「蒼也と朝田さんて付き合ってるの?」
「ブゥー――ー!!」
恭二の突拍子のない言葉に飲んでいたコーラを全部吹き出した。
季節は冬になったある日の放課後の喫茶店、恭二に大事な話があると言われて入りそれぞれが注文した飲み物(コーラとコーヒー)が届き飲み始めたばかりの出来事だ。
「ガハッ!ゴホッ!ナナナ、何をいきなり///」
「今二人って一緒に住んでいるんだよね?ふつう中学生で男女一緒に住むなんてないと思うんだよ」
「ハァハァ・・別に深い理由なんてないよ//家が近所で昔から家族ぐるみで付き合いがあっただけの話だよ」
テーブルに溢れたコーラを拭きながら弁解するけど恭二はどうも納得していないようだ。
「でも、いくら幼馴染だからって一緒には住まないでしょ」
「まぁ・・・ちょっと事情があってね・・・・それよりも、なんでいきなりそんなことを聞いて来たの?」
気持ちを落ち着かせるために再びコーラを飲みながら問うと恭二は少し気恥ずかしそうにしながら口を開いた。
「実は僕・・・朝田さんの事が好きになっちゃたんだ!」
「ブゥゥゥッーーーーー!!」
恭二のカミングアウトに今度は恭二の顔に向けコーラを吹き出した。
「ゴホッ!ガッハ!ゲハッ!し、詩乃を好きになったって・・・ほ、本当に!?」
「うん、最初は蒼也の友達としてしか見ていなかったんだけど、朝田さんのあの何時もなにかと闘っているような強い眼が頭から離れなくなっていっていつの間にか・・・///」
「好きになっていたワケだ・・・」
「・・・・(コックン)///」
うつ向きながら静かに首を縦に振る恭二、でも・・・
「顔からコーラ垂らしながらだとイマイチ伝わりにくいねぇ〜」
「いや、コレは蒼也のせいでしょ!」
「それで、朝田さんの事なんだけど」
店員さんに貰ったタオルで顔を拭きながら恭二は話を戻した。
「僕は朝田さんが好きだけどもし蒼也も朝田さんが好きなら僕は大人しく身を引こうと思っているんだ」
友達の大切な人を奪いたくないしね。
笑顔で言いつつもその笑顔は明らかに無理をしているものだった。
・・・ボクが詩乃の事が好きかどうかか・・・・
いや、考えるまでもないか、答えは決まっているんだから。
「そんな心配しなくても大丈夫だよ。言ったでしょ。ボクと詩乃はそんな関係じゃないってさ」
「じゃ、じゃあ仮に僕が朝田さんと付き合っても!」
「寧ろ喜ぶよ。大切な幼馴染みと親友が2人とも幸せになれるならね」
そう言うと恭二の顔は分かりやすく晴れやかなものになっていった。
「でも、もし詩乃を悲しませるようなことがあったら許さないからね」
恭二ならそんな心配はないと思うけど一応釘は刺しておく。恋愛感情が無くても詩乃を大切に思っている事には変わりないからね。
「うん、約束する。絶対朝田さんを悲しませるようなことはしないよ。ただ・・・まだ告白もしてないんだけどね」
「あっそうか・・・」
2人揃って色々段階を飛ばした心配をしていることに気付いてアハハハと2人で笑い合った。
ライダーとしての戦いの傍ら、友達とのこんな一時を過ごすぐらい良いよね。