Game of Vampire   作:のみみず@白月

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親心

 

 

「お願いしたいことがあるのです、スカーレット女史。」

 

神妙な表情でそう言ってくるマルフォイ家の当主を前に、レミリア・スカーレットは疑い百パーセントの顔で首を傾げていた。さて、さて。今度は何の策略だ? 『ご主人様』に何を命じられた?

 

場所は魔法省地下一階の奥に新設された、『私の』執務室の中である。もういい加減魔法省に居ることが多くなってきたので、先日ボーンズにおねだりしてみたところ、結構良い部屋を用意してくれたのだ。家具もそこそこの物が揃っているし、窓の外は常に夕暮れ。うむ、悪くないぞ。

 

ちなみに部屋の名前は『イギリス魔法省外部顧問室』だ。……何人か秘書代わりの職員も付けてもらっているし、こういうのが長老制度のスタートになってるんだろうな。もしかしたら悪しき前例を作り出してしまったのかもしれない。

 

まあ、今後のことなど知らん。百年近くも政治に関わり続ける存在なんかそうそう現れないはずだし、きっと大丈夫だろう。……魔法界だと確実にとは言い切れないのが不安なところだが。

 

とにかく、マルフォイ夫妻が面談を希望してきたので、その部屋に案内させたというわけだ。嫌がらせに突っ撥ねてやろうかとも思ったのだが、わざわざ『夫妻』で来たというのがどうにも気になって入れてしまった。

 

ナルシッサ・マルフォイ。ロジエール家の母とブラック家の父を持ち、マルフォイ家に嫁入りした……まあ、『純血らしい』人生を送っている魔女と言えるだろう。三姉妹の末っ子で、死喰い人のベラトリックス・レストレンジが長女。マグル生まれと結婚した『変わり種』のアンドロメダ・トンクスが次女。そしてこの女が三女だ。

 

死喰い人にズブズブの長女と、敵対する道を選んだ次女。そして協力しつつも死喰い人には染まり切らない三女。……うーむ、何とも対照的な三姉妹だな。顔も全然似てないし。

 

脳内で事前に調べさせた情報を確認している私に、対面のソファに座るルシウス・マルフォイが話を続けてきた。……かなり意外な話を。

 

「貴女との化かし合いはもううんざりするほどやりましたからな。今回は単刀直入に言わせていただきます。……寝返りたいのです。死喰い人から、貴女がたの陣営に。」

 

「あー、なるほどね。寝返りたいの。……それで、どうして私がそれを信じると思ったわけ?」

 

「まあ、そうなるでしょうね。納得の反応です。」

 

「そりゃそうでしょ。今更誰が信用するのよ。」

 

信じる訳が無いだろうが。そりゃあマルフォイ家はリドルに『忠実である』と言い切れないのも知っているが、同時に裏切れるような位置に居ないのも承知の上なのだ。内心どう思っているかはさておき、もはや後戻りなど出来まい。

 

だから何らかの策と見る。それは至極真っ当な反応のはずだぞ。呆れた表情を浮かべる私へと、ルシウス・マルフォイは苦笑しながら口を開いた。

 

「ホグワーツに通わせている息子から手紙が送られてきたのです。長い、長い手紙が。そこには私たちへの感謝と、帝王から離れるべきだという助言と、それでも離れないことを選択するのであれば自分は従う、という内容が書かれていました。どんな選択をしようが、家族は一緒だと。」

 

「ふーん、マルフォイ家にしては出来た息子じゃない。それで?」

 

「私たちに渡せる情報は全て渡しましょう。スパイをやれというならやります。どんな裁きでも甘んじて受け入れる所存です。……ただ一つ、たった一つだけ。息子を守っていただきたい。それさえ受け入れてもらえるのであれば、我々はどんな条件でも飲みます。」

 

「……ま、信じられないわね。悪く思わないで欲しいんだけど、貴方はちょっと嘘を吐きすぎよ。今になって美談を持ち出しても無駄なんじゃないかしら?」

 

