キャラが可愛くてとにかくエロかわいいのがもうやばい。
今回は百合要素はあるけど激しくないです。
「妹様ー?」
「あ、咲夜、どしたの?」
今日は真夏日、暑すぎて私はクーラーが効いた自室にこもっていた。お姉様も今日は博麗神社に行っちゃった。紅魔館には私の愛しのお姉様はいなかった。
暇していた時にちょうど咲夜が声をかけてくれたのだ。
「地霊殿のこいしさんがいらっしゃいましたが」
「こいしちゃんが? いいよ」
お姉様の一言以来、少しこいしちゃんには敵対心というかライバル心がある気がする。お姉様が好いている相手だからだろう。
「急にごめんねフランちゃん」
「ううん、全然、ちょうど暇してたんだ。それで、どうしたの?」
するとこいしちゃんはぱぁっと顔を明るく、満面の笑みで私に歩み寄ってきた。
「人里に面白いものが出来たんだって、行ってみない?」
「面白いもの……?」
「私も何だか分かんないんだけど、人里の人には好評らしいよ」
「へぇ……」
確かに暇だからそういうのも面白いかもしれない。それにお姉様の想い人だからとかそういうの関係なくこいしちゃんは私の親友だ。誘いを断るわけがない。
「うん、私も行く! それ面白そうだし」
「ほんと? 行こ行こ!」
私はこいしちゃんに手を引かれ、紅魔館の外に出た案外暑くて、溶けてしまいそう。パチュリーに日光を防ぐ薬貰ってて良かった。
人里まで行く道中、こいしちゃんの手は私の手をずっと握っていた。
「あ、あの……こいし……ちゃん……?」
「んー?」
「もう……手、離していいよ」
「だーめ! フランちゃんどっか行きそうなんだもん」
「い、行かないよ……」
むふふーと満面の笑いを見せ、こいしちゃんは再度前を向いた。それから、こいしちゃんの手は私の手をさらに強く握っていた。
────人里。
「今日ほんっとに暑いねこれ……」
私は汗を拭いながらこいしちゃんに話しかける。こいしちゃんも同様に汗をハンカチで拭いていた。
「やになっちゃうよねぇ……あ、ハンカチ使う?」
「いいの? ありがと」
私はこいしちゃんから白いハンカチを受け取り、首筋や頬、額などに当てて汗を拭き取った。少し開放感があり、涼しく感じられた。
その瞬間、こいしちゃんが少しだけ口元が緩んだ気がした。
ガチャっと少しレトロなドアの開閉音と共に甘い匂いが鼻腔をくすぐった。
「いらっしゃいませ」
「あ、二名です」
「はい、では案内いたします」
美人な店員さんに連れられ、端っこの席に移動した。
「へぇ……凄い高級そうなお店だね」
「ふふっ、だって高級だもん!」
誇らしそうにドヤ顔をするこいしちゃん。私はその答えに驚きを隠せず、席を立った。
「え、ええ!? 高いのここ!?」
「うん、でもその分美味しーよ!」
「そうじゃなくて、私のお小遣いで足りるかなぁ……」
「足りなかったら出すよ? 誘ったの私だし」
「ほんと? 足りなかったらお願いするね……」
ポテッと席に座る。お金の問題が解決すると私は少しソワソワしてきた。甘い香りが漂い、気分が高揚してくる。すると間もなく、さっきの店員さんが来た。
「ご注文はお決まりですか?」
「あ、忘れてた」
店の雰囲気に没頭しすぎてメニューを見るのを忘れてしまっていた。私は慌ててメニューを開き、美味しそうなものを選ぶ。
