災厄の悪魔は正義を嗤う   作:ひよこ饅頭

10 / 25
今回は戦闘回です!
……カッコいいウルベルト様を書けた気がしない…(死)


第8話 悪魔の支配者

(………さて、どうしたものかな…。)

 

 ついつい後は俺に任せろ! 的なことを言ってしまったが、これからどうすべきかとウルベルトは無言のままに頭を悩ませていた。

 超位魔法でもぶっ放せれば無駄もなくて簡単なのだが、多くの捕虜たちが同じ場所にいる以上、全てを破壊するような真似はできない。とはいえ、例えば〈時間停止(タイム・ストップ)〉で時間を止めた状態でバフォルクたち一体一体に罠魔法を設置して起動させるという方法も面倒くさくて仕方がなかった。

 ウルベルトは冷静にバフォルクたちを観察しながら、内心で大きなため息をついた。

 正直に言えば、数分ほど前まではこの戦闘に参加するつもりなど欠片もなかったのだ。むしろ子供が人質に取られたと知った時、正義を豪語するレメディオス率いる聖騎士たちは一体どういった行動を起こすのかと高みの見物を決め込むつもりだった。しかし折角近くで見物しようと近づいてみたというのに、待てど暮らせど一向に話は進まず、行動も一向に起こそうとしない。

 これではバフォルクたちが痺れを切らして人質を殺すのではないか……と呆れた目で見ていた、その時……。

 不意に山羊特有の広い視界の端に妙な動きを察知し、ウルベルトはチラッとそちらへと目をやった。

 彼の視界に入ったのは、民兵と思われる一人の男が震える手で弓を構えている姿。ひどく怯えた様子ながらも死に物狂いの形相で弓を引き絞る姿に、ウルベルトは自分の悪魔の部分が愉悦を感じたのと同時に大きな興味を抱いた。

 だから、気まぐれに行動を起こしたのだ。

 民兵の男が以前村で自分に声をかけてきた男だとは後で気が付いたのだが、そこでついつい調子に乗ってあんなことを口走ってしまっていた。

 しかし、口にした以上、無様な姿を見せることなど許されない。自分は魔導国の……延いては大切な友人であるアインズや“アインズ・ウール・ゴウン”の名を背負ってここに立っているのだ!

 心の中でそう自分を奮い立たせると、ウルベルトはチラッと自身の足元の地面へと目を移した。

 視線の先には、先ほど自分が召喚した影の悪魔騎士(シャドウナイトデーモン)が佇んでいる。

 シャドウナイトデーモンとは影の悪魔(シャドウデーモン)の上位亜種のような悪魔で、簡単に言ってしまえば、シャドウデーモンの騎士版のようなモノだ。影に潜むこともできれば、普通の騎馬兵のように突進しての強烈な攻撃もできる。逆に使用できる魔法は少ないのだが、どちらにせよシャドウデーモンと同じく使い勝手の良い存在であることには変わりなかった。

 ウルベルトはバフォルクたちへと視線を戻すと、気付かれないようにゆっくりと右手を開閉させて中指に填められている指輪の存在を確かめた。

 続いて未だ破壊できていない門へと狙いを定めると、特殊技術(スキル)と魔法を同時に発動させた。

 

「〈転移(テレポーテーション)〉」

 

 瞬時にウルベルトの姿が掻き消え、次には狙いを定めた石造りの大きな門の上空へと姿を現す。

 

「〈魔法最強化(マキシマイズマジック)万雷の撃滅(コール・グレーター・サンダー)〉」

 

 いくつもの閃光を束ねたような巨大な豪雷が形作られ、世界を引き裂くような雷鳴と共に垂直に空を切り裂いた。激しい衝撃が地震のように地面を揺さぶり、視界を焼くほどの光が迸る。

 しかし悪魔であるウルベルトにはどれも障害にはなりはしない。

 反射的に身体を強張らせて顔を覆うバフォルクに、ウルベルトは再び〈転移(テレポーテーション)〉の魔法を唱えて門の奥の地上へと移動した。

 子供を人質にしているバフォルクに蹴りを繰り出し、子供の襟首を確保した状態でバフォルクを吹き飛ばす。そのまま仔猫のように片手に子供をぶら下げたまま、最強化した三重の〈魔法の弾(マジック・バレット)〉と〈火球(ファイヤーボール)〉を残りのバフォルクたちへとお見舞いした。

 身体中に風穴を開けて倒れるバフォルクたち。炭と化して崩れ去り、火の海となった地面に黒い後を残すバフォルクだったモノたち。

 上々の滑り出しに内心満足しながらも、しかし時間を無駄にするわけにもいかなかった。

 

「スクード、行け。シャドウナイトデーモンたち、バフォルクどもを殲滅せよ」

 

『はっ』

「「「畏まりました、御方様」」」

 

