神のみスピンアウト・魔法少女めがみ〜な   作:猿野ただすみ

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ちょっとだけ、謎が明かされる、かも?


悪魔9・天理と由梨と正太郎

浄化の六芒(カタルシス・ヘキサ)!」

 

[メルクリウス]の技が発動し、少女の身体から駆け魂が追い出される。しかし。

 

「ディアナ!」

「……え、あ!?」

 

桂馬に声をかけられ、慌てふためく[ディアナ]。

 

束縛せし視えざる手(ハンド・オブ・バインド)!」

 

[ウルカヌス]の束縛技で駆け魂の動きを止める。

 

「こーりゅービーン!」

 

そこを、上空で待機していたエルシィが勾留ビンで捕獲した。

[メルクリウス]は、駆け魂に憑かれていた少女の許に歩み寄り、呆然とする彼女に声をかける。

 

「大丈夫?」

「……え、あ、アタシ…?」

 

まだパニックから抜け出せず、ペタリと腰を落としている少女に、[メルクリウス]は屈んでニコリと笑う。

 

「あなたがおかしな行動をとってたのは、ヴァイスって存在が取り憑いてたからなの。

でも、あなたの中にいたヴァイスは追い出したから、もう大丈夫だよ」

 

それだけ説明すると腰を伸ばして、少女に背を向ける。

 

「じゃあね!」

 

一度顔を向けてそれだけ言うと、他の魔法少女と少年と共に、その場を立ち去っていった。

 

「ち、千里!」

 

呆気にとられた少女の元へ、よく似た少女が駆け寄る。

 

「……あ、美里?」

「だ、大丈夫、なの…?」

 

美里と呼ばれた少女が、オドオドしながらも心配そうに尋ねる。

 

「ん、平気よ! さっきの子たちが、何とかしてくれたみたいだし」

 

千里と呼ばれた少女は、さっきまでの動揺が嘘だったかのようにキッパリと言った。

 

「……あの子たち、なんだったのかな?」

「魔法少女めがみ~なとか名乗ってたけど」

「魔法少女…。ホントにいたんだ…」

 

こうして魔法少女の噂は広がりを見せつつあるが、それはまた、別のお話である。

 

 

 

 

 

[メルクリウス]たちは、少し行った先を左に折れ路地に入ったところを、待ち構えていたエルシィによって、羽衣の機能を使った透明化を受ける。

そこでしばらく息を潜め、様子を窺うが。

 

「(どうやら、後をつけてるヤツはいないみたいだな)」

 

声を潜めて言う桂馬に、みんなが無言で頷いた。

三人はそのまま天装を解き、人の気配がないことを確認してから、羽衣を取り除く。

 

「ふう…。皆さん、お疲れさまでした~」

 

緊張が解けたエルシィが、みんなを(ねぎら)う。

 

「全く…。せっかくの日曜日に突然招集を受けたと思ったら、『駆け魂に取り憑かれた子を見つけました~!』だと?

お前は行く先々で事件に出会う探偵か!?

そもそも、ボクを呼ぶ必要性はあったのか!?」

 

いつものごとく、エルシィに捲したてる桂馬。しかしエルシィは、左手の人差し指を立てながら微笑み言った。

 

「もちろん必要ですよ。もしもの時には、神様の判断が役に立ちますから!」

「エ、エルシィさん。それって単に人任せなんじゃ…」

「どうやら、自分の職務まで放棄した様なのね」

 

エルシィの発言にツッコミを入れる、歩美と月夜。しかし、今日のエルシィは一味違った。

 

「えーと、これでも私、考えたんですよ?

私がポンコツなのは、自分でも理解してます。

で、それを克服したいとこですけど、さすがに一朝一夕ってワケにはいきません。

だったら、神様のやり方を見て勉強しようと思ったんですよ!」

 

それを聞いた歩美と月夜は、驚きの表情を浮かべた。

 

「エルシィさんが、まともな意見を…!?」

「まさか、別人が成りすましているのでは!?」

「あの…、さすがに私でも怒りますよ?」

 

顔をやや引きつらせながら言うエルシィを見て、少し言い過ぎたと反省をする歩美と月夜。

 

「あー、すまないが、ボクを参考にするとして、お前に成長できるだけのスペックはあるのか?」

「そんなのわかりません! ですが、やらなければ成長の可能性すらありませんから!」

 

桂馬はハァ、とため息を吐く。言ってることはエルシィにしては珍しく、全て的を射たもの。これ以上文句を挟む余地など無かった。

それでも桂馬は、心の中でひとつだけツッコミを入れる。

 

(ボクを参考にしなきゃ成長できないなんて、充分ポンコツじゃないか!)

