ブレイド・ハーツ   作:ライトディーガ

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42話 人は自分の弱さに目を背ける

ソラ「・・・・目を背ける?・・・」

 

ミカ「そうよ、ソラ、いい加減周りを見なさい!」

 

ソラ「周り?・・・」

 

俺の周り・・・・ロベリア・・・恵・・・ミカ・・・そして、かな子・・・そうか・・・俺は・・・

 

 

ネメス「・・・・・」

 

ミカ「⁈」

 

ネメスは何事なかったかの様にミカに近づく。

 

ミカ「とりゃぁぁあ!」

 

ビリビリビリ!

 

ミカはネメスにスタンバトンをぶつける。

 

ネメス「が・・・・み・・・」

 

ミカ「くぅ⁈」

 

効いていないのか無表情でネメスはミカを見続ける。

 

ミカ「はぁあ‼︎」

 

ミカはすぐさま回し蹴りをするが微動だしなかった。

 

ミカ「なんなのこいつ!」

 

ミカは大きく距離を取り、魔法を詠唱する。

 

ミカ「はぁぁぁぁあ、氷の刃よ!鋭く空を駆け抜けよ!フリーズランサー‼︎」

 

ビキキキン‼︎

 

氷の槍がネメスに襲う。

 

ネメス「・・・・・」

 

しかし、ネメスは魔法障壁でガードする。

 

ミカ「⁈・・・なんて硬いバリアなの・・・」

 

ネメス「・や・・・ま・・」

 

シュビン

 

ミカ「⁈」

 

ネメスは一瞬内にミカの目の前に現れ、

 

ミカ「きゃぁあ⁈」

 

ミカはネメスに衝撃波を放たれ、吹き飛ばされる。

 

ネメス「・・・・・」

 

ミカ「・・・い・・た・・・」

 

ロベリア「ミカさん‼︎」

 

ミカ「いいから・・・かな子を連れて逃げなさい・・・時間を稼ぐから・・・」

 

ミカはそう言うと、ネメスに突っ込む。

 

恵「ミカお姉ちゃん・・・私も・・」

 

ロベリア「私も・・・守るぐらいなら・・・」

 

ロベリアと恵は今にもネメスに突っ込もうとしている。

 

ソラ「・・・・・・」

 

待て・・・・行くな・・・なんだ・・・声が・・・出ない・・・意識が・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラ「・・・・・あっ」

 

ここは・・・・周りは真っ白だ・・・前に見た夢?

 

ソラは起き上がり、周りを見渡す。

 

ソラ「⁈」

 

ソラの目の前に何かがいる・・・人?・・・いやあいつは・・・

 

 

ソラ?「・・・・・」

 

ソラ「お前は・・・」

 

ソラ?「言っただろ?お前は弱えぇって」

 

ソラ「・・・・ああ、その通りだ・・」

 

ソラ?「ほぉ?認めるんだな?」

 

ソラ「ああ、俺は一人じゃ何も出来ないちっぽけな存在だ、お前の力がなければあのウルフの牙にも勝てなかったしな」

 

ソラ?「・・・・・・」

 

ソラ「魔神の力ってのはお前だろ?わかるんだ、なんせお前は俺なんだからな」

 

ソラ?「・・・・それで、どうする?このままお前の仲間と共に奴に殺されるか?それとも妹みたいに意識を持ってかれるか?」

 

ソラ「させねぇよ」

 

ソラ?「・・・・・・」

 

ソラ「俺は・・・今まで、夜空が意識を失ってからずっと一人でやってきた。そのつもりでいた。俺は一人でなんでもできると思っていた・・・でも、一人じゃないんだな、一人じゃいられないんだな。夜空が意識失って一人だと思ったけど、一人じゃないだよな・・・」

 

ソラは一粒の涙をこぼす。

 

ソラ「怖かったんだよな・・・・夜空があんなになってるのに自分だけ誰かと一緒いて楽しく過ごしたら夜空の事を忘れるじゃないかって・・・それで俺は・・・あいつに・・・ネメスに復讐心を自分自身に植え付け、ずっと一人で戦って・・・逃げてたんだ、自分自身から・・・結局、独りよがりだったんだよ俺は・・・」

 

ソラ?「・・・・・」

 

ソラ「周りの人間は俺の事を心配してくれてんのに全部無視して一人で突っ走って・・・アホだよな俺は・・・認めたくなかった・・・弱いって・・・自分は弱いと思ってたけど、認めたくないから一人でなんでもやろうとした・・・・でもダメだこんなじゃ・・・こんなじゃ誰も守れない!」

 

ソラ?「・・・ならどうする?ソラ」

 

ソラ「・・・・」

 

ソラはもう一人のソラに手を差し伸べる。

 

ソラ「俺はもう・・・逃げない、目を背けない、自分の弱さも未熟さも全部背負って・・・そして、ギルドのみんなと一緒に守る。今度こそ」

 

ソラ?「・・・・それがお前の答えか?」

 

ソラ「ああ、だから俺に力を貸してくれ!」

 

ソラ?「ふっ・・・・使いこなせるか?」

 

ソラ「時間がかかっても必ず‼︎」

 

ソラ?「いいだろう、この力はお前の力だ‼︎」

 

ソラ「⁉︎」

 

もう一人のソラはソラの中に入り込む。

 

ソラ「これは・・・・」

 

ソラ?「俺はもう一人のおまえだ!おまえの司る力は・・・」

 

ソラ「・・・憤怒」

 

ソラ?「そして・・・この武器を・・・」

 

ソラ「⁈」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピカーーーー‼︎

 

恵「きゃ!」

 

ロベリア「え?」

 

ミカ「⁈」

 

ネメス「き・・・た・・」

 

 

ソラの周りが光りだす。

 

ソラ「ハァァァァァァァァア‼︎」

 

ソラの胸から何か武器のようなものが出てくる。そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイブン「・・・覚醒したか・・・その力は唯一神に抗う事が出来る人間が持つ欲望の刃・・・それが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラ、レイブン「「ブレイド・ハーツ‼︎」」

 

 

 




・魔神の力 憤怒
・ベルセルク この力を使っている間、身体能力を飛躍的に向上させる。さらに手にした武器の力(特殊な力も備わる)や耐久度も向上する。(ただし、長く力を使用したり、心が不安定なると自我を失うリスクや肉体が憤怒(ベルセルク)の力に耐えきれず、痛みを徐々に伴うリスクも存在する)


・ブレイド・ハーツ1
・グングニルセイバー
・見た目はダブルセイバー風になっていて、槍の様に長く、剣の様な刃身、真ん中で切り離しが可能で双刃として戦う事ができ、また、双銃にも変形する事が可能

・補足
・ソラの持つブレイド・ハーツはテイルズ オブ グレイセスのヒューバートの武器を参考にしたもの

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