なにも知らない転生者がカードキャプターさくらの世界で活躍させる物語(仮) 作:極麗霊夢
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気絶した雪兎さんが魔法陣の上で翼に包まれた。
驚くさくらと小狼。
小狼は歌帆姉さんを警戒してたから、二重の意味で驚いてる事だろう。
バサァッと、翼が広がって中から現れたのは銀色。
そしてあの時、『
凛とした表情に冷たい眼差し、銀の長髪に穢れを知らない白と銀の衣装。
まさに月が如き美しさ。
『
「だ…だれ?」
「
さくらの言葉に答えたのは、彼の対となる存在にしてさくらの相棒であるケルベロス。
さくらは驚き、そして雪兎さんを探そうと辺りを見渡すが、歌帆姉さんが月が雪兎さんだと告げる。
「…久しぶりだな、ケルベロス」
月の挨拶にケルベロスは、自身の油断、思えばと雪兎さんとの接点、歌帆姉さんが側に居たことで察知が出来なかったと告白した。
「
「ええ、知ってるわ。 私もちょっとだけ関係者だし…」
「……」
「月とつるんどったちゅうことか!?」
「いいえ、初対面よ」
歌帆姉さんの言葉に、ケルベロスだけでなくオレも反応する。
いや、オレとケルベロスの考えは違うが、オレは歌帆姉さんは本家からオレを監視するないしクロウカードの所有者、所在を知らせる為に派遣されたと考えていた。
が、歌帆姉さんの言葉は、本家とは別のもう少しクロウカード寄りの言わば第四の勢力側の雰囲気を感じる。
「どう、いうことなの!? カード全部集めたら『災い』は起こらないんじゃないの?」
いまだに頭の処理が追い付いてないのか、必死に理解しようとケルベロスや月、歌帆姉さんに言い寄るさくら。
「さくらちゃん、誰が言ったか知らねーが、あの李家の坊主が言ってたろ? この友枝町に力が集中しすぎてるってな。 そ、力だ。 それはまだ無色の力だ。 どんな風にも転がる。 それはこの世の『災い』が起こるほどの、な」
「ぜん、、、ちゃん」
「さくら、クロウカードを集められたもんには、『最後の審判』があるんや」
「ケロちゃん…」
ケルベロスの言葉の中の『最後の審判』に反応してか、それともこれ以上の問答は無用と判断したのか、月は月峰神社の鳥居の上に立つ。
「クロウの作りしカードたちよ、汝らの主たることを望む者達がここにいる。 まずは、、、李家の者…お前だ」
「!」
「我、『審判者・月』、『最後の審判』を行う」
「望むとこだ!」
小狼と月との対決。
小狼は剣を顕現させ、風、火、水、雷術を使うも、月の高速ともいえる速度に目が、体が追い付いて行かず、その体にどんどん傷を増やしていく。
「くっ…速い、ならっ…『
月の高速戦闘に対処する為、小狼は自らの体にクロウカード『闘』を宿し、近付いてくる月の気配の先読みからのカウンターを狙うはずだったが………
「小狼…それは悪手だ」
オレが持つ『
『力』は太陽、『闘』は月の属性。
「『闘』は俺の配下カードだ。 俺に対して有効に働くことはない」
「…うわぁああああーーーーーー!!」
「小狼くん!!」
「……月属性のクロウカードしか持たないお前に俺を倒すことなど不可能だ」
倒れる小狼を背に、月は再び月峰神社の鳥居の上に戻った。
そしてオレへと目を向けた月は、、、
「次は貴様だ。 安倍家の人間」
「……出来るなら安倍って括りは勘弁して欲しいな」
まったく、どいつもこいつも安倍安倍安倍と、安倍晴明は祖先だし、偉大な術師だから尊敬はしてるが、身近にくそみたいな存在が多いから、安倍と言われて先に思うのが、あんなのと一緒にするな…だ。
「来ないなら此方から行くぞ」
そう言って月は右手を上げ、手のひらには魔力を物質化させた結晶を出して、それをマシンガンのように射出してきた。
「よっほっ」
とんでもない速度の結晶を回避していくが、服や薄皮一枚と傷だらけになっていく。
「チッ…」
舌打ちを一つ。
李家には自分の配下カードということもあり、無効出来るから接近戦を許したんだろう。
加えて小狼は剣やクンフーが使えても、まだまだ子供で体格差に技量は月が有利。
それに比べてオレは月の配下カードが一枚、『
『幻』の方は小狼同様に無効化される恐れがある。
ならば『力』をと言いたいが、ああまで遠距離攻撃を主体に置かれては近付けないし、そもそも小狼とオレの体術の差は殆んどない。
「技量差でも問題ないだろうに、この徹底されたオレ…というか『対安倍晴明戦術』」
「そうだ、安倍晴明…アイツは術師でありながらよく前に出ては、その拳で化生達を滅してきた。
ふざっけんな!! 現代の安倍家はバリバリの後方術師だっつーの!! 拳と術を合わせたバカみたいな戦術は、安倍晴明とその人に指南してもらってるオレだけだっつーの!! 何が審判だ!! クロウさん、審判役、絶対ケルベロスの方が…………いや、待てよ?
