ダンガンロンパExtraWorld 〜砂漠のコロシアイ学園生活〜 作:magone
クルト
きっとこれから今まで以上に辛いことがあるかもしれない
想像だにしない出来事が貴方を待っているかもしれない
でも大丈夫
あなたは"耐える"強さを持ってる
私よりもずっと
だから負けないで
その強さはきっと誰かを導く
私はあなたを信じてるわ
どうか、元気でいてね
母さんとの約束よ
母上。
僕は眼前に広がる地獄を前にしても、果たしてこの惨状に耐えうることは出来るのでしょうか......。
『ピンポンパンポーン』
『死体が発見されました。一定の捜査時間の後、学級裁判を開きまーす!』
「嘘だろ...」
2度目のアナウンスが流れて数秒後、吐き出すようにそう言ったのは六車くんだ。
その隣の平子さんは、マオさんの死体を何とも言えない表情で見つめている。
僕はというと、ただそこに呆然と立ち尽くしてるだけだった。
そのすぐ後のことだ。突如、視界が光に包まれた。どうやら部屋の明かりが点いたようだった。モノクマの仕業だろうか。その眩しすぎる光で咄嗟に目を瞑る。そして、再び目を開けた瞬間、この地下室で起きていることの全容が見えた。
「これは......一体ここで何が.......?」
白い壁に囲まれた四角い部屋、その中央には少し高いテーブルの上に一丁の拳銃。両側の壁際には片足に足枷を付けられた鬼頭さんとマオさんが向かい合う形で亡くなっていた。そして、リンブルバットもその近くで......。
訳がわからない...。ここで何が起きたんだ...?
そう思った直後、"あの声"が聞こえてきた。
「どうかな〜? 少しはこの部屋で何が起きたか分かったかな? まあ分からなくてもボクは関係ないけどね〜、困るのはオマエラだからさ」
「モノクマ...」
「おっと!怖い顔で睨まないでよね! というかボクに感謝してよね! この暗さじゃオマエラが満足に捜査できないと思って明かりを点けてあげたんだからさ!」
「捜査...ね」
「うぷぷ。今回で3回目だからやり方は分かってるでしょ? 早くしないと大事な証拠品を見逃しちゃうかもしれないよ? ただでさえ死体が多いって言うのにね〜」
「お前......」
「まあ、精々頑張ってよ! それじゃあね!」
言うだけ言ってモノクマはいつものように何処かへと消えていった。
「とりあえず...一度外に出て、みんなをここに呼んでこないと」
「そうね。頼めるかしら?」
「うん」
梯子を登り、地下室から出る。すると、遠目に複数の人影が見えた。どうやら僕らと砂漠へ出たと思われる萬屋くんたち以外の全員が既にオアシス内にいるようだった。
「みんな!」
「クルト...! さっきのアナウンスはアンタじゃなかったんだね...良かった。姿が見えないから心配したよ...」
「あ、うん。僕は大丈夫。でも今回は...2人も...」
「2人...やっぱり死体発見アナウンスが2回あったのはそういうことだったんすね...」
「何ということでしょうか...このような悲劇がまたもや起きてしまうとは」
「現場はどこだ? オアシスだとモノクマに聞いて来てみたけれど、一見そのような場所は見受けられないが」
「見つけにくい場所にいたんだ。詳しくはそこで話すよ」
「そうか」
「ね、ねぇクルト... 一つ良いかな?」
「何? 赤星さん?」
「あ...いや...やっぱりいいよ。ごめん」
とても不安そうな顔で、彼女はそう言った。何かを察してるのだろうか。
正直、彼女にあの現場を見せるのは酷だ。出来ることなら見せたくない。でもそうもいかないのも事実。
ああ、どうしてこんなことになってしまったんだ......。
「えっ......?」
「マオ..........どうして? どうして.......そんな所で...マオ...マオ........マオ!!」
「待って赤星さん! 足立くんに触れちゃいけない! 現場を荒らすワケにはいかないの!」
平子さんがマオさんに触れようとした赤星さんをすんでで止めた。
「だって...そこでマオが...助けなきゃ......ねぇ! 華月!!」
「足立くんはもう亡くなったのよ...お願い分かって...赤星さん」
「そんなの嘘だよ......だって昨日もあんなに元気で.......嘘...嘘だよ!! 嘘だよこんなの!! マオ!!マオ!!マ.........えっ?」
「赤星さん?」
「リンブル...バット?」
気付いてしまった。マオさんの隣で横たわるリンブルバットの亡骸に...。
それを見た瞬間、赤星さんは膝から崩れ落ちた。
