処女作だよ。下手だよ。それでもいいなら見て欲しいんだよ。よろしくだよ。
あ、後投稿不定期っす( ^ω^ )
「大野柚希さん。ようこそ死後の世界へ。あなたは、短い間でしたが、人生の幕を閉じてしまいました。」
真っ白で、何も無い部屋の中で、俺は唐突にそう告げられた。
つまり俺は死んだってこと?そんなまさか、だってさっきまで友達と遊園地に行っていて……。
俺はまだ話を飲み込めてない頭で、先ほどまでのことを思い出す。
この日は、友達に誘われ、一緒に遊園地に行っていた。なぜか嫌な予感がしたが、せっかく誘ってくれたからと、そのまま行くことにした。
いくらか遊んだところで、ジェットコースターに乗ることになった。そして、朝の予感が的中することになった。
一番上まで登ったところで、「ガチャッ」という音がしたかと思うと、いきなり加速し、風圧で目お閉じてしまった。そして、目を開けた時には、なぜか地面が迫ってきて……。
自分の死を実感し始めると同時に、一つの疑問が湧いた。
「あの、一ついいですか?」
目の前の銀髪の少女に、聞いてみることにした。
それにしても、女神のような美しさを持った少女だと思った。
「はい、いいですよ。」
「お例外に、あの時被害を受けた人はいましたか?」
女神のような少女は、微笑んで、
「いいえ、あなた以外は、全員無傷ですよ。」
少女の言葉を聞き、ホッとした反面、自分の運のなさを嘆いた。
「大野柚希さん。一応分かっているかもしれませんが、あなたの死因を話しておきます。あなたは、ジェットコースターに乗っていて、不運なことに、機械の不具合によって、あなたの席の安全レバーが上がり、そのまま放り出されてしまいました。」
分かってはいたが、言われるとなお、自分の運の悪さが悔しい。
「そういえば、頭とかこなごなになって、すごいグロいことになってませんか?」
「ああ、いえ、大丈夫です。放り出されたあとは、噴水の中に入ったので、体は無傷ですよ。」
ん?いやちょっと待て。
「え、じゃあ何で俺死んだんですか?」
「着水した時の衝撃と恐怖で気を失い、そのまま溺死です。」
え、嘘だろ⁉︎溺死?
すると、少女は申し訳なさそうに、
「あの、すみません。とてもいいにくいのですが、その・・・」
おい待てって、待ってくれ。俺に何かあったのか?それとも俺がなんかしたのか?
「あの、着水した時の衝撃で、衣服が、その、脱げてしまって、いま、全裸の状態で」
「お願い、もう止めて、聞きたくない。」
言いにくそうにしながらもそれでも少女は言い続けてきた。
「それで、周りにいた人達だけでなく、一緒に来ていた友達までもが、その惨状をみて、心配の前に吹き出したり、目を背けたりして」
「お願いしますマジやめてください。俺のライフはもうゼロです。」
もう羞恥心で死にたくなってきた。死んでるけど。てゆうかやめてよ。
「それでは改めまして、初めまして大野柚希さん。貴方には、今から3つほど選択肢があります。1つめは、天国に行くこと。2つめは、転生して、赤子からやり直すこと。ちなみに、天国は、別に楽しいところではありませんよ。天国には何もなく、体も無いので、本当に何もできません。できることは、先人とお話ししたり、ひなたぼっこをするくらいです。」
「・・・」
えぇ〜。何その選択肢。そして何その天国。天国という名の地獄ですか?
