なんでこんな目に、昔はそんなことをずっと思っていた。けど今はそんなことを考えられる気力すらわかない。
両親が幼い頃に亡くなりボクは保護施設に預けられ、10歳の頃売られた、男でもISに乗れるようにするための実験の被検体らしい、ボク以外にも何人もいた、そして地獄が始まった。
それからボク達は色んな実験のために色んなことをされた、投薬に始まり電気ショックなどB級映画に出てきそうなものばっかりだった。
最初の頃はまだ良かった、痛いとも怖いとも思えたから、けれどそんな実験が続き他の誘拐された子が1人また1人と減っていき実験の内容もそれに比例して酷くなっていく、どんなに痛くても誰も辞めてくれなかった、どんなに願っても誰も助けてくれなかった。
そんな日々が続き、どんどん感情が死んでいった。自分の叫び声を他人事のように聞き、実験が終わり何の成果も得られなかった腹いせに暴力を受けても、あぁ1日が終わったなぁ、としか思わなかった。
唯一独房のような部屋の窓の柵から見える空だけがボクのほんの少しの楽しみだった。
気付けばボク以外の子供は全員いなくなっていた、それを知った時ボクももうすぐ死ぬんだな、と思っていた。
けれどあの日ボクの人生は救われた、救ってくれたのは神様でも軍人や警察でもなく不思議な格好の人だった、アリスのようなメイド服のような服を着たメカメカしいウサミミをつけた女性
「生きてる?うんかろうじて生きてるね、良かった良かった」
「だれ?」
「私?私は天才の束さんだよー、それでさ一つ聞きたいんだけど、君は生きたい?それともこのまま死にたい?」
ボクは
「いきたいです」
「そっかならばこの束さんが助けてあげよう!」
そうしてボクの新しい人生が始まった
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5年後
今日はある高校の入学式である
その高校とはIS学園、IS操縦者を育成するために作られた学園だ、ISは女性にか操縦できないなので必然的にIS学園は女生徒ばかりだ、たがそこで1人の生徒は困惑していた
(ヤバい、マジでヤバい)
その生徒、織斑一夏は一年一組の教室で視線の暴力に晒されていた、気分動物園の珍獣である
(うぅ、もう1人の男性操縦者よ、早く来てくれ!)
そう、男性操縦者はもう1人いた、しかしニュースなどで顔が知られている織斑一夏と違いもう1人の操縦者は何故か一切の情報がなく、IS学園の一年一組に入学することだけが知られていた、ちなみにそれらしき人物はまだ見当たらない
(ちくしょう、もう誰でもいいから助けてくれ!)
「ふふっ、大丈夫かい?」
(ファッ!?)
いつの間にか隣に女生徒がいた、髪はターコイズブルーに赤いメッシュが入ったショートカットで、顔はボーイッシュで可愛らしいく、目は綺麗な
「お、おう大丈夫だ」
「そうかなぁ、誰か助けてください!みたいな顔してたけど」
「うぐっ、そりゃあこんなに見られてたらな、俺は織斑一夏、君は?」
「ボク?ボクはシエル・ヴォラティル、シエルでいいよ、よろしくね」
「あぁ、よろしく、ところでもう1人の男子について何か知らないか?」
「もう1人の男子?それなら・・・」
「みなさんおはようございまーす」
その時、教室の扉が開き誰かが入ってきた
「この一年一組の副担任の山田真耶ですよろしくお願いしますね」
どうやら副担任のようだがなんというか、あまり先生ぽくない、具体的にはものすごくドジっ子オーラを感じる
「全員揃ってますねー。それじゃあSHRはじめますよー、まずは自己紹介から・・・」
ん?全員?
「あの先生、ちょっといいですか?」
「は、はいっ!な、何でしょうか!?」
「もう1人の男子生徒がいないんですが?」
「えっ!?あれ!?ち、遅刻ですかねぇ?」
最初は遅刻かと思っていたがすぐに違うとわかった、なぜなら
ガラガラガラ
教室の扉からまた1人の女性が入ってきた、そのままスタスタと歩き教壇に立つと
「諸君おはよう、私が織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物になる操縦者に育てるのが仕事だ。私の言うことはよく聴き、よく理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。私の仕事は弱冠十五才を十六才までに鍛え抜くことだ。逆らってもいいが、私の言うことは聞け。いいな」
とても見覚えがあった、というより
「千冬姉ぇ!!」
姉だった
パアァンッ!!
「織斑先生と呼べ」
なんでここに!?と言う前に出席簿で頭を叩かれる、それでも聞こうとすると
「キャーーーーー!千冬様、本物の千冬様よ!」
「ずっと、ファンでした!」
「私、千冬様のためなら死ねます!」
という女子の黄色い声援、というかもはやソニックブーム。そこで織斑先生は出席簿をパァン!と鳴らし、てかさっき頭を叩かれた時も思ったけど出席簿って普通そんな音鳴るのか?
「毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。ある意味感心させられる。それともなにか?私のクラスだけ馬鹿者を集中させてるのか?」
「あはは、織斑先生はブリュンヒルデですからね、もう会議は終わられたんですか?」
「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押しつけてすまなかったな、それでどこまで終わったんだ?」
「それが自己紹介をしてもらおうと思ってたんですが、もう1人の男子生徒がいなくて」
「何?」
そこで織斑先生は教室を見渡し俺、ではなく俺の隣にいるターコイズブルーの髪の生徒、つまりシエルを見て目が止まり、大きなため息を吐いて
「シエル・ヴォラティル、貴様何をやっているのだ」
織斑先生のその質問に教室にいる全員が頭に?マークを浮かべている
「何って、座ってるだけですよ?」
何故かニヤニヤしながらシエル・ヴォラティルは答え
「そういう意味ではない、私が聞きたいのは何故
教室にいる全員の頭にまた一つ?マークが増え
「なんでって、カワイイじゃないですかぁ」
織斑先生のこめかみに血管が浮かび上がる
「ほう、貴様はカワイイから女子の制服を着ているのか」
「似合ってるでしょう」
織斑先生はさらに血管を増やし口元をピクピクとシエル・ヴォラティルはニヤニヤと笑いながら話が進み、織斑先生が遂に限界を迎え
「貴様は男だろうが!!」
と、言った
「「「「「「「は?」」」」」」」
今まで頭に?マークを浮かべていた生徒は全員
( ゚д゚)ポカーンという表情になっている
「あっ、なんでバラすんですかー」
「当たり前だろうが!!」
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
「なんだ?織斑」
そこでいち早く正気に戻った織斑一夏、代表して一言
「シ、シエルって男なんですか?」
「はぁ、そういえば自己紹介の途中だったな、シエル、自己紹介しろ」
「イエッサー!2人目の男性操縦者のシエル・ヴォラティルです、よろしくねー!」
「「「「「えーーー!?」」」」」
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