 影に潜んでいたスクードは詳しく内容を言わずとも意を汲んでどこかへと消え去り、少し離れた場所に佇んでいたシャドウナイトデーモンたちも距離をものともせずにウルベルトの声を捉えて行動を開始する。巨大な雷によって粉砕された門の残骸を越えて我先にとウルベルトの横を通り過ぎて街の中へと駆けていく。

 次々に通り過ぎていく大きな影たちを見送りながら、ウルベルトはぶら下げていた子供を地面に下ろしてチラッと後ろを振り返った。

 こちらに駆けてくる二つの影を捉え、思わず笑みを深めさせる。

 目の前まで駆けてきたのはネイアと漆黒の鎧を身に纏った一人の騎士。

 漆黒の騎士はウルベルトの従者として生まれ変わったオスカー・ウィーグランだった。

 

「さて、私は今からこの都市を制圧しようと思っている。かなり危険だと思うが……、君たちも共に来るかね?」

「勿論です! お供させて頂きます」

「バラハ嬢の言う通りです。それに、俺は閣下の聖騎士ですので」

「ふむ……、ならばあの子(・・・)を呼ぶか。〈使役魔獣・召喚(サモン・コーザティヴ モンスター)魔界の番犬(ガルム)

 

 ウルベルトは再び召喚魔法を唱えると、地獄の魔狼を呼び出した。

 〈使役魔獣・召喚〉の魔法で召喚できる三体の魔獣の内の一体、ガルム。

 赤黒い毛並みを持った狼のようなその魔獣は馬ほどの大きさをしており、人間二人を乗せられる程に屈強な肉体をしていた。太く逞しい首には鎖の首輪が付けられており、赤黒い血に染まった銀色のプレートがユラユラと揺らめいている。口から覗く鋭く大きな牙も相俟って非常に威圧感たっぷりだが、ガルムに乗っていれば少しは安全だろう。

 それに今のウルベルトは素早さ上昇の指輪を装備しているため、普通に彼女たちに〈飛行(フライ)〉をかけてやったとしてもウルベルトに追いつけず置いて行ってしまうのが落ちだった。

 

「君たちはガルムに騎乗したまえ。〈飛行(フライ)〉〈上位道具創造(クリエイト・グレーター・アイテム)〉」

 

 ウルベルトは改めて自身に〈飛行(フライ)〉の魔法をかけ直すと、次に創造魔法で武器を造り出した。

 ウルベルトが造り出したのは身の丈ほどもある巨大な漆黒の大鎌。

 一度確かめるために大きく振るうと、しっくりくる手の感触に満足の笑みを浮かべて次にはマントの中に出現させたアイテムボックスから一つの香水を取り出した。

 赤紫色の怪しい液体が揺らめく香水を素早く全身に振りかけると、すぐにアイテムボックスに収めて行動を開始した。

 先ほどの香水は“闘争の香り”というアイテムで、簡単に言えば香りを付けた対象にヘイトを集めるアイテムである。これを付けていれば周りのバフォルクたちは人質を取るという思考もせずに一直線にウルベルトに向かってくるはずだ。これで少しは被害も少なくなるだろう。

 ウルベルトは地面から一メートルほどしか浮かばず、あくまでも低空飛行で勢いよく街中へと突撃していった。

 ネイアとオスカーを乗せたガルムも強く地を蹴ってウルベルトの後を追いかける。

 “闘争の香り”に誘われてか、奥に進めば進むほど襲いかかってくるバフォルクの群れ。

 しかしウルベルトは時折高度を下げてターンを踏むように地を蹴りながら、まるで舞うように大鎌を振るって大量の鮮血を宙に舞わせた。素早さ上昇の指輪のおかげでウルベルトの動きは素早く、加えて〈飛行(フライ)〉の効果も相俟って縦横無尽に動き回る。バフォルクたちも何とか攻撃しようとするも刃は一つも掠りもせず、ウルベルトの繰り出す刃や魔法によって地面へと頽れていった。

 横に薙ぎ払い、攻撃を避け様にターンを踏んで背後に回って切り伏せ、違うバフォルクを斬り上げながら無詠唱の雷の魔法で遠くのバフォルクの心臓を貫く。

 ネイアやオスカーやガルムもただ後に続くだけでなく、ネイアは“イカロスの翼”で矢を放ち、オスカーとガルムもすれ違い様に刃で切り裂き、牙で噛み砕いていった。

 ウルベルトは一度大きく大鎌を横に振り抜くと、その勢いのままクルッとターンを踏みながら大鎌を持っていない左手を振るって多くの〈火球(ファイヤーボール)〉を撒き散らした。

 

「……ふむ、大分奥まで来たようだ。シャドウナイトデーモンたちも頑張っているようだねぇ」

 