「何で.......? 見ないと思ったら...どうしてリンブルバットまで........? やめてよ...折角また会えたのに....こんな別れ方なんて嫌だよ.......ねぇ、何で? ねぇ...答えてよ......マオ...リンブルバット........」
「赤星さん......」
「あああ....あああああ...ああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!」
部屋中に赤星さんの絶叫が響き渡る。顔を地べたに突っ伏し、ただひたすらに泣いていた...。その横で古畑さんが慰めるように彼女を抱いた。
「古畑さん、少し彼女をお願いできるかしら?」
「わかったっす...」
「ありがとう。......萬屋くんと鮫島くんの姿はないようね。やはり彼らは朝早くに砂漠に出立したのかしら」
「十中八九そうに違いない。『同一のクロによる殺人は2人までとする』と校則にも明言されている。既に殺されているということはないだろう。問題は裁判までに戻ってくるかということ。しかし、それも心配はいらないだろう。モノパッドにてこの状況は砂漠の彼らにも時期に知れ渡ることになる。裁判までには戻ってくると思われる」
「そうね。捜査の人手も少ないし、今はそれを信じるしかない。連絡手段もないしね」
萬屋くんたちのことはとりあえず置いておくしかないか。出来るだけ早い帰還を祈るしかない。
それより今は捜査だ。今回の被害者は2人。簡単にはいかないだろう。前にも増して目を凝らさなきゃ証拠品を見落としてしまうかもしれない。注意していこう。
.......こういった事態にちょっとずつ慣れてきている。
こんなこと慣れたくなかったよ。
「検死は私が行うわ。足立くんほどの信頼性はないかもしれないけど、この中では私が一番適任だと思う」
「そうだね。僕も平子さんが良いと思う」
「私も同意見だ」
「なら決定でいいわね? じゃあ、見張りは...」
「私が残るっす。...赤星さんも今すぐは動けなそうっすし」
「...わかった。それでいきましょう」
見張りも決まったところでそれぞれ証拠を見つけるべく捜査へと向かっていった。
「クルト、まずはモノクマファイルの確認をしない?」
「うん。そうしよう。えーと...
『被害者となったのは、"超高校級のエクソシスト"鬼頭ちはると"超高校級の獣医"足立猫の2名。
死体発見現場となったのは、"秘密の隠し部屋"なる謎の地下室。
鬼頭ちはるの死因は、頭を銃で撃たれたことによる即死で他に目立った外傷は見られない。
死亡時刻は不明。
足立猫の死因は不明。後頭部に打撃痕が見られる。
死亡時刻は不明。
両名とも足枷を片足に付けられており、壁から伸びた鎖によって拘束されていた。』
.......ということらしいね」
「気になるとこだらけね...。どうして2人とも足枷が付けられていたのか、どうして死亡時刻が不明なのか、どうしてマオちゃんに至っては死因すら不明なのか...色々あるけど極め付けはこの部屋よ。何よここ...秘密の隠し部屋って書いてるけど、これってモノクマから舞田に送られた情報の所なの? ...そして、どうしてアンタらはここを見つけることが出来たの?」
「それは」
「私から話すわ」
平子さんはポケットからさっき見せてくれた地図を繭住さんに見せた。
「これが私の部屋のドアの下に挟まっていたの。この場所を記した地図よ」
「地図? 一体誰が?」
「さあ...。でも一つだけ分かるのは、これを置いた人物はここを発見してもらいたかったって事よ」
「理由は何? もし犯人ならそんなことする必要もないと思うけど?」
「今はまだ何とも。でもその"必要"があったのは確かよ。でなきゃこんな真似しない。私の経験則上、こうした行動にはちゃんと意味があるのよ」
「僕もそう思う。平子さんの部屋にその地図を置いたのは、そこで何があるかを確認させる為だよ。常に最悪の想定をしている平子さんなら絶対に向かうと踏んだと思う。もちろん、全部憶測だけど」
「憶測十分。思考し続けるのは大事なことよ。それに私もその線だと思うしね。矛盾があれば裁判で正せば良いのよ」
「そう、だね」
「それより気になることがもう一つ。この地図の端っこ見て」
「うん? これはモノクマの...イラスト?」
「子どものラクガキみたいだけどね。これにも何か意味があるのかしらね...」
[コトダマゲット]
ーーーモノクマファイル3
[コトダマゲット]
ーーー地図
平子さんはそう言うと再び地図をポケットへ閉まった。
