前説:語り人は語る……
時雨は幸運艦と呼ばれている……
ただ、人生は幸運と言うには遠いほど不幸だった……
雨に打たれる……雨に打たれる……雨に打たれる……そんな人生……
生には無頓着な少女……佐瀬時雨……
この少女は、不幸にも……2月26日に生を受けた……
今は幸福だ……家族がいる……あの誕生日を迎えるまでは……
第一章:家族との別れとよく遊んでくれる友達
僕の名前は佐世時雨。
2月26日は、僕の誕生日。5歳の誕生日だ。
「今日は時雨のお誕生日よー」
ママはこういった。
「ハッピーバースデー時雨」
パパはこういった。
しかし、すぐ後、ブレーカーが切れた。
何か、電気つかったかなー
パパはこういう。
パパはブレーカーに向かったしかし……
「うわぁ……誰だ……お前は……母さん、時雨逃げろ……」
パパの逃げろと言う言葉で、ママは僕の手を握り、玄関へ。
しかし……グサッ!嫌な音と共に。
「キャアー」
ママは倒れてしまった。
しかし、ママは僕に覆いかぶさるように。
「時雨……貴女は……生きなさい……」
何度も何度もママを刺す音が聞こえていた。
そして、足音と共に何も音がしなくなった。
冷たくなるママと一夜を過ごした。
次の日、警察が来て、僕は助けられた。
パパとママは死んでしまった……
なんで……悪いことしてないのに……なんで……
犯人はしばらくしてから、捕まったらしい。
しかし、パパとママは帰ってこない……僕の心は、上の空だった……
お葬式の後、僕はおじいちゃんとおばあちゃんに引き取られた。
そして僕は、佐世保で暮らす事となった。
数年後
僕は、よく男の子と間違えられる……ショートヘヤー・Tシャツにジーンズ……そして、僕と言う一人称……
ただ、僕には小学生の時に、よく遊んでくれる男の子がいた……ラン君という、同い年の少年だ……
学校は違うが、彼とは、山で色んな遊びで遊んだり、海では自衛隊の基地に入り込んだり、よく、やんちゃして怒られていたな……
一番怒られたのは、無断で電車に乗り長崎へ行ったこと……グラバー園、今でもよく覚えている……眺め良かったなぁ……
ただ、彼も転校すると言って……しかも、海外だ……
僕が女の子だと証明するために、スカートを履いて彼の家へ向かったが、もう……
家には誰もいなかった……
その後、彼が飛行機事故で亡くなったのを知ったのは、しばらく後だった……
僕は……僕は……
彼に、女の子だと伝えられなかったのを、今でも後悔している……
あ ほ く さ 。
まだあるから頑張って