「なんや?」
「…………」
ケルベロスと月を見る。
双方の態度を視る。
二人の感情を診る。
客観的に両者と対象が彼の人物と比べ観る。
「
「?」「!!」
ケルベロスのキョトンとし首を傾げる態度に、憎しみ、いや、嫉妬の感情を宿した瞳と、飛んでくる結晶の激しさを看るとわかった。
わかってしまう。
これは、消去法……ケルベロスが審判に相応しいとかじゃなく、ケルベロスが選定者にならないといけないんだ。
でないと、クロウカードが散って集めないといけない時、月が選定者なら絶対に動かない。
なら、ケルベロスが選んだ人なら、月をどうにかすることが出来るのだろうかと考え、さくらを見る。
「ほえ?」
永い月日、想ってた従者が新たな主候補を認める事はない。
だが、さくらにその可能性を視たのなら?
その為の
それだけじゃない。
対策は他にもある。
安倍晴明といまだに繋がりがある
クロウカードの場所を示す羅針盤を持つ
そして……
「………祐介くん」
安倍家の分家が本家に行ってこいと言われた訳でもないのに、クロウカードを集めた頃合いで都合よく、クロウカードの一枚の効果を破壊するような魔具を持って現れた
「はいはい、今度会ったら一発ぶっ飛ばしてやる…あの狸」
対策に対策を重ねた出来レース。
要望通りにしてやるよ。
「さくら」
「なに?」
「一つだけアドバイスだ。 陰陽術には同じ属性を持つモノ同士傷を付けることは出来ない。 ましてやそれが上位の者に使うなら尚更。 だけどな、それしか方法がないと思ったら突き進め」
「え」
「どういうつもりだ?」
さくらは驚き、月も意図を聞いてくる。
だがそんなの知った事ではないな!!
「『
何故ならこれはただの八つ当たりでもある。
「善鬼!」
「主ぃ、審判は「遊ぶぞ」………へ、了解了解」
『ーーーーー♪』
善鬼は仮の姿から本来の鬼の姿へと戻り、『力』はオレの体に宿り、善鬼と共に遊べる事に歓喜で震える。
最後の審判はカードを封印した術師が一人で、カードの産みの親であるクロウがその守護者にと、自身の両腕として造り出した従者に挑む。
全うな審判なら許されんだろうが、全うじゃないなら良いよな?
『仕方ありませんね、ですが、これでチャラ。 殴るのはやめてください』
「月をぶん殴るのは、占いの件で許してやる。 だが
「何を言ってる」
「こんな審判やと?」
おっと二人は知らないか、まぁ、だよな。
まぁ、あと少しで終わるんだ。
それまでこの二人が気付くことはない!!
「いくぞ、善鬼!」
「おうよ! 久々の勝負と行こうぜ! 月!!」
「チッ…」
さぁ、八つ当たりだ! よくも占いの時、妨害してくれやがったなぁああ!!
月の自己紹介欄は原作と同じではありますが、一つだけ…嫌いなものに安倍晴明や陰陽師があります
次話について祐介の婚約者が襲来する話かさくらカード編にすぐ繋げるか
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次話は祐介の婚約者襲来
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次話はさくらカード編