お優しいダンブルドアなら一考したかもしれんな。だが、ここに居るのは吸血鬼で、政治家であるレミリア・スカーレットなのだ。これまで色々と邪魔された恨みを抜きにしても、信じるには値しない提案なのである。

 

私の冷徹な返答を受けたルシウス・マルフォイは、隣に座る妻と目を合わせて頷き合うと、身を乗り出して言葉を放った。

 

「分かっています。故に、息子の守りを確約してくれるのであれば、我々も今ここで『保証』を示しましょう。……今日夫婦で訪れたのは、破れぬ誓いを結ぶためです。貴女たちを裏切らないという誓いを。」

 

「……本気なの? 私は文言に加減を利かせるつもりはないし、魔法的なトリックも無意味よ。」

 

「息子に言うつもりはありませんが、我々は恐らく帝王に殺されるでしょう。裏切ると決めた時点で既に無い命なのです。……であれば、残る全てを息子の人生の為に使います。そのことに躊躇などありません。」

 

真剣な表情で言ってくるルシウス・マルフォイに、一度鼻を鳴らしてから思考を回す。……単純な損得で考えれば是非も無い。受けるべきだ。情報や証言もそうだが、名家の中でも旗頭となっているマルフォイ家が裏切れば、イギリス魔法界の勢力図にもそれなりの動きが出てくるだろう。

 

問題はこれが何らかの策略であった場合だ。破れぬ誓いを解呪出来るのは、私の知る限りではパチュリーだけだが……むう、分からんな。死を覚悟した潜入である可能性だって否めないし、そもそも私は杖魔法に詳しくない。何か抜け道がある可能性だってあるだろう。

 

思い悩む私に、今度はナルシッサ・マルフォイが声をかけてきた。ひどく思い詰めた表情だ。演技だとしたら賞でもやりたいほどだぞ。

 

「貴女が『こちら』の事情をどれほど理解しているかは知りませんが、もうイギリス内部の死喰い人たちは弱り切っているのです。魔法省からの弾圧と監視、執拗な家宅捜査。……それに、裏切りが多いせいで帝王の信頼も薄れています。大陸の若い魔法使いに我が物顔で『資金提供』を迫られる始末ですわ。」

 

「あらそう、賞賛として受け取っておくわ。魔法省のやってたことは無駄じゃなかったわけね。」

 

「今の闇の帝王はイギリスを敵視していますが、必ずしも重視してはいないのです。……私たちはいずれ見捨てられ、捨て駒として扱われるでしょう。そうなる前に、ドラコだけは……息子だけは安全な場所に移したいのです。」

 

ふん、悲劇のヒロイン気取りってわけだ。哀れみを誘う感じで言ってきた女に、冷たい口調で言葉を返す。今になって善人ぶるのはやめてくれ。自分たちのやってきたことは棚上げか?

 

「あなたたちね、自分が恐ろしく都合のいいことを言ってる自覚はあるの? ……死喰い人に子を殺された親なんて腐るほど居るでしょうね。親を殺された子供だって多いのも私はよく知っているわ。それなのに、自分たちの子供だけは生き延びさせたいって? 酷い話じゃないの。」

 

別に私個人はどうでも良いが、納得しない者は必ず現れるだろう。それに、咲夜の境遇を考えると多少気に食わないのも事実だ。苛つく私の乾いた台詞に対して、ナルシッサ・マルフォイは顔を歪ませながら返事を寄越してくる。

 

「……ですが、ドラコには何の罪もありません。あの子はまだ十五歳で、死喰い人の仕事には一切関わらせずに育ててきました。……お願いします、スカーレット女史。私たちは全てを差し出します。どうか、どうかドラコだけは。ドラコだけは守っていただけませんか?」

 

