神のみスピンアウト・魔法少女めがみ〜な   作:猿野ただすみ

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先に謝っておきますが、今回の座談会は読みにくいです。どうも済みません。


悪魔12・魔法少女とお嬢様

エルシィの家で魔法少女の顔合わせをしてから、およそ半月。今までの駆け魂との怒濤のエンカウントが嘘かのように、しばらくの間平穏な日々が続いていた。

そんなある日のこと。

 

「桂馬ちゃん、パーティーですわ!」

 

朝の会(SHR)前の、4年1組の教室。うららが突然、桂馬にその様なことを言った。

 

「……は?」

 

小学生らしからぬ頭の回転の速さを見せる桂馬も、さすがに理解が及ばない。

 

「だから、パーティーですわ!」

「いやいや、ちょっと待て。『パーティーですわ!』だけじゃ、さすがに意味がわからないぞ?」

「あ」

 

どうやらうらら、想いが先走りし過ぎたようである。

 

「ええと、今度お(うち)でパーティーを開くので、桂馬ちゃんにも出席して欲し…」

「いやだ、ベンベン!」

「ベン…ベン?」

 

桂馬の訳の分からない言い回しに、キョトンとするうらら。

 

「ボクはゲーム世界の住人だ。これ以上現実に関わる気なんてない! 大体、ボクとオマエの接点なんて、あの駆け…、ヴァイスの一件くらいだろ」

「だからですわ!」

「お?」

 

言い返すうららの迫力に、桂馬は少し圧され気味になる。

 

「私、桂馬ちゃんのお陰でおじい様と無事に会えましたもの。だから、お礼がしたいのですわ」

「なるほど」

 

聞けば納得のいく理由であった。そしてふと、疑問が浮かぶ。

 

(そういえばうららは、どこまで記憶があるんだ?)

 

あの場にはエルシィもいた。だから記憶操作はされているはずである。

 

「うらら。あの場には、ボクとうららの他に誰がいたっけ?」

「突然なんですの? ええっとあそこには、私と桂馬ちゃん、おじい様、メルクリウスちゃん、ディアナちゃん、あとは…、そうそう、天理ちゃんがいたのでしたわ」

「ふえっ!?」

 

なんとなく聞いてた天理が声をあげた。

 

(なるほど。記憶消去と言うより、記憶の改竄の方か。いや、ハクアは記憶を抜くと言っていたし、抜いた記憶の穴を別の記憶で埋めてるってのが正解だな)

 

等と推測を立てる桂馬。ホントに小学生かと言いたくなる。

 

「そうですわ。あと、魔法少女にも来て欲しいのだけど、……どうしたら会えるの?」

 

最後の方は、ほぼ独り言である。

桂馬は少し考え。

 

「ボクの願いを聞き入れてくれるなら、魔法少女に聞いてみてもいいぞ? オマケで新しいメンバーにも聞いてやる。ただし、出席するかどうかまでは責任持てないが」

「それでいいですわ! ありがとうですわ、桂馬ちゃん!」

「こ、こらっ、ボクに触るなっ!」

 

手を掴んでお礼を述べるうららに、桂馬は顔を真っ赤にしながら文句を言った。

 

 

 

 

 

それから更に翌週の土曜日。歩美、天理、月夜、栞、かのんという魔法少女メンバーに、更にえりを含めた六人が、鳴沢市の大型高級デパートにやって来ていた。

 

「な、なんだかドキドキします。……あの、月夜さん。本当にいいんですか?」

「今更なにを言ってるの? 採寸は先週の土曜日、ママのデザインを元に人数分のドレスは、既に出来上がってるのですね」

 

そう。彼女達が向かっているのは、月夜の母親がデザイナーを務める服飾ブランドの店舗。月夜が母に、今話題の魔法少女に助けてもらったこと、そしてパーティーのことを告げ、ドレスをプレゼントしたいと言ったら、妙にはりきって、お店の製造スタッフまで巻き込み、一週間で仕上げてしまったのだ。しかも全てタダで提供するという太っ腹。……おっと、女性に対して太っ腹はよくない。ともかく気前の良さを見せつけた。