「えと……いちご&チョコレートパフェで」
「あ、じゃあ私もそれで」
私に続くようにこいしちゃんも注文した。店員さんは「かしこまりました」と一礼し、厨房の方へと行ってしまった。
「あ、フランちゃんごめん、私ちょっとトイレ……」
「分かった」
席を立ち、可愛らしく小走りでトイレへと向かうこいしちゃん。その背中を見送り、私は天井を見る。
(お姉様、今博麗神社で何してるのかな……)
やはりこんな時でも、お姉様の事は気になってしまう。
昨夜の事は本当に今でも信じたくない。私の唯一無二の親友のこいしちゃんに恋をしているなんて。
それで昨日は私が暴走しちゃって……申し訳ないな……
今更私は我に返る。こんなことをしても無意味なのに勝手に涙ぐんでしまっていた。
「ごめん、お待たせフランちゃん」
「ううん、まだパフェ来てないみたいだし」
「あら、人が多いからやっぱり仕方ないのかな?」
店内には親子やカップルが沢山いて、私たちだけ優先されるなんてことは無いようだ。そんなことを思っているとさっきの店員さんが二つのパフェを持って近くに来た。
「お待たせしました。いちご&チョコレートのパフェでございます」
「あ、ありがとうございます」
目の前に置かれたパフェはイチゴのピンク色とチョコレートの茶色が混ざり、甘そうな雰囲気を醸し出していた。私は目をキラキラさせながらスプーンでクリームと掬い、口に運んだ。
「んむぅぅ……! 美味しっ!」
「……ホントだ! 美味しい……」
私達は子供らしくはしゃぎながら味わっていた。こんなに美味しいものは食べたことがないって思うくらいだった。
「ぷはぁぁぁ……美味しかったぁ……」
「ね、ほんとに美味しかった……」
店を出て、満悦したように腹をポンポンと叩く。お金の方も全然問題なく、逆に余るほどだった。
「あの美味しさであの値段なら、私常連になっちゃいそうだよー」
「んね、フランちゃん食いしん坊だし。あ、食いしん嬢かな?」
「むっ、そんな食べないし!」
「あはははは! 冗談だよ」
いつも通りの会話をしていると、背後から何やら誰かが全力で走っている足音が聞こえてきた。
「ん?」
「こいしぃぃぃぃぃ…………」
「何だろ?」
不思議な顔で同時に振り返ると、そこにはこいしちゃんのお姉さん、さとりがいた。
「こいしぃぃぃぃぃ! あなた私のケーキ食べたでしょー!」
「げっ」
こいしちゃんの顔が少し険しくなり、私の手を引いた。
「逃げるよフランちゃん! お姉ちゃんから!」
「え? でも…………きゃあ!」
すごい勢いで飛ぶこいしちゃん。余程さとりと会いたくないのだろう。食べ物の恨みでここまで追ってくるとは……仲のいい姉妹なのだろうか……
「いいのこいしちゃん?」
「うん、帰ったら謝らなきゃね……」
さとりさんの姿が見えなくなった頃、私たちが降りたのは広大な森の中の泉だった。
「ここなら紅魔館が近いし、一度帰る?」
「うーん……」
こいしちゃんは少し考えた後、急に服のボタンを外し始めた。
「えっ? ちょ、こいしちゃん!?」
私は慌てて体を回転させ、こいしちゃんを見ないようにする。
お姉様がここにいたら喜びそうだなぁ……
(って! なんでお姉様が出てくるの!)