 街の至る所から戦闘の音とバフォルクたちのものと思われる悲鳴が聞こえてくる。

 これなら予想以上に早く終わりそうだ…と内心で安堵の息をつく中、こちらに歩み寄ってきたガルムの背に跨るオスカーが不思議そうな視線を向けてきた。

 

「……閣下は、魔法剣士か何かだったのですか?」

「ん? いや、私は純粋な魔法詠唱者(マジックキャスター)だが?」

「しかし……、閣下は騎士の端くれである俺よりも武器の扱いが上に思えるのですが……」

「ははっ、それはありがとう。実はずっと練習しているのだよ」

「練習、ですか……? 魔法詠唱者(マジックキャスター)である閣下が、武器の……?」

「ああ、そうだとも。魔法だけしか扱えないなんて芸がないだろう?」

 

 ウルベルトの言にネイアとオスカーが同時に驚愕の表情を浮かべる。

 ウルベルトは思わずフフッと小さな笑い声を零すと、持っていた大鎌を一振るいして付着していた血を振るい落とした。

 一瞬で綺麗になった漆黒の刃を見つめながら、ウルベルトはここまでの腕前になるまで師事してくれた守護者たちを思い浮かべて感謝の気持ちを送った。

 

 アインズが戦士として冒険者となり外の世界へと繰り出してすぐ、ウルベルトもそれにつられるようにしてナザリックで前衛としての鍛錬を始めていた。

 ウルベルトは火力を重視した魔力系魔法詠唱者(マジックキャスター)であり、ワールドディザスターの常時発動型特殊技術(パッシブスキル)によってMPの燃費も非常に悪い。新たな力を得ることはウルベルトたち転移者であるナザリック勢全員にとって非常に重要なことではあるのだが、魔法に頼り過ぎない戦闘方法の獲得は一番ウルベルトが獲得すべきものだった。

 いくら魔法職最強であり最大火力が強大だからとはいえ、“隠し玉”の役目を預かる以上、有事の際に魔力がなくなったので役に立ちませんということになっては話にもならない。加えて今回のように殲滅側に味方……とまではいかなくても、殺してはいけない存在が複数いる場合、火力に任せて一気に殲滅することもできないのだ。その場合、一々魔法を発動して各個撃破していては魔力がいくらあっても足りやしない。魔法を使わぬ戦闘方法の獲得は、手札を増やすという意味合いだけでなく、魔力消費を節約するという点でも非常に重要なことだった。

 アインズと違ってナザリックにずっと篭っていたウルベルトには、鍛錬する時間は非常に多くあった。

 アインズはグレートソード二刀流のパワー戦士であったため、ウルベルトはパワーよりもスピードを重視した戦闘スタイルを選択。得物も悪魔らしいという理由から大鎌という何とも扱い辛い武器を選択していた。因みに、その他の武器としては短剣の二刀流や杖なんかも時折練習していたりする。

 一番の師は当然と言うべきか、どんな武器でも使いこなすことのできる武器のスペシャリストのコキュートス。

 二番目が前衛の盾NPCであるアルベド。

 そして三番目は意外なことにパンドラズ・アクターであったりする。

 『腕ノ力ダケデ振ルッテハナリマセン。足ノ踏ン張リト腰ト背筋デ支エ、全身デ振ルエバ威力モ速度モ増シマス』

 コキュートスからは戦士職らしい適切かつ分かり易い指導を受け。

 『ウルベルト様、先ほどの場合は受け止めるよりも避けられた方が宜しいかと……。ウルベルト様は純粋な魔法詠唱者(マジックキャスター)というだけでなく細身でいらっしゃるのですから、速さを重視して避けることに重点を置くべきです』

 アルベドからは主に相手からの攻撃の防ぎ方や隙の突き方を指導され。

 『さっすがはぁ、ウルベルト様っ! そこでもっと腕を振るってマントを舞わせればもっとスタイリッシュになるかとっ!! こうです! ブァワサッ! フワッ! でございます!』

 パンドラズ・アクターからは主に模擬戦からのアドバイスを受けているはずなのだが、何故かアドバイスの内容がより格好いい戦闘中の動きに対してばかりであったりする。

 ウルベルトは個性が出過ぎている三人の指導を思い出して小さな笑みを浮かべると、しかし不思議そうな表情を浮かべているネイアとオスカーに気が付いて誤魔化すように一度ゴホンっと咳払いを零した。

 

「ま、まぁ……一つの事を極めることも大切だが、一つ二つくらいは手札として違う手段も持っておいた方が良いと思うぞ」

 

 まるで忠告のようなウルベルトの言葉に、ネイアは真剣な表情を浮かべて大きく頷いてくる。

 しかしオスカーだけは未だ困惑の表情を浮かべてウルベルトを見つめていた。

 

