なにも知らない転生者がカードキャプターさくらの世界で活躍させる物語(仮)   作:極麗霊夢

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大変長らくお待たせしました。
コロナしね
今回や次話、その次の話をリハビリで書いていきたいとおもいます。
コロナしね


第十四話 新たな主

第十四話 新たな主

 

「いくぞ、善鬼!」

 

「応よ! 久々の勝負と行こうぜ! (ユエ)!」

 

 オレの言葉に善鬼は目を輝かせ、口角を上げて拳を握り、ダンッ!と地に足を着けて構える。

 『(パワー)』はオレの体に纏わりつき、オレの膂力を強化してくれる。

 そしてオレは干支神の力を借り受けて、高速戦闘に着いていける速度と思考を底上げしていく。

 これで準備は整った。

 

「我、審判者・月。 安倍家系譜、桐生祐介を」

 

「オッラァアア!!」

 

「試練失格と認める」

 

「なぁああああああーーーーーー!?」

 

 善鬼の拳が月に当たる寸前、月の言葉が終わると同時に月の体から信じられない魔力が噴き出して、善鬼の拳を止めたばかりか善鬼ごと空の彼方へと弾き飛ばした。

 

「善鬼!? は? ど…」

 

 吹き飛ぶ善鬼に気を取られ、理解が追い付かず、オレは月によって首をトンッとされて意識を落とされた。

 そして完全に落ちきる前に…

 

「挑戦者が審判者の判決に納得出来なかった時のために、クロウ・リードはオレにとある力をくれた。 それはクロウ・リードに仕えていた頃の全盛期並の力を出す権限だ」

 

 くそ、あの狸、絶対許さんっ!!

 

 

 ☆

 

 

 月にぼろくそに負かされて、月峯神社の神木付近で座り込んでる。

 オレの次に審判を受けるのは、『クロウカード』の守護者にして太陽を司るケルベロスが選びし、木之本さくらだ。

 

「たく、なんであんなこと言ったんや!? 安倍の小僧!」

 

「安倍じゃないって……んで、あんなことって?」

 

「さくらに言ったアドバイスだ。 陰陽師のお前なら有効カードくらい言えただろ? それなのに、有効カードを教えなかった」

 

 ケルベロスと小狼がオレに詰め寄り、歌帆姉さんと知世はさくらの方を見ながら、こちらをチラチラと見てる。

 

 まぁ、確かに有効カードは教えれたが……

 

「さくらの性格上、無理だ」

 

 なんせ、月に対して有効打を与えられるカードは、太陽を司るケルベロスの配下カード。

 『(ファイアリー)』と『(アーシー)』だ。

 そしてこのカード達は攻撃カード、審判者とはいえさくらが想い人を攻撃なんて出来るわけがない。

 だからといって、このままでは世界に災いが起きる。

 

「…………そういや、災いってどんなの?」

 

 ふと災いについて頭が過り、審判も始まった事からもうだんまりはないだろうと、ケルベロスに聞くと耳敏く月とさくらまで反応して動きを止めた。

 

「それは、忘れることや」

 

「忘れる?」

 

「月が新たなクロウカードの持ち主を認めず、最後の審判を終わらすと、クロウカードに関わった全ての人が好きなモノへの好き(・・・・・・・・・)という気持ちを(・・・・・・・)忘れる(・・・)

 

 好きなモノへの……。

 

 さくらと小狼が雪兎さんを好きという気持ち。

 桃矢さんと藤隆さんがさくらを大事にしてる気持ち。

 知世のお母さんが撫子さんを思う気持ち。

 利佳ちゃんが先生を思う気持ち。

 貴史と千春が互いを好き合う気持ち。

 知世がさくらのことが好きという気持ち。

 

 それが、みんな………消える?

 

「だめぇえええええええ!! そんな、ダメだよ!! 悲しすぎるよ!!」

 

 そう、悲しい、悲しすぎる世界だ、それは。

 叫ぶさくらに同意する。

 だがケルベロスは、クロウがクロウカード達を悲しませないようにと、そう施した呪い(すくい)らしい。

 

 あの狸…絶対殴る。

 

 オレはそう決意して、さくらの側に立つ歌帆姉さんとその手に持つ月の魔鈴を見て、審判の終わりを悟る。

 

「…余計な真似は怪我のもとだ」

 

「私も月の力を使ってるから貴方の魔法は利かないわ。 さくらちゃんにクロウ・リードから貴女への贈り物よ」

 

