尾形と杉元♀がヒロアカ世界に転生して幼馴染する話   作:ゆめ子

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雄英高校入試編2

入試当日、俺と杉元は一緒に電車を乗り継いで雄英高校へ臨んだ。

でかい。今世では「異形型」と呼ばれる個性持ちの見た目化け物みたいな奴らがうじゃうじゃ居るから、そのための配慮なのだろうが、それでも馬鹿でかい。

 

俺はそのでかい学校を見ていたのだが、1人のもじゃもじゃした髪の奴が転けそうになってるのを杉元が転ばないように駆け寄ったのを目の端で捉えた。

 

「おい、大丈夫か…ってなんか浮いとる!?」

「わっ!えっ!?」

「大丈夫?」

 

近くに居たもう1人の個性だろうか?転びそうになってた奴は文字通り宙に浮いていた。

 

「私の個性。勝手にごめんね。でも転んじゃったら縁起悪いもんね。緊張するよねえ。」

「へ…ああ…ええと…」

「おい、助けてもらったんだからお礼ぐらい言わねえとアンタ。」

「はっ…そ、そうだよね、ごめん!あの、ありがとうございます!!」

「いーよいーよ」

「あなたも助けようとしてくれてましたよね?ありがとうございました!」

「いーよ、俺はなんもしてないから」

「お互いがんばろーね!じゃあ」

 

1人助けた方の女子が去っていった。

俺は杉元に声を掛ける。

 

「チッ、おい杉元、もう行くぞ」

「分かったよ!じゃあ、俺も行くな。お互い頑張ろーぜ!」

「あ、は、はい!」

 

そうして俺達も試験会場へ入っていった。

一人残したもじゃもじゃ髪の男子が(女の子と2人も話しちゃったー!)と思ってたなんぞ知らないまま。

 

 

 

筆記試験が全て終わった。俺は合格圏内より数段上は取れただろう。

問題は杉元の方だ。

「おい、杉元、お前ちゃんと点数取れただろうな?」

「まっ、まあまあ取れた………と、思う…」

「まあまあだあ?合格圏内じゃなきゃ意味ねえんだぞ。分かってんのか?」

「だーっ!分かってるよ!多分、そこそこ、取れてるはずだ!それに筆記がアレでも実技で取り返すから大丈夫だ!多分!!」

「お前なあ…」

 

まあここでグチグチ終わった筆記のことを言っても仕方ないだろう。

それに杉元なら本当に実技で取り返すことは可能だろう。それ位杉元の個性は規格外だ。

 

実技試験会場へ二人で入る。ここも驚くほどでかい建物だ。横並びに隣同士で座る。

プレゼント・マイクとかいう雄英の先生兼ヒーローが実技試験の概要を伝えてくる。

入試要項の通り、「模擬市街地演習」だ。

配られたプリントを見れば、俺と杉元は別々の会場だ。

 

「あれ?俺と尾形、会場が違うな。」

「友人知人同士で協力させないつもりなんだろう。」

「ああ、なるほど。」

「だが、こっちの方が俺たちにとっちゃあ都合が良いだろう。」

「へ?なんで?」

「こりゃ恐らく得点の取り合いになる。俺とお前が同じ会場じゃあお互い高得点が取りずらくなるだろ。」

「たしかにー!」

 

「…そしてそこの君たちも!コソコソと小さい声のつもりなのだろうがここまで聞こえてるぞ!イチャイチャしたければ即刻雄英を出て別の場所でしろ!」

俺と杉元がコソコソと話していると、プレゼントマイクに質問中だった男子1人が注意してきた。俺は別に流すつもりだったが杉元が

「い、イチャイチャなんてしてねえよ!!!!どこに目をつけてんだゴラァ!!」

とキレ出した。「イチャイチャ」の部分が引っかかったのだろう。

「いやあ、すみませんねえ、イチャイチャしてて以後気をつけますよ。」

と俺はニッコリと愛想笑いでその場を収めた。杉元はまだなんか言ってたが口に手を当てて抑えた。

周りからの嫉妬の視線を感じたが素知らぬ顔をする。杉元は顔に大きな傷があると言っても黙っていればスタイルの良い美少女だからな。思春期の男子達からは小・中学校でも嫉妬を買っていたが、それはどうでもいい話だ。

 

プレゼント・マイクの実技試験の説明も終わり、全員移動を始める。

 

