やはり俺がカバネリなのは間違っている。   作:ガタオガタ

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第三話

芽生えた気持ち

 

 

現在、俺達は海田さんと共に、駅の避難所へと向かっていた。蔵を出て1時間程経っているが、今の所カバネには遭遇していない。このまま何事も無く着いてくれればいいのだが、そういう訳には行かないだろう。せめて、抵抗するための武器を持っていた方が安全だろうと思い、避難所に向う足は止めずに、俺は海田さんに提案してみた。

 

 

「海田さん、少し提案をいいですか?」

 

「ん?どうしたんだい?八幡君」

 

「はい。今の俺達はカバネに遭遇した時に何も抵抗出来ません。勝てる事はありませんが、せてもすぐにやられないように抵抗したいんですよ?なので町に着くまでに武器を探しませんか?」

 

「うーん、そうだね。確かに今の僕達はカバネに遭遇したら何も出来ない。今の僕達は大人1人に子供が2人、もし避難所に着くまでにカバネに遭遇したら僕は君たちを守らないと行けない存在だしね。今のままでは僕はただカバネの餌になりに行くだけだね」

 

そう海田さんは笑いながら言った。正直笑い事じゃないのだが…それでも笑いながら言ったという事は、それだけ余裕があるという事だろう。

 

「流石に会ったばかりの人に守ってもらう訳には行きません。それに、小町は俺が何が何でも守り抜くと、決めているんです。その為にも絶対に武器を手に入れたい。海田さんは武器庫の位置とか知りませんかね?」

 

「ごめん、武器庫の位置は僕も知らないんだ、でも多分これから行く道には武器が沢山あると思うよ」

 

「え?何でですか?」

 

「簡単だよ八幡君。これから通る道は町へと続く道だよ?と言うことは当然…」

 

「カバネと戦闘した人達の武器が落ちている…」

 

「そう、正解だよ」

 

そう海田さんは微笑みながら教えてくれた。

正直、町の人達には悪いが、ありがたい。出来れば刀が手に入ればいいが…その時、後ろからくいッと袖が引かれた為、後ろを向いて見ると、小町が俺の袖を、泣きそうな顔で引いていた。

 

「どうしたんだ小町?」

 

「これから行く所には武器がいっぱい落ちてるの?」

 

「ああ、それを拾って、カバネに遭遇しても大丈夫な用にしようと思ってな」

 

「じゃあそこには沢山のカバネが居るのかな?」

 

「いや、それは大丈夫だと思うよ」

 

突然海田さんが会話に入ってき、小町の問いを否定した。

 

「海田さん、どうしてそんな事分かるの?カバネに襲われたら皆せすぐにカバネになるんじゃないの?じゃあそこにはいっぱいカバネがいるって事でしょ?」

 

「小町ちゃん、確かにカバネに襲われたらカバネになるけど、すぐにって訳じゃ無いんだよ。だからカバネになる前に擬死っていう状態になるんだ、それから心臓が発光して、カバネになるんだよ。まぁカバネになるまでの時間は個体差があるけどね」

 

海田さん、カバネに詳し過ぎねぇ?まぁカバネの生態に詳しいという事は、カバネが何に、反応するのかも良く知っているだろう。

 

「海田さん、えらくカバネに詳しいですね。それで聞きたい事があるんですが、カバネは人間に反応するんですか?」

 

「…八幡君、僕がカバネに詳しいのは独自に研究してきたからなんだよ。実は僕はカバネが好きでね…」

 

ん?なんだ?海田さんの雰囲気が突然変わったぞ…なんか地雷踏んじゃった?それにカバネが好き…?どういう事だ?

 

「海田さん、カバネが好きってどう…」

 

海田さんは俺の言葉に被せて俺の質問に答えてきた

 

「ああ、それとね、カバネは実は人間に反応するのはするんだけどもっと良く反応する物があるんだ…例えば、こんな真っ赤な血とかね!!!」

 

海田さんの雰囲気が急に変わったと思い、疑問をぶつけたら海田さんは懐から小刀を出し、俺の前に居た小町の首を掻っ切った

 

「……!!なんで!なにするんだ海田さん!!!」

 

「なんで?これが僕の目的だからだよ!八幡君人生の先輩として一つアドバイスしてあげよう。大人だからって簡単に信用しない事だよ、いや大人だからこそ信用しては行けないんだ。」

 

俺は海田さんを睨み付け、叫び、疑問を投げかけていたが、それに対する回答は無視して、小町の元へと向かっていた

 

「小町…!小町!!!」

 

小町の脈を調べたが完全に止まっている。首を切られたんだ。即死だったのだろう。涙が止まらない、もう俺には小町しか誇れる物がないのに、小町しか…小町しか…。

 

その時俺の中で何かが弾けた

 

「海田…俺は絶対に貴様を許さない!!!」

 

「許さない?なら君が僕を裁くのかい!?君みたいな子供が?この天才な僕を!やれるものならやってみるがいい!」

 

「うぉおおおおおお!!!」

 

俺は人を信用しないと決めたのに、カバネに町を襲われ、小町が怪我をし、2人だけで逃げていた。多分ホントは怖かったんだろう。俺だって子供だ。小町を守る為にって無理をしていたんだ。そんな時に出会った優しそうな大人、海田秀人さんが一緒に行動してくれると言ってくれて俺は安心していたんだ。ああ、もう人は信用しない。俺の前で小町は死んだ。カバネにならなかったのが唯一の救いだ。小町は俺が持って帰る。その前に海田は殺す。小町を殺された事で目覚めた自分でも説明出来ない能力で、俺は海田とカバネの乱入乱闘を開始するのであった

 

 

 

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