「閣下は……、何故そこまで力を求めていらっしゃるのでしょうか? 閣下は既に誰の手も届かぬほどに強くていらっしゃると思うのですが……」

「うん? そんなこと……我が友アインズや愛しい我が子やシモベたち、魔導国に属する者たちを守るために決まっているだろう。それに、私よりも強い者がいないと誰が言いきれる? 何かを失いたくないと思うなら、いつも自分よりも強者がいると想定して備えていかなければならないのだよ」

 

 ウルベルトもアインズも、自分たちが最強だと決めつけられるほどおめでたい頭は持ってはいない。

 ユグドラシルでは100レベルプレイヤーなどそこら辺にゴロゴロ転がっていたし、種族や職業での相性やアイテムや装備、世界級(ワールド)アイテムの有無などで戦況はいくらでも変わってしまうのだ。

 何より同ギルド内にいろんな意味で自分よりも強い存在が幾人もいたため、自分は強いなどと死んでも言えるものではなかった。

 

(………いや、別にあいつには完全に負けてねぇし…。確か俺とあいつとのPVP戦歴は大体3割勝ちの3割引き分けの4割負けだったから……、うん、負けてるわけじゃないな、うん、絶対負けてない。)

 

 嫌な男の存在を思い出してしまい、知らず苦々しい表情を浮かべてしまう。

 心の中で何度も自分に言い聞かせる中、不意に繋がった〈伝言(メッセージ)〉の感覚にウルベルトはすぐさま思考を切り替えた。

 

『……どうした、スクード?』

『御取り込み中、失礼いたします。首魁だと思われる亜人を発見致しました』

『ほう……』

 

 スクードからの報告に、自然と小さく目を細めさせる。

 ウルベルトはスクードから詳しい場所を聞くと、スクードには任務の続行を命じてネイアとオスカーへと目を向けた。二人にスクードから聞かされた内容を教え、そこに向かうことを伝える。

 何よりも強さを重視する亜人たちであるが故に、首魁がいる場所は必然的に尤も危険な場所となる。

 しかし二人は少しも迷う様子もなく同行すると宣い、ウルベルトも小さな苦笑を浮かべながらも彼女たちの同行を許可した。

 ガルムが傍にいる以上彼女たちに危害が及ぶことは万が一にもないだろう。

 ウルベルトは軽く地を蹴って宙に浮かび上がると、スクードの言っていた言葉を思い出しながら街の更に奥へと進んでいった。

 バフォルクたちはよほど好き勝手していたのか、街中には多くの血痕や肉片が散らばってひどい悪臭を放っている。その上に更にバフォルクたちの血と肉を撒き散らしながら、ウルベルトは迷うことなく目的の場所へと向かっていった。

 多くのバフォルクたちを地に沈めながら着いた先は大きな広場。

 中央には通常のものよりも大きく逞しい体躯の一頭のバフォルクが堂々と仁王立ちしてこちらを観察するように見つめていた。

 銀色の長い体毛と、捻じ曲がった大きな二本の角。顔や全体的なフォルムは二足歩行の山羊そのものだが、瞳だけはウルベルトとは違って緑色の肉食獣の瞳を持っていた。

 角の先には宝石が散りばめられた黄金のケースのような物が嵌っており、まるで王が頭に乗せる王冠のよう。亀の甲羅のような紋様が刻まれた緑色のブレストプレートと茶色のマント。威風堂々とした立ち姿と身に纏う装飾の数々はそのバフォルクを王者と知らしめていたが、しかしその右手に持つのは王笏ではなく黄色の刀身のバスタードソードで、左手に持つ大きな黄色の宝石が中央に埋め込まれたラージシールドと相まって荒々しい戦士のような雰囲気をも漂わせていた。

 観察するように見られているのを無視しながら、こちらも観察するようにジロジロとバフォルクを見やる。

 この目の前のバフォルクはレベルはどのくらいで、身に纏っている装備品やアイテムたちは一体どういうものなのか……。

 大層な収集家でレア物が大好きなアインズに何か土産になる物はあるだろうか……と全身に視線を走らせる。

 目の前のバフォルクは珍しいことに複数の指輪や首飾りなども身に付けており、ウルベルトとしてもとても興味深く感じられた。

 

「……悪魔か。流石と言うべきか…、よく俺の部族をここまで追い詰めたものだ。何故悪魔が人間の味方をし、我々に牙をむく?」

「ふむ……、最近全く同じ質問ばかりされているような気がするな……。まぁ、良い。私はここから北東にあるアインズ・ウール・ゴウン魔導国の統治者の一人、ウルベルト・アレイン・オードル災華皇(さいかこう)である。一人の悪魔としてではなく、一つの国の統治者として聖王国を救うべくこの場にいるのだよ」

「………理解できんな、悪魔が人間に手を貸すなど…」

「お前が理解できようができまいが事実は変わらん。それで? お前の名は何というのかな?」

 

