢になってしまった。

えっ?まずくない?

「……せ、先輩ありがとございます///」

「お、おう///」

こ、この状況は非常にまずい……その上目遣いやめてくれ?!ボッチの俺には耐えられないぞ!?

一色さんめっちゃいい匂いするんですけど、めちゃ華奢なのに柔らかいっすけど。

お、落ち着け八幡!!感想がただの変態に違いないぞ!!とりあえず一色から離れないと!

「と、とりあえず席に戻れ一色」

「……」ギュ

「い、一色?」

(先輩めちゃいい匂い……しかもひょろひょろしてるイメージ強いのに思ってる以上にがっしりしてる…やばい…先輩から離れたくない…このままじゃ私…)

まずい…本当に…なのに一色の顔から視線が外せない。

なにやってんだよ俺…考えるのをやめるなって

「先輩……」

「い、一色……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あのすみません……」ガチャ

「……」

「……」

「えっと……お、お時間です」

もう下に着いてたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!????

(もう下に着いてるぅぅぅぅぅぅ!!!!!????)

 

 

「……」

「……」

き、気まずい…従業員の人も顔真っ赤にしてたし、俺らの方が恥ずかしい思いしてるんですけどね!?

もう八幡の歴史上で上位に食い込む恥ずかし出来事でしたよ!!!

「せ、先輩!!」

「ひゃい!!」

「さ、さっきのは事故です!!た、たまたま転んでああなっただけです!!」

「そ、そうだな!事故だな!ああなっただけだな!」

テンパり過ぎてお互いに説明になってないのは、今は気にしたら負けだ。

「それでも私が揺らした事になるので飲み物買ってきます!」

「お、おう」

「バック持ってて下さい!行ってきます!」タタタッ

「……ふぅ」

この顔の熱は一色が戻ってくる前になんとかしないと……

 

 

 

 

「それじゃ俺この駅だから」

「はい、今日はありがとうございました!」

「気を付けて帰れよ」

「お疲れさまでした!」

プシューバタン

……先輩とのデート終わっちゃった。

先輩あんな事あったのに、飲み物買いに戻ったらいつも通りに戻ってた……

その先輩みたら私も表に出しちゃいけないと思って普通にしたけど、内心はずっと心臓が壊れちゃうんじゃないかってぐらい鼓動が早くなっていた。

「…///」

今でも顔が真っ赤になってるんじゃないかって心配になる。

あの先輩が私を見つめてた……も、もう少しで………ってだめ!思い出したら死んじゃう!!

でもこれで鈍感な先輩も、私の事を意識してくれるかな?生意気な後輩から可愛い後輩に……

「飲み物しまわないと……あれ?」

んっ?なにこの袋?こんなの入ってなかったよね?

…中に入ってたんだから、私が見ても怒られないよね?またしまえば良いし!

「……これって」

『…だめだ』ってあの時言ってた癖に………もうっ!こんなことされたら嬉しいに決まってるじゃないですか!!

「先輩こそあざと過ぎです///」

タオルに顔をうずめる一色いろはの耳は嬉しさを表すように真っ赤になっていた。

 




いや~いろはすは照れてこそのいろはすですね!!

今度は誰を視点にあてよかなw

それではまた次回!!!
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