陽だまりをくれる人   作:粗茶Returnees

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 週明けから授業内テスト、レポート提出のラッシュが始まり、それが終わったらテスト期間。前の時とは違い今回は大幅に単位にかかわるので、更新が途切れるかもです。ストックは尽きそう。
 


5章:交際
1話


 期末テストが終わって(俺と結花には関係ない)、知り合いに欠点を取った人はいなかった。あこと彩が問題児だったが、あこには結花がノリノリで教えていた。勉強は得意らしい。彩には俺が教えた。学校に通ってないのに教えれるのは、一学年上の疾斗から教えてもらっていたからだ。疾斗も人に教えることをテスト勉強の代わりにできる、とかで分かりやすく教えてくれる。

 そんなこんなで夏休みに入って数日、すでに海外ライブに向けての練習が始まっていた。今日も全員集まって練習しているのだが…、

 

 

「合宿に行きたい!!」

 

「いきなりどうした?」

 

「だってRoseliaは合宿行くんでしょ?私たちも行こうよ!」

 

「Roseliaが行くからって俺達がそれを真似する必要ないだろ」

 

「合宿の方が練習に集中できると思うんだけど…。どう?」

 

「…疾斗の意見は?」

 

 

 それぞれが自由にしているとはいえ、それでもリーダーは疾斗だ。だから最終的に疾斗が決めることが多い。たまに多数決をしたりくじで決めることもあるが。

 それで疾斗に意見を求めたが、求める必要もなかったな。この男がそんなイベントをやらないわけがない。

 

 

「合宿に行くぞ!」

 

「さすが疾斗!分かってる〜」

 

「それで日程はどうするんだい?」

 

「都合がいい日しかないだろ。近日中のどっかで」

 

「そうなると……あー、明後日からだな」

 

「一泊二日だな。宿は見つけれるのか?演奏もできるところなんて限られてる上に今からじゃ無理があるだろ」

 

「えー、そんなこと言わずに雄弥なんとかしてよ〜」

 

 

 そう言われてもな。実際問題今から探して見つけられるとは到底思えない。それに、言い出しっぺが探さないのもどうなんだ?…まぁ最終的に愁あたりが見つけてきそうだが。

 

 

「あ」

 

「どうした大輝。沙綾に怒られることでも思い出したか?」

 

「んなわけないだろ!何もしてねぇよ!…そうじゃなくて、宿なら親父に言えばなんとかできると思う」

 

「怒鳴り込んで住民を無理矢理追い出す気か?それは許容できないぞ」

 

「疾斗はうちをなんだと思ってやがる!」

 

「まぁまぁ、とりあえず大輝に任せようよ。念の為僕の方でも場所は探しておくし」

 

「頼んだ。それじゃあこの話は一旦終わり!練習を再開するぞー」

 

「はーい!」

 

 

 結花のやつ、合宿が決まって上機嫌になったな。明後日からか…たしかRoseliaもそうだったような。……初めからわかっててこの話出したのか。

 練習が終わって解散する前に水着持参とか言ってたけど、遊ぶ気満々じゃねぇか。練習のための合宿だっていうのにな。

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

「あはは!それで雄弥たちも合宿が決まったんだね」

 

「まぁな。大輝の方で宿も用意できたらしいしな」

 

「二日前で抑えれるの凄いね」

 

「別荘らしい」

 

「へ?」

 

「大輝のお父さんが持ってる別荘を使わせてもらうんだとさ」

 

「Augenblickって一般人いないんだね」

 

 

 リサも失礼なことを言うな。俺と結花は一般人の部類だろ。他の3人が金持ちなだけだ。こころを基準にしたら、超えてるのが愁の家で、同列が大輝の家、下回るのが疾斗の家だったか。…疾斗のとこは資産総額で言えば並ぶんだっけな。考えるのはやめよう、何かがおかしくなりそうだ。

 

 

「それでさ」

 

「うん?」

 

「なんで同じ電車(・・・・)なの?」

 

「宿泊場所が近いんだから仕方ないだろ」

 

「え!?そうなの!?」

 

「言わなかったか?」

 

「聞いてないよ!」

 

 

 そうだったか?最近はわりとリサに話すようになったと思ってたんだが…、思い返してみたらたしかに話してないな。あ、でも友希那は知ってたはずだ。結花が話してたからな。

 今乗ってる電車は椅子を動かして4人で向かい合えるようにできるやつだ。俺の隣にリサが座っていて、俺たちは2人席にしてる。俺たちの前が4人向かい合う形になっていて、友希那と結花と紗夜と疾斗が座っている。通路挟んで反対側があこと燐子と大輝と愁だ。

 

 

「まぁ宿泊場所が近くてもそれぞれ合宿なわけだからな。会うこともないんじゃないか?」

 

「……そうだね」

 

