ってなわけで、レポートを片付けることができました!木曜日の授業が消えたのが勝因ですね!
これからテスト期間に突入ですが、テストの日程自体はとびとびなのでなんとか更新は続けられそうです!(*^^)v
今日は1日中バイトなので執筆できませんけどね!(毎週のこと)
「今週末の予定?」
『うん。ひまりに誘われて海に行くことになったんだけど、どうかな?』
「また海に行くのか…」
『あはは、何回行っても楽しめると思うんだけどな〜。あこと燐子も来るんだけど』
「悪い。今週末は予定空けれないんだ」
週末には仕事が入っていて、どうしても空けることができない。どちらかと言うと、今まで遊べてたほうが奇跡みたいなものだ。
予定を合わせられないことを伝えると、電話越しでもリサが落胆したことがわかった。今のとこ祭りの日は空けれているから、そこはなんとか死守するとしよう。
『そうなんだ…。アタシこそ急でごめんね』
「気にするな。…それよりも心配だな」
『何が?』
「リサに男が近づいた時にどうしようもない」
『それは…大丈夫だと思う。雄弥たちと合同合宿した時も全然そういう視線感じなかったし』
「だといいが…」
(それは単純に男共がリサをそういう目で見ようものなら、その度に殺気飛ばしてたからな)
『たしかひまりは愁も誘うって言ってたんだけど、雄弥は愁の予定わかる?』
愁の予定?…週末の仕事はAugenblickであるってわけじゃないが、それぐらいしか分からないな。海に遊びに行く日だけ予定が空いてるのかもしれないが、憶測でしかないな。
「少なくとも全体では何もない。…個人での仕事はどうか知らないな」
『なるほどね〜。うーん、誰か男の子いてくれたら安心なんだけど』
「……瑛太たちを派遣するか」
『へ?』
「あいつらならリサも面識あるし、腕っ節もある。ボディガードを引き受けてくれるだろ」
『そうだろうけど、駄目でしょ。今就活に勤しんでるんでしょ?邪魔できないよ』
「…ならやっぱ俺が『それも駄目』なんでだ」
『アタシの都合で雄弥の仕事を無くすなんて、アタシが自分を許せなくなるから。…今ひまりから連絡きて、愁も来れるって分かったしね』
「…そうか」
不本意だが、あいつにリサのことを頼むしかないな。あいつなら穏便に事を済ませられるだろうし、なんだかんだで護身術を身につけてる。そこらへんのチンピラに負けることはない。
「何かあればすぐに言ってくれ。駆けつけるから」
『うん。事後報告にするね』
「…なんでだよ」
『だから仕事を投げ出してこないでって言ってるでしょ。心配してくれるのは嬉しいけど、信じてほしいな〜』
「……わかった」
『よろしい!それじゃあもう遅いし寝よっか』
「ああ。おやすみリサ」
『おやすみ〜』
通話を終えて俺も寝ようと思ったんだが、その前に一つやらなければならないことがある。それは
「寝るから部屋に戻れ」
「え〜。せっかく私がいい話持ってきたのに〜?」
「いい話?」
「そ!週末の仕事を私が変わってあげよっか?って話。それならリサと一緒に海に行けるでしょ?」
「却下だ。そんなことしたら結花のスケジュールが詰まりすぎるだろ」
「弟のためならお姉ちゃんは頑張れちゃうよ?」
ちゃかすように言っているが、結花の雰囲気からして本当に変わってもいいと思っているのだろう。どの仕事にも全力を注げると考えているようだが、それでも俺の考えは変わらない。
「結花に押し付ける気はない。結花に無理なんてしてほしくないしな」
「心配してくれるのは嬉しいけど…リサと遊ばなくていいの?」
「もう断ったしな。それに、直接頼まれて決まった仕事だ」
