月狼記-ゲツロウキ-   作:ぱすえ

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どうもこんにちは!
間邦人と申します。小説を書くのは今回が初めてです。
どうぞ温かい目で見守っていただけたら幸いです。
ケータイで投稿しているので更新頻度が遅くなってしまうと思います。申し訳ないです。

コメント、感想、質問などは是非お気軽にどうぞ!
よろしくお願いします。


月原朗磨の過去
File.0 プロローグ


とある町外れに廃工場があった。

もう何年も使われておらず、工場があった場所には鉄屑とボロボロのコンクリート壁が辛うじて残っているような、工場跡地出会った。

心霊スポットとでも言うべきか、近くには街灯もなく、町のはずれにあるため、人は滅多に寄り付かない。

 

だが、こういう場所を好き好んでくるバカな人間は数多くいる。

心霊スポットだとか、肝試しにちょうどいい場所だとか、理由は人それぞれであるが総括して言えるのは、こんな不気味な所を好き好んでくる輩は遊び半分や軽い気持ちで考えているものが大半だということだ。

 

あえてはっきり言おう

そういう類の場所には絶対に近づかないほうがいい。

 

何故なら、そこには人に見られてはイケナイ、ナニがいるのだから…

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、ろうちゃん。この本読んだことある?」

 

ある高校の放課後。教室の一角で二人の少年が話している。

 

 

「ん、いやちゃんと読んだことはないな。これ最近巷を騒がしているシリアス小説の一部だろ。結構良くできてるんだよコレ。ヨコピー 読んでる感じなのか?」

 

 

ろうちゃんと呼ばれた少年は机に突っ伏したままおもむろに答える。その向かい側に座るヨコピーと呼ばれる少年は目をキラキラと輝かせながら彼に語りかける。

 

 

「いやー、響子にさ、勧められて読んでるんだよ。はじめは怖そうだなぁて思って渋ってたんだけど。これそぉぉぉとぉ面白いぜ!」

 

 

「…佐渡さんチョイスだったのか。どーりでヨコピー の選ばなそうなジャンルの本しかも、小説本持ってんのか合点がいったわ。ちょうど読みたかった本なんだよそれ。」

 

 

ろうちゃん少年はおもむろに起き上がり、ヨコピーを観察する。こういう時の彼の行動は分かっている。可愛い彼女から勧められた本を読もうにも、読書嫌いで通ってきた彼は内容が理解できない。なら、本好きの俺、小説や漫画なんでもござれのろうちゃんに内容を教えてもらおうという算段だろう。小学校からの無二の親友の行動パターンはある程度理解してる。

 

彼はこう問いかけた。

 

 

「確か、『異形の恋』だったけか?冒頭から怖い怖い詐欺の匂いがプンプンするんだが… どーせお前のことだ、小説読もうにも、本嫌いで続かなくて途中で投げ出すだろう。なら、俺に譲って欲しいんだが。」

 

 

「ぬふふふ。ボロクソ言ってくれんじゃあねぇか。しかし、この本だけは死んでもやることはできんのだよ。フフフ」

 

 

「ぬ!?」

 

 

ろうちゃん少年は親友の予想外の言動に、素っ頓狂な声を上げてしまったが、直後彼のここ最近の話を思い出し、半ば呆れ気味に何故なんだと問いかける。

 

「何故ならッ。響子が俺にくれた誕プレだからだッ。そう簡単にかすわけにはいかんのぉう。それに今日は響子ン家で一緒に勉強する予定だから、お先に失礼するぜ、親友。」

 

 

やはり、惚気だったか…

 

 

スキップしながら教室を出て行くヨコピーを見送りながら、ろうちゃんこと月原朗磨は 明日も口から砂糖吐きっぱなしだな と思うのであった。

 

月原朗磨は平凡な高校に通う高校三年である。

打ち込んで来たものといえば部活動ぐらいなもので、その部活動も気づけばもう引退していたし、進路もごくごく普通の大学に通うことが決まっていた。

ただ、最近学校でやることが無くなっていき、少し無気力な毎日を過ごしていた。

 

他の連中は部活動を引退し、進路が決まると、こぞって学校生活をエンジョイし始めた。見るからに青春してます!って感じで…

親友のヨコピーこと横井翔太に至っては、念願の彼女を作りイチャイチャラブラブな日々を過ごしていた。また、その惚気話を朗磨が聞くというのは、もはや日課と呼んでも良いくらいの頻度になっていた。

 

朗磨は、そんな周囲の状況に対しにほんのちょっぴり疎外感を感じていたが、それ以上にみんなの笑顔はとても幸せそうで、楽しそうな姿を見ていると、自分も何か陽気な気分になりそちらの方が、疎外感より大きかった。

そんな秋も終わり、もうすぐ冬の寒さが本格的になってくる季節は静かに迫っていた。

 

 

 

 

あの頃の俺は気づくことすらできなかったんだ。

 

この状況がどれほど大切で尊いものなのかを

 

そんな深いことを考えようとも思わない日常は、簡単に壊れることも

 

あれから思い知らされて行ったんだ。

俺のできること、やれること。

 

そして、どうあがいてもできないことに…

 

 

 

 

 