「おい、杉元」

「あ、なんだ尾形?」

「出せよ、全力。これで落ちたらシャレにならんからな。暴れて来い。」

「!!!!おお!大暴れしてくるぜ!!尾形も絶対この試験落とすなよ!!」

「ああ、当然だ…。」

 

杉元と別れる前に発破をかけておく。

これで杉元は全力を出して敵ポイントを借り尽くすだろう。

俺もできるだけ敵ポイントを取れるように試験会場に入り武器の準備を始める。

武器の準備ができた所で丁度試験開始の声がやる気なく響いた。試験と言っても実践形式だ。他の受験生達がぽかんとしてる中、俺はすぐに飛び出した。

見通しのいい所の高い建物を見つけて、サッとよじ登る。前世ではできなかった芸当も今世の「個性:山猫」の力でどうとでもなった。

高いところを陣取るとすぐに仮想敵のロボットがワラワラ地上に現れた。

それをすぐに狙撃する。固そうだったのでカメラになっているのであろうレンズ部分を狙ってドンドン仕留めていった。

仮想敵も優秀なのか、狙撃されてると知ると、こちらによじ登ってくる奴らが何体か居たが、そいつらも撃ち落としていく。

途中、別のビルから飛び乗ってきた仮想敵も居たが、銃の先についている銃剣で同じくレンズ部分を破壊してなぎ倒して行動不能にしてやった。これも毎日化け物みたいな杉元と組み手をしてきた賜物かもな。

時々ビルを跳んで移動しながら狙撃を続けていく。

 

もう実技試験が終わるだろう数分前に現れた、周辺のビルの2倍はありそうな巨大な仮想敵には驚かされた。が、思ったほど動きは早くないので、残りの敵を撃ちつつ撤退した。

一応、装甲の薄そうな部分を狙って巨大仮想敵にも狙撃してみたが、無理だったので諦めた。

しかしあんなでかい敵を出して、死者を出さないのだろうか?まあ、入試に出してるのならそこまで危なくないのかもしれないが。

逃げている途中、遠くから鼓膜を震わすようなでかい破壊音がこの「山猫」の耳に2つほど届いた。恐らくあの巨大仮想敵をぶち倒した奴が居るのだろう。

1人は杉元だろう。あいつの本気の力ならあの巨大仮想敵もぶっ壊せるはずだ。

しかしもう1人、巨大仮想敵をぶち壊せる奴が居るのか…。一体どんなゴリラなのだろうか。

そんな事考えているうちに、終了の合図がプレゼント・マイクから発された。

巨大仮想敵は倒せなかったが、他の仮想敵はそれなりに倒せたので試験結果は大丈夫だろう。上から狙撃しつつ試験会場を見ていたが、俺以上に仮想敵を行動不能にしているやつはこの試験会場では恐らく居ないはずだ。

 

筆記試験、実技試験、両方無事終わり、杉元と合流して帰路につく。

 

「おい、尾形!お前実技試験どうだった??大丈夫だったか?」

「ああ、あの実技試験会場で俺以上に敵ポイントを取ったのは居ないはずだからな。」

「おお!すげえ!!でも俺も沢山敵のロボットぶち壊したぜ!」

「それはそうと杉元、あの最後に出てきたクソでけえ0ポイント仮想敵、お前ぶち壊しただろ。」

「えっ!?なんで尾形知ってんだ!?」

「やっぱりか。俺の聴力は「山猫」並だからな。でけえもん壊してる音が2つもしたら嫌でも分かるぜ。」

「え?2つも??俺、一体しか倒してないけど??」

「つまりお前以外にアレを倒したのが他に1人居るってことだろ。」

「えー!アレ倒したの俺以外にも居たんだ!すげえな!一体どんな奴なんだろ?」

「ああ、きっとお前みたいなゴリラかもしくはメスゴリラだろうな。」

「ゴリラって言うなクソ尾形!!!!」

 

やはりあの巨大仮想敵を倒した1人は杉元で間違いなかったことが分かった。

もう1人、巨大仮想敵を倒したやつは気になるが、雄英高校に通うことになればいつか分かることだろう。

帰ったら杉元と筆記試験の答え合わせをしよう。こいつ、実技はともかくもし、筆記がダメだったら………いや、あれだけ勉強を叩き込んだんだ。きっと大丈夫だろう…………。

 

……………もしダメだったら俺だけヒーローになってさっさとこいつを嫁にしよう。

そんな事を考えながら帰った。

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