圧倒的力の前では、あらゆるものが無力!の筈   作:無言の短パン

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これは作者である私が実際に体験した経験を元にして書いてみた作品です。


十二獣 1

 世はまさに大 十二獣(じゅうにしし)時代。

 

 親の顔より見たと言ってもいい十二獣関連のカード達。

 その構築は幅広く、純粋な十二獣に加えて、十二獣真竜王、十二獣真竜、十二獣Kozmo、十二獣魔術師、十二獣ノイドとキリがない。

 ただでさえ強かったのに、レギレーションによる他のテーマの規制、そして新しいパック(マキシマム・クライシス)でさらに強化された十二獣を止める術などあるはずもなかった。

 十二獣は殆どのデッキと相性が良く、入れていない方がおかしいと言える。

 

 そんな中、俺はどうせ規制されるテーマを使う事に嫌気を感じていて、最近は昔から使っている岩石族デッキでてデュエルしている。

 しかし最近は、大会だけでなくフリーですら勝ちがなく、デッキの限界を感じていた。

 いい加減、KONAMIに振り回されるのもうんざりであり、遊戯王を止めようかと思った時期もある。

 

 でも結局やめられなかった。

 その理由は当然、遊戯王が大好きだからだ。

 もう身内デュエルだけやる事にしようかなと思っていた。

 

 そんな時だった。

 俺は夜に最新のパックであるマキシマム・クライシスの前のパックであるレイジング・テンペストに収録されていた1枚のカードを見て、複数のカードと合わせる事で一撃必殺のコンボを思いついた。

 俺は必要なカードを部屋の中から探し出して、一つのデッキを作り出した。

 試しに非公式の大会に出てみたら、案の定負けた。

 でも、ほんの僅かな可能性を感じた。

 

 実はこのデッキには足りない高めのカードが必要であり。

 そこで俺は足りなかったカードをショップで買い求めて、俺が思い描いたデッキを完成させた。

 まさかこの時は、このデッキがこの先の環境トップのテーマと、長きにわたり凌ぎを削る事になるとはその当時の俺は思いもしなかった。

 

 

 

 俺は今日、デッキの試作もかねてあるカードショップの大会に出場した。

 

 そして1回戦。

 ダイスの結果、先行を取られたんだが状況が余りに酷すぎる。

 

 相手フィールド

 モンスター

 餅カエル

 バハムート・シャーク

 魁炎星王 ソウコ

 十二獣ドランシア

 M・HEROダーク・ロウ

 魔法・罠

 炎舞「天枢」

 伏せカード1枚

 手札 十二獣ヴァイパー

 

 こうなった過程は、簡単に説明するとこうだ。

 ブリキンギョ→シャドーミスト→マスクチェンジサーチ→ダーク・ロウ。

 会局→モルモラット→色々やってドランシア。

 モルモラット2体でエクシーズ→魁炎星王 ソウコ→効果で「天枢」サーチ。

「天枢」の効果でグリズリーマザーを召喚→ブリキンギョとグリズリーマザーでエクシーズ→バハシャ→餅。

 そしておまけの伏せカード。

 

 餅は俺の発動したカード効果を無効にして、強奪する効果を持っている。

 ダーク・ロウは相手だけマクロ+相手がドロー以外でデッキからカードを手札に加えた時に手札をランダムに1枚ハンデスする効果を持っている。

 そしてドランシアは表側表示のカードを破壊するフリーチェーンの効果を持っている。

 

 なぁ、酷すぎるだろ。これが今の遊戯王の実態だ。

 仕組んでるんじゃないかと思うくらい見事な展開だった。

 増Gも使われなかったから、間違いなく相手は勝ち誇ってるだろう。

 だけど俺の手札にはこの状況を覆せるかもしれないカードがある。

 

「エクストラに存在するカード15枚全てを裏側表示で除外する事で、百万喰らいのグラットンを攻撃表示で特殊召喚します。このカードは裏側表示で除外されているカード1枚につき攻撃力が100ポイントアップするので、現時点での攻撃力は1500です」

 

 グラットン。このカードがこのデッキを作るきっかけとなったカードだ。

 こいつは自分のエクストラ・手札・フィールドに存在するカードの中から5枚以上を、裏側表示でゲームから除外して特殊召喚出来る変わったモンスターだ。

 エクストラのカードが流行ってる今の時代、このカードは知名度が低く、あまり使えないカードなのかもしれない。

 現に相手プレイヤーがグラットンの確認を願い出てきた。勿論、了承した。

 

「何もなければ、そのままバトルフェイズへ移行。グラットンでドランシアに攻撃」

 