「何言ってんの雄弥。遊びに行くに決まってんじゃん」

 

「お前が何言ってんだ。練習するための合宿だろ」

 

「馬鹿野郎雄弥!遊ばなくてどうする!」

 

「おいリーダーそれでいいのかよ」

 

「秋宮くん車内では静かにしてください」

 

「ごめんなさい。けど俺たちは遊ぶぞ」

 

「私たちをそこに巻き込むのだけはやめてちょうだい。私たちは練習のために行くのだから」

 

 

 やっぱり友希那の考えはそうだろうな。頂点を取る。それが目標なわけだしな。…だが残念かな。友希那のその言葉に驚いてるのが俺の横と斜め前にいるぞ。リサとあこだが。

 

 

「友希那さん、練習だけなんですか?」

 

「当然よ」

 

「雄弥さん達は遊ぶのに?」

 

「あこ。よそはよそ、うちはうちよ。わかった?」

 

「あこちゃん…練習…がんばろ?」

 

「…はい」

 

「友希那ママ爆誕」

 

「は?」

 

「ごめんなさいごめんなさい!」

 

 

 大輝のやつも相変わらず馬鹿な発言するよな。思ったことをそのまま口にしただけだろうけど。…わからなくもないけどな。さっきのをまさかバンドのことで言うなんて思ってなかった。

 それはともかく、さっきから隣のリサが思案顔になってるんだが。…あ、何か思いついたみたいだな。しかもこっちまで巻き込まれるやつだ。リサは楽しそうな顔をしながら立ち上がって友希那の真上に顔を出して話しかける。

 

 

「ゆーきな!」

 

「きゃっ!…リサ驚かさないでちょうだい」

 

「あはは、ごめんごめん!ちょっと良いこと思いついてさ♪」

 

「…いいこと?」

 

「リサ姉何思いついたの?」

 

「嫌な予感がするのですが…」  

 

「紗夜ってば酷いな〜。そんな悪いことじゃないよ。どちらかと言えば間違いなくアタシ達にとってプラスになることだよ!」

 

 

 あ、もうリサが考えてることがわかった。別にそれをこっちが拒む理由も特にないな。俺たちはとりあえず新曲の精度を上げるのが当面の目標だから、それができればいいわけで。合宿に来たのも結花と疾斗のモチベーションが上がるからだ。

 どうやら結花もリサが言いたいことがわかったようだな。ニヤついているし、それで疾斗もわかったようだ。…これは確定の流れだな。

 

 

「それでリサの考えはなんなの?」

 

「Augenblickと合同練習するの!宿泊場所も近いらしいし、いつもと違う環境になるのもありでしょ?この合宿だってそれが理由なわけだし。しかも直接学べるんだよ?ね、良いことづくしでしょ?」

 

「…そうだけど」

 

「そんなことを突然お願いするわけには」

 

「こっちは全然OKだぞ!面白そうだ!」

 

「特に断る理由もないしね」

 

「練習場所はこっちの宿泊場所の方になるな。結構広いらしいし」

 

「私としても友希那と練習できるのはありがたいかな〜」

 

「だってさ友希那。どうする?」

 

 

 この流れで断ることはできず、友希那は「仕方ないわね」と呆れながら許可を出した。紗夜も友希那の意見に従うから、これで合同練習が確定した。…個別で友希那と紗夜の練習に付き合うか。

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

 われながらナイスアイデアだよね〜。練習の質が上がるのはもちろんだけど、Augenblickのノリの良さなら息抜きに海で遊ぶのも合意してくれるはず。これであこも楽しめるかな。 

 

(本当はただ雄弥と一緒にいられる時間を増やしたかっただけなんだけどね)

 

 隣で窓の外を眺めてる雄弥は、どう思ってるのかな…。さっきの結花とのやり取りを聞いた限りだと、雄弥も練習重視だったみたいだけど、…邪魔しちゃったのかな。

 

 

「…雄弥ごめんね」

 

「なんでリサが謝るんだ?」

 

「だって、雄弥はこの合宿でがっつり練習するつもりだったんでしょ?…邪魔しちゃったよね」

 

「別にそういうわけでもないぞ」

 

「え?けどさっき結花にそんな感じのこと言ってたじゃん」

 

「あれはただ単に結花が遊び倒すつもりだったからだ。Roseliaとの合同練習となれば練習と遊びを半々にはできるからな。…友希那と紗夜がいるならもう少し練習できそうか。ともかく、リサには感謝しかない。ありがとう」

 

「そういうことだったんだ…。よかった♪」

 

 

 雄弥の邪魔になってなかったんだ。よかった〜。練習の時も雄弥に教えてもらえるし、遊ぶ時も雄弥と一緒にいれるよね。今から楽しみだよ♪

 

 

「えへへ♪」

 

「上機嫌だな」

 

