陽だまりをくれる人   作:粗茶Returnees

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このタイミングの番外編って言ったら、こうするしかないじゃん?



友希那ってパソコン使えたっけ?

『雄弥ー。ちょーっと手伝ってほしいことができたんだけど』

 

「わかった。どこ行けばいい?」

 

『…まだ内容言ってないんだけど、いいの?』

 

「リサの頼みだろ?俺が断るわけがない」

 

『…ぅ、うん。…ありがと。…えっと、それでね』

 

「雄弥もバカップルだよなー」

 

「大輝も大概だよ?」

 

「そんなことないだろ?」

 

「あ、沙綾からSOS」

 

「場所どこだ!!」

 

「…やっぱり大輝も一緒じゃん」

 

 

 大輝のやつ飛び出して行ったが、あいつどこ行く気だ?今日はポピパメンバーで遊びに行ってるし、たしかこころと美咲とはぐみもいるから何事も起きないだろうに。

 

 

「んじゃ、俺帰るから」

 

「いやいや雄弥、今練習中だからね?」

 

「愁は何言ってんだ?大輝も消えただろ」

 

「呼び戻すよ」

 

「じゃ、4人で頑張れ」

 

「だからさー」

 

「いいんじゃないか?」

 

「疾斗?」

 

「彼女からの頼みなんだ。止める必要はないだろ」

 

「私も止めなくていいと思うな〜」

 

「はぁ。2人とも甘いよ…」

 

「それで〜、雄弥はどこ行くの?」

 

 

 愁も2人に言われたから折れたようだな。ま、全員に止められても無視してリサのとこに行ったがな。それで、結花が疑問をぶつけてきて、疾斗と愁もこっちに視線を向けてきた。練習を抜け出すわけだし、これぐらいは答えとくか。

 

 

「ネカフェ」

 

「はい?」

 

 

 細かいことは聞いてないが、変な場所に呼び出されてるってのは俺も思ってるからな?

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

「あ、リサ姉の電話が終わったみたいですよ!」

 

「リサ、雄弥はなんて言ってたの?」

 

「あれ?アタシ雄弥に電話かけるって言ったっけ?」

 

「電話してる時や電話の後の表情で分かります」

 

「うそ!?」

 

「今井さん…すごく…わかりやすいですよ?」

 

「そんなにか〜…」

 

「大丈夫だよリサ姉!あこは分かんなかったから!」

 

「うん。フォローになってないからね?」

 

「それで、結局どうなったのよ」

 

 

 あ、そうだった、そうだった。アタシは友希那たちに雄弥が来てくれることを伝えた。あこは大喜びしたけど、友希那と紗夜と燐子は、なにか引っかかってるようだった。

 

 

「3人ともどうかした?」

 

「いえ、雄弥くんが来てくれる事自体はいいのですが…」

 

「その…今日は…練習が…あったんじゃ…ないですか?」

 

「あ…」

 

「リサ?」

 

「うぅ、で、でも雄弥は大丈夫だって!」

 

「リサの頼みを雄弥が断るわけないじゃない。例えライブ中だろうと駆けつけようとするわよ?」

 

「えっと…雄弥さんには、やっぱり断りますか?」

 

「あこ、雄弥の行動力を甘く見ては駄目よ」

 

「え?」

 

「彼ならおそらくもうスタジオを出てるはずです」

 

 

 紗夜がそう言ったら、すぐにアタシのスマホに雄弥から連絡が来た。そこに書かれてる文面を5人で見えるようにすると…。

 

『スタジオを出た。20分もかからずに着く』

 

 …うん。さすが雄弥だね。行動が早いよ。それはともかくとして、あと20分って…。

 

 

「私達も行くわよ。呼び出しておいて後から着くなんて、非常識にも程があるわ」

 

「そうですね。少し急いだ方がいいかもしれません」

 

「あこちゃん。…荷物は…大丈夫?」

 

「うん!ありがとう、りんりん!」

 

「それじゃあ、行こっか!」

 

 

 アタシ達も少し早めに歩いて、雄弥に来てもらうネカフェに向かった。距離は断然アタシ達の方が短いんだけど、アタシ達が着いて5分後には雄弥が来た。雄弥、もしかして走った?