赤子にもどるってことは、やっぱ記憶とか消されるんだろうし、どっちもロクでもねえ。
「やはり、天国に行くのは嫌でしょう。ましてや、赤子に戻るのも嫌でしょう。そこで、3つ目の選択肢が出てきます。それは、簡単に言うと、RPGの世界に行って魔王を退治してもらう、というものです。」
「へ?RPG?」
まさかこんなところでRPGなんていう人間の世界っぽい言葉を聞くとは思わなかったわ。
「それでは、どうしますか?」
「3つ目で」
俺の返事は即答だった。もっと説明を聞いてからにしても良かったが、まあ聞いたところで変わらないだろう。
目の前の女神様は、待っていましたとばかりに笑顔で説明をしてくれた。
話によると、とある異世界で魔王が現れ、その世界で魔王やその仲間に殺された人達が、転生してまた殺されるのが嫌で、転生を拒んでしまい、人口が減少してしまっているそうな。
そこで神々は、こっちで死んだ若い人をそっちの世界によこしてしまおうというかなり無茶苦茶な移民政策を実行したらしい。
「かなり無茶苦茶ではあるけど、そうゆう世界に行きたいと思う人も少なく無いだろうし、誰も損しないわな。」
俺ももちろん思ったことはある。だからこれは、またと無いチャンスだ。
「でも、ただの凡人の俺が行っても、戦力になりませんよ?すぐにまたここきちゃいますよ?」
「はい。だから、何か1つ、とんでもない強さの武器だったり、チート級な能力など、好きなものを持っていってもいいことになっているのです。」
すると、目の前にカタログのようなものが出てきた。どうやら、この中から選べばいいみたいだ。
「はぁ、」
俺が悩んでいると、女神様が大きくため息をついた。
「どうかしましたか?」
「ああ、いえ、少し疲れただけです。」
「神様でも疲れることってあるんですね。」
「そりゃありますよ。最近は仕事が多くて、あまり休めていないんですよ。」
はぁ、とまたため息ををつかれた。天界も意外と世知辛いのね。
「そうだ、聞いてくださいよ。この仕事、本来は私のものじゃ無いんですよ。」
おっと愚痴が始まりました。もしかして天界も現世もあまり仕事はかわらないのかもしれない。
「そうなんですか?じゃあなんでやってるんですか?」
「ここの担当だった先輩が急遽下界に降りてしまったんです。そのせいで、私の仕事が増えてしまったんです。
昔から先輩の尻拭いをすることが多くて、、、」
・・・やっぱり変わんないんだろうな。にしても、この女神様はかなりストレスがたまっているのかもしれない。
・・・あ、もしかして俺の死因を言ってた時、ストレス解消に使われたのかな?
・・・まあ、可愛いからいいか。
・・・・・うーん、どうしようか。俺の運動神経は、別に悪くも無いが、すごくいいわけでも無い。だから、これらをうまく使いこなせるのか分からない。
「すいませーん、もらえる特典て、この中のものしか選べないんですか?」
「いえ、特典もかなりの数があるので、その中に入っていないものもあります。」
まじか、このカタログだけでもかなりの数あるのに、まだあるのか。
じゃあダメ元で欲しいもの頼んでみるか。
「あの、自分が思った通りに動いて、高い運動能力がなくても使いこなせるものってありますか?」
「わかりました、ちょっと探してみます。
女神様は一冊の本を出すと、パラパラとめくり始めた。多分、あれに他の特典が載っているんだろう。
しばらくすると、女神様の手が止まった。そして、光の魔法陣から、一つの立方体を出した。サイズは、大体ピンポン玉くらいで、傷や汚れの一つもなく、綺麗な銀色の光沢を放っていた。
「これは?」
「これは、『オルタイト」と呼ばれる神器です。使用者の思った姿に形を変えられ、剣にしたり、盾にしたりと、様々な使い方ができます。」
おお、なんとおもしろそうな武器だろうか。それなら後から俺の使いやすい武器に変えたりできるのか。
「ちなみに、この武器の変身には、使用者自身のイメージ力に応じてクオリティが高くなり、一度変身させた人を主人とし、その人以外では使用できなくなります。」
イメージ力か。よく妄想の世界にダイブしていた俺なら、使いこなせる自信がある。それにしても、主人以外には使わせないとは、忠実な神器だな。
「じゃあそれでお願いします。」
女神様は、満足そうに頷いた。
「この神器は、使えば使うほど強化されていくので、魔王討伐に、たくさん交換してください。あなたが魔王を討伐されるのを願っています。それでは、貴方に女神の祝福を!」
そして、足元に魔法陣が浮かび上がり、俺は光に包まれていった。
よし、この人で今日の案内は終わりだ。
何も無い部屋の中心で、女神エリスは仕事に一区切りついたことに安堵した。先輩女神による急な仕事の穴埋めを頼まれ、日頃の仕事に加え、この死者の魂の案内まですることになってしまった。この仕事量は、女神といえかなり厳しい。そして、早く仕事を終わらそうと、日頃のストレスを少しぶつけてしまった目の前の少年に、謝罪の意も込め、送り出す。
この時、女神エリスは、特に油断していたわけでもなく、仕事でミスを犯すような女神では無い。しかし、多大な仕事疲れから、隙が生まれてしまった。また、本人がそのことに気がつくのは、少年を送り出し、消えようとしている魔法陣に派手なヒビを見つけてからだった。