ブラック鎮守府を造ったので、ついでに着任しました。 作:なつみ
「ここが報告のあったブラック鎮守府、でありますね。」
海上戦用特殊装備群及び運用を行う専属兵士に関する法律。 要は艦娘に対して人権を与えると共に強制的に兵士として海軍に所属させる法律だ。
その法律が出来てからはや15年の月日が流れ、蔓延っていたブラック鎮守府はその悉くを潰され姿を消したはずだった。
「さて、行くであります」
しかし、人間が運営する以上、欲に負けてブラック運営をする提督共少なからず出てくるのもまた、事実。そんな不遜な輩を取り締まるのが艦娘であり特殊憲兵たる自分、あきつ丸だ。
そんな事を考えつつ、建前上は前線鎮守府の戦力強化と書かれた書類を表門歩哨と、哨所に提示する。
大丈夫。少々問題は有ったものの、海軍本部から連絡は来ていたようだ。現在迎えが向かってきているとの事。
この鎮守府は少々特殊な鎮守府で、その土地建物の殆どが提督個人の私物であり、戦争終結、又は提督の除隊時に本国が買い上げるか、原状回復するかを選べることになっている。
なので、『鎮守府としての品格』を守った上である程度好きに作れるのだ。
「だからといって、限度言うものがあるのであります」
この鎮守府は、配置の多くを一般的な鎮守府と同じとしているものの、夜を否定するかのように道路のあちこちに規則的に埋め込まれ、そしてまだ昼間なのにも関わらず煌々と光を放つ照明。観音開きの自動ドア。そして先程まで居た業務棟は、見た目こそ普通の鎮守府を多少大きくしたような形ではあるものの、壁の厚さが目測で3メートル、床の厚さは2メートル。深海住艦の逆侵攻を警戒して作ったにしてもやりすぎである。しかも、建物の床全面が貴重な天然素材のカーペット敷きと来たものだ。しかも、これから向かう艦娘寮や、倉庫、工廠なども、間取りは違うものの基本的に同じ建築法建築なのだという。これらに掛けた金額は何れだけな物に成るのだろうか。
こんな財力、たかだか前線指揮の将校が手に入れられる物ではない。もっとも、普通の艦隊運営をしていれば、の話であるが。
「悪は絶対に許されない、のであります」
右手を固く握り締め、決意を新たに誓うのであった。ーーーその足元に強大なナニカがある事など想像もせずに。
「あきつ丸さん?どうしました?」
新規に艦娘寮に案内する途中、不意にその子の足が止まる。
戦力教化の為とは言え、本部から此処まで来る為に少なくない日数を移動に掛けてきたのだ。いかな艦娘と言えど疲れないはずがない。
「あきつ丸さん。本来は終礼が1650から有るので1645には業務棟の2階にある大会議室に集まって頂きたいのですが、今回は連絡をして置きますので終礼は不参加で構いません。その代わり、1800からの夕食は遅れず参加出来るようにしておいて下さいね」
疲れてるのであれば仕方かない。今日の終礼では来たばかりの彼女への伝達事項なんて有りはしないのだから。 ただ、夕食には出来れば参加してもらいたい取りあえず、1750辺りに人をむかわせることにしよう。
そんな事を考え軽く頷くと、リボンで緩く編んだポニーテールが釣られて揺れるのであった。
前半はあきつ丸。最後の方は少し前に改二が来たあの艦娘です。彼女が選ばれた理由は、ただの日々秘書官ルーレットの結果。
ピンクは淫乱。つまり、淫ピ。
イントレピットを略するとインピ。つまり……