その事は月夜、そしてウルカヌスからも、何度も聞かされている。

そんな訳で、変身は近くのお手あら…化粧室で済ませることとして、とにかくここまでやって来た。なお、月夜の友達ルナは、顔見知りのスタッフに見られたら正体がばれる原因になるので、手持ちのバスケットの中にひっそりと隠されている。

 

「でも、私は魔法少女じゃありませんよ?」

 

えりが月夜に言う。確かに彼女は、魔法少女ではない。そんな彼女が何故一緒にいるのか。それは桂馬がうららに言った、お願いのためだ。

桂馬はうららに言った。魔法少女に連絡をとる代わりに、えりを自分の代理として出席させるように、と。名目として、白鳥の会長がえりを突き飛ばした謝罪とでもしておけ、と桂馬は言う。

因みにその情報は、ちひろから話を聞いた歩美経由である。

ともかく、そういった経緯で出席することになったえりは、魔法少女達と共にドレスを仕立ててもらった、というわけだ。

 

「……『あなたのお友達なら、仲間はずれにしては可哀想でしょう?』って、ママが言ってたのですね」

 

少しはにかんで言う月夜。えりとはまだ、友達と言えるほどの付き合いではないが、母にそう言われて嬉しかったのは事実であり、同時に母が自分を気にかけてくれていたことを再認識できて、これもまた嬉しかったのだ。

 

「……そういう事ですか。わかりました。まだちょっと気が引けるけど、ドレスは有難く使わせてもらいます」

 

嬉しそうな表情の月夜を見て、気持ちを汲むえりだった。

 

 

 

 

 

「ふぅ…」

 

ここは白鳥家の一室。小さくため息を吐いたのは、白鳥建設の会長、白鳥正太郎だ。

 

「会長、どうかなさいましたか?」

 

同室で書類の整理をしていた秘書、柳玲子が気にかけて声をかける。

 

「ああ、……いえ。明日のパーティーの参加者をチェックをしていたのですが、大倉商業の大倉正義氏も来られると…」

「大倉会長、ですか」

 

正太郎が歯切れの悪い説明をすると、柳も顔をしかめ、言葉を濁す。しかし彼女は気を取り直し、しっかりとした口調で意見を述べた。

 

「確かに大倉会長には、よくない噂があります。白鳥が懇意にしている青山、五位堂(ごいどう)両家からの評判も良くありません。しかし、あちらとの仕事の取引もありますので、無下にするわけにもいかないと思いますが」

「ええ、それはわかっているのですが…」

 

それでも言葉を濁す正太郎。

 

「それに大倉家のお二人のお嬢様は、うららお嬢様や美生さん、結さんとも仲がよろしかったのでは」

「ああ、美代さんと美奈さんですね」

 

二人の名前を口にしたとき、正太郎の表情が和らいだ。どうやらこの二人に対しては、悪感情を抱いていないようである。

 

「そうですね。大倉氏もお嬢さん達を連れて来られるでしょうし、うららのためです」

 

正太郎は半ば、自分に言い聞かせるようにして頷いた。

 

 

 

 

 

そして日曜日。舞島東小学校の前に、セミイブニングのドレス姿になった、魔法少女五人とえりが立っている。

 

「うう、恥だ」

 

うつむき顔を赤くした[メルクリウス]が呟く。

 

「でも、いつもの魔法少女の衣装よりマシたと思うけど?」

「……」

 

[アポロ]の意見に、無言で首を縦にコクコクと振る[ミネルヴァ]。

 

「いつもは戦うためだって吹っ切ってるから! 人が通るたび、じろじろ見られるんだよ?」

「……」

 

[メルクリウス]の反論に今度は[ディアナ]が、小さくひとつだけ、首を縦に振る。

 

「確かに少し恥ずかしいですけど、私はこんなにかわいいドレスを着られて嬉しいですよ?」

「いいよねー、えりは単純で」

「え、えっと…」

「あゆ…、メルクリウスさん、ヒドいです~!」

 

[メルクリウス]の愚痴に、今度は素直に返答できなかった[ディアナ]、そして文句を申し立てるえり。

 

「……本当に、騒がしいのですね」

 

ルナを抱えた[ウルカヌス]は、半ば呆れながらに言う。

 

 (しかし、たまにはそういうのも悪くないと思っているのだろう?)