「さあ、そろそろ検死を進めようにかしらね。まずは死因が分からない足立くんからにするわ。繭住さん、クルトくん、悪いけどその間、鬼頭さんの遺体を捜査してくれるかしら?」
「...そうね。そうするわ。行くわよクルト」
僕たちは仰向けに倒れている鬼頭さんの下へと近付く。
「.....どうしてアンタがこんなところで......」
「.......」
「見て。鬼頭、十字架を握るようにして亡くなってる...まるで最期に祈りを捧げてたみたいね......。偶然だとは思うけど」
最期に祈り...か。そういえば僕らの中の誰かが亡くなった時、鬼頭さんは必ず首に下げてある十字架を握っていた。仲間の為に祈りを捧げていたんだろう...。
暴走することもあったけど、 本当は誰より仲間の死を悼んでくれていた......。
死んでいいワケない。
前回の裁判の時だって追い詰められ、諦めかけていた僕に前を向かせてくれたことは絶対に忘れない。
必ず真相を見つけ出すよ。
その金色の十字架に誓う。
[コトダマゲット]
ーーー十字架
「......もっと話したかった。確かに色々危なっかしい面もあったけど、決して話せない奴じゃなかった。はぁ.......捜査に移ろう」
「......うん」
「えーと、死因は確か頭を銃で撃たれたことによる即死だったわね。銃ってのはそこのテーブルに置かれた奴よね?」
「多分。銃なんて何丁もあると思えないし、そもそも開放されている場所のどこにもそんなものはなかった」
「そうよね。ならここに元々あったのかしらね。この地下室を見つけた犯人が鬼頭とマオちゃんをここに閉じ込めてそこの銃で射殺した...考えられるのはこんな所かしら」
確かにその可能性もある。でもだとしたら説明のつかない部分が多すぎる。まだ推理するには材料が圧倒的に足りない。
「まあ、まだそうと決まったワケじゃないけどね。...とりあえず、鬼頭が何か持ってないか調べてみるわ。一応、私が何かしたとか難癖付けられないように見ててくれる?」
「わかった」
「鬼頭、ちょっとごめんね...........うん? 何か持ってるね。これは...メリケンサックね」
「鬼頭さんがいつも持ち歩いていた物だね。最期まで持っていたんだね...」
「そうみたいね。両手分ともあるし。だけど、これはあまり重要じゃないかもね。血がついてるワケでもないし、鬼頭ならメリケンサックを持っていても不思議じゃないし」
「確かにそうだね。...他に何か持ってないかな?」
「うーん。無さそうね。やっぱり持ってたのはこのメリケンサックだけよ」
以前、エクソシズムの為の装具だと彼女は言っていた。
今回の事件に関係してるかはわからないけど、持っていたという事実だけは記憶に留めておこう。
[コトダマゲット]
ーーーメリケンサック
「
「うん。ありがとう」
「いいのよ。これぐらい。それにしても固いわね、これ。こんなので本気で殴ったら痛いなんてもんじゃないでしょうね。それこそネコなんて殴ったらどうなるか...」
「...そういやリンブルバットって鬼頭さんに悪魔って呼ばれてたよね」
「だね。...まさか鬼頭がリンブルバットを殺したの?」
「いやそれはどうだろう。メリケンサックも綺麗なままだったから殴り殺したってことはないと思うし、まだリンブルバットがどうやって死んだのかハッキリしないうちは何とも」
「まあ、そうよね。でもリンブルバットまで何でここで死んでるのかは気になる。当然、事件とは無関係なんてことはないだろうしね」
[コトダマゲット]
ーーーリンブルバット
「鬼頭から得られる情報はこれくらいね。それじゃあ、次はマオちゃんかしらね」
僕らは真反対側で同じく息絶えているマオさんの元へ向かった。そこでは今まさに平子さんが検死を行っていた。
「平子、何かわかった?」
「そうね...とりあえず、今確実にわかったのはこの足枷が外れないってことぐらいかしら。少し妙なのが鍵穴がないってことね。解錠する方法がわからない。はじめからこの部屋から出す気がないみたい...」
足枷か。確か鬼頭さんにも同じ足枷が付けられていた。
「それとモノクマファイルに記載されてる通り、後頭部に打撃痕があったわ。気絶させられて連れて来られたのかしらね」
「マオちゃん...」
「あとリンブルバットのことだけど、多分だけど失血死じゃないかと思う」
「失血死?」
「ええ。ちょっと調べてみたんだけど、この広がってる血の海、リンブルバットのものだったわ」
「え、じゃあマオさんの血じゃないの?」
「そうなるわね」
あの時踏んだ血はリンブルバットのものだったのか。
それにしてもなんて惨いことをするんだ。どうしてリンブルバットまで手にかけた...!