 

俺はヨコピーの惚気話を聞いた後、家に帰るため一人で自転車を漕いでいた。

 

「それにしても、ヨコピーも変わったなぁ。昔は彼女なんていらん!なんて豪語してやがったのに、人間何が起きるかわかんねぇもんだな。」

 

1人で帰る中、友への正直な感想を呟いていた。

明日も惚気を聞くと思うと少し疲れたので、俺は、河川敷に自転車を止め草っ原に寝っ転がった。

 

秋風が寒い、ここ最近妙に冷え込むことがある。

 

あ、これで風邪ひいたらまた面倒なことになりそうだなぁ。担任が一般受験生がセンター受験生がいるんだから体調管理に気をつけろって怒鳴ってたっけなぁ

学校を休めむことができるのは魅力的だが、担任から嫌味を言われるのは少々気がひける。

そんなことを考えて、ゴロゴロしていたら突然、プルルルルル とポケットの中でケータイが鳴った。

 

着信先は母となっている。

 

…ヤベェ今何時だっけ

 

「もしもし、母さん今から帰ると「バカァッ アンタこんな遅くどこいるの!早く帰ってきなさいッ 」…わ、悪りぃちょっと今日は放課後遊んでてさ。」

 

おお、怖い。

少し寝ていたとはいえ、まだ6時もまわっていない。今はちょっとした薄暗時だ。門限早すぎだろォ。それに母さん、俺は男だぞ。もう高校三年生。誘拐なんてされるような歳じゃないぞ。

 

「違います!アンタ他の女の子とかと遊んでないか心配なのよ。もし、変な過ちがあれば… 」

 

ちょ、何?貴女は予知能力者か何かかな?

なんで息子の考えてること分かるんだこの人は(悪寒)

知らず知らず言葉に出でたか?

 

それにしても一つ言いたい。母よ、アンタの息子は、そんな甲斐性ありません。いや、反論すべきトコはそこじゃない。これは心配なのであろうか?

俺には少なくとも、彼女いない歴=年齢を皮肉っているとしか感じないんだが。

 

「 ほら、お父さん!祖父として朗磨にガツンと言ってやってください!遊んでばかりいないでちゃんと家に帰ってこいってッ「紬やぁ 飯はまだかの?」コラァッ 今更ボケたふりしないでよっお父さんッ!」

 

ブツ プー プー プー

 

おもむろに、耳から携帯を離し通話終了ボタンを押す。

おじいちゃんまで巻き込むなよ…

 

このままでは埒があかない。早く帰らなければ。最悪この流れだとお説教コース真っしぐらだ。せめて飯抜きだけは勘弁してほしいなと思いながら自転車を漕ぎ始めた。

 

 

俺は今、俺と母さんとおじいちゃんの3人で暮らしている。俺には父さんとおばあちゃんがいない。2人とも昔不幸にあってもうこの世にはいない。

そのせいか俺やおじいちゃんに対して過保護なのだ。

 

 

家に着くと満面の笑みでこちらを伺う母さんの姿があった。手にはフライパンを持ってる。本能的に悟った。今までになく怒っていらっしゃる。こうなると手がつけられない。

 

「さーて、朗磨。なぁんでこんな夜遅くに帰ってくるのかぁしらぁ。お母さんによぉくぅ お・し・え・て?」

 

うっわ 口調がヤベェ… つーか今何時だ?

ま、まだ7時半もまわってねぇーぞ。俺が何したってんだ。

 

それから数時間後

 

「いい?朗磨最近はね、男の子でも危ない目にあうことが多い物騒な世の中なんだから、母さんが言った時間までには帰って来なきゃダメよ。」

 

「…はい」

ふぅ なんとかこの状態まで漕ぎ着けることが出来た。マジでたまったもんじゃなかったぜ。何か反論しようとすると包丁が飛んでくるだぜ。

ちょ、おま それが愛する息子にする行為かよ ってツッコミたかったが、これ以上いざこざを起こすとどうなるかわかったもんじゃないのでスルーすることにした。

 

「あ、そういえばおじいちゃんは?」

 

「確か、散歩に行くとかいって出かけてるわ」

 

なんだ、なんだ?

息子は夜中に出歩いちゃダメだが、実の父親しかも齢90の老人は外に出でもいいってのか?親不孝者の娘だなぁ。

 

「あら、朗磨。おじいちゃんが心配なの?大丈夫よ。そんな遠くには行ってないはずよ。私はおじいちゃん迎えに行ってくるから早く寝なさい。」

 

まぁ、おじいちゃんの散歩コースなんて家の周りをグルグルするだけですぐ疲れて帰ってくるしな。

それをわざわざ、迎えに行くんだからやっぱり母さんは過保護だ。

 

 

 

 

 

思えばあの時からおかしくなっていたんだ。

 

 

母さんの俺への依存度が異様に高くなって

 

おじいちゃんの散歩の頻度が増えていって

 

こんなこと、俺は日常で起きていることの一部だと考えてたんだ。

 

なんて、無知で幸せ者だったんだろう。

 

そして、俺はあの日を迎えたんだ。全てが変わっちまったあの日を…

 

 

 





話の内容を編集、整理いたしました。

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