 小首を傾げて小さな笑みと共に尋ねれば、バフォルクは不穏な雰囲気を漂わせながら小さく目を細めさせた。

 

「……我が名はバザー…、“豪王”バザーだ」

「ふむ、王か。ならばお前を服従させれば残りのバフォルクはどうとでもなるな」

「………王の名に懸けて、ひれ伏すのは一度で十分だ」

 

 バザーが盾と剣を構えて、まるで頭から突撃する山羊のような体勢を取りながら唸るように言ってくる。ウルベルトも無意識に大鎌を軽く構えながら、しかし表情は驚愕に目を見開かせていた。勢いよく突進してくるのをヒラリと躱しながら、ウルベルトはう~む…と少しだけ頭を悩ませた。

 これまで思い至らなかったのだが、今更ながら亜人たちを無暗矢鱈に殲滅して良かったのだろうか……。

 亜人たちは一応魔皇ヤルダバオトの配下であり、ということはある意味デミウルゴスの配下でもあるということだ。ならばデミウルゴスにだって配下として残しておきたいと考えている亜人もいるかもしれない。本当にそんな存在がいたならデミウルゴスならば事前に言ってくるのかもしれないが、一方で『至高の御方ならばこちらが説明するまでもなくお分かりになるはず!』と敢えて言ってこない可能性も否定できなかった。

 

(う~ん……、俺的には生かしても生かさなくてもどっちでも良い感じだが……。念のため聞いておくか。)

 

 ウルベルトはバトンのように大鎌を高速回転させてバザーの猛攻を弾き返しながら、デミウルゴスに向けて〈伝言(メッセージ)〉を放った。

 

『――……これはウルベルト様! 如何なさいましたか!? まさか御身に何か……!!』

『いやいや、落ち着け。何をいきなりはっちゃけてるんだ』

 

 繋げて早々声高に言い募られ、ウルベルトは思わず両手で耳を塞ぎそうになる。

 何とも心配性な悪魔に内心苦笑しながら、ウルベルトはデミウルゴスを落ち着かせて今回〈伝言(メッセージ)〉を繋げた用件を話し始めた。

 〈伝言(メッセージ)〉越しにでも、デミウルゴスがこちらの話を一心に聞いていることが窺える。

 説明後、感嘆した吐息のような音と共に万感の思いを込めたような柔らかな声音が返ってきた。

 

『嗚呼、ウルベルト様……、何と寛大で慈悲深き御言葉。御心遣い、痛み入ります』

『い、いや…、そこまで言われるほどの事でもないんだが……』

『何を仰られます! ウルベルト様のお優しさに感動し、感謝せぬ者などおりません!』

『そ、そうか……。えっと、それで……、話を戻すが、お前は配下として残したい亜人はいないのか? バザーとかいうバフォルクは殺しても問題はないのか?』

『はっ、何も問題はございません。どうぞ、ウルベルト様の御心のままに』

『……そうか、分かった。忙しいのに悪かったな、デミウルゴス』

 

 ウルベルトは労いの言葉と共に〈伝言(メッセージ)〉を切ると、ターンを踏んで勢いよく刃を弾いたと同時にもう一ターンを踏んでバザーの腹部へと回し蹴りをくらわせた。

 いくらレベル差があるとはいえ、純粋な魔法詠唱者(マジックキャスター)の蹴りにどのくらいの威力があるかは分からなかったが、少なくとも吹き飛ばすことはできたようだ。バザーは地面を転がりながらも体勢を立て直して低い唸り声を上げ、ウルベルトは軽く地を蹴って低空飛行で勢いよくバザーへと突撃した。

 両手で持った大鎌を大きく振り上げた瞬間、バザーもまた右手のバスタードソードを構えた。

 

砂塵嵐(サンドストーム)!」

 

 突然バスタードソードから多くの砂塵が舞い上がり、壁となってウルベルトに立ち塞がって視界を塞ぐ。

 ウルベルトは小さく目を細めさせると、次には早い段階で振り上げていた大鎌を振り下ろし、立ち塞がった砂塵の壁を縦一直線に切り裂いた。

 左右に別たれた砂塵の奥から、こちらに迫りくる黄色の刃が現れる。

 しかしウルベルトは一切焦る様子もなく、振り下ろしたことで前屈みとなった体勢そのままに前進した。

 真横ではなく下に向かっての勢いを殺さず、地面に片手をついてスライディングするように地を滑る。尤もウルベルト自身は数十センチ宙に浮いているため実際にスライディングしている訳ではなく、そのためどこまでも滑らかでいて素早い動きでもってバザーの攻撃を掻い潜り背後に回っていた。

 左手を伸ばし、目の前の角を鷲掴む。

 

「ぐっ!?」

 