 歌帆姉さんが月の魔鈴を鳴らしながら言うと、オレ以外の全員が驚き、月でさえ攻撃の手を止めて歌帆姉さんを驚きの表情で見る。

 そして歌帆姉さんから語られるクロウ・リードの話。

 

 クロウ・リードは優れた魔法使いとして占いの才もあり、いつ、何処で自分が死に、その時に起こる『クロウカード』の封印が解かれて、また新しい主候補者がいつ、何処で生まれるかを知って自身の死後、主候補者の手助けの為に『クロウカード』が悪さをする頃に来日するであろう李家には『クロウカード』を探すための手助けとして羅針盤を預け、同じく安部家の分家である観月家が管理する月峰神社に月の魔鈴を預けた。

 月の鈴の役目は主候補者がどうしようもなく解決出来なかった時に、その力を振るう、、、、、事ではなく。

 『審判者』をどうにか納得させる為に、主候補者であるさくらに新たな力を授ける事、それが月の魔鈴の役目。

 

「クロウの創りし鍵よ、新たなる月の力を宿し、新たなる姿を我の前に示せ………『封印解除(レリーズ)』!」

 

 歌帆姉さんとさくらが紡ぐ呪文により、さくらの持つ杖の尖端は鳥の頭の形から左右に小さな羽が着いたリング、その中央には星が着いた杖の姿になった。

 

 その杖からは、闇でもない月でも太陽でもない力を感じた。

 

「その杖でカードを使えば大丈夫よ」

 

「でも…私、攻撃は!」

 

「攻撃しなくてもなんとかなるわ。 貴女なら」

 

 攻撃したくないと言うさくらに、歌帆姉さんは笑顔で大丈夫と諭した。

 それを信じて、さくらはカードを手に魔法の力を振るう。

 それはさくらが最初に封印し、さくらが最も多く使用してきたカード。

 

「『(ウインデイ)』!」

 

 風の鎖は月へと伸びる。

 本来であれば月の支配下である風が月を拘束することも害を及ぼす事もないのだが、風の鎖は月の反射を受け付けず、また無効もされずに月を捕らえさくらの前へと降ろした。

 

「…なにが『審判者』だ。 結局最初から、次の『クロウカード』の持ち主は決まってたんじゃないか。 この世の災いが起こらないこともあいつは知ってて…」

 

「クロウがそういう性格なんは、お前とわいがいっちゃんよう知っとるがな」

 

 不満げに言う月へケルベロスがそういう奴やったろ?と月へ言った。

 

「偶然やなかんたんやな。 わいがさくらの家の地下で寝とったんも、さくらが本を開けたんも、月が人間の姿になってさくらの側におったんも…」

 

「………」

 

 ケルベロスと月が昔を思い返しながら、そしてさくらは月へ

 

「『主』とかじゃなくて『仲良し』になってほしい」

 

 と告げて月は…

 

「審判終了。 我、『審判者・月』、さくらを新しい主と認む」

 

 審判者としての最後の務めを果たした。

 

 

 

 そのあと、月が雪兎さんに戻って月としての記憶が無かったり、その後に雪兎さんが倒れようとしたら、隠れていた桃矢さんが雪兎さんを受け止めたりして、魔法について隠したいさくらはてんやわんやとなった。

 

 

 

 そして『クロウカード』が全て集まり、この世の災いが起こらなくて万々歳!となればそれは物語として良いのだろう。

 小狼は当然国に帰るだろうし、歌帆姉さんは再びイギリスへ戻るらしい。

 

「その前にお話、いいかな? 祐介」

 

「…………」

 

 もう夜も更けに更けて深夜。

 今まで不干渉だった歌帆姉さんが、オレの部屋に入ってきた。

 




と、言うことで新たな主はさくらとなりました。
コロナしね
まぁ、善鬼を審判時に手を出させたので、祐介には主候補から除外され、審判終了になるのは当然。
コロナしね
月を大事に思ってるクロウ・リードが八つ当たりで暴行を受ける月を良しとするはずがなく、この一瞬だけ全盛期レベルの力を振るう事が出来るようにするのは当然なんですよ、祐介くん。
コロナしね
それに『主はさくらさんです』と最強の魔法使いによる出来レースに勝てるなんて、ただ魔法を使う才能を得ただけの転生者が覆すことなんて無理なんですよねぇ。
コロナしね
とんでもレベルのチート特典もらっても、たぶん審判時の月が主と認める転生者は皆無ですよ。

次話について祐介の婚約者が襲来する話かさくらカード編にすぐ繋げるか

  • 次話は祐介の婚約者襲来
  • 次話はさくらカード編
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