 

ウルカヌスが[ウルカヌス]の心に直接語りかけてくる。

 

(……たまに、なら)

 

そう心の中で返した[ウルカヌス]…、月夜も、みんなと関わって少しは変わってきたようだ。

そんな彼女達の前に高級車が二台、連なって停車する。前の車両からは正太郎が、後ろの車両からは柳が現れる。

 

「どうやら全員揃っているようですね。それでは皆さん、分乗で申し訳ありませんが乗ってください」

 

正太郎に言われ、みんなは三人ずつに分かれて乗り込んだ。

正太郎の方には面識がある、[メルクリウス][ディアナ]とえり。柳の方は、[ウルカヌス][ミネルヴァ][アポロ]となった。

 

 

 

 

 

自動車を走らせて数分後。

 

「あの、正太郎さん」

 

[メルクリウス]が口を開く。

 

「ゲー…じゃなかった、桂木君から聞いたけど、ホントにそのパーティー、私達が出席してもいいの? うらら…さんが『出席して欲しい』って言ってたって事は、私達の為に開くパーティーじゃないって事だよね?」

 

疑問を口にする[メルクリウス]。因みに随分と賢そうなことを言っているが、[メルクリウス]達を誘う際に桂馬がぼやいていたことを、そのまま尋ねているだけだ。

 

「もちろん問題ありませんよ。うららが感謝を込めてお誘いしたものを、断る道理なんてありません。

それに今回のパーティーには、家族連れで来られる方も大勢います。それこそあなた方と同じ年頃の子達も。だから、大人ばかりで暇を持て余す、などという事も無いと思いますよ?」

 

正太郎の返答に[メルクリウス]も、一応の納得をしてみせる。

 

「ああ、それからメルクリウスさん。無理してうららに、さん付けしなくてもいいですよ」

「うっ!?」

 

見事に看破された[メルクリウス]は言葉を詰まらせた。

 

 

 

 

 

「凄っ!」

 

白鳥邸に到着し、通されたパーティールームを見て、思わず[メルクリウス]は短く叫んでしまった。そもそもが、ここの敷地の広さや様々な建物を見た時点で、かなり気圧されてはいたのだが。

 

「こういう所だと、このドレスでも違和感ないよね」

「……そだね」

 

[アポロ]の意見に[メルクリウス]は、素直に頷くしかなかった。

 

「それでは皆さん、改めまして。私が白鳥建設の会長、白鳥正太郎です。本日は白鳥主催のパーティーにお越し戴きありがとうございます」

「!?」

 

急に恭しく挨拶をする正太郎に、魔法少女達とえりが固まる。が、すぐに行動復帰した者がひとりいた。

 

「……こちらこそ、この様な宴に呼んで戴き感謝します」

 

そう返したのは[ウルカヌス]だ。なんだか喋り方まで、何時もと違う。

 

「今回は立食パーティーとなってます。どうぞご自由にお食事されて結構ですよ。ただし私の挨拶の時は静かにしてください。お願いします」

『はい!』

 

みんなの返事が綺麗に揃った。

 

 

 

 

 

「あー、びっくりした。つ…ウルカヌスって、あんな挨拶できたんだ?」

 

[メルクリウス]が思わず尋ねた。とは言っても、程度の差こそあれ、このメンバー全員が思っていたことだが。

 

「……ママの仕事のパーティーに、何度か出たことがあるのですね。これほど立派なのは初めてだけど」

 

