フランがシスコン過ぎて困っています   作:かくてる

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書きたかった物語です。

旅行編からすぐ過ぎるけど、許して。

ほのぼののネタが無くなったわけじゃないよ。
うん。

てゆか、遅れてすいません


立場逆転編
14話 早すぎる騒動


 温泉に入り終えると、ちょうどお姉様とさとりが帰ってきた。

 沢山食べ物買ってきてくれたし、その後のお部屋でお菓子を食べながらお話するのはこの上なく楽しかった。

 トランプも、王様ゲームも、何もかもが夢のような時間だった気がする。

 

 

 

 

 

 

「っはぁー、楽しかったぁー!」

 

 紅魔館に着くや否や、私は自室のベッドに飛び込んだ。久しぶりの自分の匂いに私は心が落ち着いた。

 

「フラン、だらしないわよ」

「むぅー、いいじゃーん」

 

 お姉様が腰に手を当てながら注意する。私は枕に顔をうずめながら口を尖らせた。

 お姉様もフッと苦笑いをし、隣の部屋へと戻っていった。

 実は、旅先で何枚か写真を取っていたため、余っていた写真立てに鳳凰山をバックにした4人の写真を額縁の中に入れた。

 

「…………ふっ」

 

 この旅の思い出は、本当に何事にも変え難いものがあった。お姉様やこいしちゃん、さとりとの旅は忘れられないような気がする。

 写真を見てから、私は「よしっ」と言って、お姉様の部屋へと行く。

 

「お姉様ー」

「ん、なぁに?」

「寝よ?」

「は?」

 

 旅行から帰ってきたお姉様を癒してあげる。これが今私がしたいことである。

 

「い、いや、いいわよ別に、一人で寝たいの」

「やだ、あの日から、私、お姉様と2人きりになれてないもん」

「ま、まぁそうだけど……」

 

 お姉様は言葉を濁す。それを聞いた私はお姉様をベッドに押し倒す。と言っても、お姉様に覆いかぶさるのではなく、一緒に私も倒れた。

 お姉様の顔がもう間近にあった、その真紅の両目は見る者を魅了させられる。

 

「お姉様、綺麗」

「っ! ……な、何よ急に」

 

 目を見開いて驚くお姉様。私は照れるように二ヘラと顔を崩して笑った。

 

「なーんでもないっ」

「…………まぁ、フランが変なのはいつもの事ねぇ」

 

 ため息混じりにお姉様がそう言葉をこぼす。

 凛々しく笑うお姉様の顔は少しだけ疲れを感じさせていた。

 

 

 

 

 

「……お姉様、疲れてるの?」

「……どうして?」

「その笑い方。いつものお姉様と違う」

「よく見てるわねぇ……」

 

 感心するようにお姉様は私を褒めた。心配になった私はお姉様と少し距離をとって上目遣いで見つめた。

 

「大丈夫? もしかして、こいしちゃんのが移ったり……」

「大丈夫よ。そこまでひどい訳では無いわ。けど、なんだか貧血気味で……」

「貧血ぅ!?」

 

 思わず私は声を荒らげてしまった。吸血鬼は頻繁とは言わずとも、年に何回か血を吸わなければいけない。というのも、こうやって貧血を起こしてしまう。

 

「……そっか、今年になってお姉様、全然吸ってないね」

「そうなの、フランにあげたりしちゃってるからねぇ……」

 

 少食なお姉様は出された血液パックも私にあげると言って摂取しようとはしなかった。

 

「自業自得じゃない……」

「フランに言われるなんてね……」

 

 呆れるように言う私。それを見たお姉様も苦笑いをする。

 大きくため息をついた。

 このままではお姉様は唐突に倒れたり、高熱を出したりしてしまって、以前のこいしちゃんの比じゃないくらいの苦しさを味わうことになる。

 

「仕方ないなぁ……」

 

 私は肩をはだけさせて、お姉様を強く抱きしめる。私は下着のストラップ部分を下げ、赤面しながらお姉様に肩を突き出す。

 

「……いいよ、吸って」

「ふ、フラン……」

 

 吸血鬼は血を見ると唐突に八重歯が発達し、目が赤く光り出す。今のお姉様の状態はその状況でたじろいでいた。

 

「……でも……」

「お姉様になら、吸われてもいいし…………その……す、吸われたいし……」

 

