戸塚『誕生日おめでとう八幡♡誕生日プレゼントは……僕だよ♡』
八幡『ぐへへ……。こりゃまた美味しそうな誕プレなことで……ふひひ』サワッ
戸塚『ひゃん!?も、もう八幡、そんなにがっつかなくても僕は逃げないよ?♡』
八幡『戸塚が悪いんだぜ?そんな格好で俺を誘いやがって……ふひっ』
戸塚『もう……♡じゃあ改めて、誕生日おめでとう八幡』ベリベリ
八幡『ああ、ありが……ん……?』
戸塚『僕を……』ベリベリベリ
八幡『え……戸塚、顔が……剥がれて……』
戸塚『僕を……』ベリベリ…
材木座『召し上がれ♡』
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八幡「うおああああああああああああああああああああああああああ!?!?!?」
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小町「あ、お兄ちゃんやっと起きたんだ……って、どうしたのそんな汗だくで」
八幡「お、おう小町、おはよう。これは何でもないんだ。……そう、昨日はすごく暑かったんでな。汗かいちまった……はは……」
小町「ふーん……。まあいいや、体冷えちゃうから汗拭いて来なよ。夏って言っても風邪引くこともあるんだからね?」
八幡「あ、ああ……」
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最悪の目覚めだ……。昨日はクーラーガンガンかけて寝たのに、夢に材木座が一瞬出ただけでこんなに冷や汗かくなんて。あのデブめ、戸塚を返しやがれ畜生。新学期会ったら覚えてろよ。
八幡「はあぁぁ……戸塚ァ……」
出来ることならさっきの夢に戻りたい……。材木座が出る直前まで。誕生日プレゼントが戸塚……。ふひ……。
誕生日プレゼント。そうなのだ。今日は俺、比企谷八幡が生まれた日、つまり誕生日なのだ。友達なんて今まで居なかったから自分の誕生日なんて特に意識したことなどあまり無かったが、夢まで見たということは、今年は俺自身少なからず期待しているのだろう。この一年間、学校というのも悪くないと思っていたから。もしかしたら何かあるのではないか、と。
八幡「……」
ゲーム機能付き目覚まし時計と化しているスマホを眺める。着信0件。着信ナシ。これじゃ某ホラー映画の幽霊も俺の前に出ることが出来ない。俺の圧勝だな。
そんな下らないことを考えていると、スマホの着信音が部屋に響いた。
八幡「密林かな……!?と、戸塚!?」
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To:比企谷八幡
From:戸塚彩加
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やっほー八幡!(*^^*)今日暇かな?
良かったら遊ばない?(^^)/
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八幡「とつかわいいぃ〜……」
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To:戸塚彩加
From:比企谷八幡
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よし行こうすぐ行こう
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ピロン
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To:比企谷八幡
From:戸塚彩加
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よかったー!(^0^)
じゃあ一時間後に○○前に集合で!
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To:戸塚彩加
From:比企谷八幡
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分かった。
愛してるぜ彩加。
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To:比企谷八幡
From:戸塚彩加
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もう!僕は男の子だよ八幡!
じゃあまた後でね!(^^)/
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八幡「……」
八幡「……えらいこっちゃ!!小町!小町ー!!俺の服コーディネートしてくれえええ!!」
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約束の時間の10分前、既に俺は待ち合わせ場所にて待機中だ。本当は今の時間の20分前、つまり約束時間の30分前からこの場所にいる。何故そんなに早くって?馬鹿野郎、戸塚と待ち合わせだぞ?このはやる気持ちを抑えきれなかったんだよ。
戸塚「はちまーん!」
八幡「と、戸塚!」
戸塚「早いね八幡!もしかして待たせちゃった?」
八幡「そんなことないぞ戸塚。むしろ待ち時間すらもこんなに愛おしいことを戸塚が教えてくれたんだ」
戸塚「ふふ。変な八幡」
守りたい、この笑顔。
八幡「それで、今日は何処に行くんだ?」
戸塚「うん、それなんだけどさ、実は高校に忘れ物してた事に気付いてさ。夏休み中だから校舎の中入れるか心配だったんだけど、今日なら入れるらしいからさ。その忘れ物を先に取りに行っていいかな?」
八幡「おおそうか。じゃあ俺はここで待ってるから」
戸塚「もう!八幡も一緒に行くんだよ?というか八幡が来なきゃ意味無いよ!」
八幡「?俺がか?」
戸塚「あ……とにかく!一緒に来てよ!」
そう言って戸塚は俺の手を引き歩き始める。や、やべえ、戸塚と手繋いでる……!
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学校に着き、校舎内を二人で歩く。そう言えば俺らってもう受験生なんだよな。この夏は勉強漬けになるかもな……。
戸塚「あ、そうだ八幡、ちょっと目瞑っててよ」
八幡「え?何でだ?」
戸塚「ふふ、いいから。ね?」
八幡「お、おう」
言われるがまま目を気持ち強めに閉じる。それを確認したのか、戸塚は俺の手を引き前をゆっくり歩く。何なんだ?