 バザーもまさか角を掴まれるとは思っていなかったのだろう、踏ん張り切れずに大きく体勢が崩れる。

 そのまま地面に引き倒して首を刈ろうと大鎌を振り下ろし、しかしバザーは倒れながらも何とかバスタードソードを引き寄せてウルベルトの大鎌を受け止めた。ガキンッという鋭い音と共に両者の刃が勢いよく弾かれ、角を掴んでいたウルベルトの手も離れる。

 ウルベルトもバザーも一度互いの得物を引き寄せて体勢を立て直すと、次の攻撃に移るために重心を移して得物を構え直した。

 動いたタイミングは両者ともほぼ同時。

 しかし得物の長さ(リーチ)の差でバザーの方が数秒早かった。

 バザーは素早い身のこなしでバスタードソードを構えると、そのまま刃を槍のように一直線に突きつけた。

 目の前の山羊の顔がまるで肉食獣のような笑みを浮かべ、鋭く凶暴な牙が姿を現す。

 

「〈素気梱封〉! 〈剛腕豪撃〉!」

 

 紡がれたのは聞いたことのない音の羅列。

 一体何が起こるのかと思わず小さく身構える中、言の葉の力は問題なく発動したようで、バザーの動きが更に速くなる。

 しかしウルベルトとて既に攻撃の体勢に入っていたため対処に間に合わぬはずがない。

 ガキンッと再び響く鋭い音。

 バスタードソードの黄色の刃と大鎌の漆黒の刃が激しくかみ合い、ギャリギャリと嫌な音を奏でる。

 このまま力任せに押し切ってやろうか……と考える中、ふと目の前のバザーが驚愕に目を見開いているのに気が付いた。

 

「…ん? どうかしたかね?」

「な、何故武器が壊れない!? 武技を発動させたというのに、何故っ!!」

「ほう、やはりあれは武技だったのか。アインズも言っていたが……何とも興味深い力だ」

 

 ウルベルトは小さく目を細めさせると、次には大鎌に力を込めてバザーの刃を押し返した。

 バザーもそれには逆らわず、ついでに一、二歩後ろへ飛んでウルベルトから距離をとる。

 その顔には先ほどの笑みはなく、どこか警戒するようにウルベルトを見つめていた。

 

「……貴様…、何者だ……」

「おや、先ほど名乗っただろう? ……まぁ、それが聞きたいわけではないのだろうが…。私はウルベルト・アレイン・オードル災華皇。魔法職最強のワールドディザスターであり、全ての魔を統べる悪魔の支配者(オルクス)だ」

 

 堂々と胸を張って言い放つ様は、まさに王者の風格。

 ここにナザリックのシモベたちがいたなら全員が跪いて頭を下げていただろうその姿に、しかしバザーは小さく目を細めさせて唸り声のような音を小さく上げるだけだった。

 

「………全ての魔を統べる、か……。まさか、魔皇ヤルダバオトをも支配できると言うつもりか?」

「無論だとも。私は悪魔の支配者(オルクス)なのだからね」

 

(まぁ、悪魔の支配者(オルクス)以前に、もともとデミウルゴスは俺の被造物でシモベだしな~。)

 

 内心で付け加えながら堂々と言い切るウルベルトに、ネイアとオスカーが畏怖にも似た視線を向けてくる。

 しかしバザーはただ顔を顰めさせるのみ。

 どうも信じてもらえていない様子に、ウルベルトは内心で小首を傾げた。

 

「………知らないというのは、ここまで滑稽なものなのだな……。貴様はヤルダバオトを実際に見たことがないのだろう。だからそんな馬鹿なことが言えるのだ」

「ほう、やけに自信満々だな。何故そこまで言い切れるのかな?」

「……あの方は存在自体が強大だ。そこに立っているだけで絶対者だと感じ取れる。しかし貴様からは何も感じ取れない。俺にさえ手こずるような貴様に、あの方を御せるわけがない」

 

 まるで達観したような、それでいてこちらを嘲るような気味の悪い笑みを浮かべてくる。

 ウルベルトは驚くでも怒るでもなく静かにバザーの笑みを見つめながら、彼の反応の理由はこれだったのか、と内心で納得の声を零していた。

 そして彼と全く同じことを思う。

 正に、“知らないというのは、ここまで滑稽なものなのだな……”と……――

 

 

「……これは失礼した。まずは君に誤解を与えてしまったことを詫びよう」

 

 ウルベルトは大鎌を空気に溶かすように消し去ると、徐に右手に嵌めていたグローブを取り払った。

 短い毛皮に覆われた細く長く骨ばった手指には、全てに光り輝く指輪が填められている。

 人差し指に填められている装飾も何もないただの銀色のリングに手をかけると、そのままゆっくりと指から引き抜いていった。

 

「怯えさせないように填めていたのだが……、これで少しは理解してくれるかね?」

 

