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太陽の光が煌めき、木漏れ日が俺達を照らしていた。俺達はエミヤが作る朝食を食べ終え、邪ンヌの情報を集めるために近くの街へ向かっていた。
「……六華、その、具合は大丈夫か?なにかあったら、俺でもとがめでも、アルトリアやクーフーリンでもいいから言うんだぞ?」
「……ありがとう七花にい、私は大丈夫。昨日だって、とがめさんと七花にいのことたくさん話したんだからね!」
「ああ、六華なら大丈夫だ。七花の学生時代のことも聞いたぞ~?意外とプレイボーイだったのだな……。」
「ッ!六華!お前あのこと話したのか!?」
「とがめさんは七花にいの恋人なんでしょ?なら話したって問題ないでしょ~。」
「……………」
「羨ましいのですか?」
「ひゃぁっ!?ア、アルトリアさん。驚かさないでください。」
「フフッ、ごめんなさい。マシュも交ざってくればいいではないですか。」
「え、いやでも、兄妹で仲良く話しているのに私が割り込むわけには……。」
「マシュ、あなたは少し引っ込み思案なところがありますが、もっと自分を出していった方がいいと思いますよ。さあ。」
マシュの背中を軽く押す。それに勇気付けられたのか、
「……はい!ありがとうございます、アルトリアさん!先輩、私もお話に交ぜてもらっていいですか?」
「マシュ?もちろんいいよ!ほら、マシュももっとこっちに来なよ!」
「はい、先輩!」
「……健気な娘だな、彼女は。」
「アーチャー……ランサーはどうしたのですか?」
「奴なら斥候に行っている。先の街を見てくると言って先に行ってしまったよ。」
「なるほど……。ところでアーチャー、あなたはマスターのことをどう思いますか?」
「六華のことかね?……彼女はいたって普通の人間だよ。この状況の重さに耐えきれず、死の恐怖に怯えるような、ね。しかし、芯は通っている。だから今、彼女は立って足を進めていられるのだろう。」
「……私も同意見です。しかし、彼女は危うい。何か切っ掛けがあれば容易く崩れ落ちしまいそうな……。」
「……大丈夫だろう。彼女には支えてくれる仲間がいるのだから。君だってその一人だろう、セイバー。」
「アーチャー……その通りですね。私はマスターのために、マスターの剣として敵を薙ぎ払うとしましょう。」
「それならマシュは六華の盾、だな。」
「違いない。あの騎士が認めた者だ……。強くなるでしょう、彼女は。」
「おいお前らやべぇぞ!!この先の街が燃えてやがる!!」
『七花くんたち、この先の街にサーヴァント反応だ!!数は……四騎、それになんだこの反応は!?サーヴァントを越える、超極大な魔力反応があるぞ!?なんだこれ!?』
「何だって!?」
「急ぐぞ、七花!私をおぶれ!」
「威厳も恥じらいもないな!皆、行くぞ!」
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「……なんだ、あれ……。」
俺の目の前には燃える街、崩れた家が広がっている。そして、街の中心にはサーヴァント数騎と、原因と思われる
『ワイバーンとは比較にならない、真性の竜だって!?あんなものに攻撃されたらひとたまりもないぞ!?早く撤退するんだ!!』
「待ってください!!あの竜の上に乗っているサーヴァント、あれは、もう一人の私です!」
竜の上に一つの黒い影、あれが邪ンヌか……。周りにもサーヴァントがいる。だが、
「………それじゃ、逃げるわけにはいかないな。皆、行けるか?」
「……怖いけど、戦える。私は大丈夫だよ、七花にい!」
「はい!私も、先輩を守ります!」
「よく言ったぜてめえら!あの竜は俺がやる。他のサーヴァントは頼んだぜ。ビビることはねえ!お前らは強い!あんな奴らに負けることはねえ!」
「ランサーの言う通りです。私達がサーヴァントを分断します。あなた達は自分の目の前の敵にのみ集中してください。」
「マスター、君は生身の人間、しかも替えの効かない人類最後のマスターだ。くれぐれも死ぬんじゃないぞ。」
「なに、私がサポートするのだ。死なせてたまるものか!……でも、怪我するんじゃないぞ。」
「みなさん………ありがとうございます!!私は、もう一人の私の真意を問います。どうか、あなた達に神のご加護を。」
「ああ、狂ってしまいそう!やばいの、とってもおかしいの!ねえ見てジル、あの薄汚れた哀れな小娘を!あんなちっぽけな小娘に国を背負わせていたのよ!?滑稽すぎて……全て燃やしたくなるわ。そう思わない?……ってジルは連れてきていなかったなわね。」
竜の上に立ち、こちらを見下ろすもう一人のジャンヌダルク。その憎悪、その狂気に俺は身がすくんでしまった。
(どうしたら、ここまで何かを憎むことが出来るんだ…?)