所謂、服飾関係のお披露目パーティーである。さすがにお金持ちのパーティーには劣りこそするが、それでもある程度には大きなパーティーだ。[ウルカヌス]こと月夜も、最低限の挨拶が出来るようにはなっていた。

 

「ウルカヌスって、ただのコミュ障かと思ってた」

 

[メルクリウス]の発言に、みんなが首を縦に振る。[ディアナ]と[ミネルヴァ]は、自分のことを棚上げで。

 

「ケンカ、売ってるの?」

 

[ウルカヌス]が睨む。するとみんなは、すいっと視線を逸らした。

若干空気が悪くなった、その時。

 

「まあ、来てくれましたの? 嬉しいですわ!」

 

声をかけられ振り返った先にいたのは、イブニングドレスに身を包んだうららだった。もっとも、面識があるのは[メルクリウス]と[ディアナ]くらいだが。

そしてうららの両隣にも、見知らぬ少女がいた。ひとりは高価そうな和服姿で、長い黒髪の少女。もうひとりはセミイブニングで、長く明るい色の髪をツインテールにした少女だ。

彼女達のことも気になるものの、とりあえずは挨拶が先と、[メルクリウス]がうららに声をかける。

 

「ほっ、本日は、この様な会に…」

「メルクリウスちゃん、堅苦しい挨拶は無しですわ」

 

が、すぐにうららに制されてしまった。

 

「メルクリウスちゃん、ディアナちゃん、よくお出で下さいましたわ。それで、こちらの方達が…?」

 

うららがふたりの後ろへと視線を移す。

 

「私はウルカヌスなのですね」

 

今回はいつも通りの口調で自己紹介をする[ウルカヌス]。

 

「あ、ええと、私はアポロ。そしてこっちがミネルヴァだよ」

 

続いて[アポロ]が自己紹介をし、コミュ障の[ミネルヴァ]を代わりに紹介する。紹介された[ミネルヴァ]は、ぺこりとお辞儀した。

そして視線は、最後のひとりに移り。

 

「あの、にーさま…じゃなくって、兄、桂木桂馬の名代(みょうだい)として参りました、桂木えりです」

 

えりが自己紹介した瞬間、魔法少女達がどよめく。

 

「えりが名代なんて、難しい言葉を使ってる!?」

「ちょっと、メルクリウスさん! どういう意味ですか!?」

 

さすがにえりも、文句を言わずにいられなかった。

そんな様子を見ていたうららは、一瞬キョトンとしていたものの、すぐに気を取り直してえりに尋ねる。

 

「それじゃああなたが、桂馬ちゃんの妹ですの?」

「え? あ、はい」

 

うららの問いに、慌てて答えるえり。

 

「そうですの。それじゃあえりちゃん、よろしくですわ!」

「よ、よろしくお願いします」

 

両手でえりの手を握りながら言ううららのアグレッシブさに、えりも少しタジタジになる。

 

「ちょっと、うらら。私達にもわかるように説明しなさいよー!」

 

そんなうららに声をかけたのは、ツインテールの女の子だ。

 

「あ、ごめんなさい。美生ちゃんと結ちゃんにも紹介しますわ。こちらは私を助けてくれた魔法少女達と、お友達の桂馬ちゃんの妹、えりちゃんですわ!」

「いや、助けたのはメルクリウスとディアナだって聞いてるけど。……まあいっか」

 

[アポロ]が訂正を入れる。まあ、聞いてないみたいだったので、すぐに諦めたが。

 

「へえ。宇宙人の次は魔法少女かぁ。うららの交友関係って凄いわね」

「宇宙人…?」

 

妙な単語に首を捻る[メルクリウス]。しかし答えは返ってこない。

 

「魔法、少女…」

 

そして黒髪の少女結が、魔法少女という単語に表情を曇らせた事に気づく者は、残念ながらいなかった。

 