 朗らかな声音と共に完全に指から離れたリング。

 ウルベルトの感覚では何も変わっていないように思うが、しかし目の前の光景は劇的に変化した。

 目の前で目玉が飛び出るのではないかと思うほどに目を見開かせて身体を硬直させるバザー。後ろではネイアとオスカーも身体を強張らせているのが気配で分かった。

 ウルベルトが先ほど外した指輪は、アインズも外出の際には装備している、あらゆる探知を防御する指輪。

 自分たちの100レベルとしての強者の気配も消してくれているらしく、アインズに勧められてウルベルトもその指輪を装備していたのだ。

 

「……ふむ、少しは分かってくれたようだねぇ。まぁ、後は……その身で理解する(・・・・・・・・)のが一番かな?」

 

 小首を傾げながら言い終わった瞬間、今までの呑気な姿とは打って変わり、爆発的な速度で一気にバザーとの距離を詰めた。

 未だ驚愕に目を見開く山羊の顔が視界一杯に広がる。

 ウルベルトは未だグローブを嵌めている左手を構えると、グローブの指先に備え付けられている鉤爪のようなナイフをバザーへと振るった。反射的な行動だったのだろう、身体を硬直させながらもバザーは何とかバスタードソードの刀身の腹でウルベルトの攻撃を受け止める。ギンッという甲高い音が鳴り響き、しかしきちんとした体勢で受け止めていなかったがために大きく身体が仰け反る。ウルベルトは立て直す暇を与えないようにバックステップで逃げようとするバザーに蹴りや腰の辺りから伸びる悪魔の手のような布――“慈悲深き御手”を繰り出し、その間に右手のグローブを嵌め直した。

 

 

「ぐおおぉぉおぉぉぉぉおぉおぉぉぉおぉおおぉぉおっっ!!!」

 

 不意に雄叫びのような声が鼓膜を震わせ、街の奥から新手の複数のバフォルクがこちらに突進してくる。

 シャドウナイトデーモンたちから逃げて来たのか、はたまた“闘争の香り”に誘われてきたのか。どちらにせよ、ウルベルトにとって彼らの存在は鬱陶しく、また何の障害にもならないものだった。

 ウルベルトは再び漆黒の大鎌を造り出すと、両手で持って身体ごと大きく横薙ぎに振り抜いた。瞬間、こちらに飛び掛かって来ていた三体のバフォルクが刃に絡め取られて勢いよく吹き飛ばされる。

 この場にいる残りのバフォルクはバザーを合わせて四体。

 

「お前らっ、こいつを殺せっ!!」

 

 悲鳴のような声音で叫ばれたバザーの言葉。

 それは果たしてウルベルトに対する恐怖故か、それとも体勢を立て直すための時間稼ぎのためか。しかしどちらにせよ、それを許すわけがない。

 バザーと交代するようにこちらに突進してきた三体のバフォルク。

 ウルベルトは大鎌を大きく振り上げると、一番近くまで接近していたバフォルク目がけて勢いよく投擲した。縦に高速回転しながら飛ぶ大鎌は深々とバフォルクの胸を突き刺して背中にまで血を噴き出させる。

 一体のバフォルクが倒れ、しかしまだ二体が残っている。

 ウルベルトは右掌を窄ませて指先のナイフを全て一つに纏めながら、“慈悲深き御手”を操って一体のバフォルクの頭を掴んでそのまま握り潰した。まるで熟れたトマトのように呆気なく潰れて血飛沫を上げるのも目に留めず、最後まで残ったバフォルクの心臓目がけて右手を勢い良く突き出した。集まって一つの大きな刃と化した五つのナイフがバフォルクの皮膚を切り裂き、筋肉に穴を開けて骨の間を潜り、奥で脈打つ心臓を捉える。ウルベルトは手首まで右手を埋め込ませると、次にはまるで投げ捨てるように事切れた肉塊から右手を引き抜いた。

 ここまでかかった時間は僅か五秒弱。

 ウルベルトは今までの勢いを全く殺すことなく尚もバザーの元へと突進していった。

 三体のバフォルクたちの命と引き換えに何とか稼いだ僅かな時間でバザーはある程度は体勢を立て直している。しかし目の当たりにしたウルベルトの力に見るからに腰が引けており、まるで恐怖に怯える子供の様に全身を震わせていた。

 

「まっ、待て! 降参だ! 降参する!!」

 

 血に濡れた五本の刃がバザーの目前に迫った瞬間、まるで泣き叫ぶように降伏の言葉が紡がれる。

 ウルベルトは咄嗟に足にブレーキをかけると、今まさにバザーの眉間を貫こうとしていた刃も数ミリ前でピタッと止まった。

 何処までも冷めた横長の瞳孔を持つ金色の瞳と、怯えを孕んだ獣の緑色の瞳が真っ直ぐにかち合う。

 

