魔法科高校の宝具使い   作:zaurusu

3 / 6
第3話

「ついたぞ、マスター」

 

特に会話もなく、しばらく風景を見つめていたら、いつのまにかついたようだ。

 

車を止め、目的の場所へ向かう。

 

なんか、ドーム型の建物が見えてきた。確かあそこは、総合体育館じゃなかったか?

 

この間、ランサーと一緒にグランド・ボールの試合を見たことあるから間違いない。

 

もしかして、アーチャーもそれが目的で……いや、でもそれなら一人で行くと思うし、わざわざ俺を連れてまで来ようとは思わないだろう。

 

うーん、ますます目的がわからない。

 

と考えている間に、アーチャーが入口で受付を済ませて、連行される感じで入って行く。

 

頼むから、歩かせてくれ……

 

中に入ると、何やら人でいっぱいで、特に若い人が多く見られた。というか、学生が殆どだ。

 

なんのイベントだろうかと、あたりを見回すと

 

「全日本剣術大会?」

 

とデカデカに書かれた横断幕が垂れ下がっていた。

 

「マスターは最近スランプだったからな。丁度いい、ここで腕を試してみるといい」

 

スランプって程ではないが、最近自分が強くなったとどうしても思えないのは確かだ。

 

セイバーには約束された勝利の剣でぶっ飛ばされるし

 

ランサーには普通の組手で負けるし

 

アーチャーの弓よけも2時間が限界だし

 

ギルガメッシュの攻撃で気絶するし

 

宝具の発動も3回に1回成功すればいいほうだ。戦闘中となると5回に一回くらいの確率だ。

 

サーヴァント達と比べるとまだまだひよこレベルだ。

 

自信をなくしそうになっているなは事実だ。

 

「取り敢えず、一般の部にエントリーさせておいた。本来、マスターの年齢なら中等の部だが、あそこは学生限定なのでな」

 

成る程ね……でも、これ全国大会なんだよね?

 

俺、予選とか受けてないんだけど

 

「ふふ、そう思って1ヶ月前の予選を私が勝ち抜いておいた。だが、事前に怪我をしたので退場しようかと思ったが、血気盛んな私の弟子がどうしても出たいというので代わりに出場ということにしておいた」

 

さいですか。

 

どうりで、着々アーチャーが家にいなかったり修行が突然休みになったりしたのはこのためか。

 

てか、よく許可降りたな

 

「ああ、最初は断られたが、弟子に自分の力がどこまで通用するのか見せてやりたいのと、自分に何が足りないのかを学ばさせるためと言ったら、電話係が大会運営の上層部に問い合わせてくれてな。そしたらすんなり許可された」

 

そんな簡単に許されていいのか?と思ってしまった。

 

一応、一般の部に参加する選手を確認したが、結構名の知れた人物が数人いたぞ?

 

いかにも剣を極めました感を出す仙人みたいな人とか、世紀末に出てきそうな筋肉むきむきの巨人らしき人物もちらほら見れるし。

 

そんな中に、年端もいかない少年がただ一人。

 

不安しかない。

 

「取り敢えず、準備体操でもしておけ。それと、これに着替えるんだ」

 

とアーチャーが風呂敷に巻かれた何かを放り投げた。

 

中身は小さめの竹刀二つと……赤い服だった。

 

「もうすぐ、試合が始まる。マスターの試合はまだ先だが、その間に準備体操と軽く運動しておいたほうがいい。それと、その服にも慣れておくんだ」

 

「え、でもこれって……」

 

「ああ、私の戦闘服モデルしたマスター専用の戦闘服だ。サイズもぴったりにしてある」

 

やっぱり貴方の服装か!てか、少しサイズが小さいこと以外、そのまんまだ。

 

これを皆の前で着るのは少し恥ずかしいというか……

 

「だが、あの青タイツや金ピカ鎧よりはマシだろ?」

 

それをゆわれると、言い返せない。

 

変態かもしくは痛い奴としか思われないからな。

 

「服装は魔法式や魔法陣を織り込んでなければ特に規定はない。まぁ、袴か道着を着てるもの殆どだろうがな」

 

「なら、道着にしてよ!?」

 

「最初は私もそうは思ったが、これには理由がある」

 

「理由?」

 

「マスターの剣術はどちらかというと、西洋型だ。日本型に合わせて作られた袴や道着は返って邪魔になる」

 

「成る程」

 

言われてみればそうだ。

 

俺が習っている剣術は激しく飛んだり、蹴ったり、バク転したりと下半身を重点的に置いたものだ。

 

そうなると、袴の裾を踏んだらして転んだりするかも知れない。

 

それを言うと、セイバーも袴というかドレスみたいな甲冑をつけてるが、膝から先が出ているなど、よく見ると理にかなった作りになっている。

 

「それに……」

 

「?」

 

「そういうのは、嫌いではないだろう?」

 

「……」

 

その顔がムカつく。

 

「まぁ、これしかないんなら仕方がない」

 

あくまで一時的にだ。いいか、これは仕方なくだ。決して、一度来て見たかったとか嬉しいとかそういう感情はない。

 

これはしょうがないんだ。

 

「ふふ、マスターも素直じゃないな」

 

頼むから、その笑いをやめてくれ。

 

「さて、私は客席にでも移動するとしよう」

 

というと、アーチャーは去っていった。

 

残された俺は衣装片手に更衣室へと向かい、着替えるのだが、なんか視線が厳しい。

 

恐らく、「なんで、ここにガキがいるんだ?」とか思っているのだろう。実際、ここに来る途中で係委員の人に「中等の部はここじゃない」と注意されたし。

 

気にしたらきりがないので、取り敢えず服を着た。

 

「おお、ぴったりだな」

 

ブカブカでもキツキツでもない。

 

身体が引き締まって、とても動きやすく、通気性もいい。

 

だが、赤色のローブがすごく目立つのが難点だ。

 

今度、色を変えて見るように掛け合って見るか。

 

服を着終わると、アーチャーの言う通り、準備体操と軽くランニングをして身体を慣らす。

 

しばらくすると、アナウンスで呼ぶ声が聞こえたので会場へと向かう。

 

第1試合の相手は剛力武選手。

 

名前だけ聞くと強そうだが、果たしてどうやるやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。