「雄弥がそう言うなら私もこれ以上は言わないよ。じゃあ寝よっか!」
そう言った結花は、はしゃぎながらベッドに潜り込んだ。俺のベッドなんだがな。結花はベッドに寝転がりながら手招きしてくる。…いや一緒に寝ないぞ。
「雄弥寝ないの?」
「結花とは一緒に寝ないな」
「リサはいいのに?」
「リサは彼女だから」
「友希那とも寝たことあるらしいじゃん?」
「どれだけ前の話してる」
「紗夜と日菜とも寝たことあるんでしょ?」
「居候した時にな」
「じゃあ私と寝てもよくない?」
「よくない」
もう俺はリサと付き合ってるんだ。身内とはいえ他の女の子と寝るわけがないだろ。付き合う前ならよかったのかと聞かれたら、たぶんなんだかんだで許可してたんだろうが。
「えー!私だって雄弥と一緒のベッドで寝てみたい!」
「わけがわからないこと言うな」
「私だけ仲間はずれなのはヤダー!」
「小学生か。それと、俺と寝てないのがおかしいみたいに言うな。…そこで寝たいならそこで寝ろ。俺はリビングで寝る」
「…どうしても駄目?」
「駄目だな」
「絶対?」
「…………はぁ、せめて同じ部屋で別の布団とかならいいぞ」
「やった!」
結花は大喜びしながら部屋から出ていった。布団でも取りに行ったのだろう。…ああいうところを見ると妹に見えてくるんだが、本人が姉と言うのだから姉なんだろうな。
待つこと数分結花が勢いよくドアを開けながら戻ってきた。…近いうちに壊されないだろうか。
「雄弥準備できたから来てー」
「結花の部屋で寝るんだな。てっきり布団持ってくるのかと思ったんだが」
「客間から私の部屋に布団運ぶ方が楽だしね」
「それもそうだな」
携帯は…なくてもいい気がするが、一応持っていっとくか。
結花の部屋に行くと、本人が言っていたように布団が人数分用意されていた。その数は
「結花、まさか」
「友希那も一緒だよ☆」
「よく友希那が了承したな…」
「友希那は優しいよ?」
友希那が優しいのは知ってる。なんだかんだで人のわがままを許してくれるからな。だが、結花に対しては一番甘い気がする。
「そんなことないわよ」
「さらっと人の考えを読むな。…実際に結花には甘いだろ。友希那が結花の頼みを断ったところを見たことがないぞ」
いつの間にか結花の部屋に来ていた友希那が、心外だとばかりに呆れた顔をしていた。友希那は俺の横を通り過ぎて、結花の頭を撫でてから俺の方に向き直った。結花は友希那に撫でられて嬉しそうにしているが…、やっぱり姉というより妹のほうが合ってるよな。
「結花が自分でできる限りのことをしてから頼みごとをしてくるからよ」
「今回のはそれに当てはまらないだろ」
「普段から頑張ってる妹の頼みよ?断る理由があるかしら?」
「やっぱ甘いだけだろ。あことかリサの頼みは断るほうが多いわけだし」
「音楽に支障をきたさなければ断らないわ。…最近は」
最近は、ね。結花が家に来てからそうなったんだろうな。結花の明るさや人懐っこさも相手に鬱陶しがられない程度だ。そのへんをわきまえている上に、本人は周りが認める程の努力家でもある。友希那が嫌う要素がないな。
「ねぇねぇ!せっかく三人で寝るんだし、もう少しお喋りしようよ!」
「明日寝坊するなよ」
「しないってば!」
「ふふっ、それなら少しぐらいはいいんじゃないかしら」
「やったー!」
〜〜〜〜〜
(雄弥の言う通り、私は結花に甘いのかもしれないわね)
元々一人っ子だった私に突然雄弥という弟ができた。(倒れてる雄弥を私が発見したのだけれど)弟なんてできると思ってなかったし、それ以上にあの時はそんなこと気にしてる余裕がなかった。
