ダンガンロンパExtraWorld 〜砂漠のコロシアイ学園生活〜 作:magone
萬屋へ
こんな形でみんなの前から去ることを許してほしい。だが絶対助けは呼んでくる。心配はいらない。オレは超高校級のヒーローだ。お前たちを必ずこの砂漠から救い出してみせる。
...しかしだ。万が一、オレの身に何か予期せぬ事態が起こり、助けを呼べなくなるという状況に陥ることもあるかもしれない。そうなった場合、頼れるのは萬屋、お前だけだ。オレに代わりこの砂漠を攻略してもらえないか? 勿論、無理強いはしない。この砂漠を危険だと言ったのは他でもないお前だ。だが、もし可能性があるのなら、どうかみんなの『希望』になってはくれないか? これを頼めるのは萬屋、お前だけだ。すまない。
こうは書いたが、オレも死ぬつもりなどさらさらない。これはあくまでも保険だからな。みんなで必ず生きてここから出よう。
頼んだぜ。じゃあな!
「....小田切君........」
小田切君と貴志さんが死んだあの日の翌日...クルト君からある手紙を受け取った。それがこれ。彼は死ぬ前の最期の時にこれをしたため、自室の机の引き出しの中に遺しておいたらしい...。
...小田切君はやはり気付いていた。彼が望んだコロシアイの防止は一時凌ぎにしかならないということを。いくら助けを呼んでいると僕らが思っていても、モノクマが何もしないという確証もない。実際、桐崎さんは小説を書き続ける為に舞田くんを手に掛けてしまった。不安は日増しに増大していく。コロシアイが始まってしまうのも時間の問題だったのかもしれない。
「萬屋よ」
それでも彼にとっては砂漠越えを実行するしかなかった。全員を救うにはまず僕らに『希望』を与え、コロシアイをする意味を失くす必要があったからだ。
...決死の覚悟で砂漠に出た小田切君。だけど彼はその役目を全う出来ず、死んでしまった...。だとしたら僕がやることはただ一つ。彼に代わりこの砂漠を攻略すること。彼の遺言を遂行する。それが僕が出来る唯一のこと。
...だけど小田切君に代わる『希望』に果たして僕は成れるだろうか。
「...萬屋?」
僕は何処にでもいるただの"探検家"だ。それ以上でもそれ以下でもない。みんなに希望を与え救う"ヒーロー"とは違うんだ。
本当言うと僕はそんな大層な人間じゃない。探検することしか脳がないだけだ。そんな僕が彼のような『希望』に成り得るのか...?
『希望』.......か。重いな...彼もこんな気持ちだったのかな...? あの時の君の思いが少しは解った気がする...。
「萬屋、聞こえとらんのか?」
「...え?...あっごめん...考え事してた...」
考え事をすると、周りの声が聞こえなくなるのは悪い癖だ。直さないといけないな。
僕は手紙を折りたたんで、それをポケットに仕舞い込んだ。
「そうか。邪魔して悪かったのう」
「...ううん、大丈夫だよ。...それより何か用だった...?」
「ああ大したことじゃないぜよ。そう言えば砂嵐に全く遭わんなと思ってのう」
「...あ、そう言えばそうだね...もう何時間も歩いてるのに一回も遭わないね...もしかしたらそろそろ来るかもしれない...身構えておいた方が良さそうだね...」
「うーん確かにそうかもしれんのう。その時はなるべく砂を食わんようにせんとな!ははは」
「...鮫島君は本当に良かったの...? ...僕なんかに同行して...」
「ん? 当たり前じゃろ。昨日も言ったようにいくら超高校級の探検家とは言え一人で砂漠に向かわせるワケにはいかんぜよ」
「...でも君は大丈夫...?」
「平気じゃ。確かに暑さは尋常じゃないが、それだけぜよ。ここはわしが繰り出しとった海と大差ない。見渡す限り同じ景色。水か砂かの違いぜよ。こんな状況は慣れとる。心配は皆無じゃ!」
鮫島君は僕よりもずっと頼もしい。上辺だけの言葉じゃない。安心させる言葉の強さを持ってる。彼は僕なんかよりずっと『希望』に相応しい、と思う。
「そ、それに...わしは女性の前じゃ調子が狂ってしまうことも多いからのう。ここは緊張しなくて済むきに、心が少しばかり楽ってのもあるんじゃよ」
彼は苦笑いを浮かべながらそう言った。
「しっかしここは本当に暑いのう。...萬屋はこの砂漠がどこにあるか心当たりはないんか? 世界中を探検しとるんじゃろ? なんか似とる場所とかはないんか?」
「...確かに似てる場所はある、けどやっぱり断定は出来ない、かな...」
「そうか...なら仕方ないのう」
実は今僕らのいるような砂の砂漠は地球上にそう多くはない。ほとんどが砂利を散りばめたように広がる
ここが
それからも僕らは歩き続けた。学園から随分遠くまで来た気がする。
...しかしいくら歩けど見えるのは砂、砂、砂.......砂漠の出口は未だ見つからない。
そんな折のことだ。
「おい萬屋、これどうすんじゃ?」
「...うーん...」
目の前に巨大な砂山が聳え立っていたのだ。
「どうする? 迂回するか?」
「...いやそれはできない...僕らが学園に戻るルートが分からなくなってしまう...」
「ああ...それもそうじゃな。砂の上に目印を書いてもすぐに消えてしまうじゃろうしのう」
「......登るしか、ないようだね...」
「それしかないようじゃのう。よし! 登るぜよ!」
「...うん...」
砂に足を取られながらも僕らは砂山を登り続けた。ただでさえ歩きにくい砂なのに登りとなると更にそれが際立つ。はっきり言って不快だ。それでも登るしかない。僕だけなら良いけど、鮫島君をこの砂漠で遭難させるワケにはいかないから。
「...はあ...はあ...ようやっと頂上ぜよ」
「...うん...」
僕らは砂山の頂上に足を付ける。
そして、見た。
地平線の彼方まで続く果てしない砂の大地を。その光景は僕らの脱出という希望を奪うには十分すぎるものだった。
「よ、萬屋...こいつは...」
「.......」
「萬屋?」
ああ、小田切君。
やっぱり僕は君のような『希望』にはなれない。
僕は、そんな大層な人間じゃない。
だってこんな絶望的な状況だってのに僕は...