「お、俺はヤルダバオトの軍勢に関しての情報を持っているぞ! な? 非常に役に立つはずだ。絶対に、役立つぞっ!」

「……………………」

「そ、それにっ! 俺は人間などよりも遥かに強い。俺に部族の者たちを付けてくれれば、ヤルダバオト……ヤルダバオトの糞野郎(・・・)との戦いにおいて先陣を切ることを約束する! こ、これでどうだ?」

 

 ウルベルトの無言が恐ろしいのか、矢継ぎ早に次々と自分の存在価値について語っていく。最初は良くここまで口が回るものだ、と思っていたのだが、ある一つの言葉が耳に入った瞬間、ウルベルトはピクッとその細長い耳を反応させた。

 それを好機だとでも思ったのか、バザーの表情が見るからに明るくなり、畳みかけるように再び口を開く。

 

「な? どうだ? 俺は役に立つだろう? 命を助けてくれるのなら、俺はお前のために……い、いや、あなた様のために働こう!」

 

 必至過ぎてもはやバザーの目にはウルベルトが正確に映ってはいないのだろう。

 さもなくば、自分に向けられている金色の瞳に冷ややかな光が宿っていることに気が付いたはずなのだから……。

 

 

「………それは、とても魅力的な提案だ」

「そ、そうだろう! だから……!!」

「だが、君のような不忠者を配下にしたとなればコキュートスに怒られてしまいそうだ。……それに」

 

 一度言葉を切り、ウルベルトが小さく目を細めさせる。

 凍てつくような光が金色の瞳に宿り、そこで初めて気が付いたようにバザーが引き攣ったような悲鳴を小さく上げた。

 

「偽りとはいえ、お前はあの子(・・・)のシモベだったというのに……あまりにも相応しくない。不愉快だ」

 

 ウルベルトはネイアとオスカーには聞こえないように……バザーにだけ聞こえるように小さな声で呟くと、逃げを打つバザーを逃がさずに死の言葉を紡いだ。

 

「〈獄炎(ヘルフレイム)〉」

 

 ウルベルトの指先から生まれた黒い炎の欠片が宙を舞い、バザーに触れた瞬間、まるで燃え立つように全身を一瞬で覆い尽くした。

 

「ぎゃああぁぁああぁぁあぁぁあぁぁぁぁああぁっっ!!!」

 

 身の毛がよだつほどの絶叫を上げながら、バザーは何とか炎を振り払おうと両腕を振り回し、地面を転げまわる。しかしそんなことで逃げられるはずがない。地獄の炎に焼き尽くされ、数十秒後には、いつの間にか絶叫も途絶えて黒い塊が力なく地面に転がるのみとなっていた。

 燃え盛っていた黒炎は徐々に静かに消え失せ、残されたのは炭の塊。

 微かな風にさえパラパラと舞って崩れていくソレに、ウルベルトは無感情の瞳で見下ろし、ただ気怠さそうに小さく肩を竦ませるだけだった。

 

 




*今回のウルベルト様捏造ポイント
・〈重奏狂歌〉;
職業:魔術の神王の特殊技術。三つまでの魔法を同時に詠唱でき、詠唱中に動き回ることも可能。ただし消費するMPは1.5~2倍になる。
・“闘争の香り”;
赤紫色の液体香水。香りを付けた対象にヘイトを集めるアイテム。
・“慈悲深き御手”;
後ろの腰の辺りから垂れ下がっている、両端が悪魔の手のようになっている赤黒い布。(11巻キャラクター紹介のイラスト参照)ワールド・ディザスター専用装備アイテム。本来は防御と、攻撃した相手のMPを奪う能力(攻撃力は皆無)だが、ウルベルトが更に手を加えたため攻撃ができるようになり、MPほどではないもののHPも吸い取れるようになった。何とも名に相応しくない、まったく慈悲深くないえげつないアイテム。
・影の悪魔騎士《シャドウナイトデーモン》;
影の悪魔の上位亜種。影の悪魔の騎士版。漆黒の全身鎧とボロボロのマントを身に纏い、漆黒の巨大な槍を持っている。跨る騎馬も漆黒の全身鎧を纏った闇色の馬。騎士は兜のスリットから一対の紅の光を、馬は鎧の隙間から三対もの紫の光を覗かせている。影に潜むこともできれば、普通の騎馬兵のように突進しての強烈な攻撃もできる。逆に使用できる魔法は少ないが、影の悪魔同様使い勝手は良い。
・魔界の番犬《ガルム》;
〈使役魔獣・召喚〉によって召喚される使役魔獣。レベル90台。赤黒い毛並みを持った狼のような魔獣。馬ほどもある屈強な身体は威圧感があり、鋭い犬歯が口からはみ出して長く伸びている。鎖の首輪から下げられている銀色のプレートは赤黒い血に濡れており、まるで錆びのようにこびり付いている。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。