全員を出すっていう内容は思い浮かばなかったので、代表でこの人です。
Roseliaの練習もバイトも部活もないある日のこと。こういう時は、いっつも雄弥と一緒に過ごすか、雄弥やRoseliaメンバーにあげるお菓子を作ってる。だけど、今日はそのどっちでもない。友達と買い物に行くわけでもない。人と会う約束をしている。
集合場所である駅前で待っていると、今日約束していた人物がこっちに走ってきていた。集合時間に遅れてるわけじゃないんだけど、間に合わないかもと思って走ってきたのかな?
「ふぅ…、わりぃ!待たせちまった!」
「あはは、大丈夫だよ大輝。そんなに待ってないから。まぁ、女の子より後に来るのはどうかと思うけどね〜?アタシがチンピラに絡まれてもいいってことかな?まだ恐怖症が治ったわけでもないんだけど」
「ほんと、ゴメンナサイ。そういうつもりじゃなくて、ってかそんなん俺が雄弥にボコられるし…」
「ジョーダンだよジョーダン!何か事情があったみたいだしさ。…ま、それは聞かないでおいてあげるよ」
「助かる」
「それで、今日はどうしたの?相談したいことがあるって話だったけど」
「それは店についてからにしようぜ。疾斗から教えてもらった、ゆったりできる喫茶店があるんだ。そこで話すから」
「リョーカイ!エスコートよろしくね?」
「…からかわないでくれ。雄弥にも沙綾にもしばかれるから」
それはそれで面白そうな気が…。アタシが嫉妬するところはいっぱい雄弥に見られてるけど、雄弥が嫉妬するとこなんて見たことないし。…まぁ雄弥が恋愛を理解した時に、アタシ達は付き合い始めたからね〜。今なんて結婚の約束してて、先に式はあげたしね☆
左手についてる指輪を右手で優しく撫でながら、大輝の後ろをついていく。電車で3駅移動して、そこから歩くこと10分弱。目的の喫茶店についた。疾斗の紹介だけあって、中々オシャレなところだね。
「疾斗ってこういうとこ見つけるの上手いよね〜。花音がカフェ巡り好きだからかな?」
「それもあるだろうが、…あいつも紹介してもらってることが多いぞ」
「そうなの?芸能人とかに教えてもらうの?」
「まぁそうだな。…あとは、人助けした時にその人から教えてもらったりするんだってよ」
「…あぁ、なるほど」
適当に席について、店員さんにお冷とメニューを渡してもらう。大輝はブレンドコーヒーを頼んで、アタシはカフェラテにした。
「そういや、今日のことは雄弥に言ってあるのか?」
「
「え"っ」
「雄弥が嫉妬するの見られるかなーって思って」
「アータシカニナー」
「…なんで片言?」
「俺になにか危害が来そうで怖い」
「いやいや、それはないでしょ〜。だって雄弥だよ?」
「雄弥だから怖いんだよ!何考えてるかわかんないからな!」
えー、そうかなー?…まぁ、たしかにアタシも雄弥のことが分かるようになるのに時間かかったからなー。
注文していたものが届けられて、一口飲んでから改めて今回の本題を聞くことにした。聞いたらすんごい呆れる内容だったけどね。
「喧嘩したから仲直りの方法を教えてほしい、ねー?」
「しょうもない相談って思われるのは仕方ないが、なんか今までとは違うんだよ」
「喧嘩自体は初めてじゃないんだね?」
「まぁな。あんま喧嘩はしないし、今までもなんとか仲直りできたりしてたんだが…」
「今回はいつもみたいに仲直りできないと」
「…はい」
「いつも同じパターン?」
「いや、それはない。それは沙綾に失礼だからな」
「うーん、そこは一安心ってとこだけど。これだけじゃ何とも言えないなー」
アタシも沙綾とはそこまで接点がないからなー。憶測であれこれ言うわけにもいかないし。原因がわからないといけないんだけど、大輝がそれをわかってないって言うし…。
「沙綾の誕生日を祝い忘れたとか?」
「それはない。沙綾の誕生日は5月だし、ちゃんと祝った」
「じゃあ何かの記念日を忘れてたとか?女の子ってこういうのすっごい気にするんだけど」
「記念日って言われてもなー。リサ達みたいに結婚をどうのってわけでもないし………ぁ…」
「何か心当たりあった?」
「付き合って半年経ちます…」
「それじゃん!」
毎月に記念日がどうのって言う子じゃないだろうけど、流石に半年は記念日として何かしたいって思うよ!しかもこういうのは、男子から言ってほしいもんだしね!
「まったくもー、完全に大輝がやらかしてんじゃん」
「その通りです…」
「何かお祝いとお詫びを用意しないとね。沙綾の好きなものは?」
「ドラム」
「帰るよ?」
「ゴメンナサイ!…えっと…たしか、趣味はカラオケとヘアアクセ集めと野球観戦だな」
「カラオケは排除するとして、野球観戦はすぐにチケット用意できるわけでもないし…、ヘアアクセは無難だけど買わないとね」
「無難なのにか?」
「アタシに考えがあるから任せて♪伊達に雄弥にドギマギさせられてないよ!」
「誇らしげに言うことなのか…?」
そんなツッコミいらないでしょ。それに、プレゼントとかで実際にドギマギさせられた女子からのアドバイスなんて超貴重なんだからね!