こんなにも昂ってる。
未知なる世界に心が踊ってしまう。
好奇心が溢れ出て止まらない。
恐らく、これだけ何もない砂漠は世界でも類を見ない。一体ここはどこなんだ? それを知りたくて知りたくて堪らない。
本当に愚かな男だよ僕は。送り出してくれた勅使河原さん達にも申し訳ないと思う。こんな気持ちでみんなを助けるなんて...自分に嫌気すらさす。
「萬屋?」
「...行こう、鮫島君...。ここがどこか突き止めよう...」
...でもこんな僕にも希望を託してくれた人がいる、無事を祈ってくれる人がいる、こんな砂漠にまで付き合ってくれた仲間がいる。
みんなを失望させるワケにはいかない。
僕に後を託した彼の為にも。
「お? お、おう。そうだな。こんな所で諦めるワケにはいかんな! どこかにこの砂漠から抜け出せる糸口があるはずじゃ! 探しに行くぜよ!」
かくして僕らは砂山の向こう側に足を踏み入れた。
その先に何が待ってるのか知る由もなく。
解放されたエリアを一通り回って見てきた僕らは、一度食堂に戻ってそれぞれが知った情報を共有するための報告会を開いた。
「...zzz」
「勅使河原起きて! 始まるわよ」
「.....う、うん......」
「...じゃあ、まずはあたし達から報告するわね。主にあたし達が調べてきたのは校舎の4階にあった放送室よ」
「放送室ね。何か変わったことはあった?」
「野々葉ちゃん曰く、特別変なところはなかったらしいわよ。そうよね?」
「そうっすね。私が前に居た高校の設備と大差はなかったっす。強いて言えばスタジオがあったことは少し驚いたっすけど」
「スタジオ?」
「はいっす。簡易的ではあったっすけど、ちょっとしたニュース番組ぐらいなら撮れてしまうぐらいの機材は揃っていたっすね」
「番組だぁ? んなもん撮ってどこで放送すんだよ?」
「ほらーあそこだよー! 学園の色んなところにモニターがあるでしょ? あそこで映るんだよ。ぼくがちゃんと確認したから間違いないよ!」
「モニター? ああ、あれか。そういやこの食堂にもあったな」
そう言うと六車くんは、食堂に設置されているモニターに目を向けた。
「で? 放送室にあったのはそれだけか?」
「いやまだ一箇所だけ気になるところがあるっす」
「気になるところ?」
「そのスタジオの隣に謎の扉があったんすよ。その扉には大きくバツ印が描いてあったっす」
「その扉の先には何があったんだ?」
「それがね。鍵が閉まっていて開かなかったのよ。だからその先に何があるのかは分からないわ」
「鍵が閉まってんのか。確か俺らが調べた場所もそうだったな」
「...そう言えば六車達はグラウンドの"新施設"ってとこを調べてたんだよね? 何があったの?」
「ふっふっふ。その問いには小生がお答えしましょう! なんと! なんとですぞ! オアシスドームなる施設がそこにはあったのですよ!!」
「オアシスー!?」
「なん...ですって?」
「今、オアシスと言ったっすか!?」
オアシスドーム。その言葉を聞いた瞬間、女性陣の目の色が変わった。赤星さんはあからさまに頰が緩んでおり、繭住さんや古畑さん達も興味を引く素振りを見せた。
「お? やはり興味がお有りのようですな。良きこと良きこと。だがしかし...先程も六車氏が申された通り、オアシスドームには鍵がかかっているのですよ」
「えー! じゃあオアシスで遊べないの?」
「諦めんのは早ぇぞ? どうやらこのオアシスドームの鍵ってのは、地下モノモノゲームセンターって場所で手に入るらしいぞ。モノクマから直接聞いたから間違いねぇ」
「くぅ! 何でそんな面倒くさいことをしないといけないのよ。モノクマも鍵ぐらい開けておきなさいよ! もう!」
「繭住さん、オアシスドームにそんなに入りたかったの?」
「そりゃそうよ! いくらこの学園自体がドームで囲われているとしても外は砂埃が舞う砂漠よ? 考えただけで暑くなるし、それに心なしか学園全体がムッとしてるのよね〜。出来ることなら今すぐにでも入りたいわ」
確かにそう言われると暑い気もしてくる。僕も少し入りたくなってきたな。
「ぐへへ...そうでしょう。ならば是が非でもオアシスドームの鍵を入手する必要があるようですな。いざ行かん! 地下モノモノゲームセンターへ!」