 

と。

 

「……さて、と」

 

桂馬が仕切り直すように言い、天理を見る。

 

「天理、どうした。ボクでも判るほど様子がおかしいぞ?」

「あ、そうだよ。駆け魂捕まえてる最中にボーッとしちゃって」

「あ、う…」

 

桂馬と歩美の詰問に、天理は言葉に詰まり。

 

「……ナイショ、だよ」

 

ポツリと言う。

 

「ちょっと、天理!?」

「ごめん、なさい…!」

 

声を荒げる歩美に天理は謝ると、路地から駆けだして行ってしまった。

 

「もう、なんなのよ?」

 

歩美が軽く愚痴る中、桂馬は顎に手を当てるようなポーズをする。

 

「……多分、天理から事情を聞くのは無理だな」

「どういうことですか?」

 

エルシィが訳を尋ねると、天理が去っていった方向を見ながら桂馬は言った。

 

「天理はああ見えて、結構強情なところがあるからな。ハッキリと『ナイショ』と言ったからには、何か状況が変わらない限り話してはくれないだろう」

「状況はいつ変わるんですか?」

「そんなの知るか」

 

桂馬はエルシィの質問を、バッサリと斬って捨てる。

 

「アイツがナイショにしてることが判らんのに、どうしたら話してくれるかなんて判るわけがないだろ」

 

桂馬はもう一度、軽くため息を吐いた。

 

 

 

 

 

天理はひとり、トボトボと町中を歩いていく。先程からディアナも声をかけたいと思っているのだが、人通りがある中、それも出来ずにいる。

と、天理の後ろからやってきた一台の自動車が通り過ぎたかと思うと、少し先で停車した。

その扉が開き、中から現れたのは。

 

「鮎川さんではないですか」

「あ…、白鳥のおじいさん…」

 

白鳥正太郎その人だった。

天理は正太郎の近くまで歩み寄る。

 

「……ちょうどいい。あなたも一緒に来てはいただけませんか?」

「ふぇ?」

 

正太郎のいきなりの申し出に、天理は目を丸くする。

 

「あ、あの、いきなり、何を…?」

「いえ、彼女に事情を聞こうと思いましてね」

 

そう言って、自動車の後部座席を見る。天理もそちらを見て。

 

「……ドーちゃん?」

 

そこには、舞島学園高等部の制服を着た少女が座っていた。それは数日前、舞島学園の校門で美神冥子と話していた、二階堂という名の少女。

二階堂は天理と目を合わせると、小さく笑みを浮かべながらも、少し困った顔をした。

天理は少し考え込み、そして。

 

「……うん、いくよ」

 

そう応えた。

 

『天理さん!?』

 

思わずディアナが声を上げる。

 

「……そちらの、ディアナさんもご一緒にどうぞ」

『……私を知る、貴方は何者ですか!?』

 

ディアナは正太郎に対して警戒を強めた。

 

「それも含めた事情、ということでどうでしょうか」

「大丈夫だよ、ディアナ。白鳥のおじいさんは、いい人だから」

 

正太郎と天理、ふたりの意見を聴き、しばし考えてからディアナは言う。

 

『判りました。

ですが天理さん。もしもの時には、すぐに天装するのですよ?』

「うん」

 

ディアナの条件に、天理はしっかりと頷いた。

 

 

 

 

 

自動車に揺られ、到着したのは大きな和風の屋敷。白鳥の家だ。

自動車を降りた三人は、大きな門をくぐり、中庭に置かれた丸テーブルへとやってくる。

 

「……あ、あの、おじいさん。白鳥…、うららさんは?」

 

天理は、先程から気にかかっていたことを尋ねる。彼女は正太郎と知り合いであることを、うららにすら話していなかった。

 

「安心してください。うららは柳さんとお買い物です。

これからの話を、うららに聞かれるわけにはいきませんでしたから」

 

天理の不安を取り除くように言う。

柳というのは正太郎の秘書をしている女性で、柳玲子という。

有能かつ人の良さ故、仕事の量が際限なく増えていくという困った一面を持つ人物でもあるが、本人は幸せそうなので深くは突っ込まないでおく。……断っておくが、決してMではない。

 

「さあ、お掛けください」

 

正太郎に促され、椅子に座る天理と二階堂。

天理は星形のコンパクトをテーブルに乗せる。するとディアナが、さっそく口火を切った。

 

『それでは、私を知っていた理由を伺いましょうか』

「……せっかちな方だ。女神というのはみんなそうなのですか?」

『私の正体まで…』

 

あまりにものことに、ディアナは言葉を詰まらせてしまう。

 

「それにまずは、自己紹介が先でしょう?