 私は最後の方の言葉は極力小さな声で話した。私がここまで照れるのは自分でも久しぶりだ。耳まで真っ赤になってる。

 血を吸うのは、「心に決めた人」だけ、吸血鬼は直接肌を重ね合って、血を吸いあって愛を誓い合う。

 血液パックで吸う血はただの血の成分を混ぜたレプリカの血なのだ。

 生き物の鮮血を吸うのは私もしたことがない。まぁ、いわゆる、吸血鬼の性行為だ。

 

「ふ、フラン……私……」

「んっ…………はや、く……」

 

 お姉様の体は多分無意識に動いているのだろう。しかし、お姉様の理性が必死に止めようとしている。

 しかし、このままではお姉様は倒れてしまう。それだけは避けたい。

 私はナイフの長さのレーヴァテインを取り出し、首筋を少し切る。

 私の首筋からは少量の血が滴る。

 

「ごめん、フラン。私、もう我慢出来ない」

「いいよ、お姉様…………来て……」

 

 両手を広げ、お姉様を呼ぶ。お姉様の顔は背徳感に溢れていた。

 お姉様の理性がダメだと言っても、吸血鬼の本能がお姉様を突き動かしたのだ。

 私に飛びついてきて、舌を出した。

 

「…………じゅる……」

「っ……やぁ……」

 

 お姉様の舌が私の首筋を這った。私はいままでに無いくらいの喘ぎ声を出してしまった。

 

「フラン…………ごめん、別の私が……」

「へっ?」

 

 その声に私は素っ頓狂な声を出す。

「別の私」、それは吸血中に現れるもの、理性も本能も全てが本来吸血鬼であるべきものに支配されるということ。

 お姉様の顔はもう完全に蕩けてしまっている。

 エロいことをしているわけでもないのに、何故かそんな雰囲気になってしまう。

 

「……はぁ……はぁ……かぷっ……」

 

 荒い息と共に、お姉様は私の肩にかぶりついた。

 八重歯が私の肩に綺麗に刺さる感覚があって、少しビクンと体が強ばった。

 

「ぁぅ…………おね、……さまぁ……」

「んっ……んんっ……」

 

 お姉様の顔が見えないが、頑張って私の血を吸っているのが分かった。

 愛らしくなった私はお姉様を強く抱きしめた。するとお姉様も体をピクリと動かした。

 いつもは真面目で妹の私に絶対に手を出さないお姉様が今日だけは別人に見えた。

 

「んっ……ちゅぅ…………ぷはぁ……」

「お姉様…………」

 

 お姉様が私の肩から口を離す。肩からは、未だにドクドクと流れる私の血とお姉様の唾液が付いていた。

 

「もう大丈夫? お姉様?」

 

 心配そうに私は聞く。未だに顔の赤くて息の荒いお姉様は無言で私を見つめていた。

 そして、お姉様は本当に蕩けた顔で口を拭い、こう放った。

 

 

 

 

 

 

 

「まだ…………もっと欲しい…………フランが欲しい……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?」

 

 私が聞き返そうと思った時にはもうお姉様は私の肩から流れた鮮血を吸うように舐めたりしていた。

 お姉様のやわらかい舌が右肩を這わせていて、私はただ体が反応するだけだった。

 

「ん……やぁぁ! …………お、おね、さま!?」

「ん、じゅる…………はぁ……かわいいよ……ふらぁん……」

 

 お姉様がお姉様じゃないみたいだった。

 こんなにも私を求め、全身を舐めまわしているのは、嬉しさを通り越して、少しの恐怖もあった。

 

「……あ、あっ……きゃ……」

「はぁ……はぁ……」

 

 お姉様も、私にキスされている時はこんな気持ちだったのかな。嬉しいのに、なんだか複雑なこの気持ちは少し嫌だった。

 

「お姉様…………おちつい…………ゃん! ……」

「フランも……こういうの…………すき、でしょ?」

 

 お姉様はとうとう私の下着に手を伸ばし、上半身を全てはだけさせた。

 血を吸われたことで私は全身に力が入らない。四肢を拘束されているのと同じだ。そのため、お姉様のされるがままだ。

 

「ちょ、ちょっと待ってよお姉様!」

「……ゃーだ……んちゅ……」

 

 お姉様の唇が私のオヘソに触れる。私はお姉様の頭を抑えて制止しようとするが、やはりお姉様には力では勝てなかった。

 どうしてこうなったのだろうか、私には分からなかった。お姉様がここまで興奮するのは何故なのだろうか? 