「氏家アンタ変なこと考えてないでしょうね?」
「も、勿論ですとも! 小生がそのような悪しき考えの持ち主に見えますか!?」
「見えるわよ変態」
「グサッ!! いや〜今のはクリーンヒットしましたぞ! さすが繭住女史! 小生のツボを心得てらっしゃる! さあ、もっと! 罵ってくだされ!」
「お前、無敵かよ」
氏家くんは本当にいつも通りだな。繭住さんはともかくあの六車くんにすら呆れ顔をさせるって相当だな。決して褒めてはないけど。
「はあ...全く!あっ! そういやまだ私たちが調べた地下モノモノゲームセンターの報告してなかったね」
「あ、そうそう! そっちも気になってたんだよー! 藍子たちはそこで何を見つけたの?」
「いっぱいあったわよ。ゲームセンターにありそうな物は一通りあったし、カラオケやボーリング場やスケートリンクとかの施設もあったわ。思ったより充実していたわね」
「へぇ。面白そうな物が沢山あるじゃない。それだけあればストレスの解消には困らないわね。ね? 華月ちゃん?」
「な、なぜ私に振る!? 知らないわよ。私、ゲームセンターなんて所行ったないし...楽しいと感じれるかなんて甚だ疑問だわ」
「そう? 案外楽しいと思うけど」
「もうその話はいいでしょ! それよりまだゲームセンターについて報告してないことがあるわ」
「何だ?」
「放送室の謎の扉の件と一緒よ。地下モノモノゲームセンターにもそれと同じく鍵のかかった扉があったのよ。こっちも中に何があるかは分からないわ。...でも頭の隅には入れておいてちょうだい」
「報告はそれで終いか? ならとっとゲーセン行こうぜ。久しぶりのまともな娯楽だからうずうずしてんだ」
「いや、まだゲームセンターに行くには早いわ」
「んだよ平子、まだ何かあんのか?」
「モノクマから送られた真実...についてよ」
真実......そう言えば昨日、桐崎さんがおしおきを受ける直前に自分にその"真実"が送られてきたって言ってたっけ。
内容は確か.......。
「『オマエラの中に超高校級の才能を騙る偽物がいる』...だったね」
「そう。それよ。私はその場に居なかったから言伝で聞いただけだけど...どうやらそう言うことらしいわね」
「ま、待てよ! 平子、まさかお前は俺たちの中にその"偽物"がいるって言いてぇんじゃねーだろうな?」
「そうは言ってないわ」
「小生らの中にそのような"偽物"がいるとは考えにくいですが...」
「だが証明が出来ないのも事実だろう。例え赤星衛が全天88星座を構成する天体を網羅していることを証明したりしても、例え六車ミゲルが神技と呼べる軌道のシュートを放ったとしても、それが超高校級足らしめると誰が判定する?」
「勅使河原、何が言いてぇんだ?」
「私たちは専門家ではない。故にここでいくら自らの超高校級を証明しようとしても、それは無意味だと言っている。例えこの中に偽物が居たとしてもその人物を特定する手立ては私たちにはない」
「その通りね。私たちが今やるべきことは"偽物探し"じゃない。情報を集めて、次の事件を防ぐことにある。...だけど今この場で名乗り出てくれるなら話は違うけど?」
...しばしの静寂。それは即ち名乗り出る者はいなかったということだ。
「なるほどね。じゃあこれに関しては一度置いておくことにするわ。何か事情があって名乗り出られない場合は、いつでも私に言ってくると良い。最大限力になることを約束しよう」
偽物.....本当にそんな人物がいるのだろうか? 僕に送られてきた真実だってそうだ。僕たちの中に"内通者"がいるなんて未だに信じられない。やはりこれはモノクマが僕らに疑心暗鬼を起こさせるための嘘なのだろうか?
「ま、まあ...偽物さんだってもしかしたら悪い人じゃないかもしれないっすしね...悪だと決めてかかるのは少し早い気がするっす」
「本当に悪人でないのなら今後の為にも名乗り出てもらいたいところだけどね」
「......名乗り出ないなら仕方ないわ。じゃあ一度ここでこれまでに開示された真実を整理しましょう」
今までに開示された真実...確かモノクマが僕らに送った真実は7つ。その内これまでに開示されたものは........