こんな時までお姉様が出てくる自分の不甲斐なさに頭を抱えていると、後ろからこいしちゃんが声をかけた。
「? どしたの? もしかして裸かと思った?」
「え?」
私は正面を向いてこいしちゃんの方に振り返る。するとそこには緑と白の水着を着て、ニヤニヤするこいしちゃんがいた。
「って……水着着てたんだ……」
「うん、甘味処行った後水浴びする予定だったし」
「あ、そうなんだ……でも、私は水着持ってきてないよ」
「案ずるな」
「キャラ変わりすぎでしょ」
こいしちゃんは自分の持ってきたオシャレなカバンの中からもう一着の水着を取り出した。赤とピンクと白のチェック柄のフリル水着だった。
「フランちゃんのは私が用意しました!」
「え、ほんと? ありがとこいしちゃん!」
喜んでその水着を受け取り、私も服を脱ぐ。
「お、おお…………」
「ん? どしたの? こいしちゃん?」
「え、な、何でもない……」
顔を赤くして私を凝視していた。何かあるのだろうか。
私は無視するようにその水着を着て、一回転する。
「どうかな?」
「か、可愛いっ!」
「って、こいしちゃん!?」
こいしちゃんは両鼻から鼻血を出し、右手の親指を立てていた。
「じゃあ入ろっか」
「うん」
冷たい泉の中に同時に入る。この泉はよく小さい頃にお姉様と一緒に入ってた記憶があるので少し懐かしい。
「ていっ!」
「きゃっ!」
バシャっとこいしちゃんに水をかけられる。少しカチンときた私は
「こーいーしーちゃーんー!?」
「いっ!?」
ばっしゃぁ…………と力全てを使って水をこいしちゃんにかけたすると中々強かったらしくこいしちゃんはそのまま少し吹っ飛ばされる。
「あぅー……」
「もう吸血鬼を舐めないでよ!」
「やったなー!」
笑いながら、私達は水をかけ合った。その時間は何だかとても楽しくて大切に感じることが出来た。
「はぁぁぁ…………楽しかったぁ……」
「ね! 暑かったからちょうどいいや」
今は水辺で二人並んで足だけ泉に浸けていた。今は夕暮れ時、空もオレンジ色に染まっていた。
「今日はありがとうね、フランちゃん」
「いやいや、こっちこそ、楽しかったよ」
その時のこいしちゃんの顔は何だか夕暮れだからか、少し赤くなっていた気がした。その顔は何だか綺麗で見惚れそうなほど。
その時、こいしちゃんは立ち上がろうとした。
「さて、そろそろ帰ろっか………………って、わっ!」
こいしちゃんは泉の石と石の間に躓き、バランスを崩して転びそうになってしまった。
「こ、こいしちゃん!」
私は慌ててこいしちゃんを受け止めようとするが、こいしちゃんの体は倒れると同時に回転し、うつ伏せで倒れようとしていた。
私は仰向けで受け止めようとしたため、こいしちゃんと向かい合う形になってしまっていた。
「…………大丈夫こいしちゃ…………ん?」
「フランちゃん…………」
こいしちゃんの顔がすぐそこにあった。その顔はやっぱり赤くなっていて、夕暮れのせいじゃない事が判明した。
こいしちゃんは私の顔の横に手をつき、その腕を曲げた。
それと同時に顔も近づいてきていた。
「え、ちょっ……こいしちゃん?」
「ごめんね……」
それだけ言ってこいしちゃんの唇が触れた。お姉様とは違う。甘い匂いがして、口の中はさっき食べたパフェの味が少しした。優しくて淡い感覚に陥った。
「ん…………ちゅ…………んんっ」
「はぁ……フランちゃん…………」
こいしちゃんの顔は何故か悲しそうだった。そして終いには涙を流し、私の頬に何滴か落ちた。
「ごめんっ」
「え?」
こいしちゃんはすぐに立ち上がりカバンを持って走って帰ってしまった。未だ状況が飲み込めない私はその場で呆然とするしか無かった。
「こいしちゃんと……キス……」
これはお姉様には黙っておかないといけないな……と自分の唇を触りながらそう思った。
その時、背後からガサガサと草が揺らぐ音が聞こえ、すぐに立ち上がる。
「フランー?」
「あっ、お姉様!?」
そこにいたのは私を探すお姉様だった。
「あ、いたいた、咲夜が心配してたわよ」
「……見てた?」
そう言うとお姉様は首を傾げた。
「何がよ、今来たばかり、ほら早く帰るわよ」
「う、うん」
私は立ち上がって服を着た。そしてお姉様の隣まで寄った。
「今日の晩御飯、何かな?」
「さぁ、何だかお肉の匂いがしたけどね」
「じゃあお肉だ! やったー!」
私はいつもの調子で話す。こいしちゃんとのキスを悟られないように振舞っていた。
そんな私とお姉様の帰り道、月が少しずつ出始めていた。その時のお姉様の手は強く握られていた。