なにも知らない転生者がカードキャプターさくらの世界で活躍させる物語(仮) 作:極麗霊夢
第一話 さくらと不思議な少女
木之本さくらが『クロウカード』の新たな主となって、三日が経ったある日の夕方。
ペンギン大王と呼ばれるすべり台がある公園で、さくらは不思議な少女と出会った。
親友の知世のような長い黒髪に着物姿の少女を見て、さくらは既視感を覚える。
その少女が親友と似てるから? 違う。
その少女の雰囲気が親友と似てるから? これも違う。
確かに親友である知世は髪が黒く長いが、少女が纏う凛とした雰囲気はないし、どちらかと言えば知世はほんわかしてる。
だけどそう、知世と似てると思った。
さくらはこの感覚に覚えがあった。
それは今年の運動会に…
ジジッ…
ザザッと思考にノイズが走る。
痛っと、軽い頭痛を覚え顔をしかめるが、すぐに痛みは引いてさくらは少女を再び見ると、、、
「……」
「っ!?」
目があった。
少女の赤い瞳が目の前にあった。
つい先程までペンギン大王の側にいた少女とさくらの間には十分な距離があったが、今のさくらと少女の間には片足一歩分の距離しかなかった。
目を逸らしたのは一瞬で、というよりも頭痛によって、そして片目を瞑るように逸らしただけで、さくらは少女の方を向いて、痛みに意識を持っていかれただけなのに、意識を少女に戻した瞬間距離を詰められていたのだ。
一瞬お化けと叫びそうになったがお化け程、曖昧ではなく、強くはっきりとしたその存在感は目の前からヒシヒシというかビシビシと伝わる。
「……弱い」
混乱するさくらの耳に穏やかで綺麗な音が届く。
それが言葉という事を理解するのに時間を要し、その言葉が自分に向けられてる事にもまた時間を要し、言葉の意味を頭の中で反芻する事でまたさらに時間を要した。
「ほ、ぇ?」
しかし理解したからといってさくらは自分が何故見ず知らずの人に、目の前で悪口を言われたのか理解出来なかった。
それも当然だ。
少女が何処の誰で、さくらと少女の間にある因縁は何処にもなく、ただ一方的に少女がさくらを知っているだけだから、しかし…
「こんなんでもなれるのなら、、、」
これだけは理解した。
「何故ゆうくんは『クロウカード』の新しい主になれなかったのかしら?」
この少女は