マオさんに送られた『コロシアイは何度も行われている』
舞田くんに送られた『この学園には秘密の隠し部屋が存在する』
桐崎さんに送られた『オマエラの中に超高校級の才能を騙る偽物がいる』
僕に送られてきた真実は開示していないからこれで全部のはずだ。
「あっそう言えばこんなのあったね」
「まさか忘れていたの?」
「し、仕方ないじゃない! この話をしてる最中にクルトが桐崎に毒盛られちゃったんだから! そんなことを覚えてる余裕なかったわよ」
「...まあいいわ。兎も角これでここにいるみんなは思い出したでしょう」
「.......ん? なぁ、この『コロシアイは何度も行われている』ってのはもしかして"あのDVD"の内容のことを言ってんじゃねぇか?」
「"あのDVD"って?」
「あっそうだ、平子は捜査の時も裁判の時も居なかったわね。端的に説明すると...」
前回の裁判の時に居なかった平子さんにそのDVDの内容を説明した。舞田くんが図書室で見つけた『改訂版・希望ヶ峰学園公式設定資料集』なる本に付属されていたDVDの内容...そこに収められていたあの悍ましい光景...覚えている限りの全てを彼女に伝えた。
その中に僕らと同じ超高校級同士によるコロシアイがあったことも。
「それ本当なの? フィクションとかじゃなくて?」
「いやそれがまだ確証がなくてなんとも...」
「いやいやありゃフィクションだろ? だってよ、あんなふざけた内容の映像だったんだぞ? 現実であってたまるかよ」
「そうだとは思うけど...」
「そうだと思うじゃねぇ。そうなんだよッ! ありえねぇだろあんな映像どう考えたって」
そりゃ僕もあの映像はリアリティこそあれ、現実に本当に起こってる出来事だなんて思ってはないけどさ...でも.........。
「でもこれが仮にもし事実だとしたら足立くんに送られてきたことが真実ってことになるわね」
「だからこんなもん事実なワケ––」
「"仮に"と言ってるじゃない。私だってこんなことは虚構だと思うわ。でも可能性は捨てきれない。私たちがここで殺し合いをさせられてる事自体が既に異常なことなのよ。決してありえない話じゃない。...まあだとしても、創作である可能性の方が高いけどね」
「そうね...前にも言ったかもしれないけど、真には受けないで頭に留めるぐらいにした方が良いかもしれないわね。他の二つについても同様にね」
「足立くんの言う通りね。みんなもあまり
「...わーってるよ。んな事はよ」
「...なら良かったわ」
送られてきた真実については、やっぱり鵜呑みにするのはまずい。直接的ではないにせよ、桐崎さんが殺人をするに至ってしまった一因でもあるんだ。話半分くらいに聞き流すのが一番なのかもしれない。
「これで話は終わりのようだな。んじゃ俺は行かせてもらうぜ」
「ぼくも行くー! ゲームセンターでオアシスドームの鍵をゲットするんだ〜!」
「それなら小生にお任せあれ! 必ずやオアシスドームの鍵を入手してみせますぞ!」
「氏家...乗り気なのはいいけどさ、まさか鍵と交換で変なことを要求したりはしないでしょうね?」
「へ、変なことなど要求したりなどしませんぞ! ただ少し常識の範囲を逸脱しない限りのことをですな...ぐへへ」
「やっぱり変なこと考えてるじゃない! みんな早く行くわよ! 氏家より先にオアシスドームの鍵を手に入れるのよ!」
「...はぁ。全く元気で何よりね」
「平子、アンタも来るのよ」
「え? どうして私まで?」
「ゲームセンター初めてなんでしょ? 折角なんだし、楽しまなきゃ損でしょ?」
「いやでも」
「いいから行くわよ! クルト! アンタもよ!」
「あ、ちょっと!」
繭住さんに手を引かれて僕と平子さんもゲームセンターに行くこととなった。ゲームセンターに向かう道中の繭住さんの表情はいつもより少しだけ嬉しそうに見えた。
体育館に行き、例の通路を通って僕らは再び地下モノモノゲームセンターに足を踏み入れた。
「すっごーい!なにこれ!? 知らないものがいっぱいある!」
「衛ちゃんってゲームセンター初めてなの?」
「こんなに大きな所は初めてだよー! えーと何からしようかな〜? あ! あれやってみたい! マオも一緒にやろう!」
「しょうがないわね〜。うふふ。ゲームセンターなんて何年ぶりかしらね」
赤星さんとマオさんは早速何かで遊ぶようだ。
しかし、そのオアシスドームの鍵というのは一体何をすれば手に入るのだろうか?
「おいこれ見てみろよ」
「ん? 何? 六車くん」
彼の指差す方を見てみると、そこにあったのは少し大きめのガチャガチャだ。
「どうやらこれに例の鍵が入ってるらしいな」
「どうして分かるの?」
「ここに書いてんだろ? 景品ガチャって」
「景品ガチャ?」
「ああ、ここには一回回すのに百枚のメダルが必要になるって書いてあるな」
「景品って普通交換式じゃないの? ガチャガチャって...」
「そんなの俺が知るかよ。モノクマにでも文句言っとけ」
一回回すのにメダル百枚か...目的の品を手に入れるまで一体どれぐらいかかるのかな?