私の名は白鳥正太郎。先日助けていただいた、うららの祖父です」

「……私は、二階堂由梨。舞島学園高等部の1年だ」

 

機嫌が悪そうに言う二階堂。

 

「ええ…と?」

『天理さんはいいですよ。私たち共通の知り合いのようですから』

 

少し言いあぐねる天理を優しく止めるディアナ。天理はホッとした表情を作る。

 

『では私の番ですね。私はディアナ。天界の住人です。貴方方が言うところの神、ですね』

 

ディアナの紹介に頷く正太郎。

 

「それでは、ディアナさんの疑問に答えることとしましょう。

貴女を、女神を知る切っ掛けのひとつが、ここに伝わる伝承です」

『伝承、ですか?』

「ええ。掻い摘まんで説明しますが、かつてこの地に蔓延っていた邪鬼を天女が現れ退治した、というものです。天女とはおそらく、女神の事でしょう。

その、踊りを舞うかのような戦いが、この地を『舞島』と名付ける切っ掛けになったと言われています」

 

正太郎は、懐かしいものを見るかのように語る。

 

「……さて、ここから先ですが、もしお聞きになるのでしたら、ここだけの話としていただきたい」

『……ここだけ、というのはどの程度の事でしょうか』

「貴女のご姉妹(きょうだい)にも、黙っていて貰いたいのです」

『!!』

 

ディアナは再び驚愕した。

確かに己の名、そして三人の魔法少女の事を鑑みれば、ローマ神話からの推測は可能だろう。しかしそれは、あくまでも推測であって、確定事項として語るほどの確証はないはずである。

しかも、ディアナは知るよしもないが、正太郎は姉妹という意味で[きょうだい]と言っている。これが神話の通りなら、ディアナとミネルヴァ以外は男神でなければならず、姉妹と認識するはずがないのだ。

 

(どう、しましょう…)

 

これがアポロやマルスなら、安請け合いをしていたかもしれない。ミネルヴァだったら自分で答えを出すことが出来なかったかもしれず、ウルカヌスやメルクリウスならば、慎重さ故に断っていたかもしれない。

ディアナもどちらかといえば、いや、ウルカヌス、メルクリウスよりもさらに慎重かもしれない。

しかしディアナには、魔法少女(パートナー)である天理と正太郎、そして天理にドーちゃんと呼ばれていた、二階堂由梨という少女との関係を、どうしても無視することが出来なかった。

 

『……判りました。ここでの会話は口外しないと、固く誓いましょう』

「ありがとうございます」

 

正太郎は安堵のため息を吐く。

 

「では、私が貴女方、女神の名前と存在を知っていた理由ですが…。それは私たちが、七年後の未来を知っているからなのです」

『な!? それは、神託や予知といった類いのものですか!?』

 

あまりにも突拍子のない答えに、ディアナは驚きを隠せずにいた。

 

「未来を守るためにも詳しいことは言えませんが、ある人物がもたらした情報です。

その情報によれば七年後、貴女を含めた[ユピテルの姉妹]の力を借りて、大きな事件を乗り越えることが出来る、ということです」

 

未来の情報。確かに、下手に知ったがために本来とは違う道筋を辿る可能性は大いにある。それが例え女神でも。

 

『……確かに、下手に口外が出来ない情報ですね』

 

ディアナも納得する。

 

『!!

まさか天理さんも、私のことを予め知っていたのですか?』

 

可能性に思い至ったディアナが、天理に尋ねた。

 

「ううん、知らなかったよ。……知らなかったは、ちょっと違うかな。

七年後の、ディアナを含めた女神のことは知ってたけど、今、こういう形で、私がディアナと関わるのは知らなかったんだ」

『そういうことですか…』

 

納得するディアナの声に、少しだけ安堵感が含まれる。天理との出会いを、ただ、決められた流れだからで済ませたくはなかったのだ。

 

「補足しますが、この時期に何かがおきることは判ってはいました。ただ、受け取った情報には、『あるがままに行動しろ』としかなかったのです」

『あるがまま…』

 

そしてディアナは考え込む。

 

(つまりその人物は、自分で考えて行動しろと言っているのですね。

……確かに最初、天理さんは魔法少女になるのを断っていました。そして桂木さんの危機と私の説得によってようやく、魔法少女になることを受け入れてくれた。

もしかして。私たちの出逢いこそが大事だと思って、わざと…?)