雄弥には自分というものが一切無かった。空っぽな雄弥を弟として受け入れたけど、私にはどうすればいいか分からなくて、リサにずっと助けてもらってた。雄弥が少しずつ最低限の人らしさを身につけて芸能界に入ったら、完全に私にできることがなくなった。
努力を惜しまない雄弥は、空いてる時間を全てスキルアップに使った。…いえ、それ以外に何をしたらいいかわからなかったかもしれないわね。とりあえず、私には雄弥に教えれるものがなくなった。人との付き合い方はリサの担当で、私は常識を教えてそれで終わってしまった。
だというのに、雄弥は私を姉として慕っていた。すぐに私を追い越して、私より大きな存在になったというのに、それでも自立できていなかったから。だから私は雄弥が困った時に応えれるように、音楽以外にも目を向けた。そうすることで姉らしさを保てると思って。
雄弥は私を姉として慕ってくれているけど、私が雄弥の弱音を聞くことなんてない。もしかしたら、未だにリサも雄弥の弱音を聞いていないのかもしれない。雄弥が弱音を吐ける相手は、……今も紗夜と日菜だけなのかしらね。雄弥から弱音を引き出せるようになることが私の課題かしらね。
「それでね〜!今日の練習でも大輝がね!」
「そんな急がなくても最後までちゃんと聞くわよ」
「その話は俺知ってるから寝ていいか?」
「駄目よ。雄弥の視点での話も聞くわ」
「まじか」
そんな雄弥と結花はもちろん違う。私は心から楽しそうに今日の出来事を話してくれる結花に耳を傾けていた。雄弥に習慣づけさせている"その日にあった話"を結花も真似している。…結花には今までこうやって話せる相手も弱音を吐ける相手もいなかったから。
そんな結花に同情しないと言えば嘘になる。けれど、それは結花に対して失礼だと私は思っている。望んでそんなことになったわけじゃないのだから。だからこそ私は結花に妹として接して、できる限りの温もりを注ごうと決意した。
雄弥相手にできなかったことを結花にしてあげたい。かつてリサが雄弥にしていたようなことを。それが甘やかしているということなら、そうなのでしょうね。
「友希那聞いてるー?」
「もちろん聞いているわ。大輝に激辛お菓子を食べさせた話でしょ?よくそんなの売ってたわね」
「愁の家で作ってくれたらしいんだ〜。あの家ってご飯担当のシェフたちとお菓子類担当のパティシエたちと別れてるらしいから」
「…ほんと、凄いわね」
「あいつの家系からしたら、それぐらいは当然だな。…むしろ規模は小さめらしいぞ」
「どういう家系なのよ…」
「それは言えないな。本人が公にならないように隠してるわけだし」
「そう。それなら無理には聞かないわ」
気にならないわけではないけど、そこまでして聞きたいかと言われれば別にそういうわけでもない。結花が話してた内容から逸れてしまったわね。練習の時の話に戻しましょう。
「それで、大輝のことだから良いリアクションを取ったのかしら?」
「それはもう面白いリアクション取ってくれたよ!けっこう大輝のこと弄ってるのに全然飽きないんだ〜。ムードメーカーだよ☆」
「ムードメーカーで言えば疾斗も結花もそうなんだがな」
「疾斗は分かるけど私も?」
「ああ。結花が入る前と後でだいぶ違うぞ。盛り上がり方が増えたというか、明るさが増したというか、とりあえずそんなとこだ」
「へ〜。私にはよくわかんないや」
それは本人には分からないでしょうね。けど、結花の存在が大きいことは私も分かるわ。結花の存在が家にも良い影響を与えているのだから。
「結花の存在は結花が思っている以上に大きいわよ」
「友希那まで…、なんかそんなに言われるとこそばゆいんだけど」