「ドランシアの効果発動。エクシーズ素材を取り除いてグラットンを破壊で」

 

 グラットンは破壊されたがこれでいい。

 この攻撃はドランシアに効果を使わせるのが目的だったから。

 

「ではメインフェイズ2に移行して、モンスターをセット。その後、3枚の伏せカードをセット。これでターンエンド」

 

「ドローフェイズ、ドロー。……スタンバイ」

 

「スタンバイフェイズ時に、マクロコスモス発動。何かありますか?」

 

 マクロコスモス。

 強力なメタカードだが、ドランシアが流行ってる今の環境ではそこまで強いカードじゃない。

 それを見越して、さっきのターンでドランシアの効果を使わせた。

 相手はどうするか考えこんでいる。頼む、無効にしないで欲しい。

 

「何も。メインフェイズへ」

 

 キター!これワンチャンあるぞ!

 

「そのままバトルフェイズへ。ドランシアでセットモンスターを攻撃。この瞬間、手札のヴァイパーの効果発動、ドランシアのエクシーズ素材に」

 

「セットモンスターはパキケです。守備力1300なので100のダメージです」

 

「ですがヴァイパーの効果でダメージ計算後に除外されます」

 

「了承。ですがリバースしたパキケの効果で、特殊召喚されたモンスターが全て死にます」

 

 さぁここからだ。

 最高のショーの始まりだ。

 

「餅の効果で、自身を墓地へ送り無効」

 

「マクロでモンスターを墓地へは送れなくなってるので効果発動は出来ません」

 

 そう、マクロを貼ったのはこのためだ。

 餅の効果発動には手札・フィールドから水属性のモンスターを墓地へ送らねばならず、マクロのようなカードによって墓地へ送られるカードがゲームから除外される場合は効果発動が出来なくなるんだ。

 これで相手はどうする事も出来ず全滅!

 

「神の通告で無効」

 

「神の宣告で無効」

 

 びっくりしたー!万能の神宣伏せてて良かったー。

 

 相手に打つ手はなく、モンスター全てが全滅した。

 

「カードをセット。このままエンドで」

 

 

 

「ではドローフェイズ、ドロー。スタンバイ……メインフェイズへ」

 

 ……これは勝ったか。あの伏せカード次第だけど。

 ここは羽箒を引くに賭ける。

 

「強欲で貪欲な壺発動。コストで10枚のカードを除外します。何かありますか?」

 

 ゴードン。こいつがさっき話した、足りなかった高めのカードでこのデッキには3積みが必要不可欠だった。

 1枚しか持っていなかったので、2枚を2000円を超える値段で買った。

 相手の手札は0だから、最近出たうららで無効にされる可能性はない。

 

「どうぞ」

 

「では2ドロー貰います」

 

 2枚の中に羽箒は無かった。これで勝つのは伏せカード次第だ。

 でもこのチャンスを逃せば、次のチャンスはないも同然。

 腹をくくろう、こうなりゃ賭けだ!

 

「紅蓮魔獣ダ・イーザを召喚。こいつは私の除外されているカードの数×400ポイントアップします。除外されているカードは裏側がグラットンとゴードンで25枚。そして表がパキケ、ゴードン、神宣の3枚。合計28枚。よって攻撃力は11200です」

 

「……1万越えですか!?マジですか!」

 

 余りの攻撃力に相手は面食らっていた。

 俺が目を付けたのはこのカードだ。

 遊戯王でどうすれば相手に勝つ事が出来るのか考えてみたら、一番手っ取り早いのは圧倒的な攻撃力で殴る事だと気づいた。

 その点、ダ・イーザはゴードンとグラットンの2枚があれは攻守10000だぜ。ヤバイだろ。

 このコンボを思いついた時はこれだと思ったよ。

 

「バトル、何もなければ一撃で終わりですね」

 

「……負けで」

 

 その後、2戦目のマッチでは同じような状況になり餅に対して破壊輪を囮にして、ブラックホールで相手の場を殲滅して、最後はダ・イーザで勝つことが出来た。

 

 やった……勝て…た。

 やっったーー!十二獣にマッチ戦で始めて勝つ事が出来たー!

 このデッキは、俺の考えは間違ってなかったんだ!

 こんなに上手くいくとは思わなかった。

 ダ・イーザ最高!グラットンもゴードンもパキケも!

 あの完璧なロックを破ることができたんだ!もうどんなデッキにも負ける気がしないぜ!

 どのデッキでもかかってこいよ!

 

 

 その後、2回戦目では純十二獣が相手で、手も足も出ずストレート負けしました。

 やっぱりそう簡単に十獣には勝てなかったよ。




このデッキの弱点は運が悪ければ勝てないことです。
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