尾形と杉元♀がヒロアカ世界に転生して幼馴染する話   作:ゆめ子

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2人のヒーロー名決まりました!
提案して下さった方々に感謝です!


ヒーロー名考案編

体育祭後の休校2日が過ぎ、俺と杉元はいつもの様に登校する。

 

2日の休校の間は、俺達は家族に体育祭1位2位を祝われささやかな祝宴を上げてもらったりしていた。テレビで体育祭を観ていたのであろう腹違いの弟である勇作が、俺たちを祝うとかなんとか言って襲来もしたが、まあ比較的穏やかな2日間であった。

加えて、体育祭は流石にハードな1日だったからな。休日の2日はトレーニングやら組手やらは無しにして、かなり久しぶりに身体を動かさない日を過ごした。

 

そして本日登校日、休暇明けだからか知らんが、杉元が今朝はワタワタして出るのが遅れた為今日はいつもより家を出るのが遅い。まあ、ギリギリ遅刻はしない時間だ。

外はあいにくの雨だが、電車を乗り継いでいる間だけは雨に濡れる心配はない。

 

混んでる電車内だ。皆雨に濡れた傘を持っている。それに当たらないように避けるのもこの混雑状況だと辛いものだ。

俺が隣の知らないサラリーマンの雨に濡れた黒い傘に当たらないよう気をつけていたら、反対側のサラリーマンから突如声を掛けられた。

 

「杉元佐一さんと尾形百之助君だよね?君たち。体育祭見たよ〜!いやあ、2人とも本当に凄かったねえ。それにとっても凄い「個性」だ。流石は雄英だねえ。」

体育祭を観たのであろう。1人が声をかけてくると、次々と周りの奴等までも話しかけてきた。

 

「君の「個性」凄いね〜まるでオールマイトの様な超パワーだったよ〜はははそれは言い過ぎか?でもそんな凄い「個性」持ってるなんて羨ましいよ〜体育祭優勝おめでとう!」

「君も2位で惜しかったね〜例年の体育祭なら君が優勝してもおかしくなかったと思うよ!」

「いつも2人で学校に行ってるの?仲良いね〜!やっぱり恋人同士なの?」

などなど無遠慮な質問までされる始末だ。

 

無視しても良かったが、杉元はニコニコしながら「うす、ありがとうございます!ほら、尾形も」と俺に返事を促してきたので、仕方なく「どうも…」とだけ返しておいた。

因みに「恋人同士なの?」と言う質問には流石の杉元でもシカトしていた。肯定してくれて構わんぞ?

 

電車を降り、傘をさしながら学校に向かい歩いていると杉元が「おい、尾形。お前もうちょっと愛想良くしろよな。ヒーローになるんだろ?」と俺に苦言を呈してきた。

 

「ヒーローにはなるが、俺は無駄に誰彼構わずヘコヘコする気は更々無いからな。まあ、最低限度のファンサービスは必要とあらばしてやるさ。」

そうだ、俺はお前と違って誰にでもニコニコしたいとも思わんし、する気もない。

必要に駆られればまあ、出来なくはないのでその時は猫をかぶるさ。

 

「お前な〜」と尚も言い募ろうとする杉元だったが、校門前まで行くと緑谷に声を掛けられた。

「おはよう〜杉元さん、尾形君」

「お、おはよう緑谷。」

「…ああ。」

 

挨拶を交わしていると、更に後ろから大きな声を掛けられた。

 

「何呑気に歩いてるんだ!遅刻だぞ!おはよう緑谷君!尾形君!杉元さん!」

 

飯田が雨合羽に長靴を着用してバシャバシャと走って来た。

緑谷が「遅刻ってまだ予鈴5分前だよ。」と言ったが飯田は「雄英生たるもの10分前行動が基本だろう。」と取り合わなかった。

 