 

あくまで根拠のない推測でしかないが、何となく正解ではないかと思うディアナ。

 

「さて、ディアナさんの聞きたかったことは、これでお終いですか?」

 

正太郎の問いに、ディアナは少し考え答えた。

 

『あとひとつだけ。何故私が、姉妹の中の[ディアナ]だと判ったのですか?』

「それは、消去法です。

私は未来に関わる人物たちに危険が及ばないよう、定期的にモニタリングをしているのですが、最初の魔法少女が現れてから数日の間に、鮎川さんと高原歩美さんの仲が急速に近づきました」

 

確かに、今まで接点のなかった二人が急に仲良くなったのだ。注視に値するだろう。

 

「そしてうららの事件の時、私をあの世界に導いたのは魔法少女のメルクリウスで、あの世界で合流したのがディアナ。

最初に挙げた情報と照らし合わせれば、最初からあの世界にいたディアナは、うららと同じクラスであった鮎川さんの可能性が高い。

……あとは鮎川さん以外の謎の声が、未来の情報にある[ユピテルの姉妹]のディアナと結びついたというわけです」

『……判りました。ありがとうございます』

 

正太郎の説明には思考の飛躍があるものの、推察として特に破綻したものではなかった。

 

 

 

 

 

「さて。それでは、二階堂さん」

 

正太郎が二階堂に視線を移し声をかけると、彼女は表情を曇らせる。

 

「すでに気づかれているとは思いますが、私が、……いえ、おそらく鮎川さんも、尋ねたいことがひとつあります」

 

二階堂は正太郎から視線を外す。構わず正太郎は質問を続けた。

 

「プロセルピナと名乗った少女…。彼女は、あの子なのですか?」

「何故、私が知っていると思う?」

 

二階堂は目を逸らしたまま、ぶっきらぼうに言う。

 

「貴女とあの子は、所縁がありますから」

「……」

 

正太郎の言葉に沈黙を貫こうとする。しかし。

 

「……ドーちゃん」

 

二階堂を見つめながら、天理が名前を呼ぶ。

 

「汚いぞ! 天理を呼んだのはこのためだったのか!」

「いえいえ、私たちは未来の情報を知る、いわば同士。たまたまお見かけしたのですから、誘わないわけにはいかないでしょう?」

 

ニッコリと笑いながら言う、正太郎。

 

(とんだ食わせ者ですね)

 

ディアナは内心、臍をかむ思いだった。

考えてみれば、モニタリングを続けているのであれば、そして魔法少女だと当たりをつけているのであれば、先程の事件現場の周辺を探れば、天理と接触する可能性は大いにあるのだ。

しかも今回は幸いなことに、天理は事件後に別行動をとっていた。天理個人と接触するのは容易かったといえよう。

 

「……ああ、そうだ。プロセルピナはあの子だよ。

先程の『あるがままに行動しろ』を実行させるために、あの子が未来を守る立場に立っている。詳細は話してくれないが、な」

 

観念した二階堂の説明を聞き、正太郎はゆっくりと頷く。

 

「それじゃ、私たちに何か手伝うことは…」

「面倒は私が見てる。天理たちは、知らないふりをしてあげることが一番のお手伝いだよ」

 

天理を優しく諭すように、二階堂は言った。

 

「……判りました。では私は、いつものように静観することに努めましょう」

 

そう言って正太郎は話を締め括った。

 

 

 

 

 

「街までお送りしましょう」

 

正太郎の申し出に、しかし二階堂は辞退する。

 

「私は歩いて帰るよ」

 

そう言って、さっさと立ち去ってしまった。

 

「それでは鮎川さんだけでも…」

「う、うん…」

 

促された天理は、自動車の後部座席へと乗り込む。正太郎は運転席へと乗り込むと、ゆっくりと自動車を走らせた。

しばらくして。

 

「あの、ディアナ。巻き込むようなことして、ごめんね」

 

天理が謝ると、ディアナは軽く笑って言った。

 

『なにを言ってるのですか。むしろ教えてくれて、嬉しく思っているくらいですよ。

ホントに、天理が悩んでいるとき、どのように声をかけたらと…』

「あ…」

 