これもまた母の愛か。涙を浮かべながら懇願してくるナルシッサ・マルフォイを横目に、手元の羊皮紙に必要な事項を書き込んでから、指を鳴らして部屋の隅に止まっていたコウモリを呼びつけた。紙飛行機にして飛ばす杖魔法は面倒くさいから嫌いなのだ。……出来ないわけじゃないぞ。ただ、ちょっと時間がかかるだけ。

 

「良い子ね。……これをスクリムジョールに届けなさい。二階に居ると思うから。」

 

私の指示を聞いたコウモリは、キュイキュイ鳴いてから羊皮紙を器用に咥えて部屋を飛び出して行く。……やっぱりふくろうよりコウモリだな。可愛いし、賢いし、速いし、何より翼が皮膜だ。鳥の妖怪にアホが多いこともコウモリの優位性を物語っている。

 

「受け入れてくださるのですか?」

 

私の動きを見て恐る恐るという感じで質問を飛ばしてきたルシウス・マルフォイに、肩を竦めながら答えを返した。

 

「一考の価値はあると考えただけよ。スクリムジョールと協議して、破れぬ誓いの内容について考えるわ。開心術師も呼ぶからそのつもりでいなさい。」

 

「では、ドラコの……息子の安全についてはどうなりますか?」

 

「仮にあなたたちの提案を受け入れることになれば、証人保護って形になるでしょうね。選択肢は色々あるわ。今年は緊急措置として夏休みもホグワーツに残ることが出来るし、忠誠の術だったり……あるいは新大陸に転校させるってのも可能よ。その場合はマクーザ側が新しい身分や名前、住む場所なんかを用意してくれるから。」

 

結局のところ、遠く離れた場所に隠してしまうのが一番なのだ。その点、新大陸とイギリスというのは良い感じの距離感なのである。向こうから保護対象が送られてくる場合もあるし、今年はこちらから数人を送った。私にすら『その後』の情報が伝わってこないのを見るに、中々見事に隠してくれたらしい。

 

やっぱりこういう司法制度に関しては新大陸の方が上だな。……ま、その辺はウィゼンガモットを『新しく』したら徐々に改善されていくだろう。未だフォーリーが議長の席に食らいついているが、限界を迎えるのもそう遠くない話だ。

 

「……感謝します、スカーレット女史。」

 

「まだ受け入れると決まったわけじゃないし、感謝は不要よ。利益で示しなさい。」

 

しかし、ままならないもんだな。……息子のドラコとやらはこの選択を喜ぶのだろうか? 先程ルシウス・マルフォイが自分自身で言っていたが、こいつらは遠からぬうちにリドルに殺されるはずだ。魔法省にもそれは防ぎきれまい。

 

その辺の木っ端ならともかくとして、マルフォイ家の裏切りなど面目丸潰れだ。である以上、プライドの高いリドルは死に物狂いでこの二人を殺しにかかるだろう。かかる犠牲を度外視してでも、確実に。

 

親の命と引き換えに生き延びた。そのことを知った息子はひどく後悔するだろうに。……まあ、私の考えるべきことじゃないな。先に殴りかかってきたのはあっちなのだ。今更同情などしないぞ。

 

深々と頭を下げるマルフォイ夫妻に鼻を鳴らしてから、レミリア・スカーレットはゆっくりとソファに沈み込むのだった。

 

 

─────

 

 

「なあ、何してるんだ? それ。」

 

ミニ八卦炉を操作しながらの霧雨の問いかけに、パチュリー・ノーレッジはポツリと返事を返していた。……ふむ、八卦炉の扱いにはかなり慣れてきたらしいな。もはや操作そのものは話しながらでもスムーズだし、後は卦の組み合わせさえマスターすれば基本は問題なさそうだ。

 

「調べてるのよ。」

 

「あー……ってことは、魔道具かなんかなのか? 単なる金ピカのカップにしか見えんが。」

 

「一応は魔道具よ。ハッフルパフのカップ。」

 