心意気は立派だが、担任の相澤が聞いたら合理的でないと切り捨てられそうだな。

緑谷は飯田につられて下駄箱前まで走っていったが、遅刻でもないので俺はそんなことをする気は無い。

杉元も「飯田ってほんと真面目だよな〜。」と笑いつつも走りはしなかった。

 

教室に入ると、俺たち以外の生徒はもう全員居るようだ。ワイワイと談笑している。

どうやら俺達と同じで、通学の時間に声を掛けられた奴ばかりのようだ。

 

皆たった1日体育祭に参加しただけで注目の的になった事に興奮を隠せないようだ。

それでも鐘が鳴り、教室に担任の相澤がやって来るとピタリと静かになった。

 

やって来た相澤に、蛙吹が両の手の包帯が取れたことに気付き、良かったと言っていた。

それに対し、相澤はリカバリーガールの処置が大袈裟なのだと愚痴っていた。

 

「んなもんより今日の「ヒーロー情報学」ちょっと特別だぞ」

と、相澤が伝えると「特別」という言葉に反応して生徒達に緊張が走った。

 

だが、相澤が「「コードネーム」。ヒーロー名の考案だ。」と更に続けると、「胸ふくらむヤツきたああああ!!」と教室が沸いた。

まあ、相澤が睨みつけ、「個性」を発動する仕草をしたら、すぐに静かになったが。

 

ヒーロー名考案は、どうやら体育祭の後のホームルームで言っていた「プロからのドラフト指名」が関係しているようだ。

相澤がその指名の集計結果を発表した。

 

「例年はもっとバラけるんだが、4人に注目が偏った。」

と相澤が言った通りに、杉元、轟、俺、爆豪の順で指名件数1000件以上とかなり来ていて、それ以外のA組の生徒にはちらほら票が入ってるまたは1票も入ってない、と言う偏り具合だった。

1番多い杉元は3000件を超えている。俺の方は2000件を超えていた。

一番前の席にいる杉元はこちらを振り返り、「やったな」と口パクし、ニヤリと笑った。

 

この集計結果を見て、上鳴は「だーーーー白黒ついた!」と嘆き、青山は「見る目ないよねプロ」とキレていた。

 

「流石杉元、指名もぶっちぎってんな…」

「てか轟4位なのに指名2番目に多いのかよ」

「尾形と爆豪負けてんじゃん」

「まあー轟も体育祭、凄かったもんな」

 

そう、俺は僅差で轟に負けていた。

轟は「ほとんど親の話題ありきだろ…。」と言っていたが、最終種目のトーナメントでの轟のあの派手な大規模攻撃は目を引いただろう。もし、俺が轟と当たっていたら負けていた可能性は十分あった。轟が2番目に指名が多いのも頷ける。

 

「これを踏まえ…指名の有無関係なく、いわゆる職場体験に行ってもらう。」

相澤が言った。なるほど、職場体験で使用する為にヒーロー名が必要なのか。

……………だが俺はヒーロー名なぞ何も考えてねえぞ…。まあ、適当で良いか。

 

「仮ではあるが適当なもんは…」

「付けたら地獄を見ちゃうよ!!」

相澤が続けようとしたら、大きな高い声が遮った。声の主はミッドナイトだ。カツカツとヒールを鳴らしながら教室へと入ってきた。

 

「この時の名が世に認知されそのままプロ名になってる人多いからね!!」

そうミッドナイトは続けた。

どうやらヒーロー名をミッドナイトにジャッジしてもらう事になるらしい。

相澤があらかじめ用意していたパネルを生徒全員に配る。それにヒーロー名を書いて発表するのだろう。

 

相澤は将来自分がどうなりたいのか、名は体を表すと言ってしっかり考えろ、と言ってきた。

が、俺はヒーロー名なぞ興味もなかったので全く思い浮かばんな…。

周りはもう書き始めている奴も居る。仕方ない…適当に考えるとするか…。

 