天理が小さく声を上げる。

 

『どうかしましたか?』

「ディアナ、今、天理って…」

 

ディアナがたった一度、つい口についた呼び捨て。

 

『ああっ、すみません!』

「ううん、構わないよ」

 

そして、しばしの沈黙ののち。

 

「……ねえ、ディアナ。これからも私のこと、呼び捨てで呼んでくれないかな?」

『え、天理さん?』

「私、ディアナに呼び捨てにされて、嬉しかったんだ。だから、ディアナが嫌じゃなかったら…」

 

天理は頬を染め、俯きながら言った。

 

『嫌なんて事はありません。そう思って頂いて、私も嬉しいですよ。……天理』

「……ありがとう、ディアナ」

 

天理は、まるで暖かな日だまりのような笑顔を浮かべて言った。




天理「鮎川天理…」

ディアナ「ディアナの…」

天理・ディアナ「あとがき代わりの座談会コーナー☆出張版!」

ディアナ「……って、早速私達の出番となりましたね」

天理「ディアナの言ってる意味が分からない人は、『ちいさなひみつのドクロウちゃん』の座談会を見て下さい」

ディアナ「宣伝ですか? 宣伝をしたのですか!? あの人見知りで引っ込み思案の天理が!?
ああ、天理も日々、成長しているのですね」

天理「あの、そんなに驚かれると、さすがに悲しくなってくるから…」

ディアナ「あ、すみません! つい…」

天理「……もう、いいよ。それよりも、解説を始めよう?」

ディアナ「そ、そうですね。ではまず…、出だしでいきなりクライマックスですね」

天理「ここに作者さんからのメモがあるんだけど…」

ディアナ「なぜ!?」

天理「『ヒーローもののアニメでは時々あるパターン。天理の様子がおかしいのを判りやすくするため、導入として使ってみた』だって」

ディアナ「天理。自分で言っていて、虚しくなりませんか?」

天理「この私と私は、別人だから…」

ディアナ「まあ、いいですけど。
続いて、ウル姉様…、いえ、めがみ~な・ウルカヌスの技ですが、特殊能力は()()()()()()だったはずなのですが…」

天理「これもメモによると、周りの空気を固定化させたんだって。明確なモノじゃないから、持続時間は短いみたいだけど」

ディアナ「一応、筋は通っているみたいですね。少し『聖結晶アルバトロス』に似た話ですが」

天理「気体のモノバイルだね。物質という認識で言えば、確かに…。
そういえば、このセカイの彼らってどうなってるんだろう」

ディアナ「知りませんよ。オリジナルが世界観を共有しているとはいえ、直接は関係ない話でしたから。
精々、松宮宏子さんが登場していたくらいですね」

天理「誰!?」

ディアナ「……マッピーさんです。宏子を解体すると、某ゲーム会社の名前が入ってるのでマッピーだそうです。
さて、話を戻しましょう。
天理は白鳥正太郎さんについて行ってしまいました」

天理「ドーちゃんも一緒だね。やっぱりこの世界でも、三人は知り合いだったんだ」

ディアナ「そして開示される情報。未来の情報を提供したのは、やはりあの人なのでしょうね」

天理「そこは、変えても意味がないから」

ディアナ「それから、ド…、二階堂さん。天理に優しくするのは、嬉しくもありますが、妬けてもきます」

天理(ディアナ、ちょっと重いよ…)

天理「で、でも、帰りの自動車(くるま)の中で、より親しくなったよね」

ディアナ「そう、ですね。ようやく今の私たちの関係に近づいた、といったところですか」

天理「……えっと、これで大体終わりかな?」

ディアナ「あの、気になったのですが、最初に出てきた少女たちは何だったのでしょう?」

天理「あ、それもメモに書いてあるよ。あの二人は…。

加川美里・加川千里
双子の姉妹で小学4年生。美里は引っ込み思案の姉、千里は天上天下唯我独尊の妹。
作者さんが昔考えたキャラクターで、年齢を引き下げて登場させたらしいよ。なお、今後この作品に登場予定はなし、だって」

ディアナ「何だか妙にキャラ付けされているので、重要な存在かと思ってました」

天理「キャラクターが出来上がってるから、使い勝手がよかったってだけみたいだね。
ええと、今度こそ、終わりでいいのかな」

ディアナ「そうですね。今回も座談会が長くなってしまいましたし。
それでは皆さん、次回も見てくださいね」

天理「あ、あの、よろしくお願いします」
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