赤星さんのことを思うと...本当にやりきれない。
[コトダマアップデート]
ーーーリンブルバット
「待って。この血がマオちゃんのものじゃないなら死因は何?」
「それはまだこれから。裁判までにはなんとかするわ」
「...そう。わかったわ」
平子さんの検死の邪魔をするワケにはいかない。僕らは一旦マオさんの遺体から離れることにした。
その時、部屋の隅で静かに蹲っている赤星さんに寄り添う古畑さんと目があった。
「古畑さん...大丈夫?」
「私は大丈夫っす。辛いっすけど...赤星さんに比べればまだ.......」
「.......赤星さん」
「気持ちはわかるっす...。私もここで大事な人を失った一人っすから...。クルトくんもそうでしょ?」
桐崎さんの遺品である上着を握り締め、古畑さんはそう言った。
大事な人...。ああ、そうか。
今の赤星さんは、小田切くんを失った時の僕に似てる。
絶望して前すら向けない。きっと周りの声も聞こえていないと思う。
「うん。...古畑さん、赤星さんをお願い。そろそろ捜査に戻るよ」
そう言うと古畑さんは小さく頷いた。
...今は古畑さんに任すしかない。
僕らはその場を離れ、部屋の中央に置かれたテーブルの上の拳銃を調べることにした。
「これが拳銃ね...こんな間近で見たのは初めて」
「僕もそんなに詳しくないけど、リボルバーって種類の銃っぽいね」
「警官が持ってそうな奴ね。テレビで見たことあるわ」
「残弾数を見てみよう。何発撃たれたか分かるかもしれない」
僕はその拳銃を手に取った。
「ん? 何だこれは?」
その拳銃はテーブルと謎の糸で繋がっていた。しかも結構長い。
「糸は...テーブルに収納されていたようだね。一体何の為にこんな仕様になってるんだ?」
「部屋の仕様ならモノクマに聞くのが一番かしらね。ねー!いるんでしょ!モノクマ!」
「ハイハーイ! ボクちゃんを召喚!! 何の用かな?繭住さん」
「拳銃のコレ、一体なに?」
「ああ、それか〜。答えるか実に逡巡するけど...いいでしょう!お答えします!」
「やけに素直ね」
「ボクは平等性を保たなくちゃいけないからね。今回は教えないとあまりにもクロに有利になっちゃうからね」
その割には聞かないと教えないつもりだったっぽいけど
...とツッコミを入れたらまた面倒になるから敢えてここは言わないでおこう。
「あのね。この銃は一発弾丸を放つとその糸によってテーブルに戻される仕組みなんだ」
「え? どうしてそんなことを?」
「端的に言えばこの部屋で行われる"ゲーム"の公平性の為かな。ほら"どっちか"が銃を独占したら面白くないでしょ?」
「ゲーム? どっちか? 何を言ってるんだお前は」
「もう察しが悪いな〜。まぁボクからわざわざ答えを言うのもナンセンスだし、これ以上はオマエラが自力で解き明かしてくれたまえよ」
そしてモノクマは姿を消した。
ゲーム。
その単語に僕の胸は妙なざわつきを覚えた。
「自力って言ってもねぇ。あ、そうそう。クルト、その銃は残弾数はどう?」
「えーと...4発残ってるっぽいね。6発入るタイプの銃だから放たれた弾丸は2発ってところかな」
「2発ね...鬼頭とマオちゃんがそれぞれ撃たれたのかもね...。見て、あっちに監視カメラまであるよ。誘拐犯はこの部屋で起きた光景を見ながらほくそ笑んでたんでしょうね。胸糞悪い」
監視カメラ? あっ、あれか。マオさんが亡くなってる側の壁の右隅にあった。
誘拐犯用なのかな。だとしたら考えるだけ無駄だけど、一応、覚えておくことにしよう。
[コトダマゲット]
ーーー監視カメラの位置
となると、この部屋の構造は大体こんな感じになるかな。
「この部屋はこれくらいかもね。あとは平子たちに任せて私たちは他の場所を捜査しましょう」
「そうだね」
僕らはこの地下室から出るべく、地上に出る為の梯子を登った。
「ん? そう言えばこれは何?」
「何って?」
「ほらこの床扉の裏にあるボタンよ」
「あ、それか。僕も少し気になったけど、何のボタンかわからないな」
「そう。じゃあちょっと押してみましょうか」
「え、大丈夫なのかな? 勝手に押しちゃって」
「さあね。でもこのまま分からないで裁判に臨む方が大丈夫じゃないわ」
「まぁ、確かに」
「じゃ、押すよ」
繭住さんはそのボタンに手を伸ばし、そっと押した。すると床扉がゆっくりと閉まっていった。
「ああ、なるほど。これを押すと自動的に床扉が閉まる仕組みになってるんだ」
「そうみたいだね。あとは何も起きてなさそうだし」
「あまり重要じゃなさそうね...。それじゃあ他の所に行こうか。あ、一応さ、床扉開けておいてくれる? またここに来た時に場所が分からなかったら困るし」
「あ、うん、わかったよ」
僕は床扉を再び開いた。
よし、これでまた来た時に見失わ......ん?
「なんだこれ?」
よく見るとさっき確認したボタンに真新しい傷があった。縦に長い。まるで引っ掻いたような傷だ。危うく見落としてしまう所だったけど、何なんだろう? これ...?