「あなたは…あなたは誰なんですか!?どうしてこんなことを…!」
「私が誰かですって?とっくに気づいてるのでしょう、もう一人の私。私はジャンヌダルク。このフランスを滅ぼすために召喚されたサーヴァントですよ。」
「何故こんなことを…!」
「何故?決まってるじゃないですか。復讐ですよ。
私を裏切ったこの国に。私は裏切りを許さない。私は人間を許さない。私は人類を滅ぼすまで復讐する。それが私、『竜の魔女』ジャンヌダルクです。まあ、あなたには理解できないでしょう。死んでも成長できていない頑固な田舎娘には。」
(………分かるかもしれない。邪ンヌの気持ちが)
俺はとがめを喪った時、全てがどうでもよくなった。とがめのいない世界なんて、滅びればいいとも思った。だから、俺は死に場所を求めあの城に攻めこんだ。だが邪ンヌは違う。邪ンヌは自分がこの国に殺されたことを恨んでいる。そして、聖杯の力を使って本当に世界を滅ぼそうとしている。俺も一歩間違えれば、あんな風になっていたかもしれないのか……。
「あなたは……本当に『私』なのですか?」
「くどいですね。もうこれ以上の問答は無用です。焼き尽くしなさい、ファヴニール!!」
ファヴニールと呼ばれた竜が動く。少し体を動かしただけで風が吹き荒れ、大地が震える。ファヴニールは大きく息を吸い込み、まるでブレスを吐くような体勢をとる。
「この魔力量……宝具の真名解放級だぞ!!」
「みなさん下がってください!!ここは私が防ぎます!!」
「マシュさん、私も宝具を発動します!!でも、時間が……!」
ブレスが放たれる。ジャンヌの宝具を発動するには時間が足りない。
「仮想宝具展開……!『
マシュの盾が邪竜の炎を遮る。しかし、『竜の魔女』の強化を受け増大したブレスが圧力を増す。
「くぅぅぅぅ!!!」
マシュの盾が破れる、そう思われた時
詠唱が戦場に響き渡る。
「とがめ、君の宝具を借りよう。」
「な、こんな状況で何を……。」
詠唱の元であるアーチャーは手をファヴニールに突き出し、言葉を紡ぐ。宝具の真名解放を。
「新たな力をお見せしよう。
『我が信念は鉄の如く』『賊刀・【鎧】』改め、『偽・護刀・
マシュの盾と炎の間に、鈍く光る盾が出現する。それは、『賊刀・【鎧】
「……あとは任せたぞ、ルーラー。」
最後に阻むは聖女の護り。聖女の信仰が彼女に神の加護を与える、その護り、
「皆さんは私の後ろに!!『我が旗よ、我が同胞を守りたまえ!
後ろに如何なる物も通さぬ、EXランクの守護宝具である。
「……ちっ、耐えきられたのね。まあいいわ。あなた達を殺す機会なんていくらでもあるもの。じゃあ…」
「おいおい……そちらさんだけやってこっちはなしってのはいただけねぇな?」
「何よ、あなたも燃やされた……ヒィ!?」
殺気。ファヴニールの炎により熱された空間はこの男の殺気により急速に冷えていった。
「次はこっちの番だろ?」
クーフーリンは槍を高く蹴りあげ、自分も槍に追い付く程に高く跳んだ。
「サ、サーヴァントども!!あいつを、あいつを止めなさい!!」
邪ンヌの命令に従い、後ろに控えていた三騎の英霊、狂気に堕ちた漆黒の騎士、血を求める仮面の伯爵婦人、狂化に逆らえない十字架の聖なる淑女はクーフーリンを妨害しようと動く。しかし、
「そうは」
「私達が」
「させねえよ!!」
アルトリアが魔力放出で黒い騎士を、エミヤが剣戟で仮面の婦人を、七花が宝具『双刀・【鎚】』により強化された鏡花水月、及び打撃混成接続技により十字架を持つ女性をそれぞれ吹き飛ばした。
「マシュ、あなたはマスターとジャンヌを守って、七花のところに行きなさい!」
「アルトリアさん、分かりました!ご武運を!先輩、ジャンヌさん、動けますか?」
「うん、行こう…七花にいのところへ。」
「私も………行けます………ギリギリですけど………。」
マシュが六華、ジャンヌを連れて離れた頃、邪魔出来なかったクーフーリンの宝具が解放される。
「師匠直伝だ。存分に喰らうがいい。『
蹴りあげた槍を空中で更にオーバーヘッドキックをし、超高速で蹴り下ろされる死翔の朱槍。その数は十、百を越え、無数の雨となりて降り注がれる。
「キャアアアア!!!ファヴニール!!私を守りなさい!!早く!!」
邪ンヌの命令に応じ、甲殻の形を変え邪ンヌを覆い被せ、更に翼を重ね完全に守護する。しかし、その代償は大きく、ファヴニールには多くの槍が刺さり、抉り、身を貫かれた。
「よっと……。さすがは真性の竜、俺の槍を受けて死なないか。」
「ファヴニール……私のファヴニールが………。」
「ただの小娘が大層なこと考えるからだ。
………その心臓、貰い受ける。」
クーフーリンの魔力が高まり、殺気を向ける。殺される、そう思った邪ンヌは
「……ファヴニール!上昇しなさい!!撤退するのよ!!」
逃げることを選んだ。聖杯を持ち、英霊、邪竜をも従え、自分の思い通りになることしか知らなかった少女には、自分の命を脅かす目の前の男の存在が耐えきれなかった。
「逃がすわけねえだろ!!」
クーフーリンは槍を振るいファヴニールに追撃を加えようとするが、
「ッ!ちっ、あの小娘か……。」
目の前で黒い炎が立ち上り、動きを阻害される。その隙にファヴニールは遥か空中に上がり、逃げていった。
「………ハァ、不完全燃焼だ。やりたりねぇな……どっかの戦いにでも交じってくるか……。」
やっぱり戦闘描写書くの好き。