「結花が家に来てから、この家も会話が増えたのよ。この家で話を提供するのはお母さんぐらいだったから。お父さんも私も雄弥もそんなに会話を続けないでしょ?」
「用件だけ言って終わりって感じだもんね」
「ええ。だからお母さんも結花が来て大喜びよ。会話を弾ませれるし、結花からも話を提供するから感謝してるのよ。もちろん私も」
「友希那…。…そ、そんなストレートに言われたらテレちゃうよ」
「ふふっ、本人は言わないでしょうけど、雄弥も結花に感謝してるのよ?」
「へ?」
結花が目を丸くして雄弥の方に視線を向けるけど、雄弥は結花からも私からも視線を逸らしている。…ほんと雄弥も変わったわね。前までは平然としていたのに、今では自分の心に秘めてるものを暴かれたらこうやって恥ずかしがるんだから。
「雄弥が…私に?なんで?私雄弥にもみんなにも迷惑かけてばっかなのに。……胸の傷だって」
「そんなのを帳消しどころかむしろ覆すぐらいに、この子は結花に感謝してるのよ」
「…友希那、俺のことをそんなズバズバ言うな」
「ならあなたが言ってあげなさい。結花は引きずるタイプなんだから」
雄弥は嘘をつくことがないし、自分の考えをストレートに言うけど、それでもわりと隠したがるわね。特にこの手の話となると。…思春期かしら?
髪を掻きながら渋る雄弥に、私のジト目と結花の純粋な目が向けられる。居心地悪そうにした雄弥は「…わかったよ」と観念して結花に視線を合わせた。
「結花がバンドに加入して、この家にも来て、俺も結花の存在が大きいなって思ってる。家とかバンドでの変化はさっき話したとおりだが、個人的にも感謝してるんだ」
「個人的にも?本当に心当たりないんだけど…」
「事務所の部屋に結花が遊びに来るようになっただろ?」
「けど雄弥は仕事の邪魔するなって言うじゃん」
「まぁな。だが、本気でそう言って追い出したことないだろ?やったとしても時間制限を設けるぐらいだ」
「……たしかに」
「今まではわりと暇してたんだよ。俺は学校に行ってないから楽器の様子見て、メンテしたりしても時間が余ることが多かった。だが、結花が部屋に来るようになってからは暇になることなんて殆ど無い」
「私は暇したくないから雄弥のとこに行ってただけなんだけど、本当に邪魔になってなかったの?」
「そう言ってるだろ。結花が来てくれると楽しいからな。これからもよろしく」
「そっかぁ……。うん!任せて!」
…この子無自覚に相手を落とそうとしたりしてないかしら?結花が雄弥をそういう目で見てないからいいけど、人によっては違う受け取り方するわよ。
結花でも頬を赤くしちゃってるもの。…純粋な嬉しさと恥ずかしさがあるのでしょうけどね。
「そろそろ寝るわよ」
「はーい!」
「…やっとか」
「やっぱし三人で固まって寝よ!」
「暑いから却下。夏だぞ?」
「じゃあ冬ならいいんだね!友希那は一緒に寝てくれる?」
「仕方ないわね」
「やった!」
「……冬ならいいとかそういうことじゃないんだが」
「諦めなさい。あなたのミスよ」
「はぁ」
ふふっ、結花に一本取られたわね。それにしてもやっぱり結花とリサは似てるわね。リサの方がしっかりしているけれど、人との距離の詰め方や接し方がどこか似てるわ。
結花の左隣に私がいて、反対側の少し距離を開けたところに雄弥がいる。一応結花を二人で挟む形にはなってる。布団に入って、すぐに寝息をたて始めた結花の無垢な寝顔を携帯で撮ってリサに送ってから私も寝ることにした。手を掴んで離さない結花を優しく包みながら。
久々に友希那視点でも書くか〜っと思ってやってみたら…、慈愛に満ちた友希那姉さんが誕生しました。
結花は友希那姉さん相手には完全に妹キャラと化すのです。