尾形と杉元♀がヒロアカ世界に転生して幼馴染する話   作:ゆめ子

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USJ襲撃編2

杉元と俺との仲を暴露したため、車内は

「えっ尾形君と杉元さん、付き合ってるとは思ってたけどまさか結婚の約束してるだなんてすごーい!!めっちゃ進んでるね〜!!」

「この歳で結婚の約束だなんて素敵ー!!」

「ただの幼馴染とかただの腐れ縁とか言ってたの、やっぱり杉元さんの照れ隠しなんやね〜。杉元さん可愛い〜!!」

「やっぱり杉元さんと尾形君付き合ってたというか、結婚の約束なんてしてるんだ…すごいなあ…。」

「へー、結婚の約束とか、進んでんねー。あたしにはまだ想像つかないわ。」

「結婚を前提にお付き合いだなんて美しい交際ですわね。」

「ふ、不純異性交際は学生のうちでは良くないぞ杉元さん、尾形君!!」

「いいなあ彼女が居るなんて…。」

「ああ、しかもあんな美人な女子とか羨ましいぜ…。」

「騒々しい…。」

「チッうぜえ…どうでもいいわ…。」

「…………やっぱり杉元と尾形、付き合ってたんだな…。」

「…………。」

「…………。」

「結婚の約束だなんて、君たちも煌めいてるね☆」

「うお〜マジかあ杉元ちゃん…薄々付き合ってるんじゃないかとは思ってたけどまさか結婚の約束だなんて…クソっ…!!尾形の野郎…!!!!」

「ちくしょう!!!!尾形羨ましい!!!!尾形が憎い!!!!尾形だけ爆発しろおおおおおおおお!!!!うわあああああ!!!!」

「尾形お前!!ほんと、お前なあああ!!!!なんでここでその事バラすんだよ!!!!尾形の馬鹿野郎!!!!!!!!!」

「うるせえぞ杉元。揺さぶるんじゃねえ。手ぇ離せ。」

などなど、車内は一時騒然とし、混沌を極めたが(主に杉元が)、担任相澤の「………もう着くぞお前らいい加減にしておけ…杉元と尾形、お前達がイチャつこうが結婚を前提に付き合おうが一向に構わんが、授業にはちゃんと集中しろよ。」

との注意によって、車内の混乱は収まった。

杉元も涙目になりながら俺の首元を掴みガクンガクンと揺さぶっていたが、その一言と周りから落ち着けと言われ、自分の席に渋々と座った。

杉元はそのまま下を向き項垂れながら「尾形のせいだ…これからどんな顔して皆と接すりゃいいんだ…クソっ…尾形のせいだ…」と、赤い耳をしたままブツブツ言っていた。

お前が誤魔化そうとするからだ。俺は全く悪くない。

俺にはあからさまな妬みの視線が複数届いていたが、いつもの事なので無視しておく。

 

そうしてると数分で、大きな建物の前でバスが停車した。建物はどこぞのテーマパーク程の大きさで、生徒達は皆先程の喧騒を忘れたかのようにその大きさに圧倒されているようだった。

「でっかーい!!」

「なんかテーマパークみたいだな!」

「なんかUSJっぽくない!?」

そう騒ぎながら全員バスを降り、入口を通って中へと入っていく。

中へ入ると更にこの建物の凄さが分かる。様々な救助現場を再現しているようだ。全員キョロキョロ辺りを見回していると、1人まるで宇宙服の様な格好をした奴が出てきた。

「あらゆる事故や災害を想定し、僕が作った演習場です。その名も…ウソの災害や事故ルーム(USJ)!!」

生徒達が言っていた通り、USJだった。

くだらないダジャレだ。だが、俺はこういうダジャレは嫌いではない。

出てきた宇宙服の奴は「スペースヒーロー13号」というヒーロー兼教師だった。

まあ、ここにいるのだから教師だろうとは思っていたが、コイツは担任の相澤と違い、生徒達にもそれなりに知名度があるらしい。

麗日が好きなヒーローだと言ってピョンピョンとはしゃいでいた。

13号と相澤が授業の打ち合わせを始めるようだ。俺達生徒とは少し距離が離れていて小声だったが、「山猫」の耳のおかげで、オールマイトは仮眠室で休んでいることが分かった。

しかし、「通勤時に制限ギリギリまで活動してしまった」とはどういう事なのか。オールマイトに制限時間があるのか?…そう言えば授業が終わると毎回急いでるかのように去っていっていたが…いや、しかしそれは普通の座学の時でもだ。制限とはなんなのだろうか…。

また、思考の海に落ちていると、豪快な笑い声が建物内に響いてきた。

 

「ガハハハハ今年もいい面構えのひよっこ達がたくさん入ってきたな!」

もう1人恐らく教師であろう輩が出てきた。

確かに授業説明の際、4人体制で授業を行うと言っていたからコイツが4人目なのだろう。かなりデカい図体に、頭に牛の様なマスクを被っている。

………しかし、コイツの声はどこかで聞き覚えがある気がするのだが…。

「暴牛ヒーローの「アンビートン・ブル」も居るんだ!!」

「おお!俺、結構好きなんだよなアンビートン!!戦い方も熱いしまさに漢だよな!!」

緑谷達が騒ぎ立てた。

しかし「アンビートン・ブル」か…。

直訳すると「不敗の牛」…こりゃもしかしなくても…。

 