三月の……真ん中頃かな? ルーティーンの日々で感覚が若干薄れているが、多分それくらいの時期のはずだ。とにかく春が近付いてきている今日この頃、空き教室で霧雨への個人レッスンを行ないつつも、ダンブルドアから渡された五個目の分霊箱について調べていたのである。

 

ちなみに、作られた時期は既に特定済みだ。ハッフルパフのカップが分霊箱となったのはロケットとほぼ同時期の五番目。つまり、現状発見している分霊箱で一番後期に作られた物となる。日記帳、指輪、髪飾り、ロケット、カップ。……ヒントを使い切ってしまったな。

 

ダンブルドアはダンブルドアで、各地に散らばっているグリフィンドールの遺品の所在を確認して回っているらしいが……まあ、望み薄だろう。最も有名な小鬼の王が鍛造した剣は校長室にあるし、獅子の紋章が描かれた盾は小鬼たちが後生大事に保管しており、次に有名なグリフィン羽根のブローチはパリの魔法博物館で確認済みだ。

 

となれば残るは謎の一つ。時期も、素材も特定出来てない一つだ。……結局、一番難しいものが残るべくして残ってしまったな。金のカップを前にため息を吐く私へと、霧雨が興味津々の顔で質問を放ってきた。

 

「ハッフルパフって……ヘルガ・ハッフルパフのカップってことか? おいおい、凄いじゃんか。千年前の代物だろ?」

 

「大した魔道具じゃないわよ? 願う飲み物が湧き出てきて、飲むと陽気な気分になれるってだけ。」

 

言いながらカップをコツンと指で弾いてみると、美しい金属音と共に蜂蜜酒が溢れんばかりに湧き出てくる。うーむ、他の三人の遺品と比べて、このカップのなんと穏やかなことか。ハッフルパフの気質がよく表れてるな。

 

グリフィンドールの剣は自らを鍛えるものを吸収し、レイブンクローの髪飾りは身に着けた者に知恵を与え、スリザリンのロケットは所有者の警戒心を強めるわけだ。どうやら『まとも』なのはレイブンクローだけだったらしい。

 

ただし、髪飾りもロケットも分霊箱になっている所為で少し『狂って』しまっていたが。となるとこの蜂蜜酒は……うん、飲まない方が良さそうだ。小悪魔が居たら試せたんだけどな。

 

内心で『被験体』の不在を残念がる私に、霧雨が輝く笑顔で口を開く。

 

「バタービールとか、クランベリージュースとかを飲み放題ってことか? いいな、それ。一個欲しいぜ。」

 

「あら、飲んでみる? ……後で文句を言わないなら構わないけど。」

 

「……やっぱやめとく。」

 

一瞬だけカップに向かって右手を伸ばした霧雨だったが、チラリと私の顔を見てその手を引っ込めてしまった。惜しい。もう少しでいい被験体になったというのに。どうやらこの半年間で私の性格を理解してしまったようだ。

 

「残念ね。どんな効果が出るのかを見てみたかったのに。」

 

「やっぱりそういう代物かよ、危ないヤツだな。……それよりさ、そろそろ戦いの方法を教えてくれてもいいんじゃないか? もう基本的な操作は問題ないぜ?」

 

言いながら八卦炉を使って色とりどりの火花を散らす霧雨に、カップから顔を上げて返事を送る。

 

「現状でも充分戦いに利用出来ると思うけど? 今の貴女なら火花以上のものだって出せるでしょう?」

 

「そりゃそうだが……それだと杖の下位互換だろ?」

 

「まあ、そうね。ご不満?」

 

「大いに不満だぜ。私が欲しいのは『切り札』だ。魔法使い相手の戦いにも使えて、何なら幻想郷でも有効なくらいのやつ。」

 

幻想郷でも、ね。レミィやリーゼから聞いた八雲紫の発言を鑑みるに、後者は少し難しいと思うぞ。そもそも八雲紫からして桁外れの存在みたいだし、マイナーどころの神なんかもうろちょろしているらしいじゃないか。若干呆れた表情になりながらも、勢い良く捲し立ててくる霧雨に返答を返した。