アタシ達は注文したのを飲み干してからすぐに買い物に行くことにした。こういうのは早く解決しないとね!
〜〜〜〜〜
リサにアドバイスを貰い、買い物を済ませる。もちろん自分で選んだ。リサから貰ったアドバイスは、どういう風にしたら女子からしたら効果的か(リサ体験談)というものだ。
リサに礼を言い、これから沙綾と連絡を取ろうと思ったのだが…、
「…なんでリサさんと2人でこんなとこにいるのかな?」
後ろからかけられたこの声に俺は心臓を鷲掴みされたような感覚に陥った。声が今までで一番冷めていたからだ。ぎこちなく後ろを振り返ると、笑顔の沙綾がそこにはいた。笑顔なのにとても怖い。目が笑ってないってやつだ。
「さ、沙綾…これには事情があってだな」
「事情?私を放ったらかしにして他の女の子、しかも人の女の子と遊んでるのに言い訳するんだ?」
「沙綾、アタシの話を聞いてほしいんだけど…」
「大丈夫ですよリサさん。こいつに詰め寄られて断れなかったんですよね。安心してください。処分してきますから」
「いや、そうじゃなくて…」
「あーもう!沙綾!」
「ひゃっ!?な、なに!?」
ムードもクソもねぇ!俺は暴走してる沙綾を思いっきし抱きしめた。人前でこんなことされるとは誰も思わないよな。だから沙綾もビックリして縮こまった。
「ごめん。記念日を忘れててごめん」
「…ホントだよ。バカ」
「どうやったら仲直りできるか、リサに相談してたんだ」
「そうなの?…私、勘違いしちゃってたよ」
「紛らわしいことしてる俺が悪いんだよ。…沙綾にプレゼント用意したんだ」
「プレゼント?」
体を離して、さっそくだが袋からさっき買ったものを取り出した。梱包してもらったものをそのまま沙綾に渡す。プレゼントを開けるのも楽しみの一つなんだとか。
沙綾は目を丸くしながらそれを受け取り、プレゼントと俺の顔を交互に見つめる。俺はアイコンタクトで「開けていい」と伝え、沙綾は丁寧にそれを開けていった。
「あ、…かわいい」
「それ、沙綾が欲しがってたやつだろ?似合うと思って買ってきたんだ」
「ふふっ、らしくないことしちゃって」
「うっせ」
「でも…ありがとう。すっごい嬉しい♪」
「お…おう」
「…えへへ、…ね?つけてくれる?」
「…俺こういうの苦手だぞ?」
「今日は我慢してあげる」
「我慢するの前提なのか…」
沙綾が今つけているのを解いて、たった今プレゼントしたものを不器用ながらにつける。沙綾の髪に優しく気を使いながらなんとか形にはできたか?…うへ、やっぱ俺こういうの向いてないわ。
「相変わらず大輝ってこういうの苦手だよな」
「うおっ!雄弥いつの間に!?」
「今来たとこだ。…らしくないことしてんな」
「さっき沙綾にも言われたよ」
「雄弥はなんでここにいるの?」
「ん?さっきまで沙綾と一緒にいたからだぞ?」
「「え?」」
「ほらよ沙綾。頼まれてたやつだ」
「わざわざありがとうございます♪」
「気にするな。これぐらいならいくらでもしてやる」
「ふふっ、頼りになりますね!」
え?ちょ、えぇ?なになに、沙綾と雄弥は何してたの!?…いや、まぁ俺も人のことを言えないんだが、話が見えてこねーぞ!
「ゆ・う・や?沙綾と何を楽しんできたのかなぁ?」
「何をそんな怒ってんだ?」
「怒ってません」
「そうか?…ま、別に大したことじゃねぇよ。気にするな」
「ふーん?アタシに言えないことなんだ?」
「…はぁ。沙綾の相談を聞いてただけだ。リサも似たようなもんだろ?」
「あ、そうなの?ならいいや」
一瞬空気が重くなった気がするんだが、すぐに元に戻ったな。いや、元どころかイチャつき始めたんだが…。てか、リサのやつ雄弥を嫉妬させるとか言ってたのに、さっきリサが嫉妬してなかったか?…ま、いいや。放っておこう。
「沙綾は雄弥と何してたんだ?」
「ちょっと頼みごとしてたんだよ。さ、大輝行こ!」
「行くってどこにだよ」
「雄弥さんに頼んでたとこだよ♪」
(あ、これ相当敷居の高いとこだわ。雄弥がセッティングとかそれしかないだろ)
沙綾と手を繋いで歩いていく。俺たちは俺たちなりの幸せがあるから。それを手放さないように、繋ぎ止めるように、優しくも強く手を握った。
〜〜〜〜〜
「あの二人どこいったの?」
「俺が紹介した店だな。ま、仲良く行けるだろ」
「ふーん。沙綾にはなんて相談されたの?」
「『大輝に冷たく接し過ぎたんですけど、どうしたらいいですか』って相談された」
「…あの二人熱々だねー」
「前々からな」
「あはは!たしかにね☆」
後日、沙綾と大輝がペアルックのネックレスをしてるのを見て、アタシと大輝の作戦が大成功したことがわかった。よかったよかった♪
半分ぐらいから元通りの二人の組み合わせになってしまった…。
難しいですね。このキャラはこのキャラと絡む、みたいな大まかなことは考えてたから、その固定観念に縛られちゃいました。まだまだ未熟です。