「なあ、あんた、もしかして、いやもしかしなくても「不敗の牛山」…………牛山辰馬か?」

俺は杉元の手を掴み、「アンビートン・ブル」のそばまで行き、直接聞いてみた。牛山の可能性は高くても、記憶があるかどうかは分からなかったが、俺達の入学資料の写真等を見て記憶が戻ってる可能性もある。最悪記憶がなくても誤魔化す事はできるだろう。

杉元も「やっぱそうなのか!?」と聞いてきた。流石にこの図体にこの声、しかもヒーロー名だ。杉元も正体に気づいたみたいだ。

 

「おう、杉元に尾形、お前ら久しぶりだな。まあ、俺はお前達の事、入学前に気づいていたが、ったくお前ら今回もやりたい放題だな。」

思った通りこの図体のデカい牛マスク野郎の正体はあの牛山で合っていた。

「うおおおおぉ!!牛山も居た!!尾形、牛山も居たぞ!!谷垣に続いて2人目だ!!いや、まだ会ってねえけどインカラマッを入れりゃ3人目か!てか牛山あんた先生してたんだな!ははっ似合わねえ〜!!」

「うるせえぞ杉元、今は俺はお前達の先生なんだぞ。ちったあ敬え。」

「そりゃ無理だろう。牛山先生さんよ。あんた教師って柄じゃねえだろ。よく雄英に雇ってもらえたな?」

「尾形、相変わらず口悪いなてめぇ。これでも一応そこそこ有名なヒーローなんだぞ?崇め奉れ。」

「ははっやなこった!」

牛山と旧交を温めていると相澤が寄ってきた。

「牛山先生、この2人と知り合いだったんですか?」

今生では初対面だが、知り合いと言えば知り合いだ。

「ああ、こいつらは古い知り合いだな。」

確かに前世での間柄のある俺達は、「古い」知り合いと言えるだろう。

「はあ、そうですか。ですがそろそろ授業を始めますので、旧交を温めるのは授業終わった後にしといて下さい。」

「ああ、すまんな。」

そう言うと牛山は「そういう事だから、お前ら、話すんなら授業終わった後で話すぞ。」と小声で伝えてきた。

杉元も小声で「分かった。後で色々聞かせて貰うぜ。」と伝え、俺と共に生徒達の輪に戻る。

 

「まさか牛山が雄英で先生なんてしてるとはなあ…意外すぎるぜ。」

「ああ、全くだ。」

と杉元と喋っていると近くにいた緑谷が

「2人ともアンビートン・ブルと知り合いなの?」とソワソワしながら聞いてきた。

コイツは自他ともに認めるヒーローオタクだ。俺達が牛山と喋っていたのが気になったのだろう。

「あ〜まあ、俺達の古い知り合い?みたいなもんだよ。」

杉元が簡潔に答えた。緑谷はもっと色々と聞きたそうにしていたが、13号が授業を進めるため前に出てきた為それ以上は聞いては来なかった。

 

「えー始める前にお小言を一つ二つ…三つ…」

そう前置きをして13号が話し始めた。

曰く、人によっては簡単に人を殺せる個性を持つやつも居る。それを忘れるな。この授業では人命のためにどう「個性」を活用するか学べ。お前達の個性は人を傷つけるためにある訳ではなく助けるためにあると心得ろ。などということらしい。

全くもって綺麗事だ。

だが、ヒーローはその綺麗事を実行するのが仕事だ。俺もせいぜいその綺麗事を表面上だけでも取り繕うとしよう。面倒ではあるが誰が見ても完璧に、な。

 

13号の前置きが終わり、生徒達が拍手し終え、相澤が授業を進めようとした時だ。

視界の端に何か黒い霧の小さな渦のようなものを捉えた。また、それにより空気の流れや匂いも少し変わった。

相澤や牛山、杉元も気づいた様だ。

相澤と牛山が叫ぶ。

「ひと塊になって動くな!!!!!」

「お前達、何か来るぞ!!!!!」

「え?」

生徒ではキョトンとしている奴が多いが、杉元と俺は臨戦態勢に入った。

「13号!!生徒を守れ!!!!」

相澤がそう13号へ指示を飛ばすと黒い霧は一気に広がり気持ちが悪い見た目のヤツらがうじゃうじゃと入り込んできた。

 

切島が「何だありゃ!?入試ん時みたいにもう始まってんぞパターン?」と呑気に発言した。

いや、見たら分かるだろう。ありゃあ敵の出現だ。悪意やら殺意やらビンビン感じる。

 

敵達が話す声が聞こえてくる。

「13号にイレイザーヘッド、アンビートン・ブルですか…先日いただいた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが…」

相澤にも聞こえたようで「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」と言っている。

「先日の」というのは、マスコミ共が不法侵入してきた件だろう。入口のセキュリティのシャッターがボロボロに崩れていたのだ。

 

この敵共はどうやらオールマイトが目当てのようだ。頭や身体に「手」を付けている猫背の男が言った。

「子どもを殺せば来るのかな?」

生徒達を殺す気なのだろう。殺意が膨れ上がったように感じた。

俺はすぐさま銃を背中から取り出し、教師共の許可を取ることもなくあの「手」男の頭を目掛けて実弾で狙撃した。どう考えても緊急事態だ。構わないだろう。

しかし、弾は当たる直前に隣にいた脳みそ丸出しの筋骨隆々の怪物に阻まれてしまった。

チッと俺は舌打ちをする。弾丸より早く動けるとか見た目通り化物かよ。

 

「………おい、今俺狙撃されたぞ?脳無の一体に俺を守れと事前に命令しておいて良かった…。しかし誰だ?生徒か?…アイツか…。」

そう言って「手」男は俺を睨みつけてるようだった。

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