[コトダマゲット]
ーーー床扉のボタン
[コトダマゲット]
ーーーボタンの傷
その後、僕らはオアシスドームを少し見て回った後に何も手掛かりがないと分かるとそこから出てとりあえず校舎の方へと向かった。
その道中、今日はじめて顔を見た二人を見つけた。
「萬屋くん! 鮫島くん!」
「...あっ、クルトくんと繭住さん...!」
「二人とも戻って来たんだね。良かった...」
「モノパッドにモノクマファイルが送られて来たんじゃ。だからコロシアイが起こったと分かって急いで戻って来たんぜよ」
「あっ、だったら今回の被害者ももう...?」
「...ああ...知ってるぜよ」
「そっか...」
「......ねぇ。二人はさ、朝早くにここから出たんだよね? だったら何か怪しいものとか見てない?」
「怪しいものですか。わしは見てないですね。萬屋はどうじゃ?」
「...ううん、見てない...」
「そう。仕方ないわね...」
二人とも見てないか。ということは事件は夜時間に起きた可能性が高くなったかな。
「...そうだ。二人に聞きたいんだけど、この"秘密の隠し部屋"ってどこ...? 現場だけは見ておきたくて...」
「ああ、それならオアシスドームの中にあるわよ。地下に繋がる扉も開けておいたからすぐに分かるわ」
「...オアシスドームってアレだよね...? ...ありがとう...」
「また後でのう」
「うん...」
二人をオアシスドームに見送ると、僕らは再び校舎へと向かった。そして、校舎へと入り、捜査を再開しようとした時だった。
上階から何かがぶつかったような、けたたましい音が鳴り響いた。
「えっ!? な、何? この音?」
「これは...ただ事じゃなさそうね。急いで確認に行きましょう!」
僕らは駆け足で階段を登り、その音がする場所へと向かった。
「ここ...かしら?」
...どうやら音は目の前の教室の中から聞こえるようだ。
僕は恐る恐るその扉を開く。
「クソがあああああ.....!」
そこには暴言を吐きながら机や椅子を蹴り飛ばしている六車くんの姿があった。
「六車くん?」
「アンタ...!! こんな時に何やってんの!?」
「ああ? 何だお前らか」
「何だじゃないわよ! 何やってんのかって聞いてんのよ! まさか捜査してるなんて言わないでしょうね?」
「んなワケねーだろ! 八つ当たりしてるだけだよ」
「アンタね...辛いのは分かるけど、そんなことしてる場合じゃないでしょ!? みんな必死に捜査してるんだよ? なのに...」
「うるせえぞ。わーってるよ、捜査しなきゃいけねーことぐらい。だがよ、イライラすんだよ...!! 散々人のことバカにして、挙句こんな怪我まで負わされる始末だ。なのに...あの暴力オカルト女...自分だけとっとと先に逝っちまいやがってよ。ムカつくんだよ何もかも!!! 鬼頭も!!このコロシアイも!!.......クソが」
そう言うと六車くんはその場にあった椅子に座った。
「はぁ...クソ......なんで俺はこんなにイラついてんだよ...」
「六車くん...」
「悪いがあと少しだけ放っておいてくれ。安心しろ。捜査はする。命がかかってるからな」
「...仕方ないわね。行くわよクルト」
「......うん」
僕は項垂れる六車くんの姿を見ながらその教室を後にした...。
大丈夫。六車くんなら大丈夫。...今はそう信じよう。
「あっ! これはクルークハルト氏と繭住女史ではないですか」
「氏家? どうしてここに?」
「小生、勅使河原女史と共に4階の放送室を捜査していたのですよ。すると下の階から何やら物音がしたので何事かと思い、確認に来た次第で。それで、先程の物音は一体なんだったのでしょう?」
「ああ、それならもう大丈夫よ」
「おや? そうでございますか?」
「...うん。で、氏家くんはどうして放送室を捜査に?」
「あ、それがですね。小生、古畑女史と共に朝7時のアナウンスをすべく、放送室へ行ったのですよ。もちろん、やましい事はまだ何もしてないですぞ?」
「そんなことは聞いてないから...で、なんなの?」
「放送室へ入ると、スタジオの隣の部屋の扉が開いていたのですよ」
「放送室の隣の部屋って...あのばつ印が描かれた部屋のこと?」
「その通りです。それでその部屋を確かめようとした所、先程の死体発見アナウンスが流れ始めたのです。なのでとりあえずその部屋の確認は後回しにしていたのですよ。そして、捜査時間となり、改めて確認しようとした次第でございますな」
事件前は鍵がかかった扉が開いていた...確かに気になるな。
「それで、その部屋は何があったの?」
「んー! 口で説明するのは難しいですな。見てもらった方が早いかと?」
「そう? じゃあそうするわ」
僕らは氏家くんと共に放送室へと向かった。
放送室の扉を開けると腕組みをして立ってる勅使河原さんがいた。
「ん? 捜査人数が増えたのか。問題はないが、氏家幕之進は異音の正体を探りに行ったのではないのか?」