 

「……ふふっ、かわいいくびれ……」

 

 お姉様の舌がツーっと私のくびれにそって這わされる。今まで以上の快感に私はまた力が抜ける。

 しかし、これ以上はいけない。お姉様にはこいしちゃんとい想い人がいるし、こんな形ではお互いに後悔する。そう直感が語った。

 

「〜〜〜〜っ!! 禁忌「フォーオブアカインド」!」

 

 ベッドの横から私が三人現れる。そして、背後から3人が米粒の赤い弾幕を放った。

 そして、お姉様の背中を無数の弾幕が被弾する。そして小さな爆発が繰り返し起こった。

 私は分身した体の方へと移動し、スペルカードを解除した。

 

「はぁ…………はぁ……」

 

 ベッドに倒れ込むお姉様は意識が途切れていた。私は服をただし、大きく息をついた。

 一体なんだったんだろうか? お姉様は絶対に私には手を出さないと、誓っていた。確かに、血を吸う前もしっかりとそのような意を示していた。

 でも、血を吸ってから数分後、豹変したように私を求め始めた。

 嬉しさもあったが、2割くらい恐怖も感じた。

 それから、お姉様は激化していき、これ以上のものはまずいと感じた私は、今こうやってフォーオブアカインドを使って回避した。という事だ。

 お姉様の部屋を出て、私は咲夜を呼んだ。

 

「咲夜ぁー!」

「はい、こちらに」

 

 咲夜は一瞬のうちに私の目の前に現れた。私は遠まわしに言うのではなく、直球に聞いた。

 

「吸血鬼同士で吸血行動をすると、どうなるの?」

「……そ、それは……」

 

 咲夜はボッと顔を赤くして、少し言うのを躊躇った。ということは、あまり言いやすいものではないのだと思った。

 

「…………興奮しやすくなる……ですかね」

 

 それだけのためにあんなに顔を赤くしたのか。ピュアなメイドだ。

 

「い、一種の媚薬のようなものです。仲間の吸血鬼から聞いた話ですが、その効果は一週間ほど、続くそうです。それが自分の血と成分が近いほど、多少のズレで大きく興奮が増大するそうです。逆に全く別人の吸血鬼だとそこまで大事にはならないそうです。だから、妹様とお嬢様どうしでは非常に危険ですね」

「…………」

 

 まずいことになった。これは、取り返しがつかないかもしれない。

 私は後々隠してバレるより、ハッキリと今この場で言った。

 

「ねぇ、咲夜」

「はい?」

「お姉様がさ、今日帰ってきて、一緒に寝ることにしたの」

「はぁ……」

 

 咲夜は未だに私の言うことが意図できていないのか、小首をかしげながら問う。

 

「そしたらさ、お姉様疲れているみたいだったから、どうしたのって聞いたの」

「……」

「そしたら、「貧血気味だ」って言ったのね」

「…………まさか……」

 

 咲夜はようやくそれを察した。その途端、だんだんと顔が青ざめ、私からでも分かるくらい冷や汗をかいていた。

 

「そのまさかです……血を…………吸わせちゃいました……」

「何やってるんですかぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 咲夜の声は夜の紅魔館中に響き渡った。

 そして私の両肩をつかみ、ズイっと顔を近づけてくる。

 

「以前にも言ったように、お嬢様が堕ちてしまいます! 極力! ほんっっっっとうに極力! お嬢様との接触を避けてください!」

「は、はい……分かりました」

「恐らく、2週間ほどでしょう……お嬢様はいわゆる「以前の妹様状態」になります!」

「い、以前の妹様状態……………………」

「はい、いわゆるド変態です!」

 

 咲夜の何気ない一言がフランドールを傷つけた。

 私はグサグサを心を刺された。しかし、咲夜の言いたいことも分かる。

 

「わ、分かった。お姉様から避けるよ。接触も我慢する」

「そうしてください。お嬢様には、「妹様は地霊殿に遊びに行った」と言っておきます」

「は、はい……」

 

 お姉様から来てくれるのは嬉しいけど、やっぱり正当法でお姉様を奪いたい、そう自分に言い聞かせた。

 鳳凰山から帰ってきて数時間後、また新たな騒動が紅魔館で起きようとしていた。

 私の生活は落ち着くことを知らないのだと、この時痛いほど痛感した。

 




追記

平熱クラブさん!誤字修正ありがとうございます!
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