伊丹 耀司side
ここは特地のアルヌスの丘と呼ばれる場所だ。ここには自衛隊の簡易ではあるが建てられている。その基地の中では、
「はぁ~」
「どうしたんすか隊長。」
倉田に聞かれたが、
「いや、どうしてこんな場所に女の子がいるのかなって。」
そういうと、倉田も苦笑いをしながら、
「さ、さぁ…」
「ま、今は自己紹介をしますか。」
俺は上から一緒に連れて行けと言われた少女に話しかけることにした。
「えっとぉ俺は伊丹 耀司、よろしく。」
「本根 夏鈴…」
「本根ちゃんって呼んでもいいかな?」
「…うん。」
「ありがとう。ところで、本根ちゃんはどうしてここにいるのかな?」
「偉そうなおじさんに特地に来てって言われたから…」
「偉そうなおじさんって?」
俺が本根ちゃんに聞いたが、
「日本政府の役人です。」
本根ちゃんの声ではなく、別の、男の声が聞こえてきた。声の聞こえてきた方向、本根ちゃんの横を見る。
「…だ、だれ?」
突然現れた男に対し、銃口を向けるが、
「安心してください。おそらくあなた方の上官から夏鈴ともう一人男が来ると聞いているはずです。」
「えぇ、聞いていますが、それがあなたですか?」
「はい。僕のことはアサシンと呼んでいただければ幸いです。」
「アサシン?」
「本当の名前は隠しておきたいので。国からの許可もいただいています。」
「国から!?わ、わかりました。では、今から出発するので車両の中に乗ってていただいても?」
「もちろん。マスター、車の中に乗りましょうか。」
アサシンさんと本根ちゃんは車両に乗り込んだ。その後、俺たちも乗り、アルヌスの丘付近の村から情報を得るため出発した。
数時間後
「隊長、あれは村でしょうか?」
「ん?本当だ。」
アサシンさんと本根ちゃんには車の中に待機してもらい、俺たちが村の人たちと接触する。まだ完璧にこちらの言葉が理解できるわけではないので単語をつなげる感じで話している。
話すことにより、ある程度の情報を得ることができた。一度この村、コダ村から離れることにする。
「アサシンさん、本根ちゃん、戻りました。」
「お疲れさまでした。」
「おつかれさまでした!」
「コダ村である程度の情報は得ることができました。なので、次はコダ村周辺の探索をしたいと思います。」
「分かりました。」
俺たちはコダ村を離れ、周辺の探索に赴く。
サンソンside
特地に来て十数時間が経ちました。もう日も落ち、当たりは暗くなっていると思ったのですが、
「燃えてますね。」
森が燃えていた。さらに、
「首一本のキングギドラか?」
「あれは、ドラゴン?」
伊丹さんが栗林さんと軽口をたたいているかと思うと、
「先のコダ村で聞いただろう。あの森には集落があるって。」
伊丹さんたちは急ぎ森にある集落に向かうことになった。
雨が降り、森の火が鎮火した。そのおかげで集落に入ることができたのですが、集落は全焼し、焼け崩れた建造物、そして、
「これは…」
焼け焦げた死体があった。
「夏鈴にはまだこの光景は早い。」
僕は伊丹さんに夏鈴のもとに戻ることを伝え、車両に戻る。
「あれ?アサシン、どうしたの?」
「夏鈴、外を見てはいけません。」
「どうして?」
「絶対に見てはいけません。何があっても見てはいけませんよ。」
夏鈴にそういうと、僕は伊丹さんのもとに戻ろうとしたが、
「アサシンさん!手伝ってください!」
「どうしましたか?」
「一人だけ生存者がいました!」
「わかりました。僕は何をすれば?」
「生存者を井戸から引き上げるので手伝ってください。」
「了解しました。」
僕は伊丹さんとともに井戸にいた少女を引き上げる。少女をみると、
「耳がながい…エルフというやつか…」
井戸から引き上げられた少女は黒川さんと栗林さんによって治療されることになった。二人が治療している間、僕は男性陣にエルフの子を治療している場所に近づかないように言う。
その後、エルフの子のバイタルが安定し、コダ村に集落の全滅とドラゴンが出たことを報告しに行く。
コダ村の村長にこのことを報告する。コダ村の村長は人の味を覚えた炎龍はまた村を襲う危険性があるという。そのため、村を捨てることにしたようだ。村の住民と、村長たちは荷造りをし始め、荷物を馬車に乗せると、村から避難を始めた。
僕と夏鈴は伊丹さんたちとともに村人たちの避難の誘導をしている。そんなとき、僕の耳に聞きたくもない奴の声が聞こえてきた。避難している途中、話している意味はわからないが、これだけはわかる。この声の主は僕が嫌いとしている人間、あの