「それならば問題ないとのことでした。折角なので、そこで偶然会ったご両名と共に先程の部屋を捜査しようと思いまして」
「そうか。理解した」
「で、その部屋ってのはアレ?」
「ええ。その部屋ですぞ」
繭住さんが指差す先は例のバツ印の描かれた部屋。確かに既に半開きになっている。
僕はその部屋に吸い込まれるように足を踏み入れた。
「.......こ、これは?」
部屋の中央にこれ見よがしに置かれた大きなモニター。
そこにはさっきまで居た"秘密の隠し部屋"の様子が流れていた。
「何これ?」
「どうやら鬼頭女史と足立氏が亡くなられていた部屋が監視カメラを通して見れるようになってるようでございますな」
「どうしてそんな...何なのよ...この部屋は?」
「"ゲームマスタールーム"とのことです」
「"ゲームマスタールーム"?」
「数分前、モノクマに質問をして返ってきた回答がそれだ。それとこの説明書を渡された」
勅使河原さんはそう言うとその説明書を見せてくれた。
「この説明書には、ゲームマスタールームにて出来うる事項が羅列されていた。例えば、そこのボタンを押すと、秘密の隠し部屋の照明を消すことが出来る。点ける時も同様らしい」
「ボタン...ああ、これね」
「その他にもそこのマイクで声を届けることも可能らしい。しかもボイスチェンジャー内蔵済みのようだ」
「マイク...まぁ放送室の中にある部屋だからあっても不思議じゃないけど、ボイスチェンジャー付きとはね」
「何らかの思惑を感じますねぇ。ただ、説明書によると向こうの声は聞こえない仕様らしいですな」
「へぇ...」
「あとは足枷の遠隔解除が出来るらしい。足枷とは、鬼頭ちはると足立猫の足首に取り付けられていた物だな」
ゲームマスタールーム。
何だか色々なことが出来るみたいだけど、この部屋を犯人が使ったということは確定なのかな。
だとしたら、目的は......。
[コトダマゲット]
ーーーゲームマスタールーム
「この部屋で色んなことが出来るってことはわかったけどさ、この部屋の鍵が開いていたのは何で?」
「犯人が開けた、と考えるのが自然だが、鍵の入手経路が分からない。どこか心当たりのある場所はあるか?」
「心当たりのある場所...か」
「それならゲームセンターはどう? あそこなら景品ガチャがあるし、もしかしたらその中に鍵とかもあったかもしれないわよ」
「景品ガチャ、ありましたな〜そのようなもの」
景品ガチャか。確かにあそこなら色んなものがあったし、鍵の一つや二つくらいあっても不思議じゃないな。
「可能性はあるね」
「でしょ? ちょっとゲームセンターに確認に行かない?」
「そうだね」
僕らは氏家くんと勅使河原さんに放送室の捜査を任せると、地下モノモノゲームセンターへと向かい、景品ガチャの前まで来た。
「これね。...でも特に何もないね」
「何か手掛かりがあれば良かったんだけど、仕方ないね。他の場所を捜査しに行こう」
「そうね...。ん? クルト待って。そこって何だったかしら?」
「そこ?...預かり所って書いてあるね。景品とかメダルを一時的に預かってもらう所じゃないかな?」
「見とく?」
「そう、だね。一応確認しておこう」
預かり所と書かれた区域を見てみると、箱一杯に入った景品の山を発見した。
「景品がいっぱいだ」
「ハンカチに香水に扇子....日常的に使えそうなものがあるわね。全部モノクマがデザインされているのが気に食わないけど」
「...でもどうしてこんなに? そもそも預かり所って誰か利用していたかな? 僕は覚えがないけど」
「私も。まぁでもこんなに景品があるってことは、誰かが使ったってことは間違いなさそうね」
[コトダマゲット]
ーーー預かり所の景品
「ここはこれぐらいかしらね。他に捜査しなきゃいけない所はあったかな?」
「えーと...宿舎の二人の個室とかは? もしかしたら何かあるかも」
「そうね。そうしてみよう」
ゲームセンターを出ると僕らは宿舎の方に向かった。
宿舎に着くと、既に先客がいるようだった。
「平子さん?」
「あらクルトくんと繭住さん。ここを調べに来たの?」
「あ、うん」
「平子、アンタ検死の方は終わったの?」
「ええ。まぁ粗方はね。遺体の方は帰ってきた萬屋くんと鮫島くんに任せてあるわ」
「そうなんだ。それで何かわかった?」
「鬼頭さんはモノクマファイルに書いてある通り、銃による射殺で間違いないと思うわ。問題は死因が不明の足立くんの方だけど、私なりに調べた結果、酸欠による窒息死であると思うわ」
「酸欠?」
「ええ。前に酸欠で死亡した人の資料を見たことあるのだけど、足立くんの状態はそれとよく似ていた。他の要因が考えられない以上はその可能性が一番高いと思うわ」
「で、でもどうして酸欠に?」
「さあね。それはこれから明らかにしていけば良いんじゃないかしら」
マオさんの死因が酸欠...? 首を絞めたのか、それとも小田切くんのように砂で? いやまだわからない。いずれにしてもあの状態で窒息死というのは不可解だ...そこに真相を見つける手掛かりが隠されているのかもしれない。