「よーし。んじゃ遊ぶかー! 何からするかな〜?」
「小生はあれを試してみますぞ!」
「私はあれをやってみるっす!」
システムを理解するとみんな各々が気になるゲームに向かっていった。
...昨日あんなことがあったばかりだけど、思いのほかみんな元気そうで良かった。これも萬屋くん達のおかげかもしれない。こんな雰囲気ならモノクマが何かしない限りコロシアイは起きないだろう。少なくとも今はそう信じたい。
さて...僕は何をしようかな。
「クルト! 平子! ちょっとこっち来て!」
「繭住さん? 何?」
「なぜ私も呼ぶ...」
「よし。来たわね。それじゃあ二人ともここに座って」
「何だこれは?」
「これは...レーシングゲーム?」
「あったりー!」
「レーシングゲームですって? まさか私にこれをやれなんて言わないわよね...?」
「ん? そのまさかだけど?」
「.......」
平子さんは何とも言えない顔をすると、静かにその場を去ろうとした。
「待ちなさい!」
「きゃ! ちょ、ちょっと!」
繭住さんは去ろうとする平子さんの手を掴むと、そのまま半ば強引に筐体の座席に座らせた。
「クルトも早く座って!」
「えっ! あ、うん」
「ちょっと! 私、遊ぶ気なんてないって」
「いいからいいから、さあ、早くハンドル握って!あ、ちなみに経験は?」
「あるワケないでしょ? 自動車運転免許は18才にならないと取得できないと道路交通法で––」
「はいはい、ないのね。まあ実際やれば分かるでしょ。はい! スタート!」
「え? 待って! ちょっと!」
「完走したタイムが規定より早ければ早いほど報酬がアップするらしいから二人とも頑張ってね!」
「頑張ってねって貴女ね...」
「さあ始まるわよ!」
「え? ちょっと!」
焦る平子さんをよそに無情にもカウントダウンは進む。
『3...2...1...START!!』
「わわッ!」
「ちょっとアンタ! 最初からアクセル全開は––」
「待って待って!! これどうしたらいいのッ!? ちょ! ぶつかる!! 前の車にぶつかるわよ! これ!」
「平子落ち着いて!」
「きゃああああああああぁぁぁぁあああああああ!!! ぶつかる!! ちょっと!! きゃああああああぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!」
ひ、平子さん???
「ハンドル切って! 早く!」
「きゃああああああああああぁぁぁぁぁああああああ!!!」
平子さんは絶叫しながらも繭住さんの指示通りハンドルを切っていた。
その後も度々絶叫しながらもレースを続けた。そして幾多の苦難を乗り越えた僕たちは無事ゴールを果たすことに成功した。
「はあ...はあ...はあ...はあ...」
「凄いよ! 平子! 初めてでこの成績は中々よ。アンタ才能あるんじゃない? ...めちゃめちゃ絶叫してたけど」
「はあ...はあ...はあ...はあ...」
「平子? 大丈夫? ちょっと怖かった? ...嫌だったならごめん.....」
「......っかい」
「え?」
「もう一回...やり...たい」
平子さんは顔を赤らめながらそう言った。どうやら彼女の中の新しい何かの扉を開けてしまったらしい。
「こりゃどうやらハマっちゃったようね。よし! 私もやる! クルト代わってくれる?」
「うん。わかったよ」
「ありがと!」
「...意外と楽しいわね。これ......」
二人が楽しそうにレーシングゲームをしている姿は何だか微笑ましいなぁ。平子さんの意外な一面も垣間見えたし、少しだけ僕も楽しい気分になった。
...みんなは何をしてるのかな? 少しばかりこのゲームセンター内を回ってみよう。
スロットエリアには六車くんと鬼頭さんが張り合うように打っている姿が見えた。
「六車、調子が悪そうだな。さっきから私ばかり当たっているようだが?」
「うっせぇ!! 逆転の大当たり決めてやるから待ってろ!」
「なぜ私が待つ必要がある...。お、ほらそう言ってる間にまた当たりだ」
「チッ! 何でテメェばっか当たりが来んだよ!」
「自分の胸に手を当ててよく考えてみろ」
「テメェ何が言いてぇ!!」
もはや見慣れた光景でもあるな...あの二人が言い争っているのは。でもわざわざ同じゲームをするなんて、六車くんと鬼頭さんって実は仲が良いのでは?