「えっと、うららを助けてくれて、ありがと。私はうららの友達の、青山美生よ!」

 

美生が自己紹介をしたのを聞き、ハッとした結は慌てて自分も自己紹介をする。

 

「あ、あの、私は五位堂結って言います」

 

結はぺこりと、しかし優美に頭を下げた。

 

「はわぁ、結さんってまさに、慎ましやかなお嬢様って感じです~」

 

えりがぼそりと感想を洩らす。と。

 

「本当にそうですよね~」

 

突然聞こえた声に相づちを打ち、次の瞬間には驚いた表情で振り返るえり。しかしそこには誰もいない。だがえりには、この状況に心当たりがあった。

 

「(……エルシィさん?)」

「……!!」

 

返事はない。が、ひどく慌てた気配は感じる。

 

「(……少し向こうで話しましょうか?)

メルクリウスさん、一緒に来てくれませんか?」

 

小声で言った後、[メルクリウス]に声をかける。

 

「え? うん。別にいいけど…?」

 

よくわからないまま返事をする[メルクリウス]だった。

 

 

 

 

 

パーティー会場の隅、他者の死角になる一画に移動する。そして。

 

「えうう~、えりさんにバレちゃいました~。やっぱり私ってダメダメです~」

 

かなりヘコみながら、透明化を解除し姿を現したのは、えりの予想どおりエルシィだった。

 

「ええっ! エルシィさん!? どうしてここに…、ってまさか、魔法少女候補の子がここに?」

「あ、はい。実はそうなんです」

 

[メルクリウス]の推測を肯定するエルシィ。

 

「もしかして候補の方は、うららさん達のうちの誰かなんでしょうか?」

「え? そうなの?」

 

えりの推測に、[メルクリウス]は驚いた。

 

「いえ、確証があるわけじゃないんですけど、エルシィさんが私の傍にいたので、そうなのかな、って」

 

えりのそれは、勘に近いものだった。因みに、もしここに桂馬もいたら、おそらく確信に近いレベルで誰が候補かまで挙げていただろう。

はあ、とエルシィがため息を吐く。

 

「はい。五位堂結さんが魔法少女候補の方です。……えりさんも時々鋭いですよねー?」

 

図書館でのことを思い出しながら、エルシィは言った。

 

「いえ、まだにーさまには遠く及びません」

「いや、ゲーマーが異常なだけだから」

 

確かに[メルクリウス]の言うとおり、小学生らしからぬ思考を巡らせる桂馬が異常なのだ。それに追随できる天理もそっち寄りで、栞にもそうなる可能性があったりするが。

 

「それでエルシィさんは、結にはもう声をかけてるの?」

「あ、はい。三日前から接触してて、お願いはしてるんですけど…」

「やっぱり断られるんですね?」

「……はい」

 

目に見えて落ち込むエルシィ。

 

「それで、今日こそはと思って後をつけて来たんですけど、こんなパーティーの最中(さなか)、声をかけられずに困ってたら、皆さんがやって来た、というわけです」

「「いや/いえ、さすがに諦めよう/ましょう?」」

 

ふたりに突っ込まれたエルシィが涙目になる。

 

「うう、やっぱり出直さないと駄目ですかね?」

「そうそう、駄目なら無理しないで、出直した方がいいよ」

「……メルクリウスさん、なんだか言ってる事がちひろさんみたいです」

「はうっ!?」

 

えりの指摘で少なからず、心にダメージを負った[メルクリウス]だった。

はあ、と再びため息を吐くエルシィ。

 

「仕方、ないですよね。わかりました。今日はもう帰り…」

 

彼女が諦めようとした、その時。

 

ドロドロドロドロ…

 

「「「えっ!?」」」

 

やはり現実(リアル)はクソゲーだったようである。




栞「し、汐宮栞と…

ミネルヴァ「ミネルヴァの…」

栞・ミネルヴァ「あとがき代わりの座談会コーナー☆出張版!」

ミネルヴァ「……って、だいじょうぶ、しおり?」

栞「……」(コクコク)

