パスパレには協力してもらえることになった。あー、いや、正確には日菜を除いた、だな。日菜にも話をして協力を仰がないとな。
とりあえず、残りはポピパとAfterglowとハロハピ、そしてRoseliaだな。Afterglowは蘭と連絡を取れば全員を集めてくれるだろうし、Roseliaもきっと同じ様に集まってくれるだろう。ポピパは市ヶ谷の家の蔵でよく集まってるらしいからそこに行けばよさそうなんだが、…問題はハロハピだな。どこにいるか推測できない。
「こころか美咲か花音でも見つけれたらすぐなんだろうが…」
「おや?うちのプリンセスたちをお探しかい?」
「…瀬田?あー、そういやハロハピのメンバーだったな」
「ふっ、覚えていてくれたのか。儚いね」
「真面目な話をしたい。ハロハピメンバー全員を集めてくれないか?」
「……ふむ、…いい目をしているね。どうやら役者はやめたようだ。いいだろう、それじゃあ移動しようか」
「移動?」
「これからこころの家でハロハピ会議があるんだ。全員が集まる。ちょうどいいんじゃないか?」
「ありがたいな。すまない、厄介になる」
「気にしないでくれたまえ。迷える子羊を助けただけだよ」
「…シリアスは2分も保たないんだな」
残念な一面だが、そこはどうでもいい。ハロハピメンバーに会えるように計らってくれるんだからな。ハロハピならすぐに了承を貰えそうだが、タカをくくるのはいけないな。この作戦は何一つしくじるわけにはいかないんだ。万全の状態で望まないといけない。
瀬田に連れられて少し移動したところで立ち止まった。こころの家まではまだまだあるのだが、待ち合わせでもしてるのだろうか。
「…さすがだね。時間通りだ」
「なにが…あー、
「そういうことだよ。いつも私達は
「お待たせ薫!さ、乗ってちょうだい!はぐみと花音も迎えに行くわよ!」
「いや待ってないさプリンセスこころ。それと今日は私達に客人だ」
「私達にってことはハロハピに?…あら、雄弥じゃない!客人ってあなたのことね!」
「まぁな。…乗せてもらっていいか?」
「ええ!もちろんよ!」
こころが乗ってるこれってリムジンだよな。まぁ驚きはしないが。中に入るとこころと一緒に美咲もいた。最初に美咲を迎えに行ったんだろうな。ほんと仲がいいな。
「どうも」
「学園祭ぶりだな。ハロハピ会議らしいが、その時に少しだけ時間くれないか?」
「まぁ、いいんじゃないですか?大事な話みたいですし、こころ次第ですけど」
「あら、私が断るわけないじゃない!私達にできることならなんだってするわよ?」
「助かる」
「ムッシュ、…リサの調子はどうなんだい?」
「…良くはないな。あとで話すことにもそのことが絡む」
「…そうか」
「その話はこころの家でしましょうか」
「ああ」
北沢と花音を迎えに行くらしいのだが、どうやら二人は一緒にいるらしい。というのも、花音が迷子になるからなのだが…。まぁ、手間が省けていいんじゃないか?
そう思ってた時期も俺にはあったさ。
「…はぐみ、花音さんは?」
「ご、ごめんみーくん。いつの間にかいなくなっちゃった。…ここで待ってただけなんだけどね」
「えー…花音さん…」
「仕方ない。花音は俺が探してくるから四人は先に行っててくれ」
「いや流石にそれは…」
「ここは専門家に任せたほうが手っ取り早いだろうね。ムッシュも時間をかけたくはないだろ?」
「それはそうだが…専門家ってまさか」
「疾斗先輩ならすぐに連れてきてくれるよね!みーくん連絡して!」
「はいはい」
やっぱりか。まぁたしかにその方が時間も短縮できるか。北沢が車に乗り込んだら車は発信した。美咲も疾斗に連絡したようで、『すぐに連れて行く』との返事を貰えたとか。これで一安心だな。
〜〜〜〜〜
「よっ!花音を連れてきたぜ!」
「みんなごめんね…」
「…なんでそっちの方が早いんだよ」
「そんなん気にするなよ!花音を無事に合流させれたし、俺は用事あるから帰るぞ」
「ええ!今度のハロハピ会議にはぜひ参加してほしいわ!」
「はぐみもこころんと同じこと思った!」
「ははっ、予定が合えばそうさせてもらうよ」
「疾斗くん。ありがとう」
「おう」
疾斗を見送りこころの家の中に入る。この広さの家はそうそうないが、自分のバンドのせいというべきか、大して驚くわけでもなかった。
部屋に案内され、それぞれ定位置があるのか、全員が迷う素振りなく席についた。美咲が3バカと称する三人が並んで座り、美咲と花音がその対面に座っていた。俺は花音の隣に座ることにした。
「さてと、ハロハピ会議の前に雄弥さんの話でも聞きますか」
「雄弥くんの話?」
「あ、そっか。花音さんは聞いてなかったですね」
「雄弥はね!私達に頼みたいことがあるそうなの!」
「え!?そうなの!?」
「…まぁな」
花音が目を丸くして驚いてるが、そんなに驚くことか?…まぁ、たしかに頼みごとはしたことなかった気がするが。
リサの今の状態を話し、俺がどうしたいかを話し、そしてやろうとしていることを話した。俺が考えうる限り最上の手段であり、結花がさらに改良してくれたものだ。
「いいわよ!」
「ハロハピも参加ということで」
「ありがとう」
「雄弥くん。急ぐのは分かるけど、無理は駄目だよ?」
「…あぁ」