なんて二人に言ったら全力で否定しそうだけどね...。
スロットがある場所を抜けると音ゲーが並ぶエリアに出た。そこには夢中になって音ゲーに取り組む赤星さんとそれを見守るマオさんが居た。
「うーん! これ意外と難しい!! 指が追い付かないよぉ」
「ふふっ。頑張ってね衛ちゃん」
「うん!! 頑張る!! だってオアシスの為だもん!」
音ゲーか...僕もあまり得意じゃないな...。
「ん?あらクルトちゃんじゃないの。このゲームを遊びに来たの?」
「あ、僕はただ見て回ってるだけだよ。みんな何してるのかなと思って」
「あたしは衛ちゃんに付き合ってこの音ゲーをやってたけど、どうも向いてなかったようでね...今は衛ちゃんただ見守ってるだけってところかしら」
「...マオさんは何かしたいゲームとかはないの?」
「うーん。正直言うとあまりないわね...。ゲーム自体あまりしないしね......。クルトちゃんは何かしないの?」
「僕は...もう少し回ってみるよ」
「そう。じゃあまた後でね」
「うん。また後で」
マオさん達と別れ、音ゲーのエリアを後にする。
大きなスケートリンクを眺めながら、それに沿うように回ってみると、奥にカラオケボックスと思われる部屋が見えてきた。
カラオケか...。歌はあんまり自信ないな...。
......ん? ドアが半開きだ...中に誰かいるのか?
「誰かいるの?」
そう声を掛けながら、ドアを開く。
するとそこには勅使河原さんがソファの上で横になって寝ていた。
「...ん? 誰だ?」
「勅使河原さん!?」
「クルト・L・クルークハルトか...君も横になりに来たのか?」
「いや、ドアが開いてたから少し気になって...勅使河原さんはどうしてここに?」
「ゲームセンターというのは非常に騒々しい。カラオケボックスならある程度なら外部の音声を遮断できるし、眠るのに打ってつけだと考えたのだが、やはり自室のベッドの方が眠り易いな」
「そりゃ...そうだろうね」
「試しに来てはみたが...私には向いていなかったようだな。自室に戻らせてもらうよ」
「あっうん...」
「君たちは楽しんでくれ。コロシアイにならないこと、それが砂漠へ出た彼らに対する最大限の協力だ」
勅使河原さんは立ち上がり伸びをすると、カラオケボックスから出て行った。
一人で歌う気もないし、カラオケはこれくらいだな。
僕も勅使河原さんの後を追うように部屋から出る。
「クルークハルト氏!」
カラオケボックスから出た直後、僕の名前を呼ぶ声がした。
氏家くんだ。
「氏家くん?」
「ちょうど良いところに! さ、こちらへどうぞ」
「え、何?」
氏家くんに促されるまま謎のゲーム機の長椅子に腰かけた。
「何? このゲーム」
「『SAKE NO TSUKAMIDORI』というゲームらしいです」
「鮭の掴み取り? 何のゲームなの?」
「指定された色の鮭と同じ色の鮭を釣るゲームのようです。プレイしたいのですが...小生はこの通りゴーグル着用が義務付けられてる身...ですので!クルークハルト氏に是非手伝って貰いたいのですぞ!」
「...えーと、色が分かりにくいならそういうのが関係ない他のゲームにすれば良いんじゃ?」
「いえ、そう言うワケにはいきません! なぜならこのゲーム...メダルが荒稼ぎ出来ると小生は踏んでいるのです!」
「何を根拠に...?」
「根拠はございません。しかし、小生の中のもう一人の小生が囁くのです。これはこのゲームセンター内のゲームで一番多くメダルが稼げると! さあ、手伝ってくだされ!」
半ば強引に手伝わされることになってしまった...。
仕方ない。少し付き合おう...。
「小生が釣竿を操作するので、クルークハルト氏は鮭を色を確認してそれを小生に教えてくだされ!」
「あ、うん。わかったよ」
そして、僕と氏家くんによる謎の共同作業が始まった。
『READY GO!!』
「赤...これ!」
「はいです!!」
「次は...これ!」
「了解ですぞ!」
その後も鮭の色を確認して、それと同じ色の鮭の位置を氏家くんに伝えていった。そしてその途中思った。
あれ? これ僕一人でやった方が早くない?
そんなことを思っていると、タイムアップになった。
「ふぅ...中々良かったですぞ...クルークハルト氏...」
「あ、ありがとう...」
まあもうやることもないと思うし、途中思ってしまったことは伝えないことにしよう。
「さあ、メダルは...お、おおおおおお!! 素晴らしいですぞ!! クルークハルト氏!! こ、こんなに大量のメダルが! ざっと100枚はありますな! これでガチャガチャが回せます! 感謝しますぞ! さあ、待っててくだされ! 我が素晴らしきオアシスよ〜!」
氏家くんはメダルを入れる為のバケツに大量をコインを入れて、ガチャガチャに向かって行った。
しかし、本当に稼げるゲームだったな。氏家くんは慧眼だなぁ。後でみんなに伝えておこう。
「うーん。あと少しだけ回ってみようかな」
僕は釣りゲームから離れ、パズルゲームがたくさん置かれているエリアに入った。
すると、古畑さんが一人で何かのゲームをしていた。
...古畑さん、大丈夫かな?