 

 

「悪い、待たせたか?」

 

「そんなことないわ。私達もつい先程着いたばかりよ」

 

「むしろ私達の方が後になるかと焦りました」

 

「そうなのか?てっきりみんな先に着いてて、それから呼び出されたのかと思ったんだが…」

 

「そうでもなかったのよ」

 

「そうか」

 

「雄弥さん!今日はよろしくお願いします!」

 

「ああ。…なにをするのかは知らないがな」

 

「えぇ!?」

 

「なにも知らずに…来たんですね」

 

「リサの呼び出しだったからな」

 

 

 ちょっ、みんなそんな目で見ないでよ!アタシだって内容を話す前にOK貰えるって思ってなかったんだから!ついつい話すのを忘れちゃっただけで…。

 

 

「と、とにかく!早く中入ろうよ!」

 

「逃げましたね」

 

「そうね」

 

「そこ、何も言わないの!」

 

 

 最初に中に入ったはいいけど、アタシもこういう場所は初めてだから落ち着かないや。それに何をどうしたらいいかわかんないし。

 アタシが周りをキョロキョロ見回してると、雄弥に手を引かれた。それに大人しく付いていくと、受付にたどり着いて、何やら店員さんと話し始めた。

 

 

「それでしたらこちらの部屋はどうでしょう?」

 

「…ちょうどいい部屋ですね。ここにします」

 

「分かりました。お時間はどうされますか?」

 

「…リサ。どれぐらいやるか聞いてるか?」

 

「う、ううん。ちょっと待ってて、あこに聞いてくるから」

 

 

 少し離れたとこで、あこと燐子は友希那と紗夜にここのことをレクチャーしてた。アタシはそこに合流して、あこと燐子にどれぐらいするのか相談した。……心なしか燐子の口調が早くなってたような。

 

 

「雄弥、3時間もあれば十分だって〜。2時間でも大丈夫とは言ってたけど」

 

「そうか。…なら2時間だな。友希那と紗夜は不慣れなとこだとすぐに疲れるし」

 

「…ふーん?2人の心配だけするんだ?」

 

「リサのことは誰よりも分かってるつもりだが?」

 

「……ばか」

 

「………………あのー……2時間ということでよろしいでしょうか?(クソ、リア充め!目の前で見せつけやがって!)」

 

「はい。2時間でお願いします」

 

「かしこまりました。ではこちらの料金になります」

 

「あ、徴収してくるね!」

 

「残念、もう遅い」

 

「今のは遅くなかったよね!?」

 

「カードお預かりしまーす」

 

 

 店員さんもすぐに会計しちゃった!?え!?「一括でよろしいですか?」とか聞かないの!?

 

 

「こちらが鍵になります。どうぞお楽しみください(早く去れ!リア充め!)」

 

「ありがとうございます。リサ、行くぞ」

 

「むーー」

 

「…不貞腐れるなよ。お金が有り余ってるからやったことなんだし」

 

「でも、今回はアタシ達が呼び出したんだよ?それならアタシ達が払うのが筋ってもんじゃない?」

 

「なら、また今度な」

 

「どうせその時もおんなじように誤魔化すんでしょ?」

 

「どうだかな」

 

「…雄弥のばか」

 

 

 雄弥に悪態をつきながらも、雄弥に恋人繋ぎしてもらってることに喜んでる自分もいて、複雑だよ。とりあえず、アタシって単純なんだなーってのは、自分でもよくわかったよ。…あこにまで温かい目で見られると、いつも以上に恥ずかしかった。

 

 

「おおー!ちょうど6人部屋なんですね!雄弥さん、ありがとうございます!」

 

「たまたま空いてたみたいでな。これなら燐子も気兼ねなく使えるだろ?」

 

「あ…はい!……ありがとう…ございます。…その、…気を使って…いただいて」

 

「気にするな。それじゃあさっそくパソコンを立ち上げるか」

 

「ええ。時間を無駄にはしたくないわ」

 

 

 部屋には円テーブルがあって、みんなで話しやすい環境ができてた。部屋の端に置いてあったパソコンをそれぞれ持ってきて、一斉に立ち上げる。あこの指示通りに操作してゲームを起動させる。えっと、たしかキャラクターを作るんだっけ?あれ?アバターだっけ?…ま、そこはいいや。

 

 

「名前は…りんりんどうしよっか?」

 

「今回だけなら…リアルので…いいんじゃないかな」

 

「それもそっか!」

 

「職業もあるんですね…」

 

「色々とありすぎて分からないわ…」

 

「人気が出てさらに増えたからな」

 

「雄弥が始めた時は少なかったの?」

 