[コトダマゲット]
ーーー平子の検死結果
「貴方達も鬼頭さん達の部屋を捜査に?」
「そうよ。もう捜査した?」
「足立くんの部屋はまだよ。ちょうど良いわ。クルトくん付き合ってくれる? 一応男の子だしね。例え足立くんでも」
「あ、うん。わかったよ」
「助かるわ」
「ちょっと待って。私はどうすんのよ?」
「貴女はもう一度、鬼頭さんの部屋を調べてくれるかしら? 私が見落としてる証拠があるかもしれないし」
「何か腑に落ちないけど...わかったわ」
「ありがとう繭住さん。それじゃあ、足立くんの部屋を捜査しましょうか」
繭住さんが鬼頭さんの部屋に入ったのを見送ると、僕と平子さんもマオさんの部屋へと入った。
「とても清潔ね。足立くんらしい部屋だわ」
ベッドのシーツには皺もなく、服もきちんと折り畳まれている。
塵一つない床は普段から掃除していることが窺える。
数分、部屋を捜査していると、平子さんが何かを見つけた。
「...クルトくん、こんなの見つけたわ」
見せてきたのは数枚の紙の束。
その束の一番上にこう書かれていた。
『絶望ヶ淵学園生徒名簿』
「これ...見たことある。景品ガチャから出てきたものだよ。ここにいるみんなのプロフィールが書かれてあるんだ」
これマオさんが持ってたのか。
...そう言えば、繭住さんがマオさんに渡した記憶がある。
「ちょっと! 何よこれ!」
「僕たちのプロフィールが事細かに書かれてある...でも所々、黒塗りの部分もあるね」
「黒塗りする箇所間違えてんじゃないの!? 胸囲や体重部分を黒塗りにしなさいよ! 全く!」
「というかこれが景品? どういうこと?」
「さあね」
「マオちゃん。ちょっとこれ預かっててくれる? 男子たちに見えないように」
「ふふっ。わかったわ。藍子ちゃんったらかわいい」
マオさんは再びその紙を受け取るとそれを白衣の下に入れた。
あのままずっと持ってたのか。
でもこれは果たして手掛かりなのか。みんなのプロフィールが裁判に役に立つとは思えないけど、一応念頭には入れておこうか。
[コトダマゲット]
ーーー『絶望ヶ淵学園生徒名簿』
※全員のプロフィールに関しては以前に投稿されている『絶望ヶ淵学園生徒名簿』をご参照ください。
「本当ね。16人分のプロフィールが書かれてある。どうしてこんなものがガチャにあったのか...モノクマの考えることは分からないわね」
「うん。...あっ、そうだ。そのプロフィールが出てきた後にもう一つ妙な紙が出てきたんだけど、それもマオさんが持ってたりするかな?」
「妙な紙?うーん...あ、もしかしてこれかしら? プロフィールの一番後ろにあったけど」
『今期の超高校級スカウト生 一覧表』
平子さんの見せた紙の上部にはそう書いてあった。
「あ、それだよ! やっぱりマオさんが持ってたんだ」
「そうらしいけど。何これ。名前と才能がたくさん羅列されてるみたいだけど」
「ん〜。推測になるけど、"今期のスカウト生"って書いてあるってことは、僕たちと同じタイミングで希望ヶ峰学園にスカウトを受けた人たちって考えるのが妥当かなって...ほら僕たちの名前もあるし」
「確かにそれっぽいわね。私の名前もあるし、クルトくんの名前も.......え?」
「ん? どうしたの? 平子さん?」
平子さんは何かを見つけたのか一瞬表情が固まった。
そして、すぐ後にとある人物の名前を口にした。
「久礼爽.........どうしてこんな所に名前があるの?」
「くれい? 何それ?」
「...幾度となくデスゲームを主催し、多くの犠牲者を出してきた性別不明の連続猟奇殺人犯。それが久礼爽」
「...初めて聞いた」
「無理もない。理由はよく分からないけど報道規制も掛かっていたみたいだし。そもそもその存在自体知らない人も多いからね。ここで知ってたのは私みたいな専門家だけだと思う」
「なるほど...」
「にしても超高校級のゲームマスターか。ここに名前があるってことは、私たちのこの状況にもやはり一枚噛んでるかもしれないわね...」
「ゲームマスター。あ、確か放送室の中にあった部屋の名前もゲームマスタールームって...」
「何ですって? なら可能性が高くなるわね...学園内に専用の部屋があるってのは、どう考えても無関係だとは思えない」
[コトダマゲット]
ーーー『今期の超高校級スカウト生 一覧表』
[コトダマゲット]
ーーー久礼爽
「でも久礼爽なんてどこにいるのかな? まさかこの人物が黒幕?」
「黒幕かどうかわからないけど、どこにいるかは凡その検討はつくんじゃないかしら?」
「え、それは?」
「貴方は直接聞いたんでしょ。彼女が処刑される直前に」
「彼女...?」
「桐崎さんよ。最期に言ってたんでしょ? モノクマから送られてきた真実の内容を」
「それってまさか...」
「『オマエラの中に超高校級の才能を騙る偽物がいる』...確かそんな内容だったと聞いてる」
そうだ。あの時に確かに桐崎さんは言っていた。
それにしても偽物...? 僕らの中にその久礼爽が?