「楽しみだからね〜。雄弥と一緒にいられるし、雄弥はそんなことなかったりするの?」

 

「…いや。俺もリサと一緒にいられるのは嬉しいよ」

 

「よかった〜」

 

「……お二人さん。電車の中でキスとかしないでね」

 

「し、しないよ!するわけないじゃん!」

 

「今すっごいしそうな流れだったじゃん」

 

「そんなことない!」

 

「ベッタリ引っ付いてるのに〜?」

 

「こ、これは…その…」

 

 

 肩が触れ合うほどに距離を縮めてるのを指摘されても、気づいたらそうなってるんだから仕方ないじゃん!わざとじゃないもん。自然とそうなるだけだもん。

 

 

「結花。それぐらいにしときなさい」

 

「えー。けど友希那、見張ってないとこの二人すぐにイチャイチャするよ?場所なんて気にしないよ?」

 

「……紗夜」

 

「今井さん。私が監視する必要がありますか?」

 

「ないです。ちゃんと周りを気にします」

 

「きちんと節度を守ってくださいね」

 

「はい…」

 

 

 紗夜も雄弥の事が好き(だった?)なのに、ある程度は見逃そうとしてくれてるんだよね。前に友希那に言われたわけだし、場所を考えないとね。紗夜の基準からしたら最近のアタシの状態はグレーゾーンかもしれない。それでも言わないでいてくれてるんだけど、それに甘えてちゃ駄目だよね。アタシも自分で抑えれるようにならなくちゃ。

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

「それじゃあ荷物を置いたらそちらに行くわね」

 

「おう!こっちはすぐに練習できるように準備して待っとくぜ!」

 

「そんな、それは悪いですから自分でやります」

 

「紗夜気にしなくていい。時間を効率的に使ってるだけだ。あとこいつらがじっと待つなんてできないから、やることがある方がいいんだよ」

 

「雄弥は俺達を小学生とでも思ってるのか!?」

 

「いや5歳児」

 

「入学前!?」

 

「はいはい黙ってようね〜。紗夜本当に気にしなくていいから、お礼ならお昼ご飯をRoseliaで作ってよ。食材はあるらしいしさ」

 

「そういうことなら…。わかりました」

 

 

 お昼ご飯か〜。これはアタシの腕の見せ所だよね!Roseliaで料理なんて楽しみだな〜。…友希那にはさせられないけどね。大変なことになるから。

 一旦Augenblickと別れて私たちの宿泊場所に移動する。5人泊まれて練習もできるとあって、建物も大きいなぁー。しかも木造建築で涼しいや。

 

 

「部屋割りもできたし、荷物の整理もできた!それじゃあ雄弥たちの所に行こっか!」

 

「リサ姉も早く会いたいもんね〜」

 

「あこちゃん…それは言っちゃ…だめだよ?」

 

「燐子のも聞こえてるよ〜?」

 

「あなた達遊びに行くんじゃないのよ?」

 

「そうです。これから練習しに行くのですから、気を緩めないでください」

 

「分かってるって♪…戸締まりもOKっと」

 

「鍵はそのままリサが持っていてちょうだい」

 

「りょーかい!」

 

 

 結花から送られてきたAugenblickの宿泊場所は、本当にそんな離れてなかった。歩いて5分かかるかどうかの所、なんだけど…。

 

 

「……なにこれ?」

 

「別荘…らしいですね」

 

「門がでっかい…」

 

 

 一軒家なら門があったりする家も多いし、アタシの家も友希那の家も門があるけど、ここのはデカすぎるよね。門のせいで建物見えないし。とりあえず門の横にあるインターホンを押すと結花がでてくれて門を開けてくれた。…自動で開くんだね。

 

 

「…あれが別荘?」

 

「あこの家よりでかいや」

 

「梶さんの…お家は…どういうお仕事…なんでしょうね」

 

「さぁ〜」

 

「たしかにこれなら合同練習できますね」

 

「さすがね」

 

「いや二人ともなんで通常運転なの!?これ、豪邸だよ!?」

 

「見れば分かります」

 

「庭広いですよ!?」

 

「土地が余ってたから買ったのでしょうね」

 

「プールも…ありますね」

 

「この大きさの別荘ならおかしくはありませんね」

 

「あそこにあるのってクルーザーだよ?」

 

「「練習するわよ(しましょう)」」

 

「「「あ、はい」」」

 

 

 二人は別に驚いてなかったわけじゃないんだね。練習するっていうことを意識して平静を保ってたんだね。アタシ達のド肝を抜くAugenblickの凄さ(おかしさ)をアタシ達はこれから知ることになる。

 




アニメのOVAをベースにして考えた合宿編ですが、9割オリジナルです!(アニメはポピパの話らしいですからね)…アニメ見てないんです。OVAだけは見ました。
感想を貰える→テンションが上がる→モチベが急上昇→書く時間がない=orz
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