「いや、元々このゲームは職業の多さもウリだったみたいでな。それなりに多かったぞ。…ただ、そこからさらに増えたからなぁ〜」

 

「おかげと言いますか…戦略の幅は広がりましたよね」

 

「たしかに!違う人と組むたびに違う戦略になるよね!」

 

「へー。で、結局職業はどうしたらいいの?」

 

 

 あこと燐子の話を聞いとくだけでも面白そうだけど、今はみんなでやるわけだし、早く職業決めないとね。ここで時間かけても仕方ないし。

 

 

「う〜ん…あ!リサ姉はヒーラーっぽいかも!」

 

「ヒーラー?なにそれ?」

 

「仲間の傷を癒やす職業のことです」

 

「そんなのもあるんだ。…そっか〜、アタシはヒーラーっぽいのか〜。よし、それならヒーラーにしようっと!」

 

「雄弥くん。これはどういう職業なんですか?」

 

「ん?…あー、これはタンクって言って、仲間を守る仕事だよ。ちなみに生存力は高い」

 

「ではこれにします」

 

 

 …紗夜に教えるのはいいけど、距離近くない?顔が触れ合いそうになってない?画面を覗き込むようにしなくても雄弥なら見えるでしょ。なんでそういうことするのかな!

 

 

「…雄弥、リサをどうにかしてちょうだい。マウスが壊れるわ

 

「ん?」

 

あなたと紗夜の距離が近すぎるのよ!

 

「あっ、なっ…あの……す、すみません。…もう、大丈夫ですから」

 

「…いや、俺もごめんな」

 

 

 またそうやっていい雰囲気になって!!せっかく雄弥の隣に座ってるのに!全然構ってくれないじゃん!

 

 

「リサはもうキャラメイク終わったか?」

 

「…ふーんだ」

 

「…リサ?」

 

「雄弥なんて知らなーい」

 

「……」

 

 

 アタシが顔をそらして雄弥を視界に入れないようにしてると、すぐ傍に人の気配がした。チラって見ると、雄弥が椅子を動かして、すぐ隣にいてくれてた。この部屋の椅子は、肘置きがあるからいつもみたいに抱きしめてくれない。

 それでも雄弥は、友希那がキャラメイクを終えるまでアタシを後ろから抱きしめてくれた。友希那がキャラメイクを終えたら(職業は吟遊詩人にしてた)、椅子に座ったけど、それでもすぐ横にいてくれた。

 

 

「えっと…それでは、皆さん…ログインしたら、動かないで待っていてください。…わたし達がそこに…合流しますので」

 

「りょーかい☆」

 

 

☆☆☆

 

 

「うわ、凄いね〜。これがNFOか〜」

 

「この場にいたらいいんですよね?」

 

「3人がここに来てくれるって話だからね〜」

 

「あーいたいた!おーい!」

 

「あ!あれがそうじゃない?」

 

「みたいですね」

 

「すぐに合流できたか」

 

「3人共装備がカッコイイねー!」

 

「でしょでしょ!」

 

「わたし達はそれなりにやり込んでますから(`・ω・´)ノゲームを進めるに連れて、装備も強くなりますし、その分見た目のカッコイイものや可愛いものが増えるんです\( *´ω`* )/実はわたしも今のこの装備を気に入ってて、褒めてもらえると嬉しいです( *´꒳`*)੭⁾⁾」

 

「「……」」

 

「あ、あれ?(๑º―º๑)どうかされました?( ˆ꒳ˆ; )」

 

「いえ…その…意外といいますか」

 

「燐子って…ゲームの時、凄いイキイキしてるね」

 

「あー(〃艸〃)やっぱりギャップありますよね!変ですよね!(๑•﹏•)」

 

「そんなことありませんよ」

 

「うんうん!新しい一面って感じで、新鮮だし、こっちも全然いいよ☆」

 

「りんりんはキーボード打つのすっごい速いんだよ!あこもりんりんみたいにタタタターン!って打ちたいけど、なかなか速くならなくて…」

 

「アタシからしたら、あこも速いんだけどね?」

 

「…ところで、友希那は何してるんだ?」

 

「そういえば湊さん、会話に参加してませんね」

 

「nihongogasyaberenai」

 

「やっぱりか!!」

 

(曲作るときにパソコン使ってるくせして、なんでこういうのができないんだ!うちの姉は!)




燐子との絡みってほとんどないから、NFOをやらせるしかないのです。
そして、番外編初の分割話です。次も近いうちに投稿したいと思ってます。目標は今週中。
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