カンッ、カンッ
鉄を叩く音がする。刀を鍛える音がする。
カンッ、カンッ――――
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「ここは…?」
…変な夢を見た気がする…。
「気がついたかい?藤丸七花くん。」
俺はどうやらベッドの中にいるようだった。そして声をかけてきたのは…
「…モナリザ?」
そう、あの絵画で有名なモナリザその人であった。いやおかしいだろ!
「フフッ、初めまして七花くん。私はレオナルド・ダ・ヴィンチ。気軽にダヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ。カルデアに召喚された英霊第三号さ。起きてすぐで悪いけど、管制室に行ってくれないかい?皆がそこでブリーフィングをやっているから。」
「…色々分からないが、分かった。」
俺は寝惚けた頭で管制室に向かった。何故か体がだるい。強化の後遺症だろうか。
「…頑張れよ、人類最後のマスター達。ここからは、君達が主人公の物語だ。」
俺は迷いながらも管制室に辿り着いた。
「あっ、おはよう七花にい!具合は大丈夫?」
「おはようございます、七花さん!昨日は本当にありがとうございました!!」
「おはよう七花、よく眠れたか?私の宝具を使ったんだ、体が筋肉痛なんじゃないか?」
「おはよう、みんな…。ちょっと体がだるくてさ…。」
「おはよう、七花くん。よし、皆集まったところでブリーフィングを続けるよ。」
「おーい、ちょっと待ってくれないかなーロマン。私の紹介がまだなんだか。」
「お、ダヴィンチちゃん、さっきぶりだな。」
「七花くん、コイツと会ってたのかい?他の二人はまだだろうから紹介するよ。」
「フフーン、改めて名乗ろう。私はレオナルド。かの有名な万能の人、レオナルド・ダ・ヴィンチさ!気軽にダヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ!」
「モナリザだーー!!!」
「先輩!この人は、サーヴァントです!でも、レオナルド・ダ・ヴィンチは男のはず…」
「はいはい、その辺はいいんだよ。性別なんて大した問題じゃないさ。私は美を追求する者。そして、私にとっての美とはモナリザ…。だったら当然こうなるのは自明の理だろ?」
「なに言ってるか分からないだろ?こういうやつなんだ。それでも能力は一級さ。やることは主に支援物資の提供に開発、僕の補佐だね。ダヴィンチちゃんはカルデアに召喚されたサーヴァントだから、君達に着いていくことは簡単には出来ないんだ。そうだ、これからのことについて話してなかったね。」
「ああ、俺達はあの燃え盛る街の異常を攻略したんだよな?これからも、あんなことが起きるのか?」
「…違うんだよ七花くん、みんな。これを見てくれ。」
ロマンはコンソールを操作し、紅蓮に燃えた球体を表示した。
「これはカルデアス。人類史を表示するための疑似天体だ。」
「うわぁ、真っ赤っかだねぇ。」
「未来は燃え盛り、人類は焼滅した。
「特異点ってのは、前の街みたいなものか?」
「ああ、これを見てほしい。」
真っ赤だった球体は色を変え、世界地図を表す。そこに光る七つの点。
「何故人類が滅びたのか。それは歴史の転換点、ターニングポイントが変わったからだ。『もし戦争が終わらなかったら。』『もしあの発明がされなかったら。』『もしあの国が独立しなかったら。』その『もし』が実際に起こり、人類史は変わってしまった。僕らに未来はない。けど、僕らだけは抗える。結論を言おう、藤丸七花、藤丸六華。君達が人類を救いたいのならこの七つの人類史に戦いを挑まなければならない。君達には、人類を背負う覚悟はあるかい?」
その言葉の重さに、俺は少し怖じ気づいた。だが、
「はい!!私は、この世界が大好きです!七花にいも、マシュも、お母さんお父さんも、みんなのことが好きです!!だから、私は、みんなのために戦います!!ね、七花にい!!」
即答する六華。…どうやら俺はこの妹には敵わないらしい。とてもいい笑顔でこちらを見つめてくる妹に応え、
「ああ、覚悟は出来た。虚刀流七代目当主、藤丸七花。俺は、この世界を守るために戦うことにしたよ。な、六華。」
「…えへへ!ありがとう、七花にい!」
「…酷なことを押し付けてすまない。あと、大事なことがある。所長は今どうなっているんだ?」
「…分からん。毒刀の中がどうなっているかは私にも分からんのだ。せめて依代となる肉体があれば…」
「ああ、肉体だったら今私が作っているよ。
「…分かった。所長には申し訳ないが、今は特異点を修正する方が大事だからね。特異点を修正するには、前に七花くんが持ってきた『聖杯』をできる限り回収、やむを得ない場合は破壊するんだ。聖杯でもなければ時間旅行や歴史改変なんて到底行えないからね。どこかに聖杯が絡んでくるはずだ。
だから、君達には『特異点の調査及び修正』と『聖杯の回収及び破壊』を主題にして活動してほしい。この戦いを人理守護指定『グランド・オーダー』として決行する!みんな、頑張ろう!!」
「「「「「おおーー!!!」」」」」
次回はサーヴァント召喚したいと思います。