「雄弥先輩はこの後どうするんですか?」
「ポピパとAfterglowに話をしに行こうと思ってる」
「かーくんが今日は蔵で集まるって言ってましたよ!はぐみからかーくんに連絡しときますね!」
「いいのか?なら頼む」
「戸山さんたちに…あーでも市ヶ谷さんと山吹さんもいるから大丈夫かな」
「うん。話をするだけだしね」
「想いを乗せた言の葉なら通じるだろうね」
「瀬田ってシャレた言い方もできたのか。…来てそうそう悪いが、次に行かせてもらう。みんなありがとう。また連絡する」
「あ、それなら私の連絡先教えとくね。雄弥くん携帯貸して」
花音に携帯を渡し、連絡先を交換してもらう。これで詳細を決めた時にハロハピと連絡を取れるな。俺は黒服の人に連れられて屋敷の外に行き、車に乗せてもらって市ヶ谷の家に送ってもらえた。
〜〜〜〜〜
お婆さんに話をして蔵の位置を教えてもらったのだが、…盆栽か。渋いな。まぁ趣味は人それぞれだし、手入れも綺麗にしてあるな。それにしても蔵に地下があるって珍しいような…。
「お邪魔します」
「あ!雄弥さん来た!」
「お、お久しぶり…です」
「はぐみからある程度は聞いてるんですけど…」
「私達に頼みたいことってなんですか?うさぎの愛で方ですか?」
「それおたえ一人にしか頼めないやつだろ!」
「そっか」
暴走…してるわけじゃないんだよな。これが通常運転って、体力凄いな。しんどいだろ。
「あの…お姉ちゃんから聞いたんですけど、雄弥さんとリサ先輩…事故に合われたんじゃ」
「え!?」
「そうなんですか!?」
「なんでそれで…、リサさんは!?」
「み、みんな落ち着いて、雄弥さんの話を聞こうよ」
「リサに怪我はない。…が、精神的に追い込まれててな。そのことでみんなに頼みたいことがあるんだ」
「私達にできることなら」
「…おたえが、真面目に…」
え、この子そんなに真面目にならないの?…天然なだけで真面目な時は真面目になるだろ。まぁなんでもいいが。
俺はハロハピに話したのと同じことを話した。ポピパも即答で参加を表明してくれた。これで残りはAfterglowとRoseliaだ。…今から蘭に言ってメンバーを集めてもらうか。だが、さすがに急には集まれないよな。
どうするか考えてる俺に、沙綾が助け舟を出してくれた。この子も世話焼きな性格だよな。
「雄弥さん。たしか後はRoseliaとAfterglowですよね?」
「そうだな」
「実はモカに連絡してメンバーを集めてもらってます。羽沢珈琲店に行ってください」
「さっすが沙綾!」
「あはは、ありがとう香澄」
「ありがとう沙綾。みんなもありがとう、また連絡する」
「あ、雄弥先輩。これ」
「……?」
「『連絡先知ってた方が便利だろうから私の連絡先教えます』ってことですよ」
「なんで沙綾は今のがそこまでわかんだよ!」
「…助かる。それじゃあまたな」
「はい!絶対に成功させましょうね!」
〜〜〜〜〜
なんだろ、みんなが協力してくれてるからとはいえ、ポンポン上手いこと進み過ぎなような。…まぁ、いいか。上手いこといくときは上手いこといくもんだしな。
羽沢珈琲店に入ると一般の客もいたが、そんなに多くないな。これなら落ち着いて話ができそうだ。
「おつかれさまで〜す」
「悪いな。急に集まってもらって」
「いえ、雄弥さんの頼みと言われたら」
「予定とかあったんじゃないか?」
「特には…」
「蘭とひーちゃんは課題に追われてるだけだよね〜」
「モカ!」
「…二人とも大丈夫なのか?」
「うぅ〜、頑張ります」
「あはは、大丈夫だよひまりちゃん。見てあげるから」
「つぐー」
蘭は自分でなんとかなるぐらいしか残ってないようだが、…ひまりはどれだけ課題を残してるんだか。花音に無理するなと言われてるし、ちょうどここに来たんだ。一息つくことにするか。
「雄弥さん…その、リサさんは」
「ん?…あぁ、あこから聞いたのか」
「はい…」
「怪我はないんだけどな。…みんなにはそのことで頼みたいことがあって集まってもらったんだ」
「私達以外にも〜、色んなバンドに声をかけてるんですよね〜?」
「まぁな」
沙綾はそこらへんも話したのか。それとも察しのいいモカが聞き出したのか。そこは別にどっちでもいいか。注文したケーキセットを少し味わったところで話を始めることにした。
「…なるほど〜。それで雄弥さんはみんなにお願いしに回ってるんですね〜?」
「そういうことだ。…頼む、手伝ってくれ」
「ちょっ、頭下げないでください!あたし達も手伝いますから!ね?蘭」
「もちろん。…リサさんにはいっぱいお世話になってるし」
「そうだね」
「燃えてきたぜ!っと、そうだ。雄弥さん、Roseliaなら今ごろ練習のはずですよ。あこがそう言ってましたから」
「そうなのか?ならこれからスタジオに向かうとするか」
「Roseliaがある意味一番の難関ですよね〜」
「リサさんはRoseliaの大事なメンバーで、精神的支柱だもんね」
「納得させてみせるさ。…全てをかける覚悟はできてるからな」
何一つ怖気づくことなんてない。躊躇う必要もない。全てを、俺の想いをぶつけるだけだ。
トントン拍子で進みすぎ?いやいや、雄弥とリサの人徳があってこそみんなが、すぐに了承してくれるのですよ。