俺の初期艦は大和型一番艦。 作:たま
大和に電文が送られてきた。
「ち...鎮守府に奇襲!?」
鎮守府が奇襲されたという内容だった。
「あれ......前にもあったような......うっ急に頭が......」
鎮守府が奇襲されたことを知った瞬間、大和の頭に激痛が走った。
「オチナサイ」
「くっ...!」
敵の砲撃を大和はギリギリで回避する。
そして今、大和が敵対している深海棲艦を見てまた、大和の頭に激痛が走った。
「うっ......あの深海棲艦...見たことがあるような......そうだ...南方棲戦鬼......」
大和は思い出した。忘れていた記憶を、封印されていた昔の記憶を。昔の鎮守府、一緒に過ごしていた仲間達、そして昔の提督を。
「ココハ……トオシマセン……」
敵から砲撃が飛んでくるが、拳で跳ね返した。
「今は南方棲戦姫ですか...絶対に許しませんからね...」
南方棲戦姫は砲撃を続けるが大和は全てを避け、真っ直ぐ南方棲戦姫へと突っ込んでいく。
「はぁ!!!」
南方棲戦姫の顔に大和の全力の拳が当たり、南方棲戦姫は10Mほど飛び、
「ワタシモ……ワタシモ……モウイチド……ヨミガエルノカ…… 」
海の底へと沈んでいった。
「ふぅ......急いで戻らないと!」
大和は南方棲戦姫との戦闘を終え、今までに出したことのない速度で奇襲された鎮守府へと帰る。
「提督!」
大和が鎮守府に着いたとき、すでに深海棲艦はいなかった。
だが、鎮守府は目も当てられないほど崩壊していた。
「そんな......て......提督は......」
このとき、大和のある感情が強くなっていく。
深海棲艦への怒り......
深海棲艦への怨み......
深海棲艦への復讐......
深海棲艦への憎悪がどんどん強くなっていく。
「ゆる......さない......」
大和自身、これから自分が何をしようとしているのかはわかっている。
だが、深海棲艦への憎悪は深く、更に深く大和の心に染み付いていく。
大和が鎮守府に背を向け、深海棲艦がいる場所へと出撃しようとした。そのとき、
「帰投せよ。」
一言。その男の一言。それで大和の心に染み付いていた憎悪が晴れていく。
「暁もいるわよ!」
暁の声。
「私もいますよ!」
明石の声。
「大和、よく帰ってきたな」
「て...提督」
仲間の声がする。家族の声が聞こえる。誰一人欠けることなく、鎮守府へと、自分たちの家へと。
「艦隊、帰投しました!」
「あぁ、お帰り。大和。」
「お帰りなさい!」
「お帰り大和!」
「はい...ただいま!」
一応ストーリー的には最終回です。これからたまに日常編とかを投稿するかもしれません。
最初はギャグとか日常に溢れた物を書こうとしてましたが、暁の初登場の次の話から完全に路線が変わりました。
この作品を最後まで読んでいただきありがとうございました。