本人は大丈夫と言ってはいるが、昨日、一番の友人だった桐崎さんを亡くしてしまったんだ...。心配ないはずないよ。
「古畑さん...」
「ん? あっ! クルトくんじゃないっすか!」
彼女はいつも通りの屈託のない笑顔を僕に向けてくれた。
そのいつも通りが堪らなく心配になる。
「ど、どう? そのゲーム楽しい?」
こんな言葉しか出てこない。...ほんとダメだな、僕は。
「楽しいっすよ。私、パズルゲーム大好きっす! クルトくんもどうっすか?」
「んー...パズルゲームは苦手だなぁ。僕って昔からこう言うの上手く出来ないんだよね......」
「そっか...苦手なら仕方ないっすね.......。クルトくん、もしかして私に気を使ってたりするっすか?」
「え? そ、そんなことは...」
「隠さないでいいっすよ...桐崎さんの遺品の上着を着てる時点で普通じゃないっすから...心配させてしまうのも無理ないっす」
「古畑さん...」
「いやでも私はほんとに大丈夫なんすよ。言ったっすよね? 今日から新生・古畑野々葉って...その言葉をどうか信じて欲しいっす。そしてこれからも変わらず私に接してくれると...すごく嬉しいっす」
...杞憂だったのかもしれない。彼女は彼女なりに事件を乗り越えようとしてる。僕たちが思っているより古畑さんは強い。僕なんかよりずっと...。
だったら僕は彼女の願うようにいつも通りに接して行こう。
「古畑さん......わかった。これからはいつも通り接していくね。きっと"彼女"もそうあって欲しいと願ってるはずだから」
「...そうっすね。ありがとうっす! クルトくん」
別れ際の古畑さんの笑顔はとても眩しかった。
さて、そろそろ戻ろうかな。
そう思いながらレーシングゲームの場所まで戻ろうとした時、目の前を繭住さんが横切った。
「あ、繭住さん」
「お、クルト。アンタどこ行ってたのよ。いつの間にか居なくなってたけど」
「色々見て回ってたって感じかな。繭住さんは?」
「私は今からこのメダルで景品ガチャを回しに行くのよ」
繭住さんは両手に持ってるメダルがいっぱい入ったバケツを僕に見せてきた。
「クルトも来る?」
「あ、じゃあ行こっかな」
「オッケー。じゃあこれお願いね!」
繭住さんはメダルの入ったバケツ2個を僕に預けた。
ま、まあこれぐらいはしないとね...。
景品ガチャの前まで来ると、さっき釣りゲームで荒稼ぎした氏家くんの姿があった。
「氏家くん、鍵は当たった?」
「あ、ああ、クルークハルト氏...ハズレでしたよ。モノクマタオルなる不要なものが当たっただけでした...」
「ああ、それは残念だったね」
「いえまだまだチャンスはあります! さあ、もう一度あの釣りゲームに戻りましょうぞ!」
「ちょっと待って。クルトを連れていく気? ダメよ。今から私とガチャ回すんだから」
「なんと...そんな...クルークハルト氏ィ......」
僕は静かに首を横に振った。
それを見た氏家くんは肩を落とし、その場を去って行った。
ごめん! 氏家くん!
「...ん? あら藍子ちゃん達も来てたのね」
声の主はマオさんだった。そしてその後ろには赤星さんの姿も見える。
「お、マオちゃんと赤星も回しに来たの?」
「そうだよー! 絶対オアシスドームの鍵を手に入れるんだ〜!」
「お、その意気だよ赤星! なんなら先に回してもいいよ」
「いいの!? じゃあ遠慮なく回すね〜!」
「ごめんね。横入りみたいな真似しちゃって」
「いいよいいよ。氏家より先にオアシスドームの鍵をゲットすればいいんだし、アンタ達なら鍵を人質に変な要求もしないと思うしね」
「ふふっ。まあそうね」
側から見るとマオさんと赤星さんって親子のように見えるな。萬屋くんと勅使河原さんとはまた違った雰囲気だけど。
「回すよ〜!」
赤星さんが勢いよくガチャガチャを回す。すると少し大きめのカプセルが姿を現した。
「何が出るかな〜何が出るかな〜パカ! ん? 何これ〜?」
「紙? 何枚かの紙がホッチキスで止めてあるわね...何かしら」
マオさんはその紙の束を手に取ると、ペラペラっと捲った。
「え。これって...私たちのプロフィール?」
「何よそれ? ちょっと見せて」
マオさんから手渡されたそれを見てみると、確かにそこには僕ら全員の顔写真、名前、経歴、誕生日、身長、体重、胸囲...好きなものや嫌いなものなんて項目もあった。
※全員のプロフィールに関しては以前に投稿している『絶望ヶ淵学園生徒名簿』をご参照ください。
「ちょっと! 何よこれ!」
「僕たちのプロフィールが事細かに書かれてある...でも所々、黒塗りの部分もあるね」
「黒塗りする箇所間違えてんじゃないの!? 胸囲や体重部分を黒塗りにしなさいよ! 全く!」
「というかこれが景品? どういうこと?」
「さあね」