ミネルヴァ(だいじょうぶかなぁ)

栞「……」

ミネルヴァ「……しおり?」

栞「はう!? ……あ、そ、それじゃ始めよう!?」

ミネルヴァ「……うん。えっと、じゃあ最初は、ぱーてぃーのおさそいだね」

栞「ええと、資料によると、『桂馬が断った後、えりを推薦したのは、以前パーティーの映像を見て憧れていたのを覚えてたから』だって」

ミネルヴァ「ふうん、こっちのかつらぎは、いもうと思いなんだね。……ってしおり、もうしりょーつかうの!?」

栞「だって、いきなり説明しろなどと(のたま)われても、無理でござるよ」

ミネルヴァ「またおはなしのセリフがうつってる…。うん。しかたないね。
えーと、つぎは、うららのきおくだね」

栞「『今まで触れてこなかった、どの様な記憶操作をされたか、を書いてみた』そうです」

ミネルヴァ「【神のみ】で、はくあがきおく抜かれそうになったから、かつらぎが考えてた説になったみたいだよ?」

栞「……」(コクコク)

ミネルヴァ「……うんと、ばめんが変わって、まほーしょうじょたちとえりだね。つきよのおかあさんが“でざいなー”ってせってーだから生まれたてんかいだよ」

栞「『月夜の母は【神のみ[過去編]】で、月夜と一緒にお出かけをしてるシーンがあったので、子供への愛情はしっかりあるはず』……ということです」

ミネルヴァ「……どうして【神のみ】の方じゃ、あんなにぎくしゃくしてたのかな?」

栞「私が読んだ本の内『夫婦仲の不和によって子供が人間不信になった』という内容のものが3206冊あったけど」

ミネルヴァ「急にしおりがじょーぜつになった!? ……いきつぎできてないけど
えっと、またばめんが変わって、しらとりのおじいさんと、やなぎだね」

栞「作者さんは『柳には幸せになって欲しい』そうです」

ミネルヴァ「今でもじゅーぶんシアワセに見えるけど」

栞「文学に於いて女の幸せとは愛する者と添い遂げることその象徴が結婚である一方結婚とはお互いを縛りつける契約でありエンゲージリングは女が男の所有物になったという証と、も……、ぷはあ! ぜはー…、ぜはー…」

ミネルヴァ「しおり、だいじょうぶ!?」

栞「息継ぎ、難しい…」

ミネルヴァ「せめて、“てん”や“まる”はつけようよ」

栞「鋭意努力中、です」

ミネルヴァ「それじゃ、つづけるよ? つぎは、そうだなー…。つきよがしらとりのおじいさんに、アイサツをかえしたとこかな」

栞「……『月夜が母の仕事のパーティーに出ていたのは、可能性としては充分にあり得るので、それを前提にした独自設定』だそうです」

ミネルヴァ「おりじなるでも、こういうしゃべり方のつきよはきちょーだね。
あとは…、みおとゆいがとーじょーしたね」

栞「『美生は、以前感想の返信で書いたとおりのフライング登場です』だって」

ミネルヴァ「しらとりのぱーてぃーに来ないのは、おかしいもんね?
……うん。これでおわりかな?」

栞「待って。作者から『大倉家について』だって」

ミネルヴァ「あ。しらとりのおじいさんが言ってた」

栞「『大倉美代、美奈は、以前登場した加川美里、千里と同じく、作者が昔に考えたオリジナルキャラクターです。この作品だと、美代が高校三年生の18歳、美奈が小学三年生の9歳になります。
正義氏は、名前と裏腹にあくどい人です。詳しくは次回!』……って、宣伝!?」

ミネルヴァ「さくしゃがあくどい気がする。
うんと…、こんどこそおわりかな?」

栞「……」(コクコク)

ミネルヴァ「……えっと、それじゃじかいも見てください」

栞「み、見て下さい…
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