 

「もう少し待ちなさい、きちんと教えてあげるから。……良い機会だから一つ助言をあげるわ。魔女ならば『近道』を追わないこと。覚えておくように。」

 

「……それがどんなに効率的に見えてもか?」

 

「そうよ。大事なのは目的地に早く到着することじゃなくて、どう到着したかなの。道中の景色にも、躓いた石ころにも確かに意味があるのよ。だから、時間を掛けても正確な道を辿ることを選びなさい。」

 

「……ん、分かった。」

 

素直だな。アリスなら首を傾げて反論してくる場面なんだが……やっぱり対照的だ。我が強いように見えて案外柔軟なヤツらしい。人間としては長所かもしれんが、魔女としては不合格だぞ。魔女には自分を貫く頑固さが必要なのだから。

 

うーむ、知れば知るほど不思議な小娘だな。物凄く魔女っぽい部分と、どうしようもなく人間的な部分が共存している。悪く言えば中途半端だし、良く言えばバランスが良い。人と人外。その細いグレーの隙間で揺れている感じだ。

 

育ての親兼師匠である魅魔については新大陸での短い接触しか無いので、ほぼほぼリーゼ経由の印象になるが……うん、『魔女らしい』魔女と断定して問題なかろう。僅かに散見された記録もそう語っていたし。

 

頑固で、排他的で、利己主義で、陰湿で、目的意識が強く、己の望みのためなら他者の迷惑など鑑みず、あらゆるものを犠牲にしてでも自らの魔術を高める。ひどく強靭な、柔軟性の欠片もない、単一で完結している存在。それが『古い時代』の魔女だ。私や、魅魔や、あいつのような魔女。

 

そんな魔女が育てた人間の子供。……ふむ、よく考えたら妙だな。こんな性格に育つか? 変に捩くれてもいないし、偏見のフィルターも一切感じられない。どこか真っ直ぐで、異なる考えもきちんと受け止めている小娘。

 

ひょっとして、魅魔は霧雨を魔女にするつもりなんて無かったんじゃないだろうか? 私たちのような歪んだ存在ではなく、もっと真っ当な、日の当たる場所で生きられるような存在として……やめやめ。これは想像だ。確証の無い、ぼやけた仮説。ならば考えることに意味などあるまい。

 

でも、もしそうなら面白いな。咲夜を『真っ当』にしたがるレミィやリーゼと似通った何かを感じるぞ。強大な人外故に、我が子を『人間』に育てたがるわけか。

 

つまり、人間への憧れの裏返し? やけに明るい道に進ませたがるのは、自分の立つ場所が暗いと自覚しているからだ。本当に魔女が、吸血鬼が強大な存在だと思っているのであれば、迷わず霧雨を魔女に、咲夜を吸血鬼にするだろう。それなのに人間という選択肢を残し、あまつさえ無意識に誘導するということは──

 

「なあ、どうしたんだよ?」

 

怪訝そうな表情で私の顔を覗く霧雨の声を受けて、思考の沼から這い上がる。……興味深い考察だが、例が少なすぎるな。今は頭の中の書庫に仕舞い込んでおくか。

 

「何でもないわ。少し面白い考えが浮かんだだけ。」

 

「面白い考え?」

 

「人外の子育て論についてよ。」

 

まあ、気持ちは分からんでもない。だから私はアリスをああいう魔女に育てたし、咲夜にも大きく干渉しないよう気を付けているのだから。……人外が減った理由の一つがこれなのかもな。大きな要因ではないにせよ、歴史上で何度も繰り返された出来事なのは間違いあるまい。

 

本当に面白い。いつの日かデータを集められたら、一冊の本にでも纏めてみるか。何のこっちゃと首を傾げる霧雨を横目に、パチュリー・ノーレッジは静かに本を開くのだった。

 


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