「マオちゃん。ちょっとこれ預かっててくれる? 男子たちに見えないように」
「ふふっ。わかったわ。藍子ちゃんたらかわいい」
マオさんは再びその紙を受け取るとそれを白衣の下に入れた。
「オアシスドームの鍵じゃないならハズレだよ〜次々!」
その後、何回か回しては見たものの赤星さん達は結局鍵は入手することはできなかった。出た物と言えばキーホルダーやワッペンのようなものばかりだ。勿論、全てモノクマ関連だ。
「ああー! 最後も出なかったよー! んー!...藍子! 後は頼んだよ!」
「はいはい! 任せてちょーだい! 一発で出してあげるわ」
メダルを百枚投入し、ガチャガチャを回す。
そして、出てきたカプセルを開いた。
「何? これ? また紙?」
「さっきみたいなプロフィールが書いてあるやつかしら?」
「いや違うみたいだね。それにこれは一枚だけっぽい」
「えーと、内容は...」
〜今期の超高校級スカウト生 一覧表(五十音順)〜
【超高校級の天文学者】赤星衛
【超高校級の獣医】足立猫
【超高校級のパティシエール】甘城有花
【超高校級のフィギュアスケート選手】石動メメ
【超高校級の弓道部】射手矢流女
【超高校級の気功家】岩門瞑力
【超高校級のガラス職人】氏家幕之進
【超高校級のマタドール】牛嶋カルラ
【超高校級の配達員】運天飛雄
【超高校級の茶道部】可愛川恋
【超高校級の自転車競技部】炎上寺豪
【超高校級のアームレスラー】大河内傑
【超高校級の作曲家】大沢火星
【超高校級の納棺師】小栗人志
【超高校級の幸運】忍足帝斗
【超高校級のヒーロー】小田切電皇
【超高校級のギタリスト】折原融
【超高校級の探偵】鎌倉涙
【超高校級の樹木医】冠林巽
【超高校級の新聞部】貴志萌華
【超高校級のエクソシスト】鬼頭ちはる
【超高校級の秘書】桐崎雨城
【超高校級の落語家】金笑亭鳶子
【超高校級の消防士】日下太陽
【超高校級の王子】クルト・L・クルークハルト
【超高校級のゲームマスター】久礼爽
【超高校級の執事】黒塚神威
【超高校級の助産師】香野桃梨
【超高校級の柔道家】後藤田勇
【超高校級の化学者】咲間伊織
【超高校級の漁師】鮫島海
【超高校級のバックパッカー】地獄谷大河
【超高校級の映画監督】陣海蛭都
【超高校級の整体師】妹尾実心
【超高校級の清掃委員】園山紗緒
【超高校級の声優】高原美彩
【超高校級のスタントマン】武田士走
【超高校級の棋士】知恩院櫻子
【超高校級のボディビルダー】槌ヶ谷魔沙比呂
【超高校級の歴史学者】勅使河原祈里
【超高校級のゴルファー】十市遥
【超高校級の金魚絵師】智己燐
【超高校級の舞台役者】羽入響介
【超高校級のドルフィントレーナー】半堂芽莉
【超高校級の巡礼者】聖戸千歩
【超高校級の検事】平子華月
【超高校級の卓球選手】福江笑美
【超高校級の造船技師】舟橋菊水
【超高校級の放送委員】古畑野々葉
【超高校級のモデル】細川摩耶
【超高校級の大道芸人】舞田十司郎
【超高校級の投資家】マシュー・ブラックモア
【超高校級の美容師】繭住藍子
【超高校級の車掌】道重信行
【超高校級の園芸部】翠川育智
【超高校級のエースストライカー】六車ミゲル
【超高校級の僧侶】夢道斎現
【超高校級の気象予報士】森霰
【超高校級の超常現象研究家】八坂綺羅々
【超高校級のボランティア】譲羽巴
【超高校級の探検家】萬屋千歳
【超高校級の宝石商】瑠璃宮玻璃菜
【超高校級の養蜂家】六角逢
【超高校級の演出家】和久井考村
以上、64名
「何これ?」
「僕たちの名前もあるね...これってもしかして」
「今年の希望ヶ峰学園の入学予定リスト、じゃないかしら?」
入学予定リスト?
「希望ヶ峰学園は1クラス16人とどこかで聞いたことがあるわ。それが4クラス。16×4は64。可能性は高いと思うわ」
「それが何でここに?」
「さあ。モノクマちゃんの考えることは分からないわ...」
「ねーねー! それよりガチャガチャの続きを引こうよ〜 オアシスドームの鍵以外はいらないよ〜」
「...そうね。モノクマたちが何でこの情報を知ってるかはわからないけど、今の私たちにはあまり関係ないことだわ。まだもう一回分回せるし、鍵を狙いにいきましょう」
...まあ、今これを見せられた所で何があるワケでもない。まさかこのリストだけコロシアイに発展、なんてことはないと思う。でも何だか嫌な予感がするな。
「さあ、もう一回!」
繭住さんはガチャガチャを勢いよく回した。
そして出てきた最後のカプセルを開く。
「ん? これは...まさか....! クルト! これって」
「う、うん! 間違いないよ」
「やったー!!」
「あら遂に出たのね」
銀色に光り、オアシスと刻印された鍵がそこにはあった。
平成最後にギリギリ投稿できました!
では、令和にまたお会いしましょう!