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少しの間戸塚に手を引かれ歩いていると、戸塚が歩くのを止めたらしい。それに気付けなかった俺は戸塚の背中に軽くぶつかってしまった。
八幡「っと……悪い」
戸塚「ううん、大丈夫だよ。さあ八幡、入って。まだ目は瞑ったままだよ?」
戸塚がドアを開ける音がする。目を閉じているので、恐る恐る教室の中へ入っていく。教室の中は静かだ。
戸塚「八幡、目、開けていいよ」
戸塚がそう言うので、ゆっくり目を開けると、その瞬間、クラッカーの音が大量に鳴り響いた。
『お誕生日おめでとう!!』
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結衣「ヒッキー!誕生日おめでとう!」
いろは「せーんぱい!おめでとうございますぅ!」
材木座「ふはははは!八幡よ!今宵は宴だー!」
葉山「はは、おめでとう」
戸部「うぇーい!ヒキタニくんまじ人気者っしょ!」
沙希「……おめでと」
姫菜「ぐふふ……。これで役者は揃ったね……意中の相手の誕生日にそれぞれの感情が交錯する三角関係……キマシタワー!」
優美子「ちょ、擬態しろし」
目を開けるとそこには見知った面々が居た。生まれて初めての事だったので上手く反応出来なかった。
八幡「え……あの……」
戸塚「ふふ、みんな八幡の誕生日をお祝いしたくて来たんだよ?勿論僕もね?」
八幡「あ……」
いろは「あー!先輩顔真っ赤ですー!そんなにかわいいかわいいいろはちゃんからお祝いされたことが嬉しかったんですかぁ?」
八幡「う、うっせえよ……」
結衣「ほら、ゆきのんも」
雪乃「え、ええ。コホン、ひ、比企谷君、その、誕生日、おめでとう……」
八幡「お、おう」
いろは「むぅ〜」
戸部「フゥー!ヒキタニくんガチ照れだわー!雪ノ下さんマジっべーわー!」
いろは「むぅーー!」ガスッ
戸部「いっだ!?ちょ、いろはすやめて痛いから!」
……俺なんかのためにこいつらは誕生日を祝ってくれた。……こんな事初めてだ。俺は、照れを隠す事と、胸の奥から高ぶってくる感情をひたすら耐えることに必死だった。
中学の頃には考えられないと思う。こんな奴らに出会うなんて。俺が他人から何かを祝ってもらえるなんて。この時間を、こいつらと一緒に過ごす事は、あと半年もすれば無くなるのだろう。それぞれが別の道を行くのだ。仕方無い。常に一緒には居られない。ならばせめてその時までは、少しくらい大事にしてみるのも悪くないのかもしれない。柄にも無く、そんな事を考えた。
八幡「……お前ら」
『……?』
八幡「……ありがとな」
おわり
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〜おまけ1〜
葉山「……さてと、サプライズが成功したところで、もう一つサプライズといこうか」
八幡「え?」
材木座「ぷっ、ふふっ……」
結衣「ちょ、中二、笑うなし……ふふ」
雪乃「……」
八幡「あ、あの、何で雪ノ下は腕を回してるんだ?つかもう一つのサプライズってなんだよ」
葉山「何言ってるんだ比企谷。誕生日にサプライズと言ったら……」
葉山「顔面パイ投げしかないじゃないか」ニタァ
八幡「」
何を言っているのか理解するのに数秒を要した。瞬間、正面から一色がパイを俺の顔面ど真ん中に直撃させた。
八幡「ぶっ!?」
一色が投げた事が合図となったのか、全員物凄い笑顔でパイを投げ込んでくる。
八幡「ぐっ……はぁ……はぁ……ん……?」
雪乃「……」
八幡「……おい何振りかぶってんだ」
雪乃「……」ニコッ
俺の意識はそこで途絶えた。
おわり
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〜おまけ2〜
小町「あははは!そりゃ災難だったねぇお兄ちゃん」
八幡「本当だぞ全く……。その後平塚先生が来て、あいつらを止めてくれるんだって思ってたら『私にも投げさせろ』だからな。あの人のだけフリスビー顔面で受け止めるくらい痛かったわ」
小町「まあまあ、良かったじゃん。皆さんに祝ってもらえて」
八幡「……お、おう」
小町「ふふー!照れてるお兄ちゃん、小町的にポイント高いよ!」
八幡「はいはい……ていうか、自分で言うのもなんだけど、てっきりお前も来るもんだと思ってたわ」
小町「それも考えたんだけどねー。でも小町は二人っきりでお兄ちゃんを祝ってあげたかったのです!あ!今の小町的にポイント高い!高いよねお兄ちゃん!」
八幡「……ああ、カンストだよ。ちょっとトイレ行ってくるわ」
小町「ふふん、今日はたくさん照れちゃってるね」
ピロン♪
小町「ん?結衣さんから?……ふふ、お兄ちゃん、こんな表情も出来るんじゃん」
兄の同級生から送られてきた写真には、ぎこちないながらも笑顔の兄が写っていた。
おわり
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〜おまけ3〜
ピロン♪
いろは「あ、結衣先輩からだ。……!!」
『八幡の笑顔の写真』
いろは「……///」
いろは「保存保存♪」
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ピロン♪
雪乃「ん……由比ヶ浜さんから……。……!!」
『八幡の笑顔の写真』
雪乃「……」
雪乃(……まあ、仕方無いわね。そう、これは仕方なくよ///)
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ピロン♪
沙希「即保存」
おわり