一体誰が...何の為に?
[コトダマゲット]
ーーー桐崎に送られた真実
「信じられない...本当に偽物がいるなんて」
「本当かどうかは裁判で明らかにすべきよ。その為の場でもあるんだから」
『キンコンカンコーン!』
捜査終了の鐘......。
『さーて! お待ちかねの学級裁判の時間だよ! オマエラ、学園内のグラウンド中央までちゃっちゃとお集まりくださーい! うぷぷ...』
「クルト! 平子! グラウンドに行くよ」
「ええ。それじゃあ後は学級裁判で」
「う、うん」
グラウンドに出ると、既に勅使河原さんと氏家くんがいた。
「おお、皆さん来られましたか」
「二人ともゲームマスタールームの捜査はどうだった?」
「そう言えば一つ妙な物を見つけましたな。勅使河原女史、例の品はお持ちですかな?」
「例の品? ああ、"麻酔銃"のことか」
「麻酔銃!?」
「これだ。例の部屋を捜査してる時に見つけた。簡易的な作りではあるが、十分効力はあるだろう」
「でも何でそんなものが?」
「拳銃だってあったんだ。麻酔銃があっても不思議ではないと思うが」
「そう...確かにそうかもしれない」
だとしても何か引っかかるな。拳銃は実質あの地下室から持ち出せない仕様だったし...どうして麻酔銃だけ?
そもそもどこから? やっぱりあのガチャ? それとも他に何かあるのかな。
[コトダマゲット]
ーーー麻酔銃
しばらくすると、萬屋くんと鮫島くん、そして古畑さんと赤星さんがオアシスドームから出てきた。
「古畑さん...赤星さんは大丈夫?」
「クルトくん...うん...少しは落ち着いたみたいっすけど、まだ...」
古畑さんの後ろには暗い顔をして俯いている赤星さんがいた。
ここに来て、こんな表情の彼女を僕ははじめて見た。
「.......どうして」
そう小さく赤星さんは呟いた。
「どうして...昨日までマオもリンブルバットもあんなに元気だったのに...3人で遊んだりもしてたのに...なんで...なんで......」
「赤星さん......」
昨日、リンブルバットが赤星さんに見つからないようにマオさんの白衣に下にこっそり隠れてたのを覚えている。
とても楽しそうだった。
赤星さんも...マオさんも.......。
[コトダマゲット]
ーーー足立の白衣
もうあの光景を見ることは出来ないんだ...。
実感がない。
いや実感なんてしたくない。
でも、それでも行かなきゃいけない。
鬼頭さんの為にも、マオさんも為にも、リンブルバットの為にも、今まで犠牲になったみんなの為にも、ここにいるみんなの為にも.......。
全員が揃ったのを見計らったのか、グラウンド中央にエレベーターが迫り上がった。
そして、乗り込む学級裁判に臨む面々。
暗い雰囲気が辺りを包み込みながら、エレベーターは降下する。
落ちて、落ちて、落ちて、落ちて、落ちる。
そして、開いた扉の向こうには3回目の学級裁判場が広がっていた。
遺影が増えた円形の証言台。
それぞれ自身の定位置に着いていく。
始まってしまう。
僕は殺された彼女らの遺影を見て、改めて思う。
"超高校級のエクソシスト"鬼頭ちはるさん。
悪魔とかエクソシズムとかは解らないけど、彼女は彼女なりに真剣だった。危険な行動もあったけど、それも決して狂気から来るものなんかじゃなかった。前回の裁判の時も彼女の言葉に救われた。本当は仲間のことを考えられる優しい人だったんだ。
そして
"超高校級の獣医"足立猫さん
みんなの怪我の治療だったり、リンブルバットの怪我を治したり、本当にお世話になりっぱなしだった。僕が毒に侵された時だってずっと看病してくれていた。思いやりを忘れない、本当に温かい人だった。
そんな二人がリンブルバットと共に殺された。
そして、この中にその犯人がいる...。
信じられない。だが事実だ。
じゃなきゃ、学級裁判なんて起こらない。
向き合わなきゃいけない。
この中に犯人がいるということに。
この中に"超高校級のゲームマスター"久礼爽がいるという可能性に。
必ず解き明かさなきゃいけない。
真実と嘘が飛び交い
希望と絶望が混濁する
この命がけの学級裁判で......。
今回情報量が非常に多かった為、捜査編を纏めるのに苦労しました...。
コトダマの詳細については次回の学級裁判編の最初の方に出します。
今年の投稿は最後になるかもですね(まだわからないですけど)。
それでは皆さん少し早めの良いお年を、です!