15分ほど経つと、全員書き終わったのだろう。ミッドナイトがやはり前に出て発表しろと指示を出した。

発表形式だと思わなかった奴らも居るのだろう。ソワソワし出す奴らがちらほら見えた。

 

トップバッターは青山か…。コイツの事だからキラキラした名前にするのだろうなと思っていたら、まさかの英語の短文だった。予想の斜め上を行った。

ミッドナイトが真面目にアドバイスを送っているが、良いのかあんなんで。

 

次は芦戸だ。リドリーヒーローエイリアンクイーンか。何処かの洋画を彷彿とさせるな。周りもそうツッコミを入れている。

この流れのせいで、どこか大喜利のような空気となったな。

 

「俺も出来たぞ!!」杉元もそう言って教壇の前まで来た。

 

「俺のヒーローネームはやっぱりコレだ!!「不死身の杉元」!!!!!」

ズギャアアアアン

 

俺の想像通り、あの馬鹿は前世からの通り名を出していた。

 

「めっちゃ苗字!!」

「杉元ちゃんそれはないわ〜」

「でも杉元さんてちょいちょいその「不死身の杉元」って言ってるよな。」

「けどヒーロー名でそれはねえよ。」

 

案の定、クラスメイトからボロカスに言われていた。

そしてミッドナイトにも却下されていた。

 

「えー!?俺、ずっとこれで来たし、これからもこれで行けると思ってたんだけど…。」と杉元は肩を落としてすごすごと席に戻っていった。

 

俺もさっさと発表するか…。

手を挙げて教壇の前に出る。

 

「百発百中百之助」

ズギャアアアアン

 

大昔、前世のまだ杉元達と金塊探しを共にしていた頃、アシリパだか白石だかに、俺の銃の腕前を見て言われたモノを思い出したのだ。

俺は密かに気に入っていたのだが…。

 

「お前もか尾形」

「まさかここに来て尾形のボケが見られるとは…」

「尾形君もボケたりするんだね…意外な一面だだ…」

「面白いけどヒーロー名じゃねえな」

 

ボケたと思われて終わった。

ついでに俺もミッドナイトに却下を食らった。

 

杉元も「尾形それアシリパさん達が言ってた奴じゃねえか…。けど、そりゃねーだろ。」と言ってきた。お前も覚えていたんだなこれ。

だが「不死身の杉元」なんて出した奴に言われたくはねえぞ。

 

「じゃあなんか良い感じのヒーロー名、お前が考えてくれよ。」

俺はもう考えるのが面倒になり、杉元にヒーロー名を考えるのを丸投げした。

まあ、コイツの事だから録な名前出ないだろうが…。

 

俺がそう思っていたら、杉元は悩みながらも真面目に考えたようだ。

「えっ!?尾形のヒーローネーム!?

……………………う、うーん「ショットガン」……ありきたりかな………「孤高の山猫」…………これも没食らいそうだな…うーん」

と長々悩んでいる。

 

「あ、じゃあよ、「リンクス」でどうだ?

お前は「山猫」の個性持ちだし、音の響きが綺麗で良いと思ったんだが…尾形、どうだ?」

 

杉元が考えたにしちゃ、かなりまともなヒーロー名だ。音の響きも良いな。俺はそう判断してミッドナイトにヒーロー名はこれでいいか聞いた。

 

ミッドナイトは「貴方が杉元さんの考えたもので良いと思うなら、私もそのヒーロー名でいいと思うわ。とてもキレイな響きね。」と答えた。

 

「お、尾形良いのかよ俺が考えた奴なんかで…?」と杉元は言ってきたが、ミッドナイトのお墨付きも貰ったことだし、俺も中々にこのヒーロー名は気に入ったのだ。なので俺のヒーロー名は「リンクス」に決まった。

 

ヒーロー名も決まったことなので席に戻ろうとしたら、杉元が

「な、なあ、俺がお前のヒーローネーム考えたんだから、次はお前が俺のヒーローネーム考えてくれよ!いっちょカッコいいのを頼む!!」

と、ねだってきた。

 

コイツも考えるのを放棄したな…とは思ったが、まあ、俺のヒーロー名を考えたのはコイツだしな。俺が杉元のヒーロー名を考えてやっても、まあ良いか…。

 

しかしコイツと言えばやはり「不死身の杉元」しか思い浮かばんな俺も…。

 

不死身か…「ミス・ノスフェラトゥ」とかどうだろうかと一瞬思い浮かんだが、吸血鬼要素はコイツにはねえしな…。

………コイツが好きなアイヌ語で狼の神の「ホロケウカムイ」とか………いや、狼要素も無いしダメだ…。

「アマゾネス」………何かしっくりこない…。

 

やはり「不死身」要素が欲しいな…もうまんま英語の「イモータル」で良いか…だが何か飾りが欲しい所だ…。

 

「…………「レディ・イモータル」でどうだ?

お前を表す「不死身」のまんまで悪いが…。」

俺がそう杉元に囁く。

 

「「レディ・イモータル」か………ま、レディって柄じゃねえけど、「不死身」って入ってるのが良いし、うん、それにするか!」

杉元はそう言って即座に俺が考えた「レディ・イモータル」にヒーロー名を決めたようだ。

おいおい、俺が言うのもなんだが、そんな簡単に決めちまっていいのか?

 

「良いんだよ、俺もこの名前が気に入ったし、ミッドナイト先生もこの名前で良いだろ?」

と、杉元はミッドナイトに話を振った。

 

「ええ、杉元さんが良いと言うなら、私もそのヒーロー名でいいと思うわ。

……………それにしても、あなた達、大事なヒーロー名をお互いで決めちゃうのね…。ねえ、この2人っていつもこうなの?」

とミッドナイトは杉元のヒーロー名にOKを出しながら、呆れながら相澤に聞いた。

 

「ええ、コイツらはいつもこんな感じなんで、おかしな事しなきゃほっといてやって下さい。」

相澤は俺たちのことを至極面倒くさそうに放置しておけと言った。

 

教室からも

「アイツらお互いのヒーロー名お互いが出した案に決めちゃうのかよ…相変わらずお熱い事で…」

「お互いのヒーローネームまで決めちゃうなんて凄いわ〜流石雄英一のカップルだわ〜」

「相変わらずどこでもイチャイチャしてんなコイツら…」

「うぜぇ…何でも良いから早く次いけボケ」

「尾形死ね」

 

などなどの声を拾った。いつも通り、俺への呪詛を吐く奴も居たが、それはいつも通り無視だ。

 

俺たち2人がまともなヒーロー名を出したからかどうかは知らんが、続く蛙吹もまともなヒーロー名を出していた。因みに蛙吹が出したヒーロー名は「フロッピー」だ。

 

どんどん生徒がまともなヒーロー名を発表しOKを貰っていく中、爆豪は1人、「爆殺王」やら「爆殺卿」やら敵名の様なヒーロー名を発表し却下されまくっていた。阿呆だなアイツ。

 

また、飯田や轟なんかは自分の下の名前だけというシンプルなヒーロー名を発表していた。それらが通るなら俺や杉元が最初に出した自分の本名入りの案でも良かっただろうに。なんだ?形容詞がダメだったのか?謎だ。

 

緑谷は「デク」と言う蔑称と思えるヒーロー名を出していた。

緑谷は「ある人に意味を変えられた」と言っていたので何か思い入れのある名前なのだろう。まあ、俺には関係ないことなので、誰がどんなヒーロー名になろうがどうでもいい事だ。

 

こうして、俺と杉元のヒーロー名は「リンクス」、「レディ・イモータル」に決まった。

 

まあ、杉元の事だから、また何かあればヒーロー名ではなく「不